「どんな服があるか、楽しみだね!」
「そう?」
「男の子の服を選んであげるのって夢だったんだ!」
渡辺さんは楽しそうに俺に話しかけてくれる。
今俺たちは急遽、午後の講義が休みになったので、前から約束していたショッピングにするため、電車に乗って大型ショッピングモールに向かっている。
横で渡辺さんは、ワクワクという音が聞こえてきそうなくらいソワソワしていた。
そんな渡辺さんを可愛らしい人だなって思いながら見ていると、前髪に埃がついていることに気付いた。
渡辺さんは気付いていないので、とってあげることにした。
「渡辺さん、ちょっとこっち向いてくれるかな?」
取りやすいように渡辺さんの顔をこっちに向けさせる。
「ん、どうしたの?」
こっちを向いてくれたので、埃をとる。
だけど、取ってから気づいたんだが、俺が埃をとるために無意識に体制を前にしたので、渡辺さんと俺の顔が近距離まで近づいていた。
数秒の沈黙が流れた。
そして。
「ふぇ!?」
自分の前髪に埃がついていたなんて知らない渡辺さんは、急に俺が顔を近づけてきたので、驚いて、可愛い声が出た。
「えっと、前髪に埃がついてたから取ろうと思って...」
変な誤解をされないため、とっさに理由を話した。
けど、俺も迂闊だったな。
いくら埃がついてるからと言って、急に女性の髪に触れたり、顔を近づけるのは失礼だ。
「ありがとう…」
「う、うん」
渡辺さんは顔を赤くして小さい声でお礼を言ってくれた。
そのあと目的地近くの駅までお互い気まずくて何も喋れないままだった。
「うーん、青か白だったらどっちがいい?」
「俺は青の方が好きかな」
「そっか、じゃあこっちの青のシャツにしよ!」
渡辺さんは楽しそうに俺の服を選んでくれている。
さっきまではお互い黙ったままだったのだが、お店に着くとだんだん渡辺さんのテンションが上がって来たのか、さっきのことがなかったかのように接してくれてる。
むしろ、普段よりはしゃいでるのかな?
「よし、だいたいこんなものかな。東出君、これ試着してくれる?」
「わかった」
渡辺さんが選んでくれた服を受け取り、試着室に入る。
それから試着し、俺は鏡を見た。
白と青のボーダーのTシャツに青のシャツ。
そして白のパンツと全体的に爽やかな印象を与えるコーディネイトになっている
「なんかすごぉ…」
普段はジーパンに適当に黒色のTシャツとかを来ていて、全く身なりに気を使ったことがなかったので、こういう服装は新鮮で変な声が出てしまった。
「試着出来た?」
「あ、出来たよ」
渡辺さんに呼ばれたので試着室のカーテンを開けた。
「どうかな?おかしいところとかない?」
「凄い似合ってるよ!やっぱり東出くんは青とか白が似合うって思ってたんだよ!」
「そうなんだ」
「よし、じゃあこれを第一候補として。次の店行こっか」
「え、まだ行くの?」
「まだまだ来てほしいものがいっぱいあるからね!それじゃあヨーソロー!」
「ヨーソロー?」
それから、俺たちは10近い店をめぐり、今買い物が終わったところだ。
「あー楽しかった!」
「自分の服は見てなかったけど良かったの?」
「うん。だって今日は東出君の服を探すのが目的だったし」
「それは本当にありがとう。何から何から選んでもらって」
「いいっていいって。これはあの時のお礼みたいなものだし」
「あの時?俺渡辺さんにお礼を言われるようなことしたっけ?」
「ほら、大学に入学する前に渋谷で私のこと助けてくれたでしょ?」
「たしかに入学式前に渋谷に用事があったから行ったことはあるけど、あの時渡辺さんと会ってたっけ?」
「え?」
曜side
「あの時渡辺さんと会ってたっけ?」
「え?」
私が前に男の人に襲われたことで、朝陽君にお礼を言うと、知らないという反応をされた。
おかしいな、確かにあの時助けてくれた人の顔は朝陽君だったんだけどな。
「私が迷って裏路地に入っちゃって、そこで男の人たちに襲われそうになったところを東出君が助けてくれたんだよ?覚えてない?」
「…」
本当に覚えてないか聞いてみたら、東出君の表情が曇った。
「あー、あの時ね!あれ渡辺さんだったんだ。今思い出したよ」
曇ったと思ったら、すぐに明るくなった。
ちゃんと思い出してくれたみたい。
何かあるのかなと思ったけど、違うみたいで良かった。
「俺、なんか飲み物買ってくるね」
「じゃあ私も一緒に行くよ」
「渡辺さんはここで待ってて。俺が一緒に買ってくるから」
「でも…」
「何か飲みたいものとかる?」
「じゃあサイダーで」
「わかった。すぐ買ってくるよ」
そう言って、朝陽君は飲み飲み物を走って買いに行った。
今の朝陽君はちょっと様子がおかしかった気がする。
私が一緒に行くと言ったら、凄い焦りながら止めてきた。
そんなに急ぐ必要もないのに走って飲み物買いに行ったり。
やっぱり、何かあるのかな?
