どうも、ハノイの騎士(バイト)です。   作:ウボァー

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大変お待たせしました(五体投地)
前話までのストーリー忘れてる人もいるんじゃないかと思うほど期間が開いてしまい……デュエルを考えて書く時間が……とれない……!
今回のデュエル、禁止カード使っているところあるのですが許してください……ヴの2次創作なのにあいつの活躍がないままなのは可哀想だなあと思ってしまったので……悪用したソリティアはしてないのでユルシテ……。


砲撃のシングル・トレイン!

 いつもと変わらずそこそこの営業を続けるカフェ・ナギ。お得意様になりつつある穂村君は今日もコーヒーとホットドッグを注文して席に座っている。

 

「あ、ブラッドシェパードがプレイメーカーを罠にかけるから私の都合のいい日教えてって連絡きてたんだけどさ、皆は何時がいい?」

 

「んぶっふ!?」

 

 飲んでいたコーヒーがよろしくない場所に入ってしまったようでごほげほとむせる。

 

「おま、お前な!!」

 

「いやだってコレ言わなかったらさ、それはそれで問題でしょ」

 

「確かにそれはそうなのだが……」

 

 デュエルディスクから顔を見せる不霊夢も微妙な表情だ。

 

「はー……なんで私こんなことしてんだろうねぇ……」

 

「俺が知るかよ」

 

 喉の調子はひとまず落ち着いたのか、穂村君はまたコーヒーを飲みだす。

 

「ん、その時はサブウェイマスターとして戦うことになるわけなんだけどさ。デュエルで手を抜いたらすぐブラッドシェパードにバレるだろうし……まあ元々手を抜くつもりなんてないんだけど」

 

「負けるわけないだろ。俺も、プレイメーカーも」

 

「あ、いや、気にしてるのはそこじゃなくて情報アドバンテージの事」

 

 私たちが行うデュエルは敵に見られているのは確実。デッキにどんなカードが入れられているのか、どう回すのか。来たる決戦までに知られれば知られるほど、私達の負ける可能性は上昇する。

 

「敵に情報を流しすぎず勝つのが最善、という訳だな」

 

「そそ、そゆこと」

 

「全力でデッキを回すのは控えろ、って訳か……随分な注文だな」

 

「いや私だって今回はかなり危険な橋渡るからね? 手を抜きすぎて負けを狙ってるのがブラッドシェパードにバレたら芋づる式に皆の正体も……だからさあ」

 

 サブウェイマスターとしての使用デッキは列車。高火力で相手を上から叩き潰す事に特化したデッキだ。それに対して全力を出すな、とはとんでもないことを言っている自覚はある。

 それに、その姿勢を徹底しすぎたら相手もすぐに気付くだろう。程よく新しいカードを見せつつ、だが戦法は隠しつつ……難易度はウルトラハード通り越してインフェルノな気もするが、なんとかするしかない。

 

「それに! 遊作君には一発逆転のスキルがあるからまだマシだと思うよ?」

 

「ストームアクセスの事か? だが」

 

 まずデッキ構築としてスキルの使用を前提にしているわけでは無い、のだが……と、遊作君はそう言いたげな顔をしている。

 

「列車デッキを相手にして手に入れられるリンクモンスター、なんて絶対リンク3か4の主力級の筈だしさ。プレイメーカーはこれからの戦いに向けて力をつけないといけないんだから。私からのプレゼントみたいなものだよ」

 

「随分物騒なプレゼントだこと……おー怖」

 

 Aiはワザとらしく恐怖に震える演技をしている、が遊作君に無視されている。

 今回のデュエルを乗り越えたのならば、列車達の純粋な攻撃力を返り討ちにする、そんな優秀な効果……言い方を変えれば脳筋なモンスターが手に入るに違いない。

 打点のあるモンスターは持っていて損はない。遊作君のデッキのパワー不足を解決するには丁度いいデュエルになるだろう。……うん、丁度よく……出来るのかなぁ?

 

 

 

 

 

 それは、かつての鬼塚と同じ剛鬼デッキを使用するバウンティハンター二人を難なく返り討ちにした後の事だった。

 

 

 ――ピリリリリリリーーーーッ!

