そして、彼が・・!
永夢side
学園祭で披露する曲が決まってから、穂乃果の張り切りぐあいが凄まじい。
少しおかしいぐらいに・・・・。
しかも、それに比例してことりちゃんの元気も少しずつ無くなっているような気がする。
そして、学園祭前日の練習の時。
大「よし、ここらで休憩を取れ」
大我さんが休憩をするように指示を出すが・・・・
穂「駄目だよ!もう一回やろう!」
大「はっ?」
穂乃果ちゃんが異を唱え、大我さんは怪訝そうな顔をする。
に「ふわぁぁぁ〜・・・・、もう足が動かないわよ〜」
穂「まだ駄目だよ!さぁ、もう一回!」
に「えぇぇぇぇぇ!?まだやるの!?」
穂「いいから、やるのー!!」
にこさんが柵にしがみつき、穂乃果ちゃんが立ち上がらせようとしていた。
いつもとは真逆の光景だ。
永「ねぇ、穂乃果ちゃん。そろそろ休みなよ」
穂「大丈夫!私、燃えてるから!」
永「穂乃果ちゃんが大丈夫でも、他のみんなはそうじゃないんだよ?ほら」
穂乃果ちゃんに他のみんなの様子を見せる。
みんな、肩を上下に揺らしていた。
一年生の中で最も体力のある凛ちゃんですら、今は座り込んでいた。
穂「・・・・」
永「分かった?分かったなら、少し休んで」
穂「・・・うん」
穂乃果ちゃんが休憩に入り、それも見た海未ちゃん達も休憩に入った。
永「ねぇ、海未ちゃん・・・」
海「?どうかしましたか?永夢」
永「うん。ちょっと気になったことがあってね。・・・ここ最近、ことりちゃんの元気がない気がするんだけど、何か知らない?」
僕の話を聞くと、海未ちゃんは何か迷った表情を見せた。
永「?どうしたの?」
海「あ、いえ・・・。やっぱり・・・話た方がいいのでしょうか・・・」
永「?」
海未ちゃんは周りを気にしながら、小声で話して来た。
海「すいませんが、これから話す事はまだ他のみんなには内緒にしておいてくれませんか?」
永「う、うん・・・いいけど・・・」
海「ちょっと、ここでは話にくいので移動しましょう」
海未ちゃんが歩き始めたので、僕はついて行く。
海未ちゃんは周りに誰もいない事を確認してから話し始める。
その内容は、ことりちゃんの留学の件だった。
永「それ、本当?」
海「はい。私も、昨日知りましたが・・・」
海未ちゃんは、一瞬悲しそうな顔をする。
永「・・・その事、穂乃果ちゃんは?」
海「まだ知らないはずです。本当は私の口から言うのはとも思ったんですけど・・・一応、永夢には・・」
衝撃の内容に、僕はただ驚くだけだった。
永夢side out
・・・・・・
貴利矢side
学園祭の前日の夜。
外は雨だったけど、俺はコンビニに行っていて、その帰りに神田明神の前を通り掛った時、誰かが階段を走っている音が聞こえた。
貴(こんな時間に・・・しかもこの雨の中で誰だ?)
俺は少し気になり、階段の方に近づいた。
すると、段々走っている人の顔が見えて来た。
貴「はっ!?穂乃果!?」
穂「わっ!き、貴利矢君?」
俺が声を出すと、穂乃果はびっくりしたようで飛び上がった。
貴「お前、こんな時間に何やってんだよ!?明日は本番なんだぞ!」
穂「で、でも・・・」
貴「でもじゃねぇ!お前が風邪でも引いたらどうするんだよ!?」
穂「っ!」
貴「・・・はぁ、ったく、しょうがねぇ・・」
『爆走バイク』
貴「二速、変身」
『ガッチャ〜ン!レベルアップ!爆走バイク〜!』
俺はレーザー・レベル2に変身する。
レ「乗れ!送ってやる」
穂「う、うん・・・・」
穂乃果は渋々といった感じだったが、サドル部分に乗る。
はぁ、・・これで明日は大丈夫なのかね・・。
貴利矢side out
・・・・・・・・・
◎side
学園祭が始まる数時間前。
外はあいからわず雨が降っていたが、屋上にはライブステージが出来上がっていた。
そのステージの上に貴利矢はいた。
貴「あぁ・・・・あぁ・・そうだ。俺はここで待ってるから、なるべく早く来てくれ」
貴利矢は誰かと通話していたのか、ゲームスコープを前にかざしていた。
話が終わったのか、貴利矢は通話を切ると、ゲームスコープをしまって前を見る。
貴「今更あんたがここに何の用だ?・・・・・檀黎斗」
