響け!全国へ!   作:rockyshocora

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久しぶりに新キャラです。

登場人物追加(オリジナルキャラのみ)

戸松聡・・・1年生、神木たちと同じクラスで軽音部、ボーカル担当

三森彩音・・・1年生、神木たちと同じで軽音部、ギター担当

今回は原作の前編と後編の間の完全オリジナルです。
若干書き方が変わっているかもしれませんがご了承ください。

MHW楽しいですね、無限に時間が減ってしまいます...。
一緒に狩りに行ってくれる人募集してます。


第八章 夏の始まり

 終業式 

終業式当日、1学期最後のホームルームが終わり昼ご飯を食べたあと俺と宗人、小松さん、水瀬さんと4人は小野に呼ばれて第二視聴覚室にやってきていた。竜ちゃんや曜君も呼ばれていたが運悪く部活のミーティングと重なっているみたいで今日は来れないらしい。4人が教室に入った頃には既に結構な人が入っていた。

何故、こんなにも人が居るのかというと今日は軽音楽部の定期演奏会があるからだ。

毎回、1~3学期の終業式に1年は第二視聴覚室、2年は第一視聴覚室、3年は体育館でやることが恒例となっているらしい。

演奏会は学年毎に多少前後するみたいだが12時開始の約1時間~1時間半ほどとなっている。

今日の吹奏楽部の活動は13時半からで幸いなことに小野たちのバンドは2番目なので割と余裕を持って見ることができそうだ。

4人は教室に入り出入り口から一番近い席に座り待機しているとちょうど2つ目のバンドが出てきたところだった。

「えー、皆さんお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。短い間ですが楽しんでください」

そう言うとメンバー間で合図を送りあって演奏が始まる。

小野が所属しているバンドは全員で5人構成になっておりそのうち3人が俺たちと同じ3組で顔見知りのボーカルの戸松聡、ギターの三森彩音、ドラムの小野翔平だ。

戸松君は眼鏡をかけていていつも周りを引っ張っていくようなタイプで、三森さんはサラッとした黒い髪を肩の辺りで2つで結ったおさげの髪型で小松さんのように活発な雰囲気が出ている。

小野以外ほとんど話したことはないが…。

「へ~小野のやつ結構上手いな…」

隣の宗人がボソッと呟いていた。確かに普段ヘラヘラしているところしか見ていないので意外な一面を見つけた、これがギャップ萌えというやつか…?

3曲やり終え次のバンドに交代するとそそくさと小野がこちらにやってきた。

「どやった!?サマになってたやろ」

「なんや、そのドヤ顔…さっきの演奏台無しやんけ」

一番最初に口を開いたのは机に頬杖をついている宗人だった。

「え~…ひどない?」

「ははっ…言われてやんの」

そう言って笑いながらやってきたのは三森さんと戸松君だった。

「みもりんめっちゃかっこよかったよ」

小松さんが目をキラキラさせながら言ったことに横にいる水瀬さんがうんうんと頷き同意していた。

「ひかるありがとー!由紀も見に来てくれてありがとうな」

「やっぱりギターってかっこいいよな、憧れちゃうわ」

「そんな褒められてもなんもあげへんよ」

女子3人がキャッキャと会話している中、次のバンドの準備ができたのかボーカルの挨拶が始まった。それを聞いて演奏の邪魔にならないように戸松君が俺たち4人を呼んで視聴覚室の外へ誘導した、それに小野と三森さんも付いてくる。

「どしたん?」

まだ演奏会は終わっていないのに呼ばれたことに疑問を持ったであろう宗人が問いかけた。

「翔平の提案なんやけど、実はちょっとお願いというか相談があってな」

それを聞き4人は一斉に小野の方へ視線を寄せる。

「いや、あの…もし良ければなんやけど3組の軽音部3人と吹部4人のこの7人でコラボバンド組まへん?文化祭で」

「どういうこと?」

いまいち把握できていないのか水瀬さんが問いかけた。

「えっと、文化祭で毎回やってる有志による舞台出演なんやけどそれを一緒に出やへんかな~と思って、吹部が大変なのは知ってるから無理にとは言わへんけど」

「へ~面白そうやん!」

小野の話を聞いて一番最初に反応したのは小松さんだった。

「なるほどな~拓海どうする?」

宗人が俺に話を振ってきたので少し考え言葉にする。

「実際楽しそうやしやってみたいけど…俺たちもコンクールまで近いしこれ以上やるとキャパオーバーしてしまわへん?休みの日も削らんとあかんやろうし、まぁ…そもそも滝先生に許可貰わんと始まらんからな~」