 

 

「な、なんだなんだ?」

 

 場違いな笛の音が辺りに響く。誰がこの音を起こしているのか、と周囲を見渡すAi。

 

「――お初にお目にかかります、プレイメーカー様」

 

「何者だ」

 

「私、サブウェイマスターと申します」

 

 男は胸に手を当てながら返答する。

 ――慇懃無礼な鉄道員、サブウェイマスター。まっすぐにこちらを見抜くその目が、顔が、彼が自分たちの敵であることをより強調させている。

 

「(あら〜、随分演技が上手だこと)」

 

「(余計なことは言うなよ)」

 

「(へいへい、分かってますってプレイメーカー様)」

 

 互いに中身が分かっていての演技は精神的にくるものがあるだろうが……そこはまあ、耐えろとしかいう他ない。だが、それが気にならないほどにプレイメーカーとAiは張り詰めている。普段と違う空気を痛いぐらいに感じている。本当に中身が同じなのか、と叫びたくなるほどに。

 ああ、これが『仕事』をする時の今上詩織なのだ、と理解する。ハノイの騎士によって磨かれてしまったモノの一つ。

 

「SOLテクノロジーのバウンティハンターを務めている……と言えばお分かりになりますでしょうか」

 

「ああ、これ以上ないぐらいだ」

 

 あいつは現実でデッキを回すのをできるだけ控えろ、と言ったが……それに対しての返答は不可能だ、とプレイメーカーは結論付けた。

 少しでも隙を見せたのならば敗北する。隙を見せずとも力による制圧を行う。それが『サブウェイマスター』のデュエルなのだから。

 互いに構える。互いの全力を出すだけのデュエルが、今、始まろうとしていた。

 

 

「「スピードデュエル!」」

 

プレイメーカー

LP 4000

 

サブウェイマスター

LP 4000

 

「私の先攻ですね……では、深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトを自身の効果によりリリースなしで通常召喚致します。また、この方法で召喚したことにより深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイトの元々の攻撃力は0になります」

 

《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》

星10/攻3000→0

 

「自分フィールドのモンスターが機械族・地属性モンスターのみの場合、このカードは手札から特殊召喚が可能! 来なさい、弾丸特急バレット・ライナー!」

 

《弾丸特急バレット・ライナー》

星10/攻3000

 

「レベル10のモンスターを2体、しかも1ターンで揃えやがったー!?」

 

 こちらの戦法を知っているはずのAiがわたわたしている。確かに、巨大なモンスター2体に睨まれているこの状況は心理的なプレッシャーがかかる。だが、慌てている理由はそれだけではない。

 

「レベル10のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 出発進行! 超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!」

 

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》

ランク10/攻3000

 

 プレイメーカーから見て右側のエクストラモンスターゾーンに呼び出されたのは、どこからともなく現れた線路の上を走る超弩級砲塔列車。

 

「あああ……あのおっかねーバーンと攻撃力してる奴だ……」

 

 わざとなのか本心なのかはわからないが怯えているAi。忘れるはずもない。そう、このモンスターは……ヴァンガードが使い、ビットブート戦でその恐ろしさをありありと伝えたモンスターなのだから。

 

「オーバーレイユニットを1つ使い、グスタフ・マックスの効果発動! 2000のダメージを受けてもらいます!」

 

 こちらを向いた砲塔から発射された砲弾を避ける余裕など無く、プレイメーカーに着弾し――爆発する。

 

「ぐっ、ううぅっ!」

 

プレイメーカー

LP 4000→2000

 

「こっちのターンが来る前にライフが半分になっちまったー!? ど、どどどどうするんだよプレイメーカー!」

 

「カードを1枚セットしてターンエンド。さあ、貴方のターンです」

 

 極めて冷静に、確実にするべき事をする。デュエルとは究極、それを繰り返す戦い。プレイメーカーだってそれは理解している。だからこそ、彼の……彼女の隠す期待に。『プレイメーカーならば負けるはずがない』という信頼に応えなければいけない!

