俺「……あ~……」
キモオタ「…やられましたな」
ネクラ「……」
俺「くっそぉぉぉぉぉぉぉ!!」
阿部「…くっ」
俺「くっ…やしいなぁぁ!!!」
御舞等高校、初の敗北であった
しかし…
観客「御舞等高校ーー!!よくやったぞぉ!!」
観客「最後の特攻!すごかったぞ!!」
おっさん「よくやったぁ!!御舞等ぁぁぁ!!!」
観客からの声援が響き渡る!
オレンジペコ「彼らは試合には負けましたが……」
ダージリン「魅せたのは、彼らだったわね」
ケイ「エキサイティング!!燃える戦いだったわね!今度うちも真似しましょ!」
アリサ「嫌ですよあんな無茶な戦い!」
ナオミ「…まあ、心臓がいくつあっても足りないわね」
ペパロニ「すげぇっすよ!黒森峰とあそこまでやり合うなんて!」
カルパッチョ「初出場でここまで…」
アンチョビ「あいつらうちのマカロニ作戦パクったな!!?……まぁいいか、いいもの見れたし」
カチューシャ「何よっ!カチューシャに勝ったなら優勝しなさいよっ!!」
ノンナ「はいはい、でも彼らも引けを取っていなかったでしょう?」
カチューシャ「…そうだけど……まあいいわ!次会ったら御舞等も黒森峰もギッタギタにしてやるんだから!」
まほ「…………」
俺「…あー負けちまったなぁ!」
わざとらしくまほの乗るティーガーに近づく俺
まほ「…」
俺「で?道は正せた?」
まほ「…あのとき…聞いていたのか?」
俺「直接は聞いてないけど、知ってる。気付かなかっただろ?あの時うちのマサイ…装填手置いていってたんだぜ?諜報要員」
まほ「まったく…抜け目無い…」
俺「はっきり言って正されるつもりなんてないけどね」
まほ「…」
俺「なあ西住まほ、お前は戦車乗ってて楽しいか?」
まほ「……」
俺「わかんないか…」
まほ「ああ…そうだな」
俺「まあ負け犬の戯言だと思って聞いてくれ」
俺「俺が初めて戦車道、試合をした時の話だ」
まほ「…」
俺「まず始めに俺は、パンツを脱いだんだ」
まほ「!?!?!?!?」
俺「始めての戦車…始めての試合…興奮したよ」
まほ「待て、今どっちに興奮してる話をしてるんだ…?戦車だよな?戦車についてだよな?」
俺「そしてパンツを掲げた。それだけじゃない、わざわざ履き直したふんどしも戦車に掲げた。かなり短く切り取って、二度と使えないようにした。帰りはノーパンだった」
まほ「待て私は今なんの話をされているんだ!?」
俺「しかも見せつけた相手がダージリン様だ」
まほ「セクハラで訴えた方がいいのか?どうなんだ?」
俺「戦車道って…そういうことなんだよ」
まほ「絶対に間違ってると思う」
俺「そう思うなら、自分の戦車道は正しいと言えるか?」
まほ「…唐突に真面目になるなよ……」
俺「それが今のお前の戦車道なのか本当は全く別の戦車道なのかは知らん。でも」
俺「誰もが笑える戦車道、やってみたくないか?」
まほ「……私の戦車道はそう…単純な物じゃない……」
俺「………」
俺「あぁぁぁ!!面倒くせっ!!なーにが伝統の戦車道だ!どいつもこいつもくっだらねぇモンに縛られやがってよぉ!!!カッコつけてキリッと言ったのに靡かねぇなおい!昨今のSS主人公ならここでオチてるぞノリ悪ぃなぁ!」
まほ「おい!いきなりどうした!?」
俺「ええい!グチだグチ!!俺達に勝ったんだからそれくらい受け入れろやぁ!!」
まほ「すごい勢いで明後日に向かってないか!?」
俺「何か西住流だ!何が伝統だ!何か格式だ!楽しくとも何ともねぇ!!自分の最近の試合映像見てみろよ!そりゃ当たり前だ戦車道衰退もするわ!!競技人口減るわ!だーれも笑っちゃいねぇ!なーんにも楽しそうじゃあねぇ!!戦車道のイメージダウンに繋がるような学校が出ないのが暗黙のルール?はぁ?誰がイメージ落としてやがる!!」
まほ「お前それ誰に言って…」
俺「お前らを縛ってる奴らだよバカヤロウ!!」
まほ「不用意にそんなこと言ったら…」
