あ、後余談ですが進級できました!わーい!
「...ん」
いつも通りの時間に目が覚め体を起こす。この規則正しさは自分の仕事である門番だからなのか。昨日あんなに...だったのになぁ...と半分寝ぼけた頭で考えながら隣を見る。
「幸せそう、ふふ...」
昨日の出来事を忘れたような穏やかな寝顔を見て安心したのかベットから出てクローゼットを眺める。少しつづ色や装飾の違う服の中から無作為に今日の服を取る。吸い込まれるような濃い青に対称的な銀糸で装飾が施された服。本来は夜服で、夜闇に溶け込むような生地と、その暗闇の中ても自分の振るった拳や足が輝くような銀を組み合わせた忍ぶと言うよりも魅せる戦いをする服である。
それはさておき
朝が近づき、部屋の中にも少しずつ朝日が差し込み始める。台所に立った美鈴は豆腐とじゃがいもを切り鍋へ放り込む。茹でているあいだに片手で卵を割りフライパンへと落としていく。鍋に味噌を溶かし卵を裏返す、ご飯をよそいおかずを盛り付け机に運ぶ。
...「そろそろ起きないと...」
一方こちらは少し遅めの起床、少し霞がかかった頭はまだまだ睡眠を欲している。何しろ寝たのは日が昇ると1時間と少し前。それでもいつもと大して変わらぬ時間に目を覚ました自分を自分で褒めてやりたい。そもそも自分は人間、体力的にもなかなか辛い。別になにか特殊な能力があるわけでも特別霊力があるわけでもない。ただ料理が得意なだけのふつうの人間。流石にこの睡眠時間では体が重い。
台所から美味しそうな匂いがする...
「あー...一緒に朝ご飯作りたかったなぁ...」
いくら嘆いても寝坊した自分が悪い。
眠くて重い体を引きずりながらベットから降りる。
「おはよう...」
「おはよ♪」
少し眠たそうに目を擦っている。疲れが残っているのだろうか?「人間は妖怪や妖精より体力が低いのよ、気をつけなさい」とは咲夜の言葉だ。
「えっと...疲れてる?大丈夫?」
「ん...大丈夫...」
半分寝てる目、ぼーっとした頭...少しやりすぎたかな...と反省しながら後ろに回り込み、体重をかけ腕をまわす。
少し驚いたように振り返る彼の唇を奪う。
「ん、んん」
「......疲れてるんだよ...もう少しだけ休も?」
溜まっていた疲れが睡魔となり襲ってきたのか安心したような笑顔を見せて目を閉じる。
疲れているのだからちゃんと寝かせなきゃ、と思うもきつく抱きつかれ、腕をほどくのは可哀想だと思いそのまま横になる。
「...もう大丈夫ね...」
少し体はだるいが病み上がりだからではない。永遠亭から渡された薬は7日分あった、昨日は1日休んでいたが責任感からか働かなくては!と思いその1週間ずっと時間を止めていた。つまりこの一晩で咲夜は1週間を過ごしたことになる。能力をかなり酷使したこともあり今はあまり体調は良くなかった。
「さて、頑張りますか」
自分の体に鞭を打ち、朝食のため厨房へ向かう。
静かな厨房には誰もいなかった。恩があるからと言って働き続けて1度過労で倒れた事もある彼のことだ、休むのなら一言入れるだろう。
「...寝坊かしら?」
珍しいこともあるものだと思いつつ朝食を作りパチェと小悪魔へ運ぶ。自分の分は軽く済ませ館の掃除を進める。
日も高くなりそろそろ昼食を、という時間になりようやく館に走ってくる姿が窓から見えた。
「あぁ、そう言うことね...」
同時に出てきた門番を見て全てを理解したメイド長は遅れた事を詫びる彼にいつも通りの仕事を命じ、少しからかってやろうと門へと向かっていった。
遅れましたすみません(唐突の謝罪)
美鈴って口調掴みづらいですね、お姉さんな感じの美鈴になりましたー!
次は誰にしようか...