どうも、ハノイの騎士(バイト)です。   作:ウボァー

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古代(アンティーク)VS古代(ダイナソー)

Go鬼塚

LP 4000 手札2

 

モンスター ダイナレスラー・カポエラプトル ☆4 ATK1800

魔法・罠 伏せカード1枚

フィールド魔法 ワールド・ダイナ・レスリング

 

 

 

「私は手札から永続魔法、古代の機械要塞(アンティーク・ギアフォートレス)を発動! 更に魔法カード、古代の機械射出機(アンティーク・ギアカタパルト)を発動! 古代の機械射出機(アンティーク・ギアカタパルト)の効果、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分フィールドの表側表示のカード1枚を破壊し、デッキから『アンティーク・ギア』モンスターを特殊召喚できる。私は古代の機械要塞(アンティーク・ギアフォートレス)を破壊!」

 

 自分で発動した永続魔法を自分から破壊する、一見プレイングミスに思える行動。

 

古代の機械(アンティーク・ギア)か……」

 

 カリスマデュエリストランキング1位だった男はその動きの意味を知っていた。かつての対戦相手の中に使用者がいたからだ。確かあの時は剛鬼ザ・グレート・オーガの効果でステータスが大幅に下がったところを攻撃して勝利を収めていた。

 ……対戦相手の中には古代の機械猟犬(アンティーク・ギアハウンドドッグ)を召喚、効果でダメージを与えるだけで、もう一つの効果を使わず棒立ちのままターンエンドしていた対戦相手もいた。

 

 そんな奴らとは違う。サブウェイマスターはこのデッキを使いこなしている。展開のキーとなる2枚を初手に引き込むドロー力がそれを示している。

 

 ――ほとんどのモンスターが戦闘時に魔法・罠カードの発動を封じる厄介な効果を持つカテゴリー。その効果を持つのがお前だけではない、と彼のエクストラデッキにいる王者はアップを始めている。

 

「知っているのなら話は早い、機械射出機(ギアカタパルト)の効果! デッキから『アンティーク・ギア』モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する! 出番ですよ、古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)! 更に破壊された機械要塞(ギアフォートレス)の効果発動! このカードが破壊された場合、手札・墓地から『アンティーク・ギア』モンスター1体を選んで特殊召喚できる! 手札から古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン)を特殊召喚!」

 

 ばらばらに崩れた機械の中から音を立てて組み上がる二体の竜。

 

 

古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)

効果モンスター

星9/地属性/機械族/攻3000/守3000

(1):「アンティーク・ギア」モンスターをリリースしてアドバンス召喚した

このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

(2):「ガジェット」モンスターをリリースしてアドバンス召喚した

このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(3):このカードが攻撃する場合、

相手はダメージステップ終了時までモンスターの効果・魔法・罠カードを発動できない。

(4):このカードが攻撃したダメージステップ終了時に発動できる。

フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊する。

 

 

古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン)が特殊召喚に成功した時、効果発動! デッキから『古代の機械飛竜』以外の『アンティーク・ギア』カード1枚を手札に加えます。この効果の発動後、ターン終了時まで私はカードをセットできません。私は古代の機械箱(アンティーク・ギアボックス)を手札に! そしてドロー以外の方法で手札に加わった古代の機械箱(アンティーク・ギアボックス)の効果! 攻撃力または守備力が500以下の機械族・地属性モンスターを手札に加える! 古代の機械素体(アンティーク・ギアフレーム)を手札に!」

 

 回る。回る。回る。歯車はその動きを止めることなく手札を稼ぐ。

 

「魔法カード、アイアンドローを発動! このカードは自分フィールドのモンスターが機械族の効果モンスター2体のみの場合に発動できます。デッキから2枚ドロー! このカードの発動後、ターン終了時まで私は1回しかモンスターを特殊召喚できません。……ふむ」

 

 通常召喚を残した中、残り1回の特殊召喚。

 

