ここは小さな小さな村《エガリヴ》小さな川が一筋流れていて木々が生い茂る水と緑が豊かな村
この小さな村に宇田川姉妹...巴とあこ、そしてあこの親友である白金燐子と少数の若者と若者の倍ほどの老人が木でできた古屋に藁を屋根とした家が建ち並ぶ
今日はあこが15歳を迎え村の外に出ることを許されるようになる日である。
村の外には魔物が現れるそれ故に村の外に出ることに対してある掟が設けられている
そしてあこの親友である白金燐子と村の外にある湖を見に行く約束の日でもある
そして今日の日を布団の中で日が昇るのを今か今かと待ち焦がれ
陽の光が見えると布団から飛び出し大きな足音を響かせ親友の家を目指し脇目も振らず駆ける
息を切らしながら走り抜けた先にある家の前に大親友の少女が立っていた
...あこちゃん...大丈夫?
屈み目線を合わせて心配そうに声をかけてくれる
うん!りんりんと村の外に出るの楽しみであこ全然眠れなかったんだよ〜!
親友の心配を吹き飛ばすような元気な声と笑顔で応える
よかった...うん、私も楽しみ...
燐子なりの精一杯の微笑みで返す
あこはりんりんも楽しみにしてくれていたことが嬉しく疲れが吹き飛んだようにはしゃぐ
ねぇりんりん、早くいこ?
はやる気持ちを抑えきれずついつい急かしてしまう
うん...あこちゃん、そのまま...いくの...?
首を傾げ疑問を口にする
うん!あ、りんりん準備する?
外には魔物が出る、準備を怠ればそれは自身を危険に晒すことになる
ううん、大丈夫だけど...あこちゃんは...?
燐子はすでに背中に杖と左手に盾を装備している
そしてやっぱりその状態では危険だと思いもう一度尋ねる
あこは大丈夫だよ!魔法だって使えるし!
もう一度心配を吹き飛ばそうと元気と笑顔で応えると後ろから聞き覚えのある声が聞こえる
こーらあこ!あんまり白金さんを困らすなよな...あと魔法つかえても武器があることに越したことはないからな...これ持って行きな
そう言い銅でできた剣をあこに手渡したのはあこの姉である宇田川巴
ありがとう〜おねーちゃん!
姉から銅の剣を受け取り腰にかけて装備する
じゃあ白金さん、あこをよろしくお願いします
ぺこりと頭を下げ燐子も返すように頭を下げる
わかり、ました...あこちゃん...いこっか
あこに微笑みかけ出発する
うん!おねーちゃん行ってくるね〜
姉に手を振り燐子と初めて村の外に出る
おーう、気をつけてな〜
手を振り返し見えなくなるまで手を振り続ける
アタシは家に帰るとするかー...あ、あこのやつ朝飯食べないで行きやがったなぁ
誰に向けるでもなく言い放ち帰路につく