 

「っ、俺のターン、ドロー! 手札より魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動! 手札のレイテンシを墓地に送り、デッキからドングルドングリを特殊召喚!」

 

《ドングルドングリ》

星1/守0

 

「ドングルドングリの効果! このカードが特殊召喚に成功した場合、自分フィールドにドングルトークンを1体特殊召喚する!」

 

《ドングルトークン》

星1/守0

 

「手札より永続魔法、サイバネット・コーデックを発動!」

 

「えぇ!? それもう使っちゃうの!?」

 

 毎日の楽しみのドラマを我慢しつつAiちゃんが夜なべして作ってくれた――Aiが言うにはそうらしい――コード・トーカー達を強化するとっておきもとっておきのカード。それを初見せする場がまさかここになろうとはAiは考えてもいなかった。

 

「現れろ、未来を導くサーキット! 召喚条件は効果モンスター2体! 俺はフィールドのドングルドングリと()()()()()()()()()()()()()()をリンクマーカーにセット!」

 

「手札からリンク素材に!?」

 

 この瞬間、デュエルで初めてサブウェイマスターの顔に驚愕が浮かぶ。

 

「あーもう、それまで使っちゃうのかよ……そうとも! コード・ジェネレーターはなあ! あるモンスターのリンク素材になる時限定で手札からもリンク素材になれるめちゃんこすっごいカードなんだぜ!」

 

 もう仕方がないと割り切ったのか、えっへんと胸を張って説明を始めるAi。『プレイメーカーが使う、あるモンスターのリンク素材』……そこまで来たならばもう答えを言っているようなものだ。

 

「――リンク召喚! リンク2、コード・トーカー!」

 

《コード・トーカー》

Link2/攻1300

【リンクマーカー:上/下】

 

 フィールドに現れたのはデコード・トーカーに似ている……が、リンク数も見た目も小さいモンスター。

 

「『コード・トーカー』モンスターがエクストラデッキから特殊召喚されたことで、サイバネット・コーデックの効果をコード・トーカーを対象に発動する! そのモンスターと同じ属性のサイバース族モンスター1体をデッキから手札に加える。コード・トーカーの属性は闇、よってデッキから闇属性のマイクロ・コーダーを手札に加える!」

 

 デッキから手札へとカードを加え、その滑らかな動きのままに――プレイメーカーは高らかに効果の発動を宣言する。

 

「『コード・トーカー』モンスターのリンク素材として墓地へ送られたことで、コード・ジェネレーターの更なる効果を発動する!」

 

「その効果、聞いて驚くなよ〜? ……えーっと、このカードが『コード・トーカー』モンスターのリンク素材として手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから攻撃力1200以下のサイバース族モンスター1体を墓地へ送る。……ってえことは……どうなるの?」

 

 カードのテキストを確認しながら読み上げ終わったAiもプレイメーカーの真似をしてポーズを決めて……首をかしげる。

 

「俺はこの効果でデッキからドットスケーパーを墓地に送る。そして墓地に送られたことでドットスケーパーの効果が発動! このカードを特殊召喚する!」

 

《ドットスケーパー》

星1/守2100

 

「現れろ、未来を導くサーキット! 召喚条件はサイバース族モンスター2体以上! 俺はドングルトークン、ドットスケーパー、手札のマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット! リンク召喚! リンク3、シューティングコード・トーカー!」

 

《シューティングコード・トーカー》

Link3/攻2300

【リンクマーカー:上/左/下】

 

 コード・トーカーの真下へと召喚されたのは、ボーマンとの戦いで入手したサイバース。

 

「サイバネット・コーデックの効果が再び発動! シューティングコード・トーカーは水属性。よって水属性のサイバース族モンスター、シーアーカイバーをデッキから手札に加える。また、マイクロ・コーダーの効果でデッキからサイバネット・デフラグを手札に加える」

 

「成る程……手札の消耗を抑えつつ展開の補助をする、良いカード達ですね」

 

 褒める、という行為をしているが……これは余裕があるのではなく、サブウェイマスターを、と言うよりは列車デッキを使用している時の癖が出ているだけだ。その証拠として使えるかは分からないが、彼の声に煽りの意は全く含まれていない。純粋に凄い、とそう思っているのだ。

 