古代の機械素体(アンティーク・ギアフレーム)を通常召喚し、手札を1枚捨てて効果を発動。『古代の機械巨人』1体または『古代の機械巨人』のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加えます。機械箱(ギアボックス)を墓地に送り、競闘-クロス・ディメンションを手札に」

 

「おいおい、サーチしたそのカードはこのターンセット出来ないことを忘れてはいないだろうな?」

 

 もちろん、と答えるかわりに口角をほんの少しだけ上げる。表情筋が死んでるノボリフェイスなので変化はミリ単位ですけども。

 

「手札から魔法カード融合を発動! フィールドの古代の素体(アンティーク・ギアフレーム)古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン)を融合! 出発進行、古代の機械魔神(アンティーク・ギアデビル)!」

 

 

古代の機械魔神(アンティーク・ギアデビル)

融合・効果モンスター

星8/地属性/機械族/攻1000/守1800

「アンティーク・ギア」モンスター×2

「古代の機械魔神」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードは他のカードの効果を受けない。

(2):自分メインフェイズに発動できる。

相手に1000ダメージを与える。

(3):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。

デッキから「アンティーク・ギア」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

 

 

 攻撃力1000の機械魔神(ギアデビル)に対し相手フィールドにいるカポエラプトルの攻撃力は1800。自爆特攻で新たな古代の機械(アンティーク・ギア)をリクルートできるが、ワールド・ダイナ・レスリングの効果による攻撃制限効果と相手のセットカードが引っかかるため守備表示で融合召喚した。

 

「自分メインフェイズに古代の機械魔神(アンティーク・ギアデビル)の効果発動! 1ターンに1度、相手に1000ダメージを与える! オールド・ハウィッツアー!」

 

 列車は使わないと言ったがバーンしないとは言ってない。というより、ここで融合しないでバトルフェイズ入ったら鬼塚さんが「舐めているのか!」って激おこしそうなんだよなー。

 

Go鬼塚

LP 4000→3000

 

「バトル! 古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)でカポエラプトルを攻撃!」

 

「だが攻撃表示のカポエラプトルは戦闘では破壊されない! クッ……!」

 

Go鬼塚

LP 3000→1800

 

「ダメージステップ終了時、カポエラプトルは自身の効果で守備表示になる」

 

「ダメージステップ終了時、古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)の効果発動! フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊する! 私が選ぶのはワールド・ダイナ・レスリング! コージェネレーション・ブレス!」

 

 先ほどのバトルで発生した熱を放出。ごじゅう、と焼ける音と共にフィールド魔法は破壊された。これで次のターンから面倒な攻撃制限は無くなる。

 

「私はこれでターンエンドです」

 

 

 ――サブウェイマスターのフィールドには攻撃力3000のモンスターと守備力1800の2体のモンスター。片方は攻撃時の妨害を受けず、もう片方は高い耐性とバーン効果を持つ。どちらも放置しておけるものではない。

 

 

「はっ、なかなかやるじゃねえか……!」

 

 この盤面を作った相手が、現実では女子高生だという事実を忘れてしまいそうだ。

 

「俺のターン、ドロー! 相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、墓地のワールド・ダイナ・レスリングを除外して効果発動! デッキから『ダイナレスラー』モンスター1体を特殊召喚する! 俺が呼ぶのはこいつだ! ダイナレスラー・システゴ!」

 

 

《ダイナレスラー・システゴ》

効果モンスター

星4/地属性/恐竜族/攻1900/守 0

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。

デッキから「ダイナレスラー」モンスター1体または「ワールド・ダイナ・レスリング」1枚を手札に加える。

(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに、

相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、

「ダイナレスラー・システゴ」以外の自分の墓地の「ダイナレスラー」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

「システゴの特殊召喚に成功したことで効果発動! デッキから『ダイナレスラー』モンスター1体または『ワールド・ダイナ・レスリング』1枚を手札に加える。俺はワールド・ダイナ・レスリングを手札に加え、発動! 残念だったな、ワールド・ダイナ・レスリングを除去された時のことは対策済みだ」

