閣螳螂は娯楽を求める 作:白月
モンスターハンターに登場する全種族の頂点に立つカテゴリー。
太古より悠久の時を生き続け、あらゆる生態系から逸脱した存在を指す。
―引用 モンスターハンター大辞典 wiki―
未知の樹海
砂漠地帯
氷の竜巻が舞う。白き騎士が風にのりドスゲネポスを狙う。
森林地帯
アプトノスが群れを作り、走り逃げる。新たに縄張りにした所の草を食われた巨体は泥塊を鼻で投げつける。
『雪原地帯』
ゲネル・セルタス亜種は歩く。その前に赤き生物が降り立つ。
「( °言° )<ヴェァァァァァァァ!!」
十三日目。
まだクイーンは帰ってこないのか!?
いい加減にして欲しいな……
まぁいい。
先日の突撃で使用したネセトは糸を解くとバラバラになる場所があった。そこをゆっくり他の遺跡の残骸で補填し、新たに手に入れた『鉄』をまずは関節部分、骨、繭を纏う箇所に使用する。
逃げ道は常に確保しなければならないからな。
さて、また一つの問題だ。私の成長より早く、
重い
また力を鍛えるしかない。槍の重さの時点で予見していたが……
来たか。
「ウォォォォッ!!」
ボルボロス亜種が走り寄って来る。
笛を吹き鳴らし槍を背負う。
自己強化に続けて合図。
ボルボロスがこちらに頭を傾け走ってくる――
ドォンッ!!
ランゴスタは地面に潜っても呼吸が出来る為、地中に待機させて、敵が通った際に火柱をさせている。
予期せぬ攻撃にボルボロスは怯み、そこに大量のランゴスタが群がる。20匹以上に刺されすぐに麻痺にかかり、10匹が針を並べて刺し肉を裂き、めくり、数匹が噛みちぎりながら体内に直接侵入。体内からの炎や凍結には流石に大体の生物は耐えない。
私の教えた通りに戦闘してくれる為、自己強化をする意味もなく倒してくれる。
……しかし、雪か。籠の中、窓の内側から見た雪は神秘的だったが、目の前の景色は血で染められている。
だが、まずは雪だるまの面白さを知らなければ……
お…もい……!
まさか「楽しい!」と彼が言っていたのは競っていて勝利したからか!?予期せぬタイミングで人間の一面を知れた……
しまった。雪だるまの頭を乗せなければならない。
ゴロゴロ……
くっ。下部に適した大きさの頭部を制作したが……くうっ!私の大きさは……キツいか……っ!
糸を使おうとしても糸を水に突っ込むのと同じで、そのまま重さに耐えられずにすぐにちぎれてしまう……笛を使いたくないが……
結局、下部が頭部を押し付ける事に耐えられず崩壊してしまった。
他に雪と言えば雪合戦か……不可能だ。やめておこう。
さて、雪が降っているという事は周りに生えている植物からしてありえない事態だ。
「ギャオァオァァァァ!!ァァァ……」
環境変化によって気がたっていた肉塊が次々と積み上がる。
やはりクイーンの下僕……どんな状況になっていても冷静だ。
きっと本能が警鐘を鳴らしても上下関係の理性が勝っているのだろうな。
そして、以前凍らせた食料を溶かして焼いて食べるという、例の行為は意味があったと示す事になっている為、もし信頼という意思があるならしばらくは維持されるだろう。
さて、木の実を探しに行くか。
バルバレ ギルド
高難度:焼け凍てる樹海
討伐対象:下記
報酬:下記
契約金:5400z
依頼者:ギルドマスター
内容:なんと未知の樹海に雪が降り、北の寒冷地に生息するモンスター達が大量に入って来てしまった!
突然の気象変化によりモンスター達は気がたって、あらゆる場所で争いを起こしている!
このままだと確実に我々の住む場所まで争いが広がる為、大量討伐を要請する!
余りに種類が多い為、下記を参考にしてほしい!
危険度=報酬
3=3500z
4=5000z
5=7000z
6=9500z
7=12500z
8=16000z
また下記のモンスターに報酬は無し。
・白統虫クイーンランゴスタ
・錆びついた?白っぽいクシャルダオラ
・ランゴスタを引き連れた一回り小さいアトラル・カ
これらは発見時に逃走してから位置報告により4000zが発生する。
継続観察に報酬は無し。
四人で1パーティだが、現地での合流も許可する。
樹海・雪原地帯
ふざけるな!?
