本当に申し訳ないです!
ここはどこだろう?いや、分かってはいる。リーゼルタニアに到着して今は空港でユリスさんたちを待っているところだ。ただいつ着いたかは全く記憶にない。気が付いたら到着していたと言う感じなのだ・・・
今日はユリスさんたちと一緒にパーティーに出席することになっているらしい。ユリスさんのバトルセレモニア優勝記念だとかなんとか。ペアであるオーフェリアさんも一緒に出ることになっている。
僕はそう言った堅苦しいことは苦手だから辞退しようと思ってたんだけど、フローラちゃんの捜索に一応は協力したということで感謝の意を示して出席することになっている。感謝の意を示すのならば欠席させてもらうことが一番何だけど・・・
特にすることもなく、オーフェリアさんも積極的に会話をするタイプではないのでボーっとして時間を潰しているとメイド服を身に纏った少女がこちらに近づいてきた。
「すいません、花園日向様とオーフェリア=ランドルーフェン様で間違いないでしょうか?」
誰だろう?と思って少し記憶をたどってみると『鳳凰星武祭』の時に聞いていた特徴と一致する子だ。というか少し前に名前が出てきてましたわ・・・
オーフェリアさんは昔の知り合いのようだが、形式上『様』を付けたのだろう。
「ええ、間違いないわ。久しぶりね、フローラ」
「あい!お久しぶりです!花園様は初めまして!私フローラ・クレムと申します!フローラと呼んでください」
「初めまして、フローラちゃん。それと様ってつけるのできれば辞めて貰いたいんだけど・・・なんていうか慣れてなくて背中がぞわっとするんだよね・・・」
「そう言うわけにはまいりません。こちらが招待させていただいたお客様ですから!」
言っておくが僕は年下の女の子に様付けをさせて喜ぶ趣味は無い。ただこういうタイプの子は、失礼だけど変なところでプライドを持ってるから頑として譲らないだろう。こっちがなれるしかないのかな・・・
「フローラ。ユリスたちがあとどれくらいで到着するかわかるかしら?」
「恐らくはもう少しで到着なさるかと・・・あ、噂をすればというやつですよ!姫様ー!」
搭乗口からは綾斗君たち、計五人が降りて来た。フローラちゃんは真っ先にユリスさんの元へと向かい抱き着いた。
それを眺めて少し経ったところで綾斗君たちがこっちに歩いてきた。
「久しぶり、日向」
「綾斗君、久しぶりだね」
「日向、君に伝言を預かってるんだけど」
「ふーん、誰から?」
「シルヴィからだけど――」
「僕は何も聞いてない、というか聞きたくない」
「いや、頼むから聞いてくれよ。俺の方も伝えないと大変なことになるかもしれないんだから」
「・・・一応聞いておくけど、なんて言ってたの?」
「春先の文化祭、三人で回らないか?って」
「三人ならいいか・・・シルヴィと二人なら断ってた」
「あはは・・・相変わらずだね」
「そりゃあバトルセレモニアであれだけ仲間割れさせられれば嫌でもこうなるよ?」
本戦一回戦では僕ごとカマイタチで吹き飛ばそうとしてくるし、二回戦なんて完全に意識持って行かれた。沈雲くんと沈華さんはまだあの時の恨みを忘れていない・・・いずれ復讐すると三人で誓った。
「それでは王宮に向かいましょう。皆さん、こちらの車に乗ってください!」
綾斗君と談笑しているとフローラちゃんの言葉で空港のターミナルに待っていた黒塗りのリムジンに乗る。
あまり時間はかからないとのことだが、乗り物酔いに弱い僕としてはできるだけ早く到着してほしい。
なぜか一直線に王宮へと向かわない。なんか広い街道の方へ向かっている気がするんだけど・・・
メインストリートと呼ぶべき広い街道に入ると車が徐行運転を始める。運転席の人が車の窓操作して窓を開けると、外からは歓声が飛び込んできた。
「ユリス様ー!」「星武祭準優勝とバトルセレモニアの優勝おめでとうございます!」「天霧綾斗様ー!」「こっちに手を振ってくださいましー!」
これって優勝記念パレードってやつ?あれ?そう言えば僕一応『鳳凰星武祭』優勝したけど、実家から何もお祝いの言葉を貰ってなかったような気がする。
これはこのままリーゼルタニアの宿泊が終わったら実家に帰るしかないな。うん、そうしよう。そう思った矢先何やら寒気がしてきた・・・なにこれ?シルヴィからの呪い?
正直このまま欧州ツアーとか行きたくないんだよね。飛行機苦手だし・・・
それはともかく、綾斗君が何やら戸惑いながらユリスさんと話していた。ユリスさん自身も困惑している様だったが、こういったことには慣れているのか。窓から顔をのぞかせ群衆に手を振り返す。
ユリスさんが手を振ると歓声はひときわ大きくなり、綾斗君も観念したのか手を振っている。
そうこうしているうちにパレードの終着点に到着し、王宮へと到着する。
この国の王様に挨拶をするらしいんだけど、切りが良いから次回かな!・・・次回ってなんだ?
なんかいい感じに話考えてたけど結局思いつかなくてすごく中途半端になってしまいました・・・
駄作すぎるなあ・・・