「で、ですよね~」

小野は見るからに落ち込んでしまった。

ちなみにここにいる吹奏楽部の4人は全員オーディションでA編成を勝ち取っている。

「え~私はやってみたいな、由紀ちゃんはどう?」

「私もせっかくだしやってみたい」

「だってよ、拓海」

「なに?宗人も乗り気なん?」

「まあ俺は要領いいからどっちでも問題ないけど」

それを聞いて俺ははぁ…とため息をつく。

「じゃあ、とりあえず先生に聞いてみるか」

「ほんまに!?」

一瞬にして小野が元気になり、やったーと言ってガッツポーズして言葉を続ける。

「俺も一緒にお願いしに行くわ!滝先生優しいし絶対オッケー出してくれるわ」

「じゃあ俺とみもりんも一緒に行くわ」

戸松君があとに続く。

軽音部の3人は俺と同じで音楽の授業を取っているので滝先生のことは知っているのだが、授業の時の滝先生は聖人君子のような人なのでそういうイメージがあるのだろう。まあ俺は授業中1人ビクビクと怯えているのだが…。一緒について来てくれるのはありがたいが滝先生が優しいというのは大間違いだぞ!と心の中で反論した。

戸松君が切り出す。

「それでいつ行く?」

「出来れば早めがいいよな」

「じゃあ今日吹部が終わった後とかにするか、何時頃終わる?それまで待っとくわ」

「ええけど18時くらいやで?」

「どうせ俺らも練習あるし大丈夫や、ピロティ集合でいい?」

「了解、練習終わったら4人で向かうわ」

組むと決めた途端早々に宗人と戸松君が打ち合わせを始めていた。

「仮に許可得た後はどうする?」

横から小野が口を挟んだ。

「今日みんな空いてるんやったらファミレスとかで打ち合わせしたいな、どう?」

俺と宗人が了解と頷く。

「女子たちは部活後空いてる?」

隣で話している女子3人にも了承を得た。

「とりあえず、今決められるんはこんなもんか」

「せやな…」

俺は廊下に設置されている時計を見て答えた。

時間は既に13時前になっている。これ以上現段階で決めることもないので一旦解散して俺たち4人は楽器室へと向かった。

楽器室で各々楽器を回収していつもどおり練習教室へと足を運ぶ。

「こんにちは」

ドアを開けると同時に挨拶をすると教室の中には加藤先輩とさっちゃん、みっちゃんの3人が談笑していた。

「3人だけですか?」

俺の質問に加藤先輩が答える。

「久美子以外は多分音楽室にいると思うで」

開始時間までそれほど時間はなかったのでなるほど。と納得する。

「みっちゃんもそろそろ行ったほうがええんちゃう?」

「せやな、神木君のチューニング終わったら一緒に行くわ」

俺は適当な席に荷物を置いてケースを開けてユーフォニアムを取り出し急いでチューニングを行う。

チューニングを終えてみっちゃんと一緒に音楽室に向かおうと教室を出ようとしたところで久美子先輩が入れ違いで教室に入ってきた。

「遅かったやん」

「もしかして私が最後?」

「久美子が最後やで~どしたん?」

「ちょっとやることあって…あ、拓海君とみっちゃんは先行っといていいよ」

「じゃあ先に行ってます」

オーディションの結果発表から約1週間が経っていた。

それ以降は本格的にコンクールの練習が開始され、今ではほとんどAメンバーのみでの合奏練習になっている。

48人在籍している1年生だがAメンバーに選ばれたのは15人と3分の1を切っていた。

音楽室へ入ると合奏形態に並べられた状態になっておりいつもの椅子に腰掛ける。

「おっす」

「どうも」

既に隣に座っていた久石に挨拶をすると短く返される。

「通知表どうでしたか?」

「……ん?俺?」

「神木君以外誰がいるんですか…?」

はぁ…と呆れていた。

「あ、いや…そっちから話題振ってくるなんて珍しいなと思って」

「時間潰しのための世間話ですよ、悪いですか?」

「全然悪くないけど、通知表は…まぁ~中の上ってとこじゃないかな~、そっちは?」

「神木君の評価の仕方で考えると、そうですね……上の中くらいでしょうか」

「え…?久石ってそんな頭良いの?」

「期末の順位表に私載ってましたよ?見ていないんですか?」

北宇治では毎回期末テストの成績の各学年上位50人を掲示して貼り出しているのだ。

「そんなんいちいち確認せえへんわ」

「神木君には縁がありませんもんね」

