Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 妹へ送るエール   作:ハープ

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どうしても会話が一対一でしか書けませんね……コツとかってあるんでしょうか?


第2話 崩れる日常(後編)

〜凛 side〜

 

うう、まだ痛い……この子一体何者よ。

いくら油断してたからって一瞬でこの私を倒すなんて。

 

そんな思いと共に、あの子が来るまで睨みつけてたけどどこ吹く風。まったく反応しない。

 

「な、なんとか誤魔化してきました…。えと、それで、何がどうなっているんでしょうか」

 

「……そうね、取り敢えず話してあげる。私は遠坂凛。魔術師よ」

 

疑問は尽きないけれど、ひとまず後。

 

私がそう自己紹介すると、

 

「…何か変な単語を聞いた気がするけど、まあいいわ。私はエール。エールスフィール・フォン・アインツベルン。そしてこの子は妹の……」

 

「イリヤです。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

 

二人も名乗ってくれたんだけど……

 

「………何か?」

 

「いや、名前の割に似てないのね、って思っただけ」

 

そう、名前のつくりはそっくりなのに、顔立ちがまるで似ていないのだ。

 

「血が繋がってないんだから、顔が違うのは当たり前よ。名前の雰囲気が似てるのは、私が事故でウチに来るまでの記憶をなくしていて、ママに新しく名前を付けてもらったから」

 

「……ごめん。ちょっと深入りし過ぎたわ」

 

思ったより話が深そうだった。

私が謝罪すると、

 

「別にいいわ、初対面の人は大抵そういう反応するから。それより、どういう事なのか説明して欲しいんだけど?」

 

明らかによくなさそうな顔をしてるけど、触れない方が良さそうね…。

 

私は、ひとまず簡単な説明をする事にした。

 

 

〜凛 side out〜

 

 

 

〜エール side〜

 

 

「なるほど?魔術だなんだとか信じられるかってツッコミは、この際捨て置くとして。まとめると、英雄の魂である英霊ってヤツの力を秘めたこのカードが、この冬木にばら撒かれていて、それを回収するためにもう一人と来たのはいいものの、回収に必要なステッキに見捨てられ、今に至ると」

 

また面倒な事を、とついジト目で凛を睨む。

 

「うぐっ…言い方に棘を感じるけど、概ねそれで合っているわ」

 

棘?あるに決まってるでしょう。落ち着いただけでまだ許した覚えはないんだから。

 

「……それで、貴女はどうするつもり?回収しなきゃこの街も危ないし、貴女も任務を果たせない。私としては、さっさとコイツを拾ってご自分でどうぞ、と言いたいところなんだけど」

 

ま、ムリだよね。

 

「イヤですよ〜!また凛さんの喧嘩の道具に使われるのはゴメンです!イリヤさんの方が魔法少女らしくて私の好みですし」

 

「……聞いての通りよ。私も出来るならそうしたいところだけど、コイツは言う事なんて聞きやしない。でも貴女の言う通り、任務を果たさない訳にもいかない。悪いけど、イリヤにやってもらうしかないのよ」

 

……やっぱりそうきたか。

聖杯戦争はもう起こらないと思ってイリヤとの時間を優先したから魔術なんて使えないし、あるはずの魔術回路は起動すらしてない。

……つまり、今の私ではイリヤの代わりに戦う事は出来ない。

 

「…………貴女はどうしたい?イリヤ」

 

「え?私?」

 

急に話を振られたイリヤか素っ頓狂な声を上げる。

…こうなってしまった以上、イリヤの意見を尊重するしかない。

私が言って無駄だとしても、本人が拒否しているものを無理やりやらせるほど凛は冷たくない。イリヤが嫌がれば諦めるだろう。

 

「今回頼まれているのはイリヤよ。決めるのはイリヤ。貴女が決めた事なら、私も納得する」

 

イリヤはしばし悩んでいるようだったが、

 

「……やる!お姉ちゃんお願い、やらせて!」

 

……私としてはやって欲しくはなかったけど、どの道知ってしまった以上は放っても置けない、か。

 

「……分かった。ただし、私も行く。それが条件よ。文句は言わせないわ、凛」

 

「私はやって貰えるなら構わないけど、貴女こそいいの?ステッキも無い、魔術も使えない、命の保証は出来ないわよ?」

 

言外に来ない方が良い、と言っているのは分かる。

確かに、なんの力も持たない私はただの足手まといにしかならないだろう。

でも、だからと言って、それがイリヤを一人で行かせていい理由にはならない。

 

「…そんな事、承知の上よ。私はイリヤを守ると誓った。なら、誰より私はイリヤの事を見守る義務がある」

 

「……いいわ。来たければ来なさい。カード回収は明日からやるから、詳しい事はまた後で連絡するわ。それじゃ、おやすみなさい」

 

私が折れない事を察したのか、凛は諦めたように認め、窓から飛び降りていった。

 

「………それじゃ、私達も寝ましょう。もう大分遅い時間だし、明日に備えないとね」

 

そう言って私はイリヤを部屋へと帰し、布団に入る。

 

………結局、イリヤは聖杯戦争から逃れられないのかしら。

 

「だったら、その運命ごと蹴散らしてやるだけよ」

 

決意を新たにして、私は意識を手放した。

 

 

〜エール side out〜




これで書き溜めは最後です。今後はネタを考えながら少しずつ投稿していくつもりです。
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