ドラゴンボールSS ~農耕民族サイヤ人伝説~   作:秋羅

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べジータ「地球へ向かうぞ!」ナッパ「カカロットを指導するんだな?」

 

ベジータ「ああ、カカロットの奴、不慮の事故で農業力を失ったらしいからな。」

 

ナッパ「マジかよ!? 生まれつきあれだけの農業力を持ってたってのに残念だぜ。」

 

ベジータ「バーダックとギネの二人も残念がってたぜ。本当なら自分達が行きたかったようだが、今は惑星ミートの開拓で手が離せないようなんでな。代わりに俺達が行く。」

 

ナッパ「へっへっへっ。サイヤ人の王子直々に指導たぁ、カカロットの奴運が良いぜ。」

 

ベジータ「それに地球で作った息子がとんでもない資質の持ち主の様だからな。二人まとめてスーパー農民にしてやるぜ!」

 

???「おや? ベジータさんとナッパさんではないですか。」

 

ベジータ「! これはフリーザ様。いらしていたのですか。」

 

フリーザ「ええ。今日は新たに開拓していただく惑星についてベジータ王と打ち合わせがあるんですよ。今度の惑星はギニュー特選隊に酪農専用の星にして貰おうと思いましてね。」

 

ベジータ「そうでしたか。今度の惑星も完璧に開拓してみせますよ!」グッ

 

フリーザ「ほっほっほっ。頼もしいですねぇ。サイヤ人がツフル人を滅ぼした時はどうなる事かと思いましたが、貴方達を信じて正解でした。」

 

ベジータ「当然です! 遺伝子組み換えに食品偽装!更に食中毒を起こした挙句、食い物を粗末に扱うような連中はこの宇宙に必要ありません! サイヤ人こそ宇宙の農業を支える選ばれし民族! まさに農民です!」ドン!

 

ナッパ「懐かしいぜ。あの時は丁度満月だったからサイヤ人総出で大猿になって、惑星プラント全土を一瞬で耕作地に変えちまったからな!」

 

ベジータ「ああ、その上、親父とバーダックはブチ切れ過ぎてスーパーサイヤ人になっちまったくらいだ。ツフル王はションベン垂らしながら命乞いしたらしい。」

 

フリーザ「そして全員仲良く畑の肥しですか。本当にいい気味ですよ。彼らの所為で私の商売も大打撃を受けてしまいましたからね。危うく大赤字になるところでした。」ギリッ

 

ベジータ「しかし、それをすぐに立て直したのですから、流石〝宇宙貿易の帝王″フリーザ様としか言いようがありません。」

 

フリーザ「ほっほっほっ! いえいえ、これも貴方達サイヤ人の〝最野菜″のおかげですよ。これが無ければあんなに早く立て直す事は出来なかったでしょう。」

 

ベジータ「そう言っていただいて光栄です。」ペコリ

 

フリーザ「本当に感謝していますよ。商売の事もそうですが、最野菜のおかげで息子のクリーザの野菜嫌いも治りました。今では野菜が主食といっても良いほど食べてるんですよ。」

 

ナッパ「へっへっへっ! そいつぁ農家冥利に尽きるってもんですぜ!」

 

フリーザ「まぁ、それは私も同じなのですがね。それに兄のクウラも最野菜のほうれんそうが大好物で毎日そればかり食べて、遂にはメタルクウラになってしまったくらいです。まったく我が兄ながら呆れたモノです。」ホッホッホッ

 

ベジータ「最野菜のほうれんそうは鉄分がたっぷりですからね!」ドヤッ

 

フリーザ「だからといってメタル化するほど食べるものでもないでしょう? まぁ、それで大幅に戦闘力を上げた様ですから試してみたくもありますが。」

 

ベジータ「それでしたら、スーパーサイヤ人が丹精込めて育て上げた〝伝説のスーパー最野菜″などいかがでしょう?」

 

フリーザ「ほぅ! 〝伝説のスーパー最野菜″ですか。興味深いですねぇ。」ワクワク

 

ベジータ「こいつはスーパーサイヤ人が手塩にかけて育てた最野菜の中でも1億分の1の確率でしかできない栄養満点の黄金に輝く究極の最野菜なんです!」バーン!

