永夢side
黎斗先生をアイドル研究部の顧問に入ってもらってから数日。
学校に掲示板には『廃校延期のお知らせ』と書かれた紙が貼られていた。
そんな中、
穂「みんなみんな!!ビックニュースだよ!!」
穂乃果ちゃんが嬉しそうに言う。
永「何かあったの?穂乃果ちゃん」
穂「うん!ほら!隣も部室なんだよ!広くなったんだよぉ〜!」
そう言いながら隣のドアを開ける穂乃果ちゃん。
永「わぁ〜・・・すごい広くなったね!」
その部室はとても広く、雨の日とかは練習できるぐらいに広かった。
そんな事を考えていると、
絵「安心するのは早いわよ」
大「まだ全てが終わった訳じゃないからな」
永「絵里さん、大我さん」
絵「生徒がたくさん入ってこない限り、廃校の可能性はまだあるんだから頑張らないと」
その時、急に海未ちゃんが泣き始めた。
永「ど、どうしたの海未ちゃん!?」
僕が聞くと、海未ちゃんは絵里さんに近づいたこう言った。
海「嬉しいです!!やっと、まともな事を言ってくれる人が入ってくれました!!」
絵「えぇっ!?」
えぇ〜・・・・。
それじゃあ、まるで僕達がまともじゃないみたいじゃん。
凛「それじゃあ凛達がまともじゃないみたいだけど〜」
凛ちゃんも同意見らしい。
希「ほな、練習始めよか」
希さんがそう言った時、
こ「あ、ごめんなさい。私ちょっとこれから用事が・・・・。今日はこれで!」
そう言ってことりちゃんは帰って行った。
穂「どうしたんだろ?ことりちゃん、最近早く帰るよねー?」
海「えぇ。オープンキャンパスも終わって、今までずっと練習ばかりしてましたから、何か用事が溜まっていたりしてたのかもしれませんね」
そういえばそうだ。
ここ最近、ことりちゃんは早く帰っている。
まぁ、仕方ないけどね。
そんな事を考えていると、黎斗先生が入ってくる。
黎「やぁ、諸君。今日も頑張ろうか」
穂「あっ、黎斗先生!」
黎「さぁ、早速練習するとしよう」
黎斗先生の言葉を合図に、マネージャー組は先に屋上に行った。
そういえば、貴利矢さんがさっきから見当たらないけど、どこ行ったんだろ?
永夢side out
・・・・・・・
◎side
永夢達が練習を始めようとした同時刻。
天界では、永夢達を転生させた神様が5本のガシャットを持って、地上をみていた。
「ふぅ、なんとか調整が終わりました。あとはこれらを彼らに届ければ・・・」
?「よぉ、久しぶりだな」
そんな神様に話しかける一人の男がいた。
「おや、あなたは・・。本当に久しぶりですね。ちょうど良かったです。これらのガシャットを彼らに届けてもらえますか?」
そう言って、神様はその男に持っていた5本のガシャットを渡した。
?「そのぐらいはお安いご用だ。だが、今回ここに来た目的は別にある」
男は渡されたガシャットをポケットに仕舞うと、再び神様を見る。
?「あんたに聞きたい事があってな。黒いエグゼイドの事だ」
神様はその言葉を聞くと、その顔を一気に真剣なものに変えた。
・・・・・・・・
一方その頃、地上では。
穂「ふわぁ〜あ、50位!?なにこれ!?凄い!!」
屋上での練習の休憩中、穂乃果がパソコンの画面を見ながら、興奮したように叫ぶ。
花「夢みたいです!!」
穂「20位にだいぶ近づきました!!」
穂乃果は近くにいた絵里に報告する。
絵「凄いわね」
海「絵里先輩が加わった事で、女性ファンもついたみたいです!」
海未がそういう。
絵「えっ?」
穂「確かに・・・」
穂乃果は絵里の全体を見るように、首を下から上に動かす。
穂「背も高いし、足も長いし、美人だし、何より大人っぽい!さすが三年生!」
