【完結】Why will the hardship take me? 作:雷電p
表があれば、裏がある。
白があれば、黒がある。
光があれば、闇がある。
これはこの世界の理――一種の真理とも呼べるもの。
人々はそれを生まれた時から嫌というほどに勘付き、晒されている。
しかし、それを感じつつも、知らないでいようとする人もいる。
当然のことです。
自分に良しとしないモノをどうして快く思うのでしょうか? むしろ、自らの心に叶うモノを欲することこそ人間らしい姿であると言えるでしょう。
ですが、人と言う生き物と言うのは実におもしろいモノです。 自らの害となる成分を何故か欲するのですから……
そして、その害で自らを汚し、犯し、穢れたモノと成り下がるのです……
悲しいかな……この世界には、穢れの無い人などどこを見渡しても見つかることは無いのです。 それは、この私も含めて……なんですけどね……
あぁ、そうでした……この世界には、もう一つの理があるのを忘れていました……
”表裏一体”
表と裏、この2つが掛け合わさることで、ようやく1つのモノが生まれる……
そうですとも……それこそ、人間ではありませんか。
善と悪を兼ね備えてこそ、1人の人間として地に足を下ろすことが出来るではないですか。 素足で泥の道を歩いて汚れるように、見た目は一切の汚れが無いように見えても、少し視線を落とせば泥まみれの足を見ることになるのです。
気付いているのでしょうか? 私たちはそんな穢れた道を素足で平然と歩いていることに……穢れが身体に付着していけばいくほど、心が荒み始め、終いには穢れと同等になり果てるのです。
そして、これが人の皮を被った化け物となるわけです。
誰がそれで、誰がそうでない、そうした基準などございませんよ。 何故なら、誰しもが心の奥に化け物を抱えているわけで、見た目で分からないのは常に表に出ないように見繕っているのです。
このフォルダーをご覧になっている方なら検討が付くのでは? あの1人の男のために欲望を剥き出しにした彼女たちのことを………彼女たちも一種の化け物となり果てた哀れな人たちです。 欲望のために自らを汚すと言う典型的な見本を示すこととなりました。
私……?
私も同じ穴のムジナではないかと……?
ふふふっ……当然ではないですか……私自身、自分が清く純潔な者であるなどとんでもない。 私ほど欲に満ち溢れた女などおりませんよ。
誰かのヒミツを知りたい。 思い通りに人を操りたい。 称賛を受けたい。 私自身が認められるようにあってほしいと常々考えているわけなのですから……こんな欲に満ちた醜い私をどう思うのか、少し興味があったりします……あぁ、内容によりますけどね……?
まあ、愚痴はこの辺にしておきましょうか。
みなさんにお見せしなくてはならない今回のフォルダー。 こちらには、そうした人の醜く、羞恥に晒された者たちの記録。 人によっては訝しげることになるやもしれません。 しかし、それでも構わないと言うのであれば仕方ありません。
というより、このフォルダーを見つけたその時点で、興味がおありと判断しても良いと考えております。 故に、恥を忍んでこちらをお見せしたいと思います。
それでは……ごゆっくりお寛ぎくださいませ………
愚かな私たちの恥辱を――――――
Next...