 

フリーザ「でもお高いんでしょう?」

 

ナッパ「通常1つ惑星1つ分の値段のところ! 今回は超お得意様であるフリーザ様の為に特別価格!」バッ

 

ベジータ「1億宇宙ゼニーの大特価でお売りいたします!!」ドドン!

 

フリーザ「買ったぁ!!」ダン!

 

ベジッパ「「ありがとうございまーす!!」」ペコリ

 

フリーザ「支払いはクレジットカードで頼むよ。5回払いだ」スッ

 

ナッパ「一括じゃないんですかいw」

 

フリーザ「これは個人的な買い物ですからねぇ。月の小遣いを考えるとこれが精一杯です。」

 

ベジータ「宇宙貿易の帝王も奥さんには敵いませんか。」

 

フリーザ「これも妻帯者の宿命ですからね。」ヤレヤレ

 

ナッパ「たしかにw」

 

ベジータ「それではフリーザ様。こちらが伝説のスーパー最野菜でございます。熱を加えると栄養素が失われてしまいますのでそのままお食べください。」ドシン

 

フリーザ「なんと大きな黄金のカブでしょう!? これは非常に食欲がそそられない見た目ですが、最野菜がおいしくないはずがない! さっそく頂きましょう!」ヒョイ

 

シャクリ・・・シャクシャク・・・

 

フリーザ「・・・」ピタッ

 

ベジータ「フリーザ様?」

 

ナッパ「どうしました?」

 

フリーザ「うーまーいーぞーーーーーーーー!!!!!!!」ゴッ

 

ベジータ「ぐおぉぉぉ!?」ズザザザ!

 

ナッパ「うぐっ!!」ドガン!!

 

ドドドドドドドドドドドドド!!

 

ゴールデンフリーザ「素晴らしい。なんという旨味。なんという栄養。私の全細胞が歓喜に打ち震えているっ! これが伝説のスーパー最野菜。これほど美味い物がこの世にあったとは・・・。感謝しますよベジータさん。おかげで私は新たなステージに立つ事ができました。」シュインシュインシュインシュイン…

 

ベジータ「そ、それはよかったです・・・」ゼェゼェ

 

ナッパ「」壁にめりこみ

 

ゴルフリ「それではベジータ王のところに行くとしましょうか! 進化した私の経営力を見せて差し上げましょう!! 私の経営力は53兆です!! ほーーーーーほっほっほっほっほっほっほっ・・・」

 

バシュウウウウウウウ・・・!!!

 

ベジータ「・・・地球に行くか。」

 

ナッパ「」ピクピク

 

 

 

 

 

 

―――地球 東の都近郊―――

 

ゴォオオオオオオ!!・・・ズドン!!・・・プシュー

 

ベジータ「ようやく着いたか。ここが地球。なかなか良い星だ。開拓し甲斐がある。」ゴキゴキ

 

ナッパ「そうだなベジータ!」クン!

 

ズァオ!!!

 

東の都の住人A「うぎゃーーーー!!! 都の地面が一面菜っ葉畑に!?」アタフタ

 

東の都の住人B「一体何が起こっているんだ!? 天変地異の前触れか!?」アタフタ

 

東の都の住人C「あら~。食費が浮くわ~。」ヌキヌキ

 

ザワザワ・・・

 

ベジータ「おいナッパ! 新しい星に着く度にクンする癖を治せと言ってるだろう!」

 

ナッパ「すまねぇベジータ。新しい星に来ると気分が高揚しちまってな。ついやっちまったぜ。」テヘペロ

 

ベジータ「まぁ、気持ちは分からんでもないがな。だが、人が住んでる場所でやるのは止めろよ。今度やったらナノハに言い付けるからな!」

 