「コード・トーカーは自身の効果により、攻撃力はこのカードのリンク先のモンスターの数×500アップする。また、このカードのリンク先にモンスターが存在する限り、このカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。現在、コード・トーカーのリンク先にはシューティングコード・トーカーが相互リンク状態となっている。よってコード・トーカーの攻撃力は500上昇し、戦闘及び効果では破壊されない!」

 

《コード・トーカー》

攻1300→1800

 

 少し厄介な耐性を得るコード・トーカー。元々の攻撃力が低いため、壁としては使いにくいが……破壊耐性で場に残りやすいため、次へ繋げるのに丁度いい効果だ。

 

「ROMクラウディアを通常召喚。召喚に成功した事で効果発動、墓地のサイバース族モンスターを手札に加える。俺が選ぶのはレイテンシ! 更にレイテンシの効果で自身を特殊召喚!」

 

《ROMクラウディア》

星4/攻1800

 

《レイテンシ》

星1/守0

 

「現れろ、未来を導くサーキット! 召喚条件は効果モンスター2体以上! シューティングコード・トーカーとROMクラウディア、レイテンシをリンクマーカーにセット! リンク召喚! リンク3、トランスコード・トーカー!」

 

《トランスコード・トーカー》

Link3/攻2300

【リンクマーカー:上/右/下】

 

 新たにリンク召喚されたのは、かつて彼がリボルバーと行ったハノイの塔でのスピードデュエルによって手に入れたモンスター。

 そして『コード・トーカー』モンスターがエクストラデッキから特殊召喚されたことでまた、サイバネット・コーデックの効果が発動する。プレイメーカーが手札に加えたのは地属性のスレッショルドボーグ。

 

「自身の効果で特殊召喚したレイテンシがリンク素材として墓地へ送られたことで1枚ドロー! シーアーカイバーが手札に存在し、フィールドのリンクモンスターのリンク先にモンスターが召喚・特殊召喚されたことでシーアーカイバーの効果を発動、このカードを特殊召喚する! この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される」

 

《シーアーカイバー》

星3/守2100

 

「トランスコード・トーカーの効果! 自分の墓地のリンク3以下のサイバース族リンクモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する! 甦れ、シューティングコード・トーカー!」

 

 トランスコード・トーカーの右隣に蘇るのは先程リンク素材として墓地に送られたシューティングコード・トーカー。

 そして、トランスコード・トーカーにはもう一つ、厄介な永続効果が存在する。

 

「このカードが相互リンク状態の場合、このカード及びこのカードの相互リンク先のモンスターの攻撃力は500アップし、相手の効果の対象にならない。現在トランスコード・トーカーと相互リンクしているのはコード・トーカー、よって――」

 

《コード・トーカー》

攻1800→2300

 

《トランスコード・トーカー》

攻2300→2800

 

「……成る程、その組み合わせは少々厄介ですね」

 

 す、と目を細める。トランスコード・トーカーの相互リンクを解くためにはコード・トーカーを排除しなければならない、が……相互リンク時の効果を受けているコード・トーカーは戦闘、効果では破壊されず、また効果の対象にもならない状態だ。

 

「現れろ、未来を導くサーキット! アローヘッド確認! 召喚条件はモンスター2体以上! 俺はシューティングコード・トーカーとシーアーカイバーをリンクマーカーにセット! サーキットコンバイン! リンク召喚! リンク4――ファイアウォール・ドラゴン!」

 

《ファイアウォール・ドラゴン》

Link4/攻2500

【リンクマーカー:上/左/右/下】

 

 満を持して現れる、プレイメーカーのエースモンスター。

 

「トランスコード・トーカーと相互リンク状態となっているファイアウォール・ドラゴンは攻撃力が500上昇する!」

 

《ファイアウォール・ドラゴン》

攻2500→3000

 

 高らかに咆哮する鉄壁の守護竜。

 

「装備魔法、サイバネット・デフラグを墓地のレイテンシを対象に発動する。レイテンシを守備表示で特殊召喚し、このカードを装備する。 レイテンシを素材にし、行くぞ――リンク召喚! リンク1、リンクリボー! リンクリボーを素材にもう一度、リンク召喚! 来い、セキュア・ガードナー!」

