DARK SOULS〜Human prise〜 作:リューラ
近くの亡者達を一掃し、使えそうなものを整理し先ほど見つけた朽ちた大門の前にへと戻る。今俺の手札は下の崖際にいた亡者が持っていた槍と腰に下げている直剣、そして背中に背負っているライトクロスボウである。それに加えて亡者の遺体から火炎壺も2つほど失敬した。
なにがいてもいいように右手に槍を左手に直剣を持ち朽ちた大門の中に入る。少し進むと水たまりがあり、そこに人型の膝をついたような鉄の像がある。鉄像には篝火と同じものだろう捻れた剣が刺さっていた。また、奥には朽ちた大門と同じデザインであろう朽ちていない、扉の閉まった大門があった。
今のところは動き出す気配なし、か。一度奥の閉まっている門を確認してみるか。そんなことを思いながら奥にへと進み大門の手をかけるがどうやら開かないらしい。仕方ないので鉄像の前へ戻り捻れた剣に手をかけてみる。少し力を入れてみると動く感触があったので両手で思い切り引っ張ってみる。
すると捻れた剣は抜け落ち、同時に鉄像が動き出す。どうやら鉄の像だと思っていたが実際にはフルメイルの鎧のようだ。
「ヨウヤク、キタカ。」
ようやくと言いたいのはこちらだ。起きてからというものの人の話しも聞かずに襲いかかってくるやつばかりだったしな。ここらで情報収集といきたい。
「ヒツギ ノ 資格がアルカ。ワタシが、コノ グンダがタメそう」
前言撤回だ。結局さっきのやつらと変わらないのか。ヒツギの資格?なんだそれは?全く訳がわからないが襲ってくるというのなら応戦しないわけにもいかん。グンダというやつの得物は、ってアレ食らったら即死するんじゃないか!?
それは人が振るものとは思えないような長大な斧槍。グンダはそれを重量を感じさせない動きで振り払ってきた。それを転がりながら避け、直剣で斬ろうとするが今度は振り払いの遠心力をそのまま叩きつけに利用してきた。もう一度今度は無様にだがローリング回避を成功させる。しかし重量がかなりあるだろう斧槍は叩きつけの際に地面を抉り撒き散らされた破片が身体に当たる。それを歯を喰い縛りながら耐え、直剣で突きをいれる。グンダの鎧は鉄塊のような強度を誇る、ただの斬撃ではまともに効果はないだろう。再びグンダは斧槍を構え振り払う。それを先ほどと同じようにローリングで避わす。そこから先も同じように今度は余裕を持って叩きつけを回避し破片も鎧で受けて無効化し、今度は槍による刺突をいれる。しかしグンダは叩きつけ、地面に斧の部分が埋まった斧槍を手放し、こちらにタックルをしてくる。これには対応しきれず俺の身体は吹き飛ばされる。
大振りな斧槍攻撃だけかと思っていたが小回りの効く格闘も使いこなすか。エスト瓶を飲むような間はない。まずいなこちらはまだ直剣と槍それぞれ刺突を一度入れただけだ。あの動きを見るに大して効いているわけでもなさそうだ。まぁ、ちまちまとやるしかないか。
「ソレナリニハ ヤルヨウダナ。シかし、コノ テイ度 デハ ヒツギは出来ヌぞ」
「そのヒツギってなに?」
「なにモ シラナイノカ。だがソレも ワタシを倒セバ ワカルコトだ。倒せルのならばな」
そう言いながらグンダは跳躍するとこちらめがけて斧槍による叩きつけを見舞う。それを走りながら避け、一度グンダの巨体に貼り付く。グンダはショートタックルでこちらを吹き飛ばそうとするが俺はそれをバックステップで避わし無防備となったグンダに槍を突きいれ、間接部を直剣で切り裂く。だがグンダも怯むことなく斧槍による叩きつけを行い、そこから斧槍を軸にし左手で殴りかかってくる。叩きつけを左サイドステップで避けた俺は続く殴りつけを右に転がりながら避ける。だがグンダはまだこちらを捉えている。やはりというべきかグンダはその巨体の側面だけをこちらに向け、タックルを繰り出す。だがそれは読めている。タックルを左にローリングすることで避け、グンダの首元に直剣を突き刺す。
「合格ダ。資格を持ツモノヨ。ソシテ視るガいイ。コレがヒト ノ 醜サ だ。」
それはちょうど捻れた剣が刺さっていたところだろうかグンダの胸から黒いナニかが這い出てくるそしてソレはグンダの上半身を覆うと蛇のような異形となり、赤く光る目のようなものがこちらを見る。斧槍を持つ右腕はそのままだが左腕は黒いナニかに覆われ三本爪のようになっている。