ナッパ「そ、それだけは勘弁してくれ! かあちゃんの収束エネルギー砲は死ぬほど痛ぇんだ!!」ガクガク

 

ベジータ「死ぬほど痛いだけで死なんのだから問題ないだろう?」

 

ピピピピッ

 

ベジータ「ん? 農業力の高い連中がまとまっている場所があるな。ラディッツ達か。」

 

ナッパ「みてぇだな。おし! さっそく行くとしようぜ!」

 

ベジータ「ああ。この星の農民の実力を見せてもらうとしよう。」

 

バシュウウウ

 

 

 

 

 

―――パオズ農場―――

 

悟空「かーめーはーめー波ー!!」ズドオオオオウッ!!

 

ラディッツ「いいぞカカロット! 見事な畝だ! だがこれで満足するんじゃないぞ! 真の農家は一撃で100ヘクタールの畑を耕す。今のは精々1ヘクタールだ!」

 

悟空「くそー! やっぱ農業は難しいぞ! けど、どんどん強くなってる実感がある! やっぱ農業ってスゲーな!!(農業力1万)」

 

ピッコロ「ちっ! こっちはまだ畝を作るので精いっぱいだってのに孫の野郎、どんどん腕を上げやがる! ぜったいに負けんぞ!(農業力6000)」

 

悟飯「大丈夫ですよピッコロさん! 畝ができるようになれば後は範囲を広めるだけです! すぐにヤムチャさんみたいに自由自在に畑を作れるようになりますよ!(農業力5万)」

 

クリリン「いや~、あれはもう次元が違うだろ。(農業力4500)」ヒクヒク

 

天津飯「流石はエリート農民と言ったところか。くっ、くくく・・・(農業力3000)」ピクピク

 

チャオズ「ヤムチャ、おまえがナンバーワンだ! ぷくくくっ!(農業力2500)」プルプル

 

ヤムチャ「うるせー! 畑の肥しにすんぞ!!(農業力20万)」ズガガガガガガッ

 

悟空「ひゃー! すげぇなヤムチャ! 操気弾でどんどん畑ができてくぞ! オラも負けてらんねぇな!」

 

ラディッツ「やはり俺の目に狂いはなかった。本気で一族入りを検討せんとな・・・むっ! この強大な農気は!?」

 

ギュウウウウウ・・・スタッ スタッ

 

ベジータ「ふっ、久しいなラディッツ。そいつがカカロットか。」デコッ

 

ナッパ「バーダックの奴にそっくりじゃねぇか! そんでそっちのちっこいのが息子か!」ツルン

 

ラディッツ「そのとおりだ。カカロット、悟飯。この二人はベジータとナッパ。ベジータはサイヤ人の王子でナッパはその指導役を務めた程の人物だ。今回はお前達の為に来てもらった。」

 

悟空「ひゃー! たしかにすんげぇでっけぇ農気持ってんな! オッス! オラ悟空! よろしく頼むぜベジータにナッパ!」

 

悟飯「よろしくお願いします!!」ペコリ

 

ナッパ「ほう。聞いてたより随分マシじゃねぇか。これなら思ってより楽そうだな。」ピピピピッ

 

ベジータ「ふん、どうだかな。 息子の方は兎も角カカロットの方は1年で元の農業力に戻った程度だぞ? これでは先が思いやられる。」

 

ラディッツ「そう言ってくれるな。カカロットは去年まで武術一辺倒だったのだ。基礎の基礎から教えてきてようやく本格的な指導を始めたところなんだ。熱意とやる気は十分ある。ここから急成長することだろう!」

 

ナッパ「そいつが身内びいきじゃなけりゃいいがな。」

 

ベジータ「まぁ、この俺の特別指導プログラム〝ベジータ様のお野菜地獄″を受ければ嫌でも農業力が上がる。あとは最後までついてこられるかだ。」

 

ナッパ「カカロット達とナメック星人はともかく、地球人がついてこられるか見ものだぜ!」

 

