性格濃いめの女子が戦国BASARAにトリップした場合。   作:藤 都斗

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しばくぜしばくぜ

 

 

 

 「Hey、信玄こ...oh、こりゃまた盛大なpartyだな…」

 

 不意に政宗が小十郎さんと共にひょっこり現れたかと思ったら、室内の様子に驚いたように口笛を吹いた。

 ピュー、とか鳴らしてるけど無駄に上手いのが地味に腹立つ。

 

 「あ、政宗…何?どうしたの」

 「Heyカズハ、お前こそ何やってんだ?」

 

 「…見て解るでしょ…途方に暮れてんのよ」

 

 室内の様子を眺めながらそう言ったら、見かねた小十郎さんが来てくれて、しかも手伝うとまで言ってくれた。

 

 物凄い有り難い。

 

 ついでに武田さんも手伝うと言ってくれたけど余計に散らかりそうだし、一国の主にそんなんさせる訳にはいかないから丁重に断った。

 残念そうにシュンとしてたけどそこは心を鬼にする。

 

 ちょうどそこで、空の彼方に飛んでった筈の幸村が帰還して、武田さんと同じように手伝うと言ってくれたけど、武田さんと同じように丁重に断った。

 

 幸村もきっと武田さんと一緒で部屋の状態を悪化させるだろうから仕方ない。

 

 つまり現在、部屋の比較的無事な箇所に甲斐の虎と虎若子が二人してしょんぼりしながら正座し、アタシと小十郎さんと一応来てくれた佐助が部屋を片付けている、という何か微妙な状況だ。

 

 とりあえず目に付いた箇所から片っ端から片付ける。

 

 それから不意に思い出して政宗に声をかけた。

 

 「…で、政宗は何しに来たのよ?」

 「oh!、忘れる所だったぜ…。

 いい加減そろそろ奥州に帰ろうと思ってな。それを信玄公に知らせに来たんだ」

 

 ヘェ、帰るのか。

 

 「なんと!政宗殿…奥州へ帰還されるのか」

 「まぁな…、いつまでもこっちでのんびりしてる訳にもいかねェからな。昨日の戦で駆け付けたうちの兵達と一緒に帰るつもりだ」

 

 うんうん、一応殿様だもんね。

 いつまでも自分の城を空けっぱなしには出来ないわよね。

 良かった良かった。

 

 「そうか…寂しくなるのぅ。」

 

 武田さんが若干しょんぼりと呟く。

 

 「Ha!どうせ次の戦で会えるじゃねーか信玄公。何を寂しがる事があるってんだ?」

 「…それもそうさな。忘れそうであったが、甲斐と奥州は同盟国じゃったわ!ハッハッハ!」

 

 それ忘れちゃいけない事なんじゃないの武田さん

 

 「つー訳で、カズハは連れて行く」

 

 .....................は?

 

 「ちょ、意味解んないんだけど何が“つー訳で”なの!?

 なんでアタシまで奥州に行かなきゃいけないのかサッパリなんだけど!!?」

 「Ha!決まってんじゃねーか、Head hantingってヤツだ」

 

 …え?、何?…へ…ヘッド…ハンティング?で良いのコレ

 なんだっけそれ?

 

 あ、ヘッドハンティングか…。

 思わず頭ん中真っ白になったわ。

 えーと、つー事は、引き抜き?

 

 「なんでよ。アタシは嫌だからね。」

 「Ah?それこそなんでだよカズハ」

 

 「決まってんじゃない。強制されるのが嫌いだからよ。」

 「…Hu~h?つまり強制じゃなきゃ来るってのか?」

 「まぁね。」

 

 政宗が、お願いします、って頭下げて言うなら考えなくもないけどね。

 

 そう考えながら不遜に断言したら、当の政宗は顎に手を添えて軽く思案して小十郎さんに視線を移した。

 不意に政宗の視線が変わった事に気付いたアタシは、つられるように小十郎さんに視線を移して、固まった。

 

 小十郎さんは、なんか、捨てられた大型犬みたいな

 

 …なんか…もンの凄い切ない視線でアタシを見ていた。

 

 「…………えーと…」

 

 言葉が出てこない。

 つか、アンタそんなキャラだっけ?