殺ったと思ったがまだここからのようだな。
異形は左腕を地面につけグンダと一体化した身体を持ち上げるとそのまま斧槍を振り払いながらこちらに突撃してきた。しかし先ほどのグンダと比べると児戯に等しい。ただ暴力を振り撒くだけの怪物だが威力自体は侮れるものではなく今の俺では食らえば即死は確定だろう。
その後、何度か大振りの攻撃や蛇のようなものからの噛みつきが来るがすべて避ける。また、攻撃の隙が大きいのでエスト瓶を一口飲み、グンダとの戦いで負った傷を回復させておく。
さて、そろそろこいつをどうにかしないとな。すでに2、3度攻撃してみたけど今のところ効果はなし。あとはアレを試してみるか
異形の三本爪を備えた左腕による攻撃を避け、自分のソウルから火炎壺を取り出し異形へと投げつける。火炎壺は放物線を描きながら異形にぶつかり、その身で爆発する。だけにとどまらず油でもあるかのように異形を包み燃やしていく。これには異形も堪らなかったのだろうその身を苦悶に震わせている。俺はここぞとばかりに異形の蛇のような頭に槍で突きを入れ、直剣で斬りつける。火炎壺による 火が消えると異形は距離を取る。それを見た俺は背負っているライトクロスボウにボルトを装填し狙いやすい胴体へと放つ。
亡者から奪ったボルトの名は火炎ボルトその名の通り先端部分に空気摩擦で発火する特別な代物だ。もちろん1発で倒れるとは思っていない。火炎で怯んでいるうちに2発、3発と撃ち込んでいく。そして最後の1発を撃とうとした時異形の光る目がが火に炙られながらもこちらを捉え、あろうことか跳びかかりながら斧槍を振るってきた。突然のことに動揺し、身体が思うように動かない。なんとか手に持っていたクロスボウでガードするも元々そんなことをするためのものではないので粉々に砕け散る。それだけでなく右腕もひしゃげてしまっている。意識が飛ぶ。ここで意識を失えば死ぬというのにあまりの痛みに目の前が真っ暗になる。
異形が斧槍をを引きずりながらこちらにやってくる。続けて聞こえるのは斧槍を持ち上げる音だろうか…。俺はここで死ぬのだろうか。何をするかも分からず、何者なのかも分からず。
嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
落ちそうになる意識を懸命に保つ。こちらも瀕死だがあちらももう一撃で殺れるのだ。ならば今やることはただひとつ。立ち、相手の攻撃を避わし、攻撃する。やることは今までと変わらない。ならば出来る。出来なければ死ぬだけだ…。
目を開くと異形はすでにこちらに来ていた。右腕が使い物にならないので左腕で身体を起こし、フラつきながらも立ちあがる。右腕が動かせないためバランスが取れないが一度だけなら避けるくらいはなんとかなるだろう。斧槍の叩きつけを左に回避し左腕を軸に再度立ち上がり、槍を取り出し攻撃しようとするが異形はバックステップでこちらから離れる。
ここで倒さなければこちらが殺られる!今の俺が出来る攻撃はなんだ!?手札を整理しろ!考えるのをやめるな!思考を停止し諦めれば訪れるのは死だ!相手はすでに距離を取った。クロスボウはもうない。槍は届かない。火炎壺も当たるか怪しい。直剣は論外。ならばここでするのは攻撃じゃない!
エスト瓶を取り出し残りの一口を飲み干す。目論見はうまくいった。
左腕に持っていた槍を完全ではないが再生した右腕に持ち替える。異形が奇形と化した左腕でその巨大な身体を持ち上げ斧槍を振り上げる。だがこちらも回復したとはいえ、もう回避するほどの気力はない。そして避ける気なぞ元よりない。
俺は槍を肩にまで上げ左足を踏み込みながら異形に槍を投げる。それは異形の本体であるグンダの胸を貫き、その巨体をソウルにへと変えた。それを確認すると俺は意識を闇へと落とすのだった…
初のボス戦が3000文字程度で収まるという。作者の語彙不足ですね。地味にグンダさんが格闘織り交ぜて本来のグンダどうすんだ的な感じになってますが、本来のグンダを強化する方向で考えてます。
これから毎話槍はぶん投げることにします。槍が壊れたら別の武器に犠牲者になってもらいます。