 

「やはり読まれていましたか……」

 

 バトルできるのはモンスター1体のみ、という攻撃制限はかなり鬱陶しい。それにデュエル中一度しか使用できないスキルによって発動したフィールド魔法だ。せっかくのスキルが無駄になった、と心理的アドバンテージを得るためにも殆どのデュエリストが優先して除去を狙うだろう。

 

「更にダイナレスラー・カパプテラを通常召喚!」

 

 

《ダイナレスラー・カパプテラ》

効果モンスター

星3/風属性/恐竜族/攻1600/守 0

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、

相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを墓地へ送る。

(2):このカードが「ダイナレスラー」リンクモンスターのリンク素材として墓地へ送られた場合に発動できる。

そのリンクモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

 

 

「フィールドにモンスターが3体、来ますか!」

 

「現れろ、俺様のサーキット! 召喚条件はダイナレスラーモンスター2体以上! 俺はダイナレスラー・カポエラプトル、システゴ、カパプテラをリンクマーカーにセット! リンク召喚! 現れろ! リンク3、ダイナレスラー・キング・(ティー)レッスル!」

 

 

《ダイナレスラー・キング・(ティー)レッスル》

リンク・効果モンスター

リンク3/地属性/恐竜族/攻3000

【リンクマーカー:左下/右下/下】

「ダイナレスラー」モンスター2体以上

(1):このカードが戦闘を行う場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。

(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。

(3):相手バトルフェイズ開始時に、

相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。

このバトルフェイズ中、相手はそのモンスターで攻撃宣言しなければ、

他のモンスターで攻撃宣言できない。

攻撃宣言しなかった場合、対象のモンスターはそのバトルフェイズ終了時に破壊される。

 

 

 ホームグラウンド(ワールド・ダイナ・レスリング)に降り立つのは筋骨隆々とした王者。

 

「リンク素材になったカパプテラの効果でキング・(ティー)レッスルの攻撃力はターン終了時まで1000アップする! まだ終わらねえぜ、キング・(ティー)レッスルを対象にして罠発動! 生存競争!」

 

 

《生存競争》

通常罠

(1):自分フィールドの恐竜族モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

このカードを攻撃力1000アップの装備カード扱いとして、

その自分の恐竜族モンスターに装備する。

(2):このカードの効果でこのカードを装備したモンスターが

攻撃で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。

装備モンスターは相手モンスターにもう1度だけ続けて攻撃できる。

 

 

「これにより、キング・(ティー)レッスルの攻撃力は更に上がり5000になる!」

 

「っ、ワールド・ダイナ・レスリングで制限されるのは攻撃するモンスターの数だけ、攻撃回数までは示されていない……!」

 

 戦闘特化のダイナレスラーの為に用意されたかのような効果。

 

「こいつで終いだ! 相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、ダイナレスラー・パンクラトラプスを手札から特殊召喚できる!」

 

 

《ダイナレスラー・パンクラトプス》

効果モンスター

星7/地属性/恐竜族/攻2600/守 0

このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、

(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):自分フィールドの「ダイナレスラー」モンスター1体をリリースし、

相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

「バトルだ! ダイナレスラー・キング・(ティー)レッスルで古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)に攻撃! 更にフィールド魔法、ワールド・ダイナ・レスリングの効果でキング・(ティー)レッスルの攻撃力は相手モンスターへの攻撃時のみ200アップする! ジュラシック・ハウル!」

 

 咆哮の音圧で破壊される熱核竜。レスラーとして鍛えた肉体を使うまでもない相手、ということだろうか。

 

サブウェイマスター

LP 4000→1800

 

「生存競争の効果! このカードの効果でこのカードを装備したモンスターが攻撃で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、装備モンスターは相手モンスターにもう1度だけ続けて攻撃できる! 古代の機械魔神(アンティーク・ギアデビル)に攻撃!」