クリリン「ちょっ!? 俺達も受けるんですか!?」ギョッ

 

ベジータ「当然だろう? 貴様らはこの農場の従業員なんだ。このプログラムを受ける義務がある。」

 

ヤムチャ「ちなみに拒否権は?」

 

ナッパ「あるわきゃねぇだろう! まぁ、おまえほどの農民にゃ簡単すぎてあくびが出ちまうかもしんねぇけどな! 通過儀礼だと思って我慢してくれや。」

 

ベジータ「そうだな。地球最高の農夫ヤムチャ。貴様の勇名は惑星ベジータまで轟いている。俺の父であるベジータ王も一族に迎え入れようと親族の中からお前にピッタリの娘を選んでいるところだ。貴様には期待しているぞ!」グッ

 

ラディッツ「なんと! もうそこまで話が進んでいたのか! よかったじゃないかヤムチャ!」

 

悟空「おー! ヤムチャおめーブルマに振られたばっかだから丁度よかったじゃねぇか!」

 

天津飯「祝福するぞ・・・地球最高の農夫ヤムチャ・・・」ピクピク

 

チャオズ「結婚式には呼んでね! 地球最高の農夫ヤムチャ!」プルプル

 

ピッコロ「雌雄がある種族は面倒だな。」

 

ヤムチャ「だー!! てめぇら全員堆肥に混ぜて熟成させてやらぁー!!」ゴォ!!

 

シュン!

 

サイバイマン「足元がお留守ですよ?」ガッ

 

ヤムチャ「ぐえ!?」ガクン

 

サイバイマン「ヤムチャしやがって・・・」ダキッ

 

ヤムチャ「ちょ!? おまっ!?」ジタバタ

 

サイバイマン「さよなら天さん」ウルッ

 

天津飯「さ、サイバイマーン!?」

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!

 

ヤムチャ「」プスプス

 

チャオズ「ヤムチャはパオズ農場の中で最弱。」ペッ

 

ピッコロ「サイバイマンごときにやられるとは我らの面汚しよ。」ケッ

 

天津飯「くっ!サイバイマンっ! 馬鹿な事をっ」グズッ

 

クリリン「いや!? ヤムチャさんの心配しましょうよ!?」ビシッ

 

ベジータ「心配するな。ヤムチャよ、これを食え。」グイッ

 

ポリポリ・・・パァァァァッ!!

 

ヤムチャ「はぁー・・・これは良い物だ。」ムクリ

 

クリリン「ヤムチャさんよかったー! ってあれ? ベジータさん、仙豆持ってたんですか?」

 

ベジータ「仙豆? いや、今のは大豆だ。サイヤ人が育てた大豆には超回復効果がある!」ドン!

 

ヤムリン「「なん・だと!?」」

 

ナッパ「流石最野菜だよな!」グッ!

 

ラディッツ「ああ! 開拓には欠かせない作物だ!」グッ!

 

悟空「ひゃー! 最野菜ってすげぇな! オラも早く作れるようになりてぇぞ!」ワクワク

 

悟飯「サイヤ人の持つ農気が作用しているのでしょうか? これが解明できれば多くの人々を助ける事ができます。」メモメモ

 

ワイワイガヤガヤ

 

ヤムリン「「・・・・・・サイヤ人って怖い」」

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

半年後

 

悟空「おりゃー!!かめはめ波ー!!(農業力50万)」ズドオオオオウッ!!

 

ピッコロ「負けるかぁ! 魔貫光殺砲ー!!(農業力35万)」ギャルルルルル!!

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!

