亜種聖杯戦争 ~God's penalty~ 作:あいますく
「永治先輩…?」
「おう。滝原。加勢に来たぞ。」
永治先輩とライダーは光り輝く四角いものから降りた。
それはよく見ると絨毯であった。
「ライダーの宝具『
ランサーのマスターはその名を聞いて、警戒し始めた。
「ライダーの真名はロシアの英雄、イワン・ツァレヴィチか。セイバークラスじゃないの?」
ライダーはそれを聞くと、高笑いをしたあと、こう返した。
「僕は不完全な召喚なんだよ。イワン王子とイワンのばか。二つが重なって召喚された。だからイワン王子のセイバーじゃなくてバカなイワンのライダークラスなのさ。」
「…そうだとしてもセイバーにも引けを取らないステータスよ。状況は圧倒的に不利になったわね…」
アーチャーのマスターはそれを聞くと、
「そんなことは無い!」と叫んだ。
「俺のアーチャーは最強だ!それをお前らに見せてやる!」
彼がそう言うと、右手の令呪が光を放った。
「広辻!やめなさい!今令呪を使うべきではないわ!」
「うるさい!アーチャー!令呪を以て命ずる!宝具であのライダーとセイバーを倒せ!」
「ぐっ…ライダー、セイバー。忠告だけはしておくぞ。俺の矢は必ず当たる。避けようと思うなよ?」
そう言うとアーチャーはクロスボウに矢を番えた。
「こんなところで使うものでもないのだがな…『
アーチャーのクロスボウから2本の矢が飛んできた。
それは、セイバーとライダーの方ではなく、俺と永治先輩の方に向かってくる。
「マスター!『
ライダーはどこからかタオルを取り出すとそれを広げた。
なんとそのタオルは橋に姿を変えた。
道に横たわった橋はアーチャーの宝具を完全に防いだ
ように見えた。
「ぐっ…本当にこれ弓の威力か!?」
ライダーの宝具は今にも壊れそうになっている。
そこにセイバーが駆けつけた。
「ライダー!私に合わせて宝具を解除してください!」
「どうして!?」
「私が叩き斬ります!お二方は集まっていてください!」
「…任せるよ。」
セイバーは居合の構えを取り、合図を送った。
「では…3、2、1。」
ライダーの宝具が解かれた。
矢が飛んでくる。
その矢は幾分か威力が落ちているようだが、まだこちらに向かっていた。
「はっ!」
矢は二つとも真っ二つに折れていた。
「…ははは。おじさんの宝具、負けちゃったねぇ。」
そんなことを言っていると、アーチャーのマスターは激怒した。
「ふざけるな!俺の命令が聞けないのか!もう一度だ!もう一度宝具を撃て!」
永治先輩は感心していた。
「あのアーチャー、真名はウィリアム・テルか。かなり優秀なサーヴァントだな。扱い方さえ間違えなければ最大の敵になっていたかもしれない。」
「それは俺をバカにしてるのか!?」
「ああその通りだ。隣見てみろ?お前のお仲間さん帰っちまったぞ?」
確かに彼の隣にいたランサーとそのマスターは居なくなっていた。
「クソっ…アーチャー退くぞ!」
「はいはい。お前らー追いかけてくるならもう一発撃ち込むからなー」
そう言って彼らは逃げていった。
「どうするマスター?追いかける?」
「滝原。お前はどう思う?」
「俺は…あいつらは自滅しそうだしいいんじゃないっすか?」
「だな。俺も賛成だ。…お互いに真名を一つずつ明かしたってのは正々堂々としてていいな。」
「そう言えばセイバー。ランサーの真名が分かったとか言ってたけど誰だ?」
「恐らくですが…本田忠勝。徳川四天王の一人にして天下三名槍が一つ、蜻蛉切の使い手で、天下無双と謳われた英雄だと思われます。」
「本田忠勝…向こうはかなり質のいいサーヴァントが揃ってるな。」
敵にはウィリアム・テル、本田忠勝、そして傷がつかないバーサーカー。
いくらセイバーとセイバーレベルのライダーがいるからと言って不利なことに変わりはない。
だったらいっそ…
「俺たちでキャスターをこっち側に引き込めませんかね?」