「今日はいよいよ~!!」
「「仮航海の日!!」」
20万ベリーのお金を貯めてから3週間後、船を動かせると判断された私とにとりは文さん同伴のもと、にとりが作ったタレッテに乗った。
「これから6つの周辺の島を回ります。ちひろ、商品は積みましたか?」
「バッチリ!」
「よろしい!では出航準備!」
「「おー!!」」
少女は甲板を走り、帆を器用に張っていく。
「えーっと?最初に行く島は・・・トオツキ島だよね?ちひろ?」
「そうだよにとり!他の島より飲食店が多い島だから保存食なんかを購入すれば他の島で高く売れる!ただ、私達は換金用の食糧を持ってないからトオツキ島では売れないけどねー。」
「きゅうりないかなー。」
「にとりの好物のきゅうりかー。あるんじゃない?」
「あややや、盛り上がっているところ悪いですが、漂流物ですよ。引き揚げるので受け取ってください。」
「「はーい!!」」
ザブン バサバサ
「文さん空飛べていいなー。」
「あややや、にとり、私からしたらお風呂でも力が抜けないあなたの方が羨ましいですよ。空を飛びたいだけなら月歩という6式の1つがあるので、使えなおかつ教えてくれる人を探してみてはいかがですか?」
「うーん。」
「交渉には金が要りますね、にとり、悩んでないで金を稼ぐ算段をつけますよ!」
「守銭奴だなー。まぁ投資すべきところに投資するからケチでは無いけどね。」
「よいしょっと。受け取ってくださいね。」
「「はーい!!」」
引き揚げた樽を開けると安物のワインが入っていたのでワイン樽でした。
お金にはなりませんが、航海する上で水は大切。
いくら淡水を精製できるにとりが居るからって、油断はできないので、非常用の飲み水として倉庫に入れておきます。
2人で倉庫に運び、甲板に出ると文さんが私達を待っていました。
「この様に漂流物は積極的に拾いましょう。島が近ければ漂流物の種類も変わるので航海の目印にもなります。今回のような漂流物は船が沈没したか、何らかの理由で捨てられたかですね。まぁ安物のワインでしたので今回は捨てられた可能性が高いですね。」
「・・・にとり、今どれぐらい1日で淡水を精製できる?」
「え、えーと・・・飲み水なら50リットルくらいかな?」
「1日に人間が必要な水が1.5から2リットルだから多めに見積もって100人分か。支部の海軍の軍艦1隻に乗る船員分の水か・・・金になりますね。」
「水売りか。海軍は浄水器が有るから不要だが、民間船にはまだ浄水器が無いから良いかもしれないですね。」
「となると茶葉も仕入れたいなぁ。」
「ちひろなんで?」
「毎日水だけだと辛くない?お酒も良いけど、酔っ払って仕事にならないのは困るよね。茶葉ならそこまで場所を取らないし、大量に積める。水と一緒に海上で売ればいい稼ぎになると思うの。」
「・・・とりあえず海流には乗ったから時間も有るので、方向性をもっと煮詰めては?」
「文さん、少し時間をもらいますね。」
「ちと、私も守銭奴になるか。」
ちひろはお金が好きな守銭奴であるが、にとりも開発費を稼ぐという意味では守銭奴である。
守銭奴同士だから仲が良いのかもしれない。