 

 「……」

 

 いや、あの…そんな目して見られても困るっていうか…

 

 あの…えーと…どうしろと。

 

 いたたまれなくなって視線を逸らしたら、その先に居た幸村も…なんか『行っちゃうの?』みたいなしょんぼりした犬みたいな目を向けてて

 

 …ヤバイ、なんか犬耳犬尻尾の幻覚が見える。

 

 その横で武田さんまでもおんなじ目を向けてて、更にいたたまれなくなって視線を逸らしたら、その先に居た佐助までなんか若干寂しそうな顔してチラチラこっち見てた。

 

 佐助、お前は内心面白がってんだけだろ。

 

 えーと…何?

 アタシにどうしろっての?

 

 「っだあぁぁぁぁああ!!!何なのよ欝陶しいわね!!!戦国武将が寄ってたかってマジで何なのよ!!!」

 

 腹立ち紛れに叫んで政宗に向き直り、彼を見据えた

 

 「で!?なんでアタシを連れて行きたいか、とりあえず理由聞かせなさいよ!!!」

 「Ah、それもそうだな…。……まず、テメーは戦える。それも相当強い」

 

 改めてされた説明に、ちょっと納得。

 

 …まぁ佐助や幸村に鍛えられたからね。

 

 「だがよ…そんだけ強けりゃ嫌でも戦場に行かなきゃならねーだろう…。昨日みたいにな」

 

 何故か、そんな風に真面目に告げられて、思わず少し面食らう。

 

 「が…俺はテメーを戦わせたくねェ。」

 

 …なんか…戦国武将が生温い事言い出した…。

 

 え、ちょっと待って何言ってんのコイツ

 一体全体何を言いたいのか、全く伝わって来ない。

 

 「…元は俺がお前を川から引き上げたのが始まりだ…。それさえなきゃテメーは戦に出る事なんざ無かった筈だ」

 

 あぁ成る程…コイツ自責の念に駆られてるのか。

 

 察してしまったアタシの頭は、一気に冷めた。

 

 「つまり…俺のせ「はいストーップ。」

 

 おもむろに政宗の言葉を遮ってやる。

 面食らってるけど気にしない。

 

 「あのね政宗、確かに此処に来たのはアンタのせい。でもアタシが強くなったのは、死にたくないから。自分の意志よ」

 

 キッパリと言い放つと、政宗は黙って聞き始めてくれた。

 それを見て、一呼吸置いてから続ける。

 

 「…戦に出たのも、したくもない人殺しをしたのもアタシの意志。

 アンタはただアタシをあの世界から引っこ抜いただけ、アンタのどこに非があるっての?」

 

 そう言ったら政宗は驚いた顔をして、それからニヤリと笑った。

 

 「OK…成る程な…。…今のでもう一つ理由が出来たぜ」

 「…は?何よ」

 

 眉間に思いっきり皺を寄せながら政宗を見つめる。

 

 

 「嫁に来い。」

 

 

 「………ハァア?」

 

 

 あんまりな発言に、自分の眉間に更に皺が寄ったのが解った。 

 

 「お前戦場で言ってたろ。『嫁の貰い手付かなかったらどうすんだ』ってよ」

 

 うわ、聞かれてたのかあの魂の叫び。

 地味に恥ずかしいなコレ

 

 てゆーか!なんだそれ意味解んないんだけど。

 

 何か?それは“だったら俺が貰ってやるよ”って事か?

 どんだけ上から目線だよ

 

 いや殿様なんだから仕方ないんだろうけどさ、とりあえずコイツ何言ってんだ?とうとうイカれた?

 

 「ちょっとちょっと竜の旦那ァ。黙って聞いてたら何勝手にうちの部下を口説いてくれてんのさ?」

 

 よし佐助!言ってやれこの非常識男に!

 

 「カズハちゃんは真田の旦那の嫁になるんだからね!」

 「………!!?えっ何!!?なんで!!?何がどうなって今その話!!?」

 

 マジで意味解んないんだけど!!

 

 何コレ?嫌がらせかなんか?