 

 再び放たれる咆哮。守備表示の為ダメージは受けない。が、戦闘破壊されたことにより機械仕掛けの魔人の効果が発動する。

 

「戦闘で破壊され墓地へ送られた古代の機械魔神(アンティーク・ギアデビル)の効果で、デッキから古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)を召喚条件を無視して特殊召喚する……!」

 

「……ハッ、またそいつか。敗者には御退場願おうか! パンクラトラプスの効果! 自分フィールドの『ダイナレスラー』モンスター1体をリリースし、相手フィールドのカード1枚を対象として発動。そのカードを破壊する! パンクラトラプスをリリースして古代の機械熱核竜(アンティーク・ギア・リアクター・ドラゴン)を破壊する!」

 

 フィールドはがら空き。相手のフィールドには攻撃力4000のモンスター。そして手札にモンスターカードは無い。

 

「ターン終了時、キング・(ティー)レッスルの攻撃力は4000になる。さっさとサレンダーしたらどうだ? サブウェイマスターさんよ」

 

 まさに絶体絶命。それを悟られないよう、顔に出さず答える。

 

「まだデュエルは途中、終点までは早すぎますよ……私のターン、ドロー!」

 

 

 

 ドローしたカードは――。

 

 

 

「……ええ、ピンチに助けてくれるのはヒーローだと決まっています! 手札より、ヒーローアライブを発動!」

 

 

《ヒーローアライブ》

通常魔法

(1):自分フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、

LPを半分払って発動できる。

デッキからレベル4以下の「E・HERO」モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

「何だと!?」

 

「自分フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、LPを半分払って発動できる。デッキからレベル4以下の『E・HERO』モンスター1体を特殊召喚します! 頼みますよ、E・HERO(エレメンタルヒーロー) プリズマー!」

 

サブウェイマスター

LP 1800→900

 

 

E・HERO(エレメンタルヒーロー) プリズマー》

効果モンスター

星4/光属性/戦士族/攻1700/守1100

(1):1ターンに1度、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、

そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体を

デッキから墓地へ送って発動できる。

エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。

 

 

「プリズマーの効果! エクストラデッキの古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)を見せ、古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)を墓地に送る! これにより、プリズマーはエンドフェイズまで古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)と同名カードとして扱う! リフレクト・チェンジ!」

 

 水晶のボディに古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)が投影される。

 

古代の機械融合(アンティーク・ギアフュージョン)を発動! この魔法カードは、自分フィールドの『古代の機械巨人』を融合素材とする場合、自分のデッキのモンスターも融合素材とする事ができる! 私は古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)扱いのプリズマーと、デッキ内の古代の機械猟犬(アンティーク・ギアハウンドドッグ)古代の歯車機械(アンティーク・ギアガジェット)の3体を融合!」

 

 

古代の機械融合(アンティーク・ギアフュージョン)

通常魔法

(1):自分の手札・フィールドから、

「アンティーク・ギア」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

自分フィールドの、「古代の機械巨人」または

「古代の機械巨人-アルティメット・パウンド」を融合素材とする場合、

自分のデッキのモンスターも融合素材とする事ができる。

 

 

 古代の機械巨人を含む、3体融合。この条件で融合召喚されるモンスターは決まっている。

 

「出発進行! 古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)!」

 

 

古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)

融合・効果モンスター

星10/地属性/機械族/攻4400/守3400

「古代の機械巨人」+「アンティーク・ギア」モンスター×2

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

(1):このカードが攻撃する場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。

(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

(3):このカードが破壊された場合、

自分の墓地の「古代の機械巨人」1体を対象として発動できる。

そのモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。

 

 

「カードを2枚セット。バトル! 古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)で、ダイナレスラー・キング・(ティー)レッスルに攻撃! アルティメット・オーバー・パウンド!」

 