俺「必ずこんなふざけた状況は終わる!!ぽっと出の俺達がここまでやれたんだ!!伝統格式んなモン無くてもここまで戦えるここまで楽しませる事ができるこんなに笑える!!!必ず出てくる…男子女子関係なく、お前らを倒す奴が…何にも縛られてない馬鹿共が出てくる!」
まほ「……」
俺「それまで精々待ってやがれ…というか何時まで経っても現れなかったら俺達がぶっ倒す!首洗って待ってやがれバーカ!!バーカバーカ!」
まほ「……そのときは…本当の意味で」
俺「…バーカバー………あぁ?………」
そして、二人は向かいあい、言う…
まほ・俺『次は勝つ』
まだ歓声は鳴り止まない…
そして待機場所に戻り…
俺「歓声は嬉しい……が!でも負けたぁぁぁぁ!」
キモオタ「…俺氏、西住流に散々喧嘩売ってからのコレですからね」
俺「言うなっ!!言わないでくれ!」
ネクラ「…まあ初出場で二位は悪くない」
チビ「悪くないですけど…」
クロウ「“人の道を外れて何が戦車道だ”」キリッ
俺「やめろっ!!というか何で知ってるんだ!!」
航海「キモオタから話を聞いた。くっさいセリフ吐いてるって」
オネェ「私はかっこいいと思うわよ?」
俺「嬉しくないっ!」
しほ「まほ、よくやりました」
まほ「……」
しほ「まほ?」
まほ「お母様……私は…負けました」
しほ「…」
まほ「たった八輌の戦車に…ここまで追い詰められました。最後だって……」
しほ「…しかし、白旗が上がったのはSU-100でしょう」
まほ「確かにそうです…しかし…あのとき私は『負けた』…そう思いました」
しほ「……」
まほ「……」
しほ「まほ、次は勝ちなさい、完膚無きまでに」
まほ「……はい」
全員『…はぁ』
俺「おいお前らっ!意気消沈するな!さっきまでの俺弄りはどうした!」
チョウ「…はぁ」
チビ「虚勢張ってたんですよねぇ…はぁ」
俺「溜め息つくな!まだ試合はあるだろ!!」
クロウ「…試合?」
俺「3ヶ月後!第63回戦車道全国大会!いいか!そこで俺達は黒森峰にリベンジする!いいな!」
不敵な笑みと共に叫ぶ!
チョウ「リベンジ…」
クロウ「リベンジ!」
俺「一時の負けは負けじゃない!!練習して!各々の技量を伸ばして!もう一度戦う!いいな!」
全員『おおーーーー!!!』
キモオタ「あの~盛り上がってるところ悪いんですが…」
キモオタ「その大会、まだ男子の出場は認められてません」
俺「……へ?」
キモオタ「流石に連盟も、国内最高峰の大会に男子戦車道を適応出来なかったんでしょうねぇ…」
俺「嘘やろ……」
キモオタ「ほんとです」
俺「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
散々煽った西住流に負け、大会にも出られないいいとこなしの俺くんなのでありました
俺「ああ!もう!お前ら帰るぞ!!」
阿部「…そうだな」
チョウ「デスネ」
クロウ「やることはまだあるしな…」
チビ「戦車直さないとですしね!」
不良「新しい特攻服も作らないとな!」
航海「ところで…俺のツイッターのアカウントはどうなるんだろうか…」
オネェ「帰ったらパーティーね!私料理しちゃうわよ!」
ネクラ「この大会もあっという間だったな…」
キモオタ「俺氏、帰ったら何をするんですか?」
俺「そうだな…」
マサイ「2ちゃんで騒いで」
キモオタ「ニコ道見て」
ネクラ「エロ動画見て」
俺「戦車、乗るか!」
810「お、そうだな!」
俺「何でお前が締めるんだよぉぉぉぉぉ!!!!!」
アォン!オォン!ンアッー!
夕日に照らされる後ろ姿に、野獣の咆哮が響き渡る。最後の最後まで締まらない御舞等高校。彼らは今もどこかで、バカ騒ぎしながら戦車に乗っているだろう
俺「あれ?俺何のために戦車道始めたんだっけ?」
悲報、ここまでヒロイン無し
取りあえず一区切り。最終回感出てるけどもうちょっとだけつづくんじゃ。大学選抜戦やら知波単やらマジノやらタンカスロンやら黒森峰リベンジやら大洗やら!今考えてる大鍋編とか足したら一生終わらねぇよ!!下手したら最終章まで突っ込めるよ!
……程々に燃え尽きないように完結目指します………