 

 てゆーかもう良いよ、そのネタ飽きたよ。

 同じネタ三回は正直キツイよ、笑えないって。

 

 「Han…、言ってろ。とにかく俺ァカズハを奥州へ連れて帰る」

 「いや、だーかーらァ、アタシはヤダっつってんだろこの野郎。」

 

 大体アタシは誰の嫁になる気も無い。

 ていうか、結婚なんて諦めてる。

 

 この世界で人を殺したあの瞬間、人並みの幸せなんてモノは諦めたのだ。

 

 「大体アタシ、この次の戦が終わったら旅行に行くんだから!」

 「何だと?Heyカズハ、夫の許可無く何勝手に決めてんだよ」

 「うるせーアンタこそ何勝手にアタシが嫁になる事前提にしてんのよ」

 

 「そうであるぞ政宗殿!破廉恥極まりない!」

 「テメーの破廉恥の基準は一体何処なんだよ!!」

 

 ぎゃんぎゃん口論しているけど、なんというか暢気な時間だ。

 

 「…しかし旅行か…ならば今のうちに奥州に来ても特に問題は無いんじゃないか?、少し早い旅行だと思えば…」

 

 不意に小十郎さんがアタシに尋ねて来た

 

 「…奥州はさ…アタシが始めに来た場所でしょ?」

 

 小十郎さんの不思議そうな視線を感じて、告げて行く言葉を悩みながら静かに答える。

 

 「あの国には…多分、アタシの居たあの世界への入口がある。」

 

 ただの勘だけど、でも、佐助の鍛練や、幸村との鍛練、それから、あの戦で一気に育ったアタシの勘は、きっと当たっている。

 

 「だからアタシがあの国に行くと…多分、帰りたくてしょうがなくなる」

 

 だってそうじゃん、自分の家に繋がってんだよ?

 

 今更あの世界で平凡に、普通に生きて行けるとは思えないけど、でも、ホームシックにならないとも限らない。

 

 「だから、今はまだ無理。」

 「…そうか。」

 

 気が付けば辺りは静かになっていた。

 何故か皆、神妙な顔になっている。

 

 …オイテメーら、聞いてんじゃねーよ。

 

 「…まぁ、そーゆー訳で、奥州は旅の一番最後って決めてんのよ、オッケー?」

 

 「Ha…成る程な…OK…そういう事なら仕方ねェ。

 …だが俺は諦めねェぜ?いつかテメーを伊達軍に引き入れてやる」

 「今すぐ諦めろアタシにその気は無い」

 

 「解らねェぜ?人の気持ちってのァ変わるからなァ?」

 「アンタの態度が変わらない限りそれは無いから大丈夫。」

 「Han!言ってろ。」

 

 胸を張ってふんぞり返る政宗がウザい。

 

 「カズハちゃん、そろそろ鍛練の時間だからさっさと片付けようよ」

 

 「あ、はーい。とりあえず政宗、アンタも手伝いなさいよ突っ立ってないで」

 

 佐助の呼び掛けで作業再開させながら、政宗にも手伝わさせようとしたら、なんかめちゃくちゃガン飛ばされた、ウザい。

 

 「...Ah?...なんで俺がンな事しなきゃいけねェんだよ?」

 「人手が足りないのよ。良いじゃないちょっとくらい。」

 

 「オイ…!政宗様に手伝わせるなど…」

 「小十郎さん、甘やかせてもあんまり良くないわよ」

 

 「それとコレとは違うだろう…!!」

 

 まぁ、そんな感じで、その日は和やか(?)に過ぎて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 今川との戦が終わって、アタシが少し、変な方向に成長した日から大分経った。

 その間に政宗は小十郎さんと一緒に兵を引き連れて奥州に帰還して、そして、アタシにまた一時の平和が戻って来た。

 

 季節はもう夏真っ盛りで蝉が凄い煩い。

 

 でも現代日本の夏より全然涼しくて過ごしやすい。

 これはかなり有り難かった。 

 

 それでも、毎日鍛練はする。

 

 昨日なんか幸村と、武田家恒例百人組み手、とか付き合わされて若干死ぬかと思った。

 色んな意味で死ぬかと思った。

 

 なんでアイツらあんなに暑苦しいんですか。

 

 軍の皆も幸村も武田さんもさ。

 唯一マトモだったの佐助だけじゃん。

 

 てゆーか色々ツッコミ所多過ぎて咽枯れるかと思ったんだけど。

 

 それより何より、幸村はなんで気付かないの?

