読者の反応次第で、続きを書こうと思う。
「ん、あ?」
始まりは突然だった。目が覚めると、体に違和感を感じたのだ。自分の手を見ると、身体が縮んでいる。自分のいる場所を確認すると、見たこともない部屋だった。
自己紹介をしよう。
俺、姫路友紀は高校二年生だ。言っておくが、名前はトモノリではなくユウキである。娯楽第一、勉強二の次な人生論を持っているだけの、普通の高校生だった筈だ。
俺はベットから起き上がると、見たこともない部屋に向かって歩いていく。可笑しい、見覚えがない筈なのに、まるで何時も通りの行動をとっているように思える。部屋を出ると、とても美しい女の人が鍋をかき混ぜていた。鍋からはとても美味しそうなスープの香りがする。
「ユーキ、目が覚めたなら外で顔を洗ってらっしゃい。今日は神様から天職を授かる日なんですからね。」
「あっ、うん。分かったよ母さん。」
俺は、戸惑うことなく外に出る扉を開け、井戸に向かう。......ちょっと待ってほしい。今俺は、あの美しい女の人を母さんと言ったのか?
井戸から汲んだ水を頭から被る。そして俺は察した。ああ、これは異世界転生だ。正確には、憑依転生だ。
まぁいいや、なってしまったものはしょうがない。この身体の本来の持ち主には残念なことをしたかもしれないが、終わったことである。何となくだが、部屋の出入り口や初めてあった人が母さんだと分かる事から、多分今の俺と混ざってる可能性もある。これからは、精一杯楽しんでいこう。
そう思っていた時期が俺にもありました。
「ユーキ、そなたの天職は『遊び人』である!」
「し、神父様!嘘ですよね!?息子が、あの
「クラリス、嘘ではない。神の洗礼で、そなたの息子は『遊び人』であると告げられておるのだ。お悔やみを申し上げる。」
「そんなっ......。」
何ですかこの空気は?天職が決まったら、母さんがまるでお通夜ムードになってるんですが。誰かが俺の肩に手を置いた。俺と同じ日に洗礼で『勇者』になったレイヴンだ。
「まさか、お前が役立たずの『遊び人』になるとは思ってもいなかったよ。どんな気分なんだ、一般以下の雑魚になった気分は?」
「あー、うん。なんとも言えない感じがする。」
「まぁ、雑魚は雑魚なりに頑張れよ。」
レイヴンは高笑いしながら帰っていった。母さんは、家族に先立たれたように崩れ落ちて泣いている。本当になんなの、この世界?
調べてみたらヤベェよこの世界。現在、魔物の侵略により人族は追い詰められていて、300年で大地の約3/4が奪われている。そして、100年前に神を名乗るものが現れると、生き物にそれぞれの役職を与えた。それが天職である。
天職は、全て合わせると7つ存在する。
1つ、『勇者』は素の強さが高い上に魔法も使え、高い影響力を持つ。
2つ、『僧侶』は信仰心の高い者に与えられ、回復魔法や浄化魔法を得意とする。
3つ、『戦士』は魔法に関しては無力だが、『勇者』と同等に素の強さが高い。
4つ、『魔法使い』は素の強さが低いが、『勇者』と同等の魔法が使える。
5つ、『賢者』は『魔法使い』以上に魔法に強いが、多対一の戦闘には向いていない。
6つ、『商人』は戦闘に関しての能力には恵まれないが、鍛冶や道具製作等で恩恵を齎す。
そして7つ、『遊び人』は戦闘に関しての能力にも、道具製作能力にも恵まれないゴミ天職。少なくとも『遊び人』になった場合は、まともな人生は送れないと言われている。
この天職が生まれた事で、人族は反撃のきっかけとなった。己の得意分野を伸ばしたことで迫り来る魔族を押し返し、大陸の半分を取り戻した。だが、その戦いで何も出来なかった『遊び人』は、役立たずの烙印を押された。
「・・・俺の思ってた異世界転生と違う。」
普通なら、俺は『勇者』になって世界を救うとかに成ってもいい筈だ。本当に、理想と現実は違うということを実感させられる。
そのうち、違うサイトでも同じのを投稿する予定。