もしかして、私が渋谷で朝陽君に助けてもらったことを言ったりしたのが何かいけなかったのかも。
今度から気をつけなきゃ。
それから5分くらいしてから朝陽君は帰ってきた。
「遅くなってごめんね」
「ううん、全然いいよ」
「はい、サイダーね。それと渡辺さんはバニラかチョコどっちが好き?」
「私はどっちも好きだけど、強いて言えばチョコかな」
「じゃあ、バニラアイスね」
朝陽君はバニラアイスを私の前に置いた。
「わぁ、ありがとう!」
「いえいえ。ちょうど俺が甘いもの食べたい気分だったから次いでってことで」
「そうなんだ。いくらだった」
「あー、お金はいいよ。俺が勝手に買っただけだから」
「けど、ジュースの分も出してくれてるのに悪いよ」
「じゃあ、これは服を選んでくれたお礼ってことで」
「うーん。わかった」
結局、私は朝陽君の押しに負けて奢ってもらったちゃった。
それから私たちは、フードコーデ1時間半くらいお喋りをした。
趣味や特技についたりとか、普段は帰ったら何してるのとか。
色んな事を話した。
朝陽君とこんなにたくさんのお喋りしたのは初めてで、とっても楽しかった。
もっと色々お話しして、もっと朝陽君と仲良くなりたいと思ったけど、楽しい時間は長く続かないもので。
「あ、もうすぐ6時か」
「東出君この後何か用事があるの?」
「うん。7時からちょっとね」
「そっか。じゃあ、そろそろ帰ろっか」
「そうだね。先に俺ゴミだけ捨ててくるよ」
「だったら、私お手洗い行ってくるね」
「じゃあ、あそこのベンチで合流ってことで」
そうして、私たちは一時的に分かれた。
だけど、そのあと朝陽君は戻ってこなかった。
私がトイレから出て5分くらい待っても戻ってかなかったから迷ったのかなと思ったから、LANEで朝陽君に電話しても出なかった。
それから15」分くらい待ったけど戻ってこないし、連絡もない。
もしかしたら急に用事に行く時間が早くなったと思った。
けど、流石に先に帰るくらいわ連絡してくれるよね?
でも、携帯の充電が切れたって可能性もあるかもしれないと考えた。
だから、私は朝陽君にLANEで「今日はいろいろありがとう」と送ってから、一人で帰った。
皆さん、こんにちわ。
この度名前を変えましたよっとん改めいひょじんです。
今回の投稿が約3か月ぶりということでして…
空きすぎましたね。
サボってたわけではないんです!
ただ、この作品に一工夫加えたいって思ったら、初めに考えていた設定やストーリーを丸々変えることになってしまい、また一から作り直すのに時間がかかってしまいました。
あと、学校の制作発表と卒業のための補修とレポートにいました。
以上の2点が主な原因です。
言い訳になってしまいますが、本当に申し訳ありません!
コメントやお気に入りをくださる人に裏切ってしまう形になってしまったことを心からお詫び申し上げます。
さて、切り替えて本編についていきましょう。
実は最近このサイトでラブライブの投稿作品を観覧していると、優しい傭兵さんが書かれている『絢瀬絵里に出会った』という作品に出合いました。
この作品のストーリーや設定が僕が今書こうとしているものに通ずるものを感じて、いろいろ参考にさせていただいております。
とても素晴らしい作品なので、皆さんも是非読んでみてください。
さて、今回はここもでとさせていただきます。
少し謎めいてきた東出朝陽君。
これからどうなるんでしょうね?
次回をお楽しみに!
ご感想や評価の方お待ちしています。
お気軽に投稿ください。
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