 巨拳を目下の敵に目掛けて振り下ろす。キング・(ティー)レッスルはガードの姿勢をとるが、圧倒的体格差の前には無力。そのまま破壊され――。

 

「自分フィールドのダイナレスラーがその攻撃力以上の攻撃力を持つ相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、 俺は手札のダイナレスラー・マーシャルアンキロを墓地へ送って効果発動! キング・(ティー)レッスルはこの戦闘では破壊されない!」

 

 

《ダイナレスラー・マーシャルアンキロ》

効果モンスター

星2/地属性/恐竜族/攻 1000/守 0

(1):自分の「ダイナレスラー」モンスターが

その攻撃力以上の攻撃力を持つ相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、

自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。

その自分の「ダイナレスラー」モンスターはその戦闘では破壊されない。

そのダメージ計算後、その戦闘を行った相手モンスターの攻撃力は半分になる。

 

 

「ですがダメージは受ける!」

 

「ぐうぅっ!」

 

Go鬼塚

LP 1800→1400

 

「墓地に送ったマーシャルアンキロの効果で、古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)の攻撃力は半分になる」

 

古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)

攻4400→2200

 

古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)が……! っ、ターンエンド」

 

「ヒーローアライブを使ったことでお前の残りライフはたった900。このまま攻撃すればそれで終いだが……ここまで耐えた礼だ、全力で葬ってやる! 俺のターン! 永続魔法、ダイナマッスルを発動! この効果で『ダイナレスラー』モンスターの攻撃力は400アップする!」

 

 

《ダイナマッスル》

永続魔法

(1):自分フィールドの「ダイナレスラー」モンスターの攻撃力は400アップする。

(2):自分フィールドの「ダイナレスラー」モンスターは、

それぞれ1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。

 

 

 更に攻撃力を上昇させる。これでダイナレスラー・キング・(ティー)レッスルの攻撃力は4400。さらに攻撃時フィールド魔法によって更に200上がり、4600。これから来る攻撃が通れば間違いなく敗北する。

 

「終わらせはしません! 速攻魔法、禁じられた聖槍を発動!」

 

 

《禁じられた聖槍》

速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が800ダウンし、

このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。

 

 

 攻撃力上昇は全て魔法・罠によるもの。よって禁じられた聖槍の効果でキング・(ティー)レッスルの攻撃力は2200にまでダウンする。

 

「ちっ、まだ足掻くか! 共倒れになる趣味はねえ、バトルはしない。ターンエンドだ」

 

 Go鬼塚の手札は0。妨害札は飛んでこない。

 

「エンドフェイズに罠カード、競闘-クロス・ディメンションを発動! この効果で、古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)は除外される!」

 

 

《競闘-クロス・ディメンション》

通常罠

(1):自分フィールドの「アンティーク・ギア」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを除外する。

この効果で除外したモンスターは次のスタンバイフェイズにフィールドに戻り、

その攻撃力はそのターンの終了時まで元々の攻撃力の倍になる。

(2):自分フィールドの、「古代の機械巨人」または

「古代の機械巨人-アルティメット・パウンド」が戦闘・効果で破壊される場合、

代わりに墓地のこのカードを除外できる。

 

 

「そのカードは……!」

 

 古代の機械素体(アンティーク・ギアフレーム)の効果でサーチしていたカード。サーチしたターンは古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン)の効果によってセットが不可能だったため、その次のターンでセットしたのだろう。

 

「(こいつは……まさか……!)」

 

 

 どこかでおかしいと思っていた。

 

 古代の機械要塞(アンティーク・ギアフォートレス)古代の機械射出機(アンティーク・ギアカタパルト)のコンボで古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)を特殊召喚し、サーチするカードを古代の機械融合(アンティーク・ギアフュージョン)にしていれば、圧倒的パワーを持つ古代の機械混沌巨人(アンティーク・ギア・カオス・ジャイアント)を召喚することが可能だった。