 

「なんと、これは――また」

 

 

《コード・トーカー》

Link2/攻1300→1800→2300

 

《トランスコード・トーカー》

Link3/攻2300→2800

 

《ファイアウォール・ドラゴン》

Link4/攻2500→3000

 

《セキュア・ガードナー》

Link1/攻1000

【リンクマーカー:右】

 

 

 コード・トーカーとトランスコード・トーカー、トランスコード・トーカーとファイアウォール・ドラゴンは相互リンク状態。

 スピードデュエルでここまでの盤面を拝めるとは思っていなかった。というよりも……ここまでプレイメーカーがすると思っていなかった、の方が正しい。

 万が一に備えてのセキュア・ガードナーまで出してきている時点でガチガチに勝ちを取りに来ているのが丸わかりだ。

 

「(サブウェイマスターを、というよりは私をここまでしなければ確実な勝利が得られない相手と見られている、んだよね。うーん嬉しいやら恥ずかしいやら)」

 

「ファイアウォール・ドラゴンの効果! このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、このカードと相互リンクしているモンスターの数まで、自分または相手の、フィールド・墓地のモンスターを対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。俺が選ぶのは――超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!」

 

 前世では飽きる程見ていたファイアウォール・ドラゴンの効果の一つ。あちらでは数多のデュエリストが使っていたために禁止カードとなっていたがこちらでは違う。プレイメーカーただ一人しか使うデュエリストがいないのだから。禁止カードになどなるはずもない。

 

「エマージェンシー・エスケープ!」

 

「――グスタフ・マックス……」

 

 エクストラデッキへと戻るそれを止める手段は今のサブウェイマスターには存在しない。

 

「魔法カード、七星の宝刀を発動。手札のレベル7モンスター、スレッショルドボーグを除外しデッキから2枚ドロー」

 

「お待ちを。七星の宝刀にチェーンして罠カード、威嚇する咆哮を発動。これでこのターン、貴方は攻撃宣言を行えません」

 

「っ……そうきたか。カードを2枚セットしてターンエンドだ」

 

 プレイメーカーは相手へターンを渡さず、一気に攻めての1ターンキルをしたかったのだろうが……そうはさせないとばかりに発動した威嚇する咆哮。その発動を無効にするカードはプレイメーカーの手札の中にはない。

 

 次のサブウェイマスターのターンでまた超弩級砲塔列車グスタフ・マックスを呼び出し、効果を使えば勝利か? いいや違う。セキュア・ガードナーには1ターンに1度戦闘・効果ダメージを無効にする効果がある。

 ……でも、それだけだ。その程度ならば簡単に乗り越えられる。

 

 フィールドにモンスターはおらず、セットカードもなし。手札は1枚のみ。そんな状態でも、ドローしたカード1枚で全てがひっくり返る。それがデュエルなのだから。

 

「私のターン、ドロー!」

 

 ドローしたカードを見る。手札にあるカードを見る。未だ使用していないスキルを確認する。

 

「ええ、すでに終着駅は見えています――プレイメーカー、あなたの敗北という終着駅が!」

 

 サブウェイマスターはそう言い放ち、不敵に笑っていた。




(アニメなら一枚絵入ってEDへな感じ)
と言うわけで剛鬼使うバウンティハンター二人を倒した後、サブウェイマスターがやって来た感じなお話でした。まだ続くんじゃ
まだ2ターン目終わったところって嘘やろ……?な文章量。サイバースわからないなりに回したけど大丈夫なんだろうか。不安。

デュエル後半戦も構成は出来上がっているので今度はそう待たせない……ように……したい(願望)
ミスってたら?そりゃまあ……考えたくないです

追記:リンク素材数間違いについてのミスですが、これはコード・ラジエーターをコード・ジェネレーターへ変更し効果でドットスケーパーを墓地へ落とし……とした結果、展開ルートは前後しましたがなんか最終盤面変わりませんでした。サイバースこわい
修正案を出してくださった方、本当にありがとうございました!

なお文字だと分かりにくいプレイメーカーの盤面はこんな感じ



ト⇄フ→セ

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