 ひょっとこのお面とか狐っぽいお面被ってたけど、アレどう見たって武田さんと佐助じゃん。

 服さえ変わってないじゃん。

 

 幸村はかなりの筋肉馬鹿だと、しみじみ再確認しました。

 

 ちなみに小太郎は、何故かまだ本調子では無いってのにアタシの周りを世話してくれたり、サポートに廻ってくれたりしている。

 ホントはまだ寝てて欲しいんだけど、表情は分からないながらもしょんぼりしながら、じっと見つめられたら強く言えなくて、思わずアンタそんなキャラなのかよとか内心ツッコミながらついつい折れてしまった。

 

 とりあえず無理しないのを条件として提示しておいたので無理してない事を願う。

 

 それから次の戦が終わったら旅に出るよって言ったら普通に頷かれてちょっとビビった。

 

 てゆーか良いんだ?

 そんな普通なんだ?

 

 止められるか動揺するとか、なんかリアクションあるかと思ってたけど、…まぁ良いか。

 

 後はえーと、あの戦でかなりの武勲を上げたアタシは武田さんに褒められて結構色んな物を貰った。

 

 土地とかお金とか屋敷とか。

 

 はっきり言ってビビった。

 どんだけ太っ腹だよ武田さん。

 

 何か、アレか、甲斐に永住しろってか。

 

 てゆーか二百五十両って何万円くらい?

 二十石ってどのくらいの土地?

 

 しかも武田さんてばアタシを養子にしたいとか言い出してさ。

 

 …えーと、すいません、断って良いですか。

 

 今アタシの立場がそんな高い位置に決まっちゃったら放浪の旅に出た時なんか色々面倒じゃん。

 …個人的には凄い嬉しいけどさ

 でも流石にそれはいくらなんでも貰いすぎだろうと思うのよ。

 

 少ないって言われたけど、屋敷とか土地貰っただけでも貰いすぎだと思って、お金のみ貰って辞退したのにその上家族までなんて、それはちょっと有り得ない。

 仕方ないのでその時は冗談を言い出したんだと思い込んだ振りして、無理矢理流した。

 

 だってそうしないと旅なんて出れそうに無いし。

 

 

 

 「カズハ殿!失礼致しますぞ!」

 

 不意に聞こえた幸村の障子越しの呼び掛けに思考が止まった。

 

 「何?どしたの?戦始まる?」

 「そうでは無く…!、織田信長に明智光秀が謀反を起こしたと…!」

 

 思わず障子に手を掛けてスパーンと勢い良く開け放つ

 

 「明智が謀反!?」

 

 幸村はびっくりしながらもコクりと頷いた。

 

 え、この世界にも本能寺の変とか起きるんだ!?

 あ、でもあの変態ならなんかやりそうだとは思ってた、うん。

 

 「…織田信長は行方不明、明智光秀は豊臣軍に捕らえられたらしいと…佐助が…」

 「ふうん…、となると…戦況ぐっちゃぐちゃね…」

 

 これまでは調査で何となく次がどうなるか察する事が出来ていたけど、この件で次に何処が何処に攻めるのか、これからどうなるのかもサッパリになってしまった。

 

 佐助はまたあちこちに飛び回って調べ直しだろう。

 アタシはどうなるか知らんけど、もしかしたら駆り出されるかもしれない。

 

 「明智め…訳解んない事しやがってからに…」

 「お館様は、今は動くべきでは無いと…数日後に上杉に攻める予定だったのを先延ばしに…」

 

 ですよねー。

 

 まあ、良いけどさ。

 

「…よし、んじゃちょっくら豊臣の様子探って来ようかな」

 

 よっこいせ、と早着替えで忍装束に着替えたら、なんかめちゃくちゃびっくりされた。

 

 「なっ!!?何故でござるか!!?それは佐助が…!!!」

 「そうだよカズハちゃん!!!何!!?俺様の情報が信用出来ないの!!?」

 

 突然現れた佐助まで慌てながら止めてくるけど気にしない。

 

 「そうじゃなくて、明智は豊臣に取っ捕まったんでしょ?