今、貴利矢の前には行方がわからなくなっていた黎斗の姿があった。
黎「君が色々と知ったみたいだったからね。・・・わざわざここまで来たのだよ」
貴利矢はそれを聞くと、ため息をつく。
貴「・・・はぁ〜、何であんたがそれを知っているのか知らないけど、色々聞いちゃったぜ?あ〜んな話や・・こ〜んな話・・」
貴利矢はおちょくるように語る。
貴「あんたと永夢、前世から接点があったんだってな」
貴利矢の言葉を、黎斗は黙って聞いていた。
貴「以前永夢が言ってたけど、何であいつは適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか。・・・・・その秘密は・・・」
黎「・・・君には敵わないな。・・・・どうだ、取引しないか?」
黎斗は貴利矢に取引を持ちかける。
貴「・・・取引?」
黎斗は、持っていたアタッシュケースを開け、その中身を貴利矢に見せる。
貴「新しいガシャット!?」
黎「このガシャットを君にあげよう。・・・・その代わりに・・その秘密を誰にも口外しないでもらいたい・・」
少しだけ、二人の間に沈黙が訪れる。
やがて、貴利矢はニヤッと笑って、
貴「・・・ノッた」
その取引を受けた。
貴「ふ〜ん・・・・」
貴利矢はガシャットを手に取って見た後、黎斗の方に振り向くと・・・
回し蹴りをしてアタッシュケースを蹴り飛ばした。
貴「・・な〜んて」
貴利矢は両手を少しだけ横に広げる。
貴「懺悔してもらおうか。ライダー全員に対して・・・・それと、あんたが騙したμ’sのみんなにもなぁ」
『爆走バイク』
貴「変身」
『ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?I'm a 仮面ライダー!』
レ「じゃあ早速、試し乗りをと・・・」
レーザーに変身した貴利矢は、先程黎斗から奪ったガシャットを起動する。
『デンジャラスゾンビ』
『ガシャット!』
レーザーはゲーマドライバーにガシャットを装填する。
レ「行くぜ〜」
レーザーはレバーに手をかける。
その瞬間、ガシャットから紫色の霧が放出、レーザーを包み込むとノイズのようなものが起こり、ライダーゲージが一気に残り二つになった。
レ「ぐわぁぁぁぁぁ!!・・な、何だよ、これ!?」
レーザーは苦しみのあまり、膝をつく。
そんなレーザーに、様子を見ていた黎斗が近づく。
黎「・・・・・君は知りすぎた」
レーザーのところまで来ると、黎斗はレーザーの頭を掴み、持ち上げる。
黎「違うんだよ」
『ガッシュ〜ン!』
黎斗はレーザーのゲーマドライバーからデンジャラスゾンビを抜くと、その顔をおもいっきり蹴る。
黎「このガシャットはこうやって使うんだよ」
黎斗はどこからか、黒いバックル・・・『バグスターバックル』を取り出し、それを腰に当てる。
すると、バックルからベルトが出現し、黎斗の腰に巻かれる。
レ「うぅ・・・ん?」
さらにバグヴァイザーを取り出すと、それをバックルに取り付ける。
『ガッチョ〜ン』
取り付けた瞬間、禍々しい音声が鳴り響く。
レ「ドライバー・・?」
驚くレーザーを尻目に、黎斗はガシャットを起動する。
『デンジャラスゾンビ』
黎斗の背後にゲーム画面が出現、ゲームエリアが展開され、ギター音が鳴り響く。
黎斗はガシャットを持つ手を顔の横に水平になるように持って来る。
そして、手の甲が表にくるように手をひっくり返す。
黎「変身」
黎斗はガシャットを先程取り付けたドライバー・・・・『バグルドライバー』に装填する。
『ガシャット!』
装填した後、横についている赤いスイッチを押す。
『バグルアップ!!』
その音声と共に、黎斗の前にモニターが出現、その後ろから黒い霧が流れ出る。
『デンジャー!デンジャー!(ジェノサイド!)デスザクライシス!デンジャラスゾンビ!(Wooooo!)』
出現したモニターを突き破って、ゲンムが姿を表す。
だが、その姿は今までのゲンムとは違い、どこか不規則な動きをする。
外見は骨を思わせる白と黒を基調とし、左右非対称の装甲、左目は水色、右目には壊れた赤いバイザーにより赤色に見える。
ゲ「私は・・・仮面ライダーゲンム、レベル10!」
レ「はっ?・・・レベル・・10!?」