 

クリリン「おーおーやってるやってる。ベジータの訓練と界王星での実習は全員クリアしたけど、もう俺達じゃ足元にも及ばないなぁ・・・(農業力2万)」←太陽拳で日照不足を補いながら気円斬で草刈り中

 

天津飯「仕方ないだろう。あいつ等は農耕民族だ。地球人の俺達とは身体の作りが違う。(農業力1万3000)」←同じく太陽拳で日照不足を補いつつ、四妖拳しながら四身の拳して収穫中

 

チャオズ「でも収穫とかはボク達の方が上!(農業力8000)」←太陽拳以下略しながら超能力で出荷用に箱詰め作業中

 

ナッパ「収穫で作物を傷つける訳にはいかねぇからな。畑作るみたいにゃできねぇのさ。だから普段はサイバイマンにやらせてんだ。」←太陽拳以下略しながらサイバイマンの種を採っている

 

サイバイマン「あっあっあっあっ」クチュクチュ

 

クリリン「あー・・・確かにサイヤ人の人達って細かい作業とか苦手そうですよね。」シュバババババッ

 

ナッパ「それと頭を使う事とかもな! だからそういうのはフリーザ様のとこに頼んでんだ。」

 

ベジータ「まぁ、いつまでもそれではダメだから少しずつ改革していくつもりだがな。差し当たってラディッツに経営について学ばせるつもりだ。」ヌッ

 

天津飯「帰ったのかベジータ。ブルマとのデートはどうだった?」ニヤニヤ

 

ベジータ「だ、誰がデートなんぞするか! あいつに会っているのはホイポイカプセルの技術を得る為の交渉と経営について学ぶためだ!!」アタフタ

 

クリリン「はいはいツンデレツンデレ。それにしてもラディッツに経営を学ばせるって意外だなぁ。あいつってそんなに頭良かったっけ?」

 

悟飯「僕に勉強を教えてくれるくらいには良いですよ? この間も化合物の化学式について教えてくれました。(農業力20万)」ヌッ

 

ナッパ「おっ! 今日はこっちに来たのか! 勉強との両立なんてすげぇ奴だな。とてもカカロットの息子とは思えねぇぜ!」ガハハハハッ

 

クリリン「よく考えれば悟飯はまだ5歳ですからね・・・この歳で研究までやってるんですから末恐ろしいですよ。」

 

悟飯「研究なんてそんな! 僕はただ、農気が野菜に及ぼす影響をしらべてるだけですよぅ!!」フルフル

 

天津飯「論文まで書いておいてそれは無いだろ。」ビシッ

 

ザッザッザッ

 

ラディッツ「二人とも畑を耕すのは完璧だ。次はそれと同時に作付もできるようになれ。これができれば一人前の農民と言っても良い。」

 

悟空「ひゃー! まだまだ強くなれんのか! オラ、ワクワクが止まんねぇぞ!!」

 

ピッコロ「孫! 次こそは俺が先に習得するぞ! 何時までも自分が上だと思うなよ!」

 

悟空「オラだって負けねぇぞピッコロ! どっちが先に出来るようになるか競争だ!」

 

ワイノワイノ

 

チャオズ「あ! ラディッツ達、来た!」

 

クリリン「お! それじゃあ休憩にするか! ヤムチャさーん! そろそろ休憩にしましょうよー!!」ブンブン

 

 

ヤムチャ「・・・」スッ

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

 

ヤムチャ「真・農家風風拳!!」カッ!

 

シュババババババババッ・・・ドサドサドサドサドサ・・・

 

ヤムチャ「ふぅ」

 

 

クリリン「すげぇ・・・ヤムチャさん、一瞬でトマトの収穫を終わらせちまった・・・」ゴクリ

 

天津飯「しかもあの一瞬で丁度出荷できる状態のトマトだけを選んで収穫してやがるっ」タラリ

 

ラディッツ「最早奴の農業力は俺を凌駕している・・・恐るべき漢だ!(農業力80万)」←ベジータブートキャンプを一緒に受けた

 

 

ヤムチャ「・・・ああ、何て清々しいんだ! 土の香りに包まれながら作物達と戯れる・・・農業って本当に素晴らしい!(農業力100万)」キラキラ

 

 

ピッコロ「おい、あいつどうしたんだ? ついこの間まで農業嫌がってたのに今じゃ嬉々としてやりやがる。正直気持ち悪いぞ。」

 