 しかしそれをしなかった。

 

 あの罠に描かれているのは古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)E・HERO(エレメンタルヒーロー) フレイム・ウィングマン。そして二人のデュエリスト。

 古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)の融合体である古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)。俺のファンだと言ったこいつは俺をヒーローに見立てて――。

 ――もしかしなくとも、サブウェイマスターはこのカードを魅せたかったのか? 昔の俺のデュエルを真似て。

 

 その証拠に、先程までのへの字口はどこへ行ったのか、彼……いや彼女は笑っている。

 

「私のターン! スタンバイフェイズに競闘-クロス・ディメンションの効果で除外された古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)は帰還する! そしてその攻撃力は、そのターンの終了時まで元々の攻撃力の倍になる!」

 

 古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)の元々の攻撃力は4400。

 

「攻撃力、8800……!」

 

 この攻撃力はどう足掻いても超えられない。

 

「バトル! 古代の機械(アンティーク・ギア・)究極巨人(アルティメット・ゴーレム)で、ダイナレスラー・キング・(ティー)レッスルに攻撃! アルティメット・クロス・オーバー・パウンドォッ!」

 

Go鬼塚

LP 1400→0

 

「(ファン、か……)」

 

 カリスマを捨てると共に無くなったと思っていた。過去の自分は消えたと思っていたのはどうやら自分だけだったらしい。現に、こうして魅せるデュエルを再び俺に見せてきた奴がいる。

 

「(俺は、カリスマを捨てる必要はなかったのか……?)」

 

 まだ、その答えは出ない。

 

 

 

 ダイナマッスルの効果で、キング・(ティー)レッスルは戦闘で破壊されない。王者は膝をついたままこちらを睨みつける。なぜ負けたのか、俺が負けるはずはない、と疑問の混じった目。

 

 ――此処とは異なる世界で、古代の機械はHERO達と死闘を繰り広げた。かつての主人同士の関係は教師と生徒。

 HEROと共に戦った彼がデュエルを終える時にしていたソレを、彼の思いを伝える為に行う。

 

 

『――ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ!』

 

 

 ――ああ、弱肉強食の世界で生きている己とは違う。アイツらはデュエルを楽しもうとしている。どうしてそう出来るのか解らない。解らない、が――。

 

 

 ――その思いはきっと、カリスマを捨て、プレイメーカーを倒すことだけを目的とする主人(鬼塚)が昔持っていたモノなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「――――それで?」

 

 絶対零度の視線の中、カフェ・ナギ内で今上詩織は冷や汗を流していた。サブウェイマスターとしての実力を買われ、SOLテクノロジーから呼ばれた事を草薙さんはどこかで掴んでいたらしい。

 ハノイの騎士であることをばらした時、デュエルディスクを解析された。その時についででGPSを仕込まれていたのかもしれない。

 

「サインはデュエル部の皆の分と、皆さんもGo鬼塚が好きそうなのでその分貰ってきました」

 

「そっちじゃない、バウンティハンターの件だ」

 

「……デュエル終わってログアウトしたら、なんか鬼塚さんに気に入られたっぽくて、その……やっぱり断りきれなくて、未だSOLで手掛かりが掴めていないグラドスの捜索を専門に、情報を渡した分だけの報酬が……」

 

「またか!! またなのか!!!」

 

「あー、あれだぜ草薙。ニンゲンのことわざであったろ? ほら、二度あることは三度あr」

 

「こんな事がそう何度もあってたまるか!!!!」

 

 

 このあと滅茶苦茶説教された。




ソウルバーナーの演技は最初からしていた訳じゃなくて、闇より出でし絶望を見た時の反応はマジで、その後不霊夢のお陰で復活&演技スタートだと思うんですがどうなんでしょうか。
最初から全部演技だったらベクターいけるってこれ。

オルフェゴール混合したハノイデッキ考えてるんですが、どう足掻いてもクラドラがコストにしかならないんですよ。つらい。

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