レーザーは驚きながら立ち上がる。
『ギリギリチャンバラ』
レ「っ・・・・三速!」
レーザーはなんとかギリギリチャンバラを起動して装填し、レバーを開く。
『ガッチャ〜ン!レベルアップ!爆走バイク〜!アガッチャ!ギリ・ギリ・チャンバラ〜!』
レ「くっ・・・うぅ・・・」
『ステージセレクト!』
レーザーは屋上から、廃工場のような場所に転移する。
ゲンムはそんなことは気にせず、ゆっくりレーザーに近寄り、やがて手を構えて走り出した。
・・・・・・・・・・・・
一方、その頃アイドル研究部の部室では。
凛「雨にゃ〜」
外の様子を見ながら呟く凛。
花「お客さん、全然いない・・・」
飛「この雨だからな・・・」
絵「私達の歌声で集めるしかないわね」
メンバーがそんな話をしている中、ことりと海未は部室の隅で何やら話し込んでいた。
永「すいません、遅れました・・・」
大「遅かったな。何かあったのか?」
急いで来たのか、息を切らして部室に入ってくる永夢。
珍しく遅れて来た永夢に、大我が聞いてくる。
永「目覚まし時計の調子が悪くて・・・」
大「そうか、今後は気をつけろよ」
事情を知った大我は特にそれ以上言わなかった。
永「あ、そうだ。貴利矢さんがどこにいるか知りませんか?」
希「貴利矢君?見てへんけど・・・・」
永「さっき話す事があるからって呼ばれたんですけど・・・どこにいるんだろう?」
絵「ねぇ、貴利矢のそうだけど、穂乃果を見なかった?」
永「穂乃果ちゃんですか?まだ、来てないんですか?」
永夢が辺りを見回すが、穂乃果の姿はなかった。
ちょうどその時、部室のドアが開いて穂乃果が入ってくる。
穂「おはよ〜・・・」
絵「穂乃果!」
に「遅いわよ!あんた今まで何してたのよ!」
穂「ごめん、にこちゃん・・・。興奮して眠れなくて・・・」
大「ったく・・・・そろそろリハーサルをしなくちゃならねぇ時間だ。穂乃果はさっさと着替えろよ」
穂「うん!」
絵「それじゃあ、私達は先にリハーサルをやるわよ。穂乃果は着替えが終わり次第、合流して」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
・・・・・・・・・
その後、雨が降る中屋上でのライブが始まった。
(♪:No Brand Girls)
中心に『μ’s』と書かれている大きな旗の下で、9人の女神が歌って踊っている。
雨でもたくさん来たお客さん達は、そんな彼女達に見入っていた。
だが、No Brand Girlsが終わる頃に事件が起こった。
・・・・・・・・・
μ’sが屋上でライブをしていた頃、廃工場に移動していたレーザーとゲンムは戦っていた。
レ「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
レーザーが吹き飛ばされ、辺りに煙が立ち上る。
その煙の中から、ゲンムが歩いて姿を表す。
レーザーが満身創痍なのに対し、ゲンムは余裕そうだった。
レ「くっ・・・・・らぁ!!」
レーザーはガシャコンスパローの鎌モードで攻撃するが、ゲンムは左手で防御し、右肘をレーザーにぶつける。
ゲ「ふん!」
レ「ぐっ!・・・おりゃ!」
レーザーがゲンムに蹴りをかますが、逆に蹴りを受けて吹き飛ばされる。
レ「ぐあ・・・あぁ・・・」
レーザーは足はふらついていたが、それでも立ち上がって攻撃する。
だが、その攻撃はゲンムに当たる事なく、逆に攻撃を受けていた。
ゲ「はっ!!」
レ「ぐはぁぁぁぁ!!・・・はぁ・・・はぁ・・・」
吹き飛ばされたレーザーは膝をつき、ギリギリチャンバラガシャットをガシャコンスパローに装填する。
『ガシャット!キメワザ!』
レ「はぁ・・・はぁ・・・これでも喰らえ!」
『ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!!』
レ「はぁぁぁぁ・・・・はぁ!はぁ!・・・おりゃ!!」
レーザーの必殺技をモロに受けるゲンムだが、全く効いていないようで、平然とする。
そして、レーザーの両手からガシャコンスパローを弾き、後退させる。
レ「ぐあぁぁぁぁ!!」
弾いたガシャコンスパローはゲンムの両手に落ちてくる。
