第10話終わりました。
今回はかなり短めです。
それでは第10話どうぞ!!
森の中でのある木もいよいよ終盤、辺りは暗くなってきたが、それでももう森の先にある平原が彼らの視界でもとらえられていた。近づくにつれて、歩みを進める力が一歩一歩力強いものに変わっていく。最後に行く手を阻むモンスターがくれめうたちに襲い掛かる。くれめうは、おそらくこの森での最後の戦闘であろう戦いに身を投げた。
「はあっ!せい!」
くれめうは、最後のモンスターの首をはね、最後はアイリスと二人で森に向かって走り、森を抜けだした。辺りを見回してみると、もうすっかり暗くなっていて、地平線の先で真っ赤に燃える太陽が地面に溶けていっていた。そんな光景にくれめうとアイリスは、ただぼうっと眺めていた。あの太陽が沈めば、夜になる。モンスターが活発に動き始める時間だ。ギリギリだったとはいえ、夜までに森を抜けることができてひとまず安心するくれめうだった。くれめうは、まだ太陽を見ているアイリスに声をかける。
「とりあえずお疲れ、アイリス。今この近くにモンスターの反応はないから、今のうちに町に向かおう。地図から見た限り歩いて、30分くらいだろう。」
「はい…分かりました…」
ちゃんと返事してくれたのは良かったのだが、赤の他人が見ても、アイリスの表情は疲労困憊と分かるほどに陥っていた。彼女の年相応の元気の良さがまったく感じられない。アイリス自体は戦闘には全く触れずただ歩くということだけしかやっていなかったが、それでもモンスターのプレッシャーや殺気にあてられ、常に体は緊張状態を保ったまま、森を脱出した。
(…森から抜け、一気に緊張の糸が解けて、今までの疲れが一気に来た感じか…)
自分にもこんな時があったなあとアイリスを見ながら、昔の自分と重ねるくれめう。
(まあ…でも、もう少し頑張ってもらうぞ。俺も傷こそ負っていないが、精神的には結構きついんだ…)
くれめうもかなり限界が近いようだった。王女の身のまわりの危険、複数によるモンスターの攻撃の対処、休憩は挟んではいたが、それでも戦闘時間は約10時間はあった。それでも彼が無傷なのにもかなりの驚きだが…
二人とも町に着くまで、無言で歩き続け、30分後、目的の町<<ルンガ>>の門に二人は到着した。
到着する前…
町に到着まであと5分くらいといったところで、くれめうはアイリスに声をかけた。
「アイリス。」
「はい?」
「とりあえず、俺が貸したローブで自分の服が見えないようにしっかり覆っといてくれ。」
「分かりましたけど、なぜですか?」
「俺がアイリスくらいの女の子をぼろぼろの服を着せて、今みたいな疲れた顔で門を通ろうとすると、門に立っている守衛に間違いなく引っかかるからだ。」
確かに今の自分が着ている服だとそういう誤解を招きかねない。そしてくれめうは続け、
「誤解は解けたとしても、身元の確認をされて、アイリスが王女だってことがばれると、いろいろ騒ぎになる。そのためにも自分の身分を明かさずにいてくれ。」
くれめうの説明に納得し
「分かりました。」
アイリスもその考えに同意した。
そして現在、くれめうとアイリスは、二人の守衛の間を通り、門をくぐろうとする際に一人の守衛に声をかけられた。
「おい」
「「!?」」
分かりやすくビクつく二人。そんなことは気にも留めないで、くれめうとアイリスに話しかける。
「この辺じゃあ見ない顔だが、お前らどこから来た?」
その質問にくれめうは
「王都の方から兄妹で旅してきました。」
「へえ~そうかい!王都から旅してきた冒険者様かい!あんた、運がよかったなあ。昨日王都が陥落したんだよ。王都からここまで1か月はかかるがあんたら旅して正解だったよ!ようこそ!地図にも載っていない辺境の町<<ルンガ>>へ!!」
「ありがとうございます」
守衛の歓迎の言葉にお礼を返し、二人は町の中へと入っていった。
第10話お読みいただきありがとうございます!!そして誠に申し訳ございませんでした!!前回の後書きで今回の話の予告をしましたが、いっさいしませんでした。
今後はこのような無責任な発言をしないよう気を付けます…
次回はきっと大丈夫…それでは次の話でまたお会いしましょう!!