「いちいち一言多いよ?でも、まぁオーディションと重なってたのによく点数取れたよな」

「要領がいいので」

おいおいそのセリフ30分前にもどこかで聞いたような気がするぞ。

「際ですか……」

「毎日ちゃんと授業受けていればさほど難しくないですよ」

「おっす!お2人さん」

「奏ちゃんこんにちは」

そんな話をしていると今まで前で吉川部長と話していた夏紀先輩とその後ろから久美子先輩が自分の席にやって来た。

「こんにちは」

俺と久石が同時に挨拶する。

「何の話してたん?」

夏紀先輩の問いに久石が答える。

「通知表の話です、夏紀先輩と久美子先輩はどうでしたか?ちなみに私が上の中で神木君が中の上だそうです」

オーディションの一件以来、久石と夏紀先輩の中にあった隔たりはすっかりなくなっておりいつの間にか久石は下の名前で呼ぶようになっていた。まぁ、それでも俺に対してはいまだに敬語なのだが……。別にいいですけどね。

「う~ん、上の下とか?まあそれなりやったかな~、これでも一応予備校通ってるからな」

「すごいですよね、部活と受験勉強両立させてるって、僕じゃ絶対無理ですよ」

「何言ってんの、3年なったらみんなやらなあかんことなんやから自然とやるようになってくるよ」

「そんなもんですか…」

「そんなもんやって、久美子はどうやったん?」

夏紀先輩に聞かれて久美子先輩は渋い顔をしていた。

「え…?あ~っと、そこそこ…ですかね?あはは…」

ダメだったらしい…。

それから5分ほどしてドアが開き滝先生が入ってくる。

「皆さん、こんにちは」

「こんにちは」

部員が一斉に挨拶する。

「はい、明日から夏休みですが私たちは練習漬けです、長いように思われる夏休みですがすぐに終わってしまいます。ですので部活はもちろん、勉強に遊びに1日1日しっかりと内容のある日にすることを心がけてください。分かりましたか?」

「はい!」

「良い返事です、部長、何か連絡事項などありますか?」

「いえ、練習が終わってから夏休みの予定表のプリントを配るだけなので大丈夫です」

「分かりました、ではさっそく合奏に取り掛かりましょう」

それからは練習時間いっぱいまでひたすら合奏を繰り返す。

時間は18時前、今日の練習が終わり夏休みのスケジュール表が配られる。

約40日間ある夏休みの中で休みの日はお盆含めても10日弱だった。

「では、解散!」

短いミーティングを終えて吉川部長から解散が告げられる。

「あ~しんど…」

解散が告げらた後の俺の第一声が虚空に消えていく。

「神木君、顔死んでますよ」

「死んでしまいました…」

「そうですか、では私は先に帰ります。お疲れ様でした」

「お疲れ~」

椅子に座って項垂れていると後ろから宗人が声をかけてくる。

「じゃあ現地集合な~早くしろよ」

「あいよ~」

そう言って宗人が先に音楽室から出て行ったのを確認し俺も重い腰を上げて帰宅する準備をした。

集合場所であるピロティに着くと軽音楽部の3人と宗人は既にいた。残りの2人も5分とせずにやってきて全員が揃い職員室に向かう。

「失礼します、滝先生おられますでしょうか?」

そう言って職員室のドアを開け、近くにいた先生に滝先生を呼んでもらいこちらに向かってくる。

俺たち7人を見渡して笑顔で問いかけてくる。

「どうしましたか?」

打ち合わせどおりまず初めに口を開いたのは戸松君だった。

「先生にお願いがあり訪ねさせていただきました」

その後に宗人が続く。

「2ヶ月後の文化祭で有志としてこの7人でバンドを組んで演奏したいと思いそれに許可をいただきたくやって来ました」

「なるほど、構いませんよ」

「いいんですか!?」

あまりの呆気なさについ聞き返してしまった。

「はい、いつも言うように私は生徒の自主性を重んじています。学校の行事に積極的に参加することは素晴らしい事だと思いますよ。ただし条件があります」

それは俺たち吹奏楽部の4人に向けられた言葉だった。

「まず1つは部活のオンオフはしっかりと付けてもらいます。そしてもう1つは有志の方に力を入れてしまいコンクールの方が疎かになってしまったり足を引っ張ってしまっていると私が感じたらその時点でAメンバーから外れてもらうことになるかもしれません、それが条件です」