ゲンムはガシャコンスパローでレーザーを何回も切りつける。
レ「ぐわぁ!ぐはぁ!ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
『ガッシュ〜ン!』
ゲンムはガシャコンスパローに装填されていたギリギリチャンバラガシャットを抜いて回収する。
ゲ「真実と共に、闇に追放してやる」
ゲンムはバグルドライバーに両手を近づけると、 ABボタンを同時に押す。
レーザーはすでに立つ事すらギリギリの状態だった。
ゲンムは、今度はAボタンだけを押す。
『クリティカルエンド!!』
その瞬間、ゲンムは高く飛び上がり、それと同時に辺りに赤黒い霧が出現する。
そのまま回転してレーザーに迫っていく。
レーザーも回し蹴りをして対抗しようとするが、ゲンムのライダーキックに敵わず、吹き飛ばされる。
レ「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
レーザーの体には電気が走り、ノイズのようなものが起こる。
レ「ぐぅぅぅ・・・・ぐぁ・・」
レーザーの胸にあるライダーゲージが、残り2の状態から0に変わる。
レ「ゲージが・・・・・ぐぁ!」
次の瞬間にはレーザーの変身が解除され、ステージセレクトも解除、ライブがおこわ慣れている最中の屋上に戻ってくる。
穂「えっ・・!?」
絵「ど、どういう事・・?」
永「貴利矢さん!?」
貴「ぐ・・・ぐはぁ・・・」
貴利矢は立つ事もできなくなり、膝をつく。
貴利矢の様子がおかしい事に気づいた永夢達が、貴利矢に近づこうとした時、別の方向から貴利矢に歩み寄る一つの人影に気づいた。
貴利矢は自分の目の前まで来たゲンムの体を掴んで、恨めしそうに見ながら立とうとする。
だが、その途中でゲンムは貴利矢の手を払う。
支えを失った貴利矢は力なく倒れこむ。
貴「はぁ・・・はぁ・・・・ごめん・・みんな・・」
ゲンムは近くにいた永夢達を見ると、その場から去っていった。
大「あいつは・・・」
観客は突然の事に呆然としていた。
永「貴利矢さん!」
倒れこんでいる貴利矢に永夢達マネージャー組とμ’sメンバー、このライブを見に来ていた雪穂と亜里沙が駆け寄る。
永「貴利矢さん!大丈夫ですか!?」
穂「貴利矢君!」
永夢達が声をかける中、貴利矢の体はノイズがかかり、徐々に消え始めていく。
永「!?」
に「貴利矢が・・消えかけている!?」
凛「ど、どういうこと・・?」
飛「一体、何があった!?」
大「さっきのやつ・・・ゲンムか?」
貴「・・・・あぁ」
大我の問いに力なく答える貴利矢。
貴「少し・・・悪ノリが過ぎたみたいだ・・・」
永夢達はみんな信じられないといった顔をする。
希「しっかりして、貴利矢君!」
永「僕達に話す事があるんでしょう!?」
貴利矢は自分の腰につけられていたゲーマドライバーを取り、さらに懐から転生特典のガシャットを取り出す。
貴「・・・永夢・・・世界を・・・人類の未来を任せたぜ・・・」
貴利矢は永夢を見ながらそう言うと、ゲーマドライバーとガシャットを永夢に押し付けるように渡す。
永夢はそれを受け取る。
貴「忘れんなよ・・・・お前が笑顔でいる限り・・・お前はお前だ」
貴利矢は永夢にしっかりとドライバーとガシャットを握らせる。
貴「お前に運命は・・・永夢・・・・お前が変えろ!!」
永夢にそう語りかけた後、貴利矢は他のみんなを見る。
貴「お前ら・・・・俺がいなくても、目標目指して突き進め!・・・後の事は・・任せた!!」
そう言うと、貴利矢はみんなに笑いかけ、倒れる。
『ゲームオーバー』
どこからかそんな音が鳴ると、貴利矢の体は完全に
消滅した。
『檀黎斗のガシャット紹介コーナー』
黎「今回はこの私が紹介しよう。ガシャットはこれだ!」
『デンジャラスゾンビ』
黎「このガシャットは、私が『自分の死』から得た『死のデータ』で完成させたガシャットだ。このガシャットはバグルドライバーに装填することで変身することができ、そのレベルは今までの中でも最高レベルの10!最初からライダーゲージが存在せず、ゲームオーバーになる事はない。まさに不死身の存在になれるのだ!」