ジンオウガが走ってくる。雷光っ……虫を回避しながら逃げる。
ランゴスタに注意を払い、地雷を回避する瞬発力。もっと阿呆でいいのだが。
腕の叩きつけを回避、そのまま糸を……っタイミングが合わない。
雪のせいで木の太さなどが分かりにくい。雪が落ちたら枝は跳ね上がる為尚更難しい。
しかし雪を掻き分け走ってくるジンオウガには、笛を吹いた所で私は素早さで劣っている。
だが、ランゴスタの方が速度が早い……しかし雷光虫を飛ばし距離を置かせている……
とりあえず、このままネセトの位置まで走り切れば……っ!?
バキツ
まさか穴があるとは……左前足を折ってしまった。
しょうがない、笛を構える。雪の中を歩く為、重い槍は置いてきてしまった。
「ウォン!ウォァッ!」
右脚叩きつけを弾き、そのまま倒れる様に回転して笛を頭に叩きつける。そのまま押してバランスを崩させ、次の左脚を叩きつけさせない。
そこから飛び退いて笛を吹き、氷のランゴスタに集合命令を出す。
ジンオウガが雷光虫を飛ばしてくる。笛で雪を巻き上げながらかっ飛ばす。
雷光虫を集め、超帯電状態に移行しようとしている……そうだ。
鎌をパタパタさせる。ランゴスタが私を持ち上げる。
ジンオウガが超帯電状態に移行した時には私は空高く持ち上げられていた。
何かがこちらに向かってくる。
……待て、あの色、形は……リオレウスか。
ランゴスタを振りほどき、リオレウスに糸を放ち背中に乗る。いつかの様に――
「グォァァァ!」
!?
回転……だと。遠心力によって糸を狙って放つ事は難しい。足が折れている今は移動さえ難しい。
再び鎌をパタパタさせる。
私は吹っ飛び、ランゴスタに受け止めてもらう。
再び私に突っ込もうとするリオレウスに氷塊が落ちる。
私達の場所に早く戻り、ネセトを使ってミな殺ししてタベて貯蓄シて積雪対策をしないと……
……なんか頭が痛い。風邪をひいたか?あ、足から体液が滴っている。早く治さなきゃ。
ジンオウガは痙攣しながら雪に倒れ伏していた。近づくガブラス達。
次の瞬間手当たり次第に食いちぎり、強く吠えガブラスを墜落させるバケモノがいた。
やはり足を治す時に使う旋律は疲れるな……。
だが、これからも足を折りそうだし慣れるしかない。
……皆殺しの必要性はないのに何故あの発想が浮かんだのだろうか。まぁいい。
遺跡前に陣を敷いているが、流石に敵の数が多い為、負傷したランゴスタがちらほら出てきた……どうしようか。
「み、見つけましたにゃ。アコル。貴女が例のアトラル・カでしたか。」
聞き覚えのある声がする。
「頼まれた物です。」
……遠くにしばらく前に私を狩りに来たアイルー達と人間が見える。笛を吹きランゴスタの猛攻を中断させる。
「貴女にはもう要らない物ですが、タイミングは良かった様ですね。この調合キットを貴女にあげますにゃ。これが調合書・入門編です。例のレシピはこれです。」
なるほど。確か前に
『甲虫用の回復薬』
と言っていた。ランゴスタやブナハブラを材料に実験したのだろう。
お辞儀する。
「……やっぱり、殺したがる性格じゃないですね。何故ドンドルマを……いえ、分かっていますにゃ。種族が違えば、生きていく方法も違いますからね。」
あぁ、ドンドルマに
・資材がある
・槍がある
そして
・抵抗する者がいない
なら穏便に略奪する。
向こうのアイルー達が私を睨みつける。
「……それでは。」
走って戻っていく。
何故、睨みツける……!?
コロしたくなル……縄張りヲ……私ノ縄張り――
待て、今の私に縄張りなんてない!
はぁ……はぁ……
……気がつくと彼女達はいなかった。
確かに血の匂いや沢山の咆哮が聞こえるが、何も彼女達に八つ当たりする事は無いだろう。
一体私はどうしたのだろうか?
いや、まずは甲虫用の薬を作らなければ。
とある神選者が入手。
朽ちかけた書類
ゼ―クリ―
我――――――制―――画は遂に―――え――と――――。
―子―ド――――――の―方――――れた。
我々の――――――――――――のド―――は―――――――――だ!
(以降更に掠れている為、解読行為は無謀。)