ベジータ「ああそれは、洗脳・・・もとい教育の成果だ。先週一週間サイヤ人の農業論をイヤホンで延々と聞かせ続けたからな! 今では立派な超農民だ!」

 

クリリン「ヤムチャさん・・・農業力が高いばっかりにっ・・・憐れ過ぎる・・・」グスッ

 

ヤムチャ「おや! みんな休憩かい! 僕も丁度収穫を終わらせたところだよ!」サワヤカ~

 

チャオズ「キモイ! ヤムチャ、あっちいけ!」ゾワゾワ

 

悟空「ひゃー! ヤムチャすっげぇうぜぇぞ! オラ、イライラしてきたぞ!」ピキピキ

 

天津飯「その鬱陶しい髪の毛ひっこ抜くぞ!」ボキボキッ

 

クリリン「すみません、フォローできません。」

 

ヤムチャ「おやおや皆つれないな。しょうがない。僕は重力室で感謝のクワ振り10000回をしてくるとしよう。今日はまだやって無かったからね! はっはっはっ!」キラキラキラ…

 

ナッパ「・・・ベジータ。やり過ぎたんじゃねぇか?」

 

ベジータ「そうだな。今夜あたり調整しておこう。」

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

数週間後

 

―――カプセルコーポレーション―――

 

ベジータ「全員良く集まってくれた。」

 

ラディッツ「どうしたというのだベジータ? とうとうブルマとの婚約発表か?」

 

ナッパ「そいつは目出度ぇな! あのムッツリベジータがようやく結婚か!」

 

悟飯「おめでとうございます!」

 

ベジータ「だだだだだだだ誰があんな農業力の低い女と結婚なんぞするか! あいつとはビジネスライクの関係だと何度も言ってるだろうがっ!!」キョドキョド

 

天津飯「ほう? その割には腕を組んだりキスしたりしているようだが・・・」

 

ベジータ「ダニィ!? 貴様っ、何故それを知っている!?」バンッ!

 

天津飯「別に知らん。だがマヌケは見つかったようだな。」ニヤッ

 

ベジータ「はっ!?」(・д・ = ・д・)キョロキョロ

 

ヤムチャ除く一同「「「ニヤニヤニヤ」」」

 

ベジータ「・・・消えて無くなれー!!」キュイーーン…

 

ラディッツ「待てベジータ!? 俺達が悪かったから落ち着いてくれ!?」ガシッ

 

ナッパ「もうからかわねぇからギャリック砲は勘弁してくれ!?」アセアセ

 

ヤムチャ「それより早く話を続けてくれよ。ブルマの話は地味にダメージを受ける・・・。」ズーン

 

天ナッツ「「「すまんかった。」」」

 

クリリン「あはは・・・。それでどうしたんだよベジータ? 突然呼びだしたりなんかして。」

 

ベジータ「・・・ああ、それが惑星ベジータから連絡があってな。フリーザ様がナメック星に向かわれるそうだ。」

 

ピッコロ「ナメック星だと? 異常気象で滅んだんじゃなかったのか?」

 

ベジータ「どうやら少数だが生き残っている連中が居た様でな。土壌や水質を改善しながら細々と暮らしているらしい。」

 

ラディッツ「フリーザ様はそんなところに何をしに行くというのだ? サイヤ人なら兎も角フリーザ様が行く理由が無いだろう?」

 

ベジータ「これを聞いたときは俺も耳を疑ったが、あのドラゴンボールの存在がナメック星で確認されたらしい。」

 

ナッパ「な!? それは本当か!? だったら俺達も急いで行かねぇと!!」バン!

 

悟空「ドラゴンボール? それなら地球にもあんだろ?」キョトン

 

ラディッツ「馬鹿者! ナメック星のドラゴンボールに比べれば地球のドラゴンボールなんぞ唯の石ころだ!!」

 

クリリン「そんなに凄いモノなのか!!」ギョッ

 

天津飯「フリーザはそれで何を望むというんだ!?」

 

ベジータ「決まっているだろう! 不老長寿だ!!」バン!