絵「やめてよ・・・//」
照れたのか、顔を赤くする絵里。
次の瞬間、穂乃果の目線は絵里の後ろにいたにこに移る。
に「ん?・・・・なに?」
穂「あぁ・・・・いえ、なんでも・・・」
に「ふん!」
そっぽを向くにこ。
希「でも、おっちょこちょいな所もあるんよ♪この前なんて、玩具のチョコレートを本物と思って食べそうになったり・・・・」
希が絵里の恥ずかしい話を暴露する。
絵「希!!」
絵里は希を止める。
大「ちょっと、気になるがな、その瞬間・・・」
絵「知らなくていいわよ!絶対!」
穂「でも、ホントに綺麗!よし、ダイエットだ!」
凛「聞き飽きたにゃ〜」
永「そのセリフ、何回目だろう・・・」
穂乃果のダイエット宣言に、凛と永夢がげんなりする。
その時、校舎から穂乃果達のクラスメイトのヒデコ、フミコ、ミカの3人が声をかけてくる。
「おーい、穂乃果ー!」
穂「ん?」
穂乃果と海未、凛の3人が柵越しに声がした方を見る。
「頑張ってね〜!」
「ファイトだよ〜!」
「応援してるからね〜!」
3人は応援の言葉をかける。
それに対し、穂乃果は
穂「ありがとー!」
と返す。
絵「知り合い?」
穂「はい!!ファーストライブの時から、応援してくれてるんです!」
絵里の質問に答える穂乃果。
真「でも、ここからが大変よ」
真姫が突然そう言い、みんな真姫の方を見る。
真「上に行けば行くほど、ファンも沢山いる」
穂「・・・・そうだよね・・・」
真姫の言葉を穂乃果が肯定する。
穂「20位かぁ〜・・・」
黎「残り30位、何をするべきか・・・」
黎斗が案を出そうと考える。
に「その前にしなきゃいけない事があるんじゃない・・?」
『ん?』
にこの言葉に残りの全員が首を傾げる。
・・・・・・・・
場所を移動して秋葉原。
その通りの一つに、サングラスにマスク、この暑い中にコートとマフラーをした集団がいる。
この集団こそ、穂乃果達μ’sだ。
どうやらにこが言っていたやらなきゃいけない事とは、街中での変装だったらしい。
近くに永夢達マネージャー組と黎斗がいたが、少し距離を置いている。
そんな時、黎斗が手を叩いて穂乃果達を向かせる。
黎「諸君。今現在、『暑い』や『意味がない』などの考えを持った人は今すぐにその変装をやめて良し!」
黎斗がそう言った瞬間、にこ以外の全員がすぐに脱ぎ始める。
に「ちょっ!なんで脱ぐのよ!?」
にこが抗議するが、すぐに黎斗が注意する。
黎「いいか?矢澤さん。このような街中で、しかもこんな暑い日にコートやマフラーなど、逆に目立ちすぎる。下手すれば通報されておかしくレベルだ」
に「うっ!!」
黎斗に言われ、変装を止めるにこ。
その時、
凛「凄いにゃ〜!」
凛の叫び声が聞こえてきた。
永夢達は声がした方に向かうと、そこには最近できたスクールアイドル専門店があった。
凛と花陽は、その店のあるコーナーにいた。
花「うわああぁぁぁぁぁ!!うわあぁぁぁふわあぁぁぁぁぁ!!」
花陽は興奮のあまり、凄い声を出している。
凛「かよちん!これA-RISEの!?」
二人がいるコーナーはA-RISEコーナーだった。
穂「何ここ?」
穂乃果が疑問を口にすると、にこが食いついた。
に「近くに住んでいるのに知らないの!?最近オープンしたスクールアイドルの専門店よ!!」
にこがそう説明する。
絵「こんなお店があるなんてね・・」
希「ラブライブが開催されるぐらいやしね」
永「それほど人気って事ですね。スクールアイドルが」
絵里と希、永夢がそれぞれの感想をいう。
に「と言っても、まだ秋葉に数件あるぐらいだけどね」
にこがそう付け加える。
その時、凛が
