俺は異世界転生してまで戦いたくない! 作:AugustClown
この任務終わったら休暇、この任務終わったら休暇!
そんなことを思いながら俺は今現場に来ている。
班の班長がGOサインを出す。一斉に隊員がなだれ込む。相手を見ると銃を持ちながら怯えている。この手のヤツらだと不容易にぶっぱなすから刺激しないことが重要だ。
ん?ちょっと待てなんで一番ビビってるやつがショットガンもってるんだ!?危ないだろ!何か嫌な予感しかしない…
-パンッ!
乾いた銃声がした。相手の方を見れない。目が銃でやられたからだ。息が絶え絶えになってる状態で聞こえてきたことから推測するに相手が撃った瞬間俺の場所を綺麗にシールド部隊が避けたらしく、クリーンヒットしたらしい。だからやだったんだ。自衛隊なんて、satなんて、戦いなんて…。
「・・・きて、ザック!起きて!」
夢を見てたみたいだ。過去の思い出したくもない前世の夢を…。今でも、あのシールド部隊達に腹が立つ。まあ、今それを言ってもしょうがない。
「おはようロッティ、今は何時だい?」
「何馬鹿なこと言ってるのよ!今作戦会議中でしょ!」
「そうだっけ?」
「そうよ!今日こそはちゃんと戦ってもらうからね。」
この褐色美少女はシャルロット(ロッティ)、彼女とは幼い頃からの仲で俗に言う幼馴染という奴だ。姉御肌で面倒見はいいが中身はただの乙女という。何とも萌えそうな属性を持っているが、持っている"スキル"が如何せんどうにも雄々しいものであるため、男受けは悪い。
「ザック、今回の任務君の力が重要なんだ頼むよ!」
「リーダー考えてみろって、あのサボりのザックだぞ?またぞろいつかみたいに体調"調節"して無理ですってのがオチだと俺は思うね。」
「お!ジェイクナイスアイデア!」
「ジェイクさん入れ知恵をしないで下さい。ザックさん、アーティさんもこんなに頼んでるんですからやってくれませんか?」
「おい、ドール俺は入れ知恵はしてないぞ?」
「ザック頼むよ。」
皆がアーティと呼ぶこの喋り方からして好青年なのは我等がパーティのリーダーアーサーである。剣士で国のベスト3に入るほどの実力者だ。そしてジェイコブ(ジェイク)とドロシー(ドール)は魔法使いで、ジェイクは呪文担当、ドールは回復担当だ。
「アーティ、そんな事を言われても、俺の性格知ってるだろ?」
「ザック、私からも頼むよ。頑張ってくれたら何か一つ我儘聞くからさ。」
「なあジェイク、今ロッティが何でも一つ俺の言う事に従うって言ったか?」
「言ったな。」
「そこまでは言ってないぞ!?」
「そこまで言うなら仕方ない。ロッティの白ワンピ姿のために頑張るとするか。でもやるのは破壊工作とかの弱体化だけだからな?そこで死んでロッティのカワイイ姿を見れないなんてことは避けないからな。」
「お前は死にたくないだけだろ?」
「か、カワイイ…///」
ロッティの乙女スイッチが入ってしまった。全く初な奴だ。
「そういやギルはどうした?」
「ギルバートなら昨日食ったのが当たったとかでもがき苦しんでるぞ。」
「サボりなら"調節"で治すところだが、もがき苦しんでるならほっといていいか。あのチャラ男にはいい天罰だろ。」
ギルバート(ギル)ウチのパーティのメンバーでチャラ男。行く先々の村の女の子にナンパをするクズ野郎である。そんな男にも戦いの才能があるの言うのが不思議なことである。
「じゃあ、ザック頼む。」
「あいよ、いっちょやってくるわアーティ。ロッティ、戦いはアーティ達に任せて白ワンピ準備して待ってろよ。王都戻ったらデートだかんな。」
「で、デートも!?そこまでするとは言ってないぞ!」
「俺とのデートは嫌か?それともギルと行くか?」
「アイツとだけはやだ!!・・・それにザックと嫌って訳じゃないし…。」
「じゃあ契約成立だ。"ワープ"発動。」
「元々コレは逃亡用の技なんだがな〜、まぁいいか取り敢えずトラップと、破壊工作だけすれば後は帰るだけだし。」
手早くトラップや破壊工作を済まし、帰ろうとしたそのとき、近くの草むらから見回りであろう敵の一人がやって来た。
「お、お前何をしている!」
「やっべ!」
咄嗟に草むらに隠れ込みワープを発生させる。繋げた先は仲間の元ではなく、さっきの奴の背後である。そのワープに向け神経毒を塗った吹き矢を吹いた。
近くでうっ!という声が聞こえ、命中したことを確信する。さてコレで問題は片付いた。皆の元へ帰ろう。
「仕事終わったぞ〜。そんじゃ皆あとはよろしく〜。」
「ああ、任された。」
「俺が帰るまで寝るなよ。おぶって帰るの面倒なんだから。」
「それは保証しかねる。起きてて欲しけりゃ秒で片付けてこい。ロッティ、ないとは思うが死ぬなよ、俺のプランが台無しになるからな。」
「う、うん…。///」
「そんな事を言うんなら、ロッティ守る為にお前がこいっての!お前戦えないわけじゃないんだから。」
「ジェイク、俺は弱体化専門だっつーの。忘れたのか。」
「どの口が言うんだか。」
今回のミッション、国の軍隊が反乱起こして一つの砦で籠城してるからどうにかしてくれってのだったけど。まあ、この面子なら十分足らずで制圧出来るだろ。なんて、悠長なことを考えていたらなんと皆は5分で100人の逆賊を制圧してきた。改めてパーティのメンバーの強さを感じた。8割機能してない敵さんとはいえ、4人で100人とかすげーわコイツら。
さて、王都に帰ってデートだ。今から楽しみだ。