 場所解ってんだから顔面に一発蹴り入れて来ようと思って。」

 

 当然とばかりに宣言したら、二人共固まってしまった。

 解せぬ。

 

 「だってアイツのせいで戦況訳解んなくなったのよ?腹立つじゃん。」

 

 軽くプンプン!とか可愛く怒って見せながら口を尖らせる。

 キャラじゃないけど気にしない。

 

 「カズハちゃん…危険なんだよ?解ってる?」

 「バレないようにシバいて来るから大丈夫よ」

 「いや…そういう問題じゃなくてね」

 

 「んじゃ!いってきまーす」

 「ちょっ、カズハちゃん!!?」

 

 アタシは無視して出発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …まぁそんな感じで稲葉山城に来たんだけど。

 

 「小太郎は護衛だからともかく…なんでアンタまで付いて来んのよ?」

 「だって俺様カズハちゃんが心配だし、真田の旦那にも頼まれたし、ソイツ信用出来ないししてないんだもん」

 

 三人でそれぞれ木の枝に佇みながら顔を見合わせる。

 出発したのが夕方だった事もあり、移動している間に辺りは夜闇に包まれてしまっていた。

 

 しっかし、どんだけアタシは佐助にナメられてんだろうか。

 てゆーか“だもん”じゃねーよ。

 

 「…たかだか捕虜一人を夜闇に紛れてシバいて来るだけじゃない。なんの心配してんのよ」

 「捕まらないとも限らないでしょーが」

 「……………」

 

 因みに“…”は小太郎。

 何か言いたい事があるっぽいんだけどイマイチ解らない。

 でもまぁ喋れないなら仕方ないよね。

 

 「大丈夫よ。アタシを誰だと思ってんの?」

 

 大体アタシだって佐助には及ばないけど完璧に気配消せるし、忍烏だって居るし、イマイチ実感無いけど、前回の戦でレベルも少し上がったみたいだし、何より忍だ。

 もうその辺の忍よりは強いし技だって色々出来る。

 やっぱり一回の跳躍で空には跳んで行けないけど、でも木のてっぺんにまでなら一回で跳んで行けるようになった。

 

 …考えてみるともう大分人外だな…アタシ…。

 

 「…で、カズハちゃんは、どうするかとか作戦決めてんの?」

 

 「まぁとりあえず、風に乗せて眠り玉の煙を牢屋付近に漂わせて、見張りを眠らせてから侵入しようかと。」

 「成る程。単純だけど意外と良い作戦…ん?」

 

 不意に稲葉山の空気が変わった

 小太郎も武器を構えて辺りを伺っている

 

 「可笑しいな…、見つかっては居ない筈なんだけど…」

 「だよねェ…、なんだろう」

 

 不意に風に乗って、微かに血の匂いが流れて来た。

 

 「もしかして…、アイツ脱出しやがったのか?、チッ…アタシまだシバいて無いのに。」

 「カズハちゃん…どうする?コレ意味無いんじゃない?」

 「そうね…。でもまぁ一応“明智逃亡”って情報は手に入ったから良いんじゃない?」

 

 「…そうだね、とりあえず一旦帰って…」

 

 

 「そこで何をしているんだい?」

 

 

 不意に青年の声が辺りに響き渡った。

 

 

 うわぁ、なんかまた聞き覚えあるよこの声…

 なんだっけ、えーとアレだ、銀魂の桂じゃね?コレ。

 

 今更でどうでもいいけど、アタシ実は、ゲームよりアニメの方を良く見るのよね。

 

 とりあえず声のした方を見たら、なんか白い、ピッチリした洋服っぽい服の、紫の仮面の白髪の兄ちゃんが佇んでた。

 

 えーと、何この人。

 

 アレ…?此処って戦国だよね。

 舞踏会とかあるんですか?

 

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