その言葉はまっすぐで容赦のないものだった。

だが、それくらいは覚悟していた、一瞬の沈黙が流れたが4人はすぐに大きく返事をした。

「良い返事です。詳しいことが分かれば教えてください!楽しみにしていますよ」

「はい、ありがとうございます」

滝先生は手を振って職員室に戻っていった。

 

 ファミレス

店内に入るとちょうどドリンクバーにいた剣崎さんと鉢合わせた。

「あれ?戸松君やん、なんか珍しい組み合わせだね」

「おお、剣崎か!これからちょっと秘密の会議やんねん」

「何?知り合いなん?」

2人のやりとりを見て宗人が質問する。

「あ、ああ~中学が同じやったから」

「じゃ、私は席に戻るね、ばいばい」

それから店員に案内され席に着き各々注文して打ち合わせを始める。

「なぁ、小野、今更やけど有志の出し物って学校に申請したら絶対出れるん?」

「竜次に聞いてみたらお姉さんに聞いてみてくれてそんなアホみたいな応募数が無い限り出れるってさ、ここ2年間で漏れることもなかったみたいやし」

「小野にしては手回し早いな、なんにしても知り合いに生徒会の人がいるのはありがたいな」

「宗人一言余計やぞ~それに知り合いなのは宗人と拓海だけやん、あ~ずるいずるい、どう思う?聡」

小野がふんぞり返る。

「は?2人とも悠木副会長と知り合いなん?」

「いや、知り合いってほどじゃないけどお互い面識はあるってだけ」

「S7と面識があるだけで罪やわ…ってよく考えたら吹部にも4人おるやん」

男子が路線を外れてやいやいと騒ぎ出しているのを横目に女子が引いているのを俺は見逃していなかった。悲しい。

「さて…と、決めることやけど大まかには曲数とセトリ、あとは練習する日やな」

コホンと咳払いをして戸松君の言葉を皮切りに話し合いを進める。

「はいはい!ロックがいいロック!」

「翔平…吹部とコラボやで?両方が映えるような曲の方が良くないか?それにロック系は俺らのバンドでやればええやん、ほかの人もやりたい曲あったらどんどん言ってや」

「え~、まあそれもそうか…吹部っていつ練習休みなん?」

「ちょいまってや」

そう言って俺は鞄から先ほど配られたスケジュールのプリントを取り出し机に置く。

「基本日曜日とそれにお盆の3日間と終盤の2日間やな、それと練習の日は18時までやからそれ以降なら」

「日曜日込みで週4くらいか?まぁ~吹部の方に予定は合わせるか」

「そうやなこっちは吹部より練習少ないし、スケジュールは任せるわ」

「オッケー」

「じゃあ次は曲やけど…最悪今日中に1曲は決めときたいよな」

戸松君は鞄からルーズリーフと筆記用具を取り出す。

「はい!私あれやりたい!星野源の「恋」!」

小松さんが手を挙げて発言した。

「最近の曲やし知名度も高いからアリやな」

そう言って用意したルーズリーフに書き出していく。

それから各々曲の提案を出していく。

全員がご飯を食べ終え曲の候補が揃いだした頃には既に2時間近く経っていた。

「まぁ~こんなもんかな…?みんな明日もあるしそろそろ解散するか」

会計を済ませて外に出ると明るかった外は既に暗くなっていた。

「じゃあ今日はみんなお疲れ、本番まであと2ヶ月もないけど頑張ろ」

そして各々帰路に着き始める。

長く感じるようでとても短い40日間の夏休みが始まった。

 

第八章 夏の始まり 完

 




やはり登場人物を同時に大勢動かすのは難しいというか厳しいですね...汗

バンドでやる曲ですが自分の中では決まっていますが物語の中では文化祭本番まで秘密にしておこうと思います。
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