 

ヤムチャ「な、なんだってーーー!?」

 

クリリン「(不老不死の間違いじゃないのか?)」

 

悟飯「(フリーザさんは健康志向なのかな?)」

 

ベジータ「そういうわけで、すぐにナメック星に向かう必要がある。そこでせっかくだからお前達も一緒に連れていこうと思ってな。」

 

ラディッツ「なら俺とカカロット、悟飯は決まりだな。ドラゴンボールも気になるが、ナメック星の土壌と水質の改善方法を学びたいからな。」

 

悟飯「環境汚染は地球でも問題になっていますからね。しっかり勉強してきましょう!」

 

悟空「オラはナメック星の食い物が気になるぞ! どんなものがあるのか楽しみだ!」

 

ピッコロ「俺も行くぞ。故郷がどんな場所か興味がある。それとナメック星人の農法にもな。」

 

ナッパ「それじゃあ俺は残るか。ドラゴンボールは気になるが、収穫がまだ終わってねぇからな。」

 

天津飯「それなら俺とチャオズも残ろう。収穫なら皆より上手くできる。」

 

チャオズ「そうだね天さん!」

 

ヤムチャ「あ、だったら俺も居残りで・・・」

 

ベジータ「当然ヤムチャは一緒に行くぞ。お前はナメック星で更なる進化を遂げることだろう!」

 

ヤムチャ「そんな事だろうと思ったよ!!」

 

クリリン「あははは・・・。頑張ってくださいねヤムチャさん。俺は稲刈りの準備がありますから・・・」ソソクサ

 

ヤムチャ「そんなこと言うなよ大親友のクリリンくん。俺と一緒にナメック産の作物の採種と洒落込もうぜ!」ガシッ

 

クリリン「離してくださいヤムチャさん! 俺は稲穂をスズメ達から守らないといけないんです!!」ジタバタ

 

ヤムチャ「そんなのサイバイマンにやらせればいいだろ!! お前だけは絶対に道連れだー!!」グイグイ

 

ギャーギャー

 

ベジータ「それじゃあ明日の朝、ここに集合だ。ナメック星にはブリーフ博士が作ってくれた宇宙船で向かう。寝坊するんじゃないぞ?」

 

ナメック組一同「「「了解!!」」」

 

 

 

―こうして悟空達は地球を飛び出し宇宙の遥か遠くナメック星へと向かう事になった。ナメック星の農業技術とは?そしてナメック星のドラゴンボールとは? 胸に期待を膨らませ、彼らの冒険が始まる―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「もうすぐだ・・・もうすぐ俺の願いが叶う! ナメック星のドラゴンボールさえあれば、俺は嘗ての力を取り戻す事ができる! その為にも貴様の働きには期待しているぞ?」

 

???「くっくっくっ。任せてくれよ旦那。だが、そいつが手に入ったらナメック星を好きにしていいんだよな?」

 

???「ああ、ドラゴンボールさえ手に入ればあんな星に用は無い。貴様の好きにしろ。」

 

???「そうさせてもらうぜ。あんたにとっては価値は無くても俺にとっては大事な資源だ・・・あぁ、楽しみだなぁ。早く真っ赤な果実を食いたいぜ・・・。」ジュルリ

 

 

 

 

 

つづく




補足のキャラ紹介

コルド・・・冷凍加工食品会社の最大手「コルド食品」の会長
経営を部下に任せ、孫のクリーザとほのぼのと暮らしている

クウラ・・・宅配会社「クウラ宅急便」の社長。
メタルクウラになったことで分身できるようになり、実質無給の人員が大幅に増えた為、配達範囲を全宇宙に広め、輸送費の削減にも成功した。

ナノハ・・・ナッパの妻
野菜泥棒絶対に許さないウーマンで相手が良い子になるまで絶対死なない収束エネルギー砲をブッパしまくる。

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