凛「ねぇ、見て見て!この缶バッジの子、可愛いよ!!まるでかよちん!そっくりだにゃ〜!」
そう言いながらある缶バッジを他のみんなに見せてくる。
確かにそこにはある人がプリントされていた。
永「っていうか、その子・・・そっくりっていうか・・」
飛「小泉本人だな」
永夢と飛彩が言った通り、その缶バッジにプリントされている子は花陽本人だった。
凛「えぇぇ!?」
凛は驚きの声を上げる。
大我がその缶バッジがあったコーナーを確認する。
大「ここ、μ’sのコーナーみたいだな」
『ええぇぇ!?』
大我がそう口にすると、他の全員が驚きの声を上げる。
穂「嘘!?う、う、海未ちゃん!こ、こ、これ私達だよ!!」
海「お、お、落ち着きなさい!」
永「海未ちゃんも落ち着いて・・」
穂「ミュ、ミュ、μ’sって書いてあるよ!石鹸売ってるのかな!?」
大「そんな訳ないだろ。アイドルショップに石鹸なんて・・」
永夢達がこのようなやりとりをしていると、にこが後ろから掻き分けて前にくる。
に「どきなさーい!!」
そのまま自分のグッズを探し始める。
に「あれ!?私のグッズがない!どういう事!?」
そのままグッズを漁るにこ。
そんな中、永夢と穂乃果がある写真を見つける。
永「ん?・・・これって・・」
穂「・・・ことりちゃんの写真?」
そこには、メイド服を着たことりの写真が置いてあった。
海「こうやって注目されていると勇気付けられますよね!」
絵「えぇ・・・」
花「うぅ・・・嬉しいねぇ・・」
永夢と穂乃果のやりとりに気づかず、感動している海未達。
その時、
こ「すいません!!」
店の入り口あたりから永夢達にとって聞き覚えのある甘ったるい声が聞こえてくる。
店の中にいたメンバー全員が視線を外に向ける。
店の外で商品の整理をしている店員に、たった今永夢と穂乃果が見つけた写真に写っていたメイド・・・・ことりが話しかけていた。
こ「ここに写真が、私の生写真があるって聞いて。あれは駄目なんです!今すぐ無くしてください!」
穂「ことりちゃん・・?」
そんなことりに穂乃果が声をかける。
声をかけられたことりは、
こ「ひゃあっ!!」
体をビクつかせ、硬直する。
海「ことり・・・何してるんですか・・・?」
ことりは体をロボットのようにゆっくり後ろを向く。
だが、両目にはガシャポンのカプセルを当てている。
こ「コトリ?ホワッツ?ドナタディスカ?」
外人の振りをしているようだが、全く似ていない。
永「いくらなんでも騙されないよ?」
凛「うわ、・・・・外国人?」
永「・・・・・・・」
凛が驚き、そんな凛をジト目でみる永夢。
穂乃果はことりに近く。
穂「ことりちゃん・・・だよね・・?」
こ「チガイマース!」
ことりは目にカプセルを当てたまま、ぎこちなく歩き出す。
こ「ソレデハ、ゴキゲンヨウ。ヨキニハカラエ。・・・・さらば!!」
ことりはメイド服のスカートを掴んで走り出す。
穂「あっ!逃げた!」
穂乃果と海未が走り出す。
海「永夢達も追いかけてください!」
永「えっ?・・・あぁ、うん」
海未に言われて、永夢達も走り出す。
・・・・・
その頃、ことりは裏路地をジグザグに進みながら逃げていた。
こ「はぁ・・・はぁ・・・・逃走ルート決めといて良かった・・」
疲れてきたのか、裏路地の出口で立ち止まる。
こ「ふぅ、なんとか逃げ切れたかな・・・・」
希「見ーつけた」
こ「ひぃ!」
ことりの後ろにあった植木の後ろ側に隠れていた希が声を出しながら姿を現す。
希「これ以上逃げたら、そのふくよかな胸をワシワシするよぉ〜?」
こ「ひぃっ!・・・ごめんなさ〜い・・・」
