ラブライブ!サンシャイン!!息抜きカップリングss集! 作:がんもどきもどき
王道のようちか。
in部室
千歌「ねぇ、よーちゃん」
曜「なぁに?千歌ちゃん」
千歌「今日寒くない?」
曜「うーん、確かにちょっと肌寒いね。外雨降ってるし……」
千歌「あっためてあげよっか!」
曜「へ?」
千歌「チカが、よーちゃんをあっためるカイロになってあげる!名付けて───」
千歌「チッカイロだよ!」ババァ-ンッ!!
曜「……」
曜「昨日思い付いたの?」
千歌「うん!」
曜「そっか、だから『薄着で来てね!』って昨日ラインが来たんだ……」
千歌「そうだよ!ふふふ〜、どうする曜ちゃん。チッカイロ使わないと風邪引いちゃうよー?」ニヤニヤ
曜「……うーん、今はいいかな?」
千歌「えぇっ! な、なんでぇ!?」
曜「別にそこまで寒くないし、少し涼しいかなーってくらいだから」
千歌「そ、そんなぁ……」
曜「……っていうか千歌ちゃん、抱きつきたいだけだよね?」
千歌「ギクッ」
曜「もう、それならそうと言ってくれればいいのに……」
千歌「言えるわけないじゃん! 『よーちゃん、抱きしめてもいい?』 なんて、なんかこう……えっちな感じするじゃん!」
曜「え、えっちって……/// でも、確かに言うのは恥ずかしいね……」
千歌「だから! よーちゃんが寒がってる ところを千歌が抱きしめてあっためるっていう自然な流れを作ったのにー! もー!」ベシベシッ
曜「イタタ! ごめんごめん! でも全然自然じゃなかったからさ!」
千歌「まったく……まったくだよ、よーちゃんは……」ブツブツ
曜「……ねぇ、千歌ちゃん」
千歌「なぁに?」ムッス-
曜「寒くなって来ちゃった。チッカイロ一つくださいな」
千歌「……も、もぉ〜! しょーがないなー曜ちゃんはぁ!///」
曜(ちょろ可愛い)
千歌「はーい! 貼るチッカイロ、一つになりまーす♪」ギュ-ッ
曜「わっと……」
曜(あぁ、確かにあったかい。まるで、陽だまりが体を包んでくれているような……)
千歌「よーちゃん、ありがとね」
曜「へっ? なにが……?」
千歌「スクールアイドル、一緒にやってくれて。あの日、曜ちゃんが最初に入ってくれなきゃ、きっと私、諦めてただろうなって、思うんだ」
曜「っ……」
きっと、
そんな事はなかっただろう。
千歌ちゃんは、私がいなくたってきっと、梨子ちゃんを引き入れて、花丸ちゃんとルビィちゃんを誘って、善子ちゃんを説得して、鞠莉ちゃん、果南ちゃん、ダイヤさんに怒って……
Aqoursを、集めていたと思う。
「ど、どうしたの、突然……」
「んーなんとなく!今伝えたくなったのっ♪」
にぱっと笑う千歌ちゃんの笑顔は眩しくて、本当に太陽のようで……
『そんな事ないよ。千歌ちゃんが頑張ったからだよ』
そう言おうとしたけれど、言葉が出なかった。
だって、
「曜ちゃんが『一緒』に頑張ってくれたから」
だってそれは
「曜ちゃんと『一緒』なら頑張れたから」
私が、欲しくてやまない言葉だったから
「だから、ありがとう。曜ちゃん―――」
「千歌と幼馴染でいてくれて、ありがとう!」
ずるい、と心の底から思う。
自分の思っている事を、なんの前触れもなく、心の準備も整わない内に、恥ずかしげもなく言うことができるんだから。
だから、今度は私の番
今までの感謝とか、これからとよろしく、とか伝えたい事は山程ある。
でも、今はそれ以上に―――
「千歌ちゃん」
『今の気持ち』を、告げなければならないと、思った。
「曜、ちゃん……?」
肩を掴んで体を離した私を、驚いた様に見つめている。宝石の様な赤い瞳のせいで、そこに映る私の顔まで真っ赤に染まっている様に見えた。
大丈夫。私は冷静だ。
だから、この感情はけっして勢いに任せたものじゃない。
ずっとずぅっと、心の中に閉まっていた想いを
伝えるのは『今』だと
そう、思ったから―――
「………わ、私、千歌ちゃんのことがす「シャイニィィイッ!」ヨーソロォォオ!!?」ガタ--ンッ!!
果南「鞠莉、なにもそんな大声で入らなくても……あれ、曜に千歌、先に来てたんだ」
鞠莉「……って、曜はなんでハンズアップして立ってるの?」
曜「へっ!? こ、これは、その……ば、万歳を次の曲の振り付けにしようかなって話してたんだよ! ねっ、千歌ちゃん!!」
千歌「う、うん……」
鞠莉「……ほっほ〜ぅ……もしかしてぇ、二人の邪魔しちゃった感じデースカー?」
曜「な、ななななんのこと!?」
鞠莉「惚けなくてもいいのよ〜♪ 誰もいない事をいいことに、あんな事やこんな事、二人だけのwhole new worldへGo to heaven!」
果南「いや意味わかんないから」ズビシッ
鞠莉「アウチッ!」
曜「あ、あはははは」
千歌「………」
カイロは、長時間当て続けると、火傷を起こしてしまうらしい。
それでも私は、彼女から離れることは出来ない。離れたくない。
彼女の優しいぬくもりに焼かれるなら。
それでもいいと、思えるから。
いや、もしかしたら―――
(私はとっくに、千歌ちゃんの熱にやられているのかも……)
そんな事を思いながら、チラリと視線を横に移すと、右手でパタパタと顔を扇いでる千歌ちゃんの後ろ姿が、目に入った。
おわり