さすがに逃げられないと判断したのか、すぐに観念した。
◎side out
・・・・・・・・
永夢side
希さんがことりちゃんを捕まえたらしく、連絡である店に来てほしいと言われた。
指定されたお店に行くと、そこにはメイド喫茶があった。
そのメイド喫茶の中に入ると、すでにことりちゃんと希さんがいた。
そこで、ことりちゃんから事情聴取をしていた。
ことりちゃんはどうやらここでバイトをしていたらしく、店で使っている名前を明かしたが、その名前に僕達は驚きを隠せなかった。
『えぇーーーーーーー!!』
花「こ、ことり先輩が・・・、この秋葉で伝説のメイド、ミナリンスキーさんだったんですか・・・!?」
花陽の興奮気味な言葉に、ことりちゃんは「はい・・・」と弱々しく肯定する。
バレたからメンバーの反応が怖いのか、さっきから顔を伏せたままだ。
穂「酷いよ、ことりちゃん!そういう事なら教えてよ!」
穂乃果ちゃんがそう言ったため、ことりちゃんはさらに顔を俯かせる。
穂「言ってくれれば遊びに来て、ジュースとか奢ってもらったのに!」
永「いや、そこ!?」
穂乃果ちゃんの言葉に思わず僕はツッコんでしまう。
すると、コルクボードに貼られていた写真を絵里さんが見つける。
絵「じゃあ、この写真は?」
こ「店内のイベントで歌わされて・・・・。撮影・・・禁止だったのに・・」
肩を落とすことりちゃんの隣に穂乃果ちゃんが座る。
穂「なんだ。じゃあ、アイドルって訳じゃないんだね?」
こ「うん、それは勿論!」
海「でも何故です?」
海未ちゃんが尋ねる。
こ「丁度、4人でμ’sを始めた頃・・・」
『そんな私・・・アルバイトなんて・・・』
『うわあ!可愛い!!』
『いらっしゃいませ♪』
最初は断るつもりだったけど、メイド服の可愛さに負け、気づいたら伝説にまでなっていたと・・・。
大「・・・ちょろいな・・・」
これは大我さんの言葉に賛同するしかないよ・・・。
ことりちゃんは「うぅ・・」というだけ。
こ「自分を変えたいなと思って・・・。私、穂乃果ちゃんや海未ちゃん達と違って、何もないから・・・」
穂「何もない?」
穂乃果ちゃんが聞く。
こ「穂乃果ちゃんみたいにみんなを引っ張っていく事もできないし、海未みたいにしっかりもしてないし・・・」
穂「そんな事ないよ。歌もダンスもことりちゃん上手だよ」
海「衣装だって、ことりが作ってくれているじゃないですか」
永「ことりちゃんがいるからこそ、μ’sが成り立っているんだよ?」
実際、ことりちゃんのμ’sへの貢献度は高い。
それは、誰の目から見ても明らかだろう。
真「少なくとも、2年の中では一番まともね」
永「ちょっと気になる言葉が聞こえた気がするけど、気のせいかな?」
なんか軽く侮辱された気がするけど・・・気のせいだよね?
まぁ、それについては置いといて。
永「ことりちゃん、どうしても自分に自信を持てないの?」
僕が聞くと、ことりちゃんは
こ「私はただ、5人について行ってるだけだよ・・」
そう答えた。
永「そっか・・・」
それに対し、僕達は何も言えなかった。
大「・・・・あまりいすぎても、店側に迷惑だし、そろそろ帰るか・・」
永「そうですね・・・」
そう言って、僕達は店を出た。
永「ところで、黎斗先生はどこ行ったの?」
大「あぁ、なんか用事があるとかで、アイドルショップを出た辺りから別れたぞ」
いつもなら『宝生永夢のガシャット紹介コーナー』ですが、今現在本編に新しいガシャットが登場していないので今回はありません。
楽しみにしていた方には申し訳有りませんが、おそらく次回は書けると思いますので、お待ちください。