奇策とパンツは少女を嵌める   作:すとらっぷ

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いつかやりたかったこの戦い


三局の戦い ポンコツとポンコツ

俺「三分時間稼いだぞ!会長どうだ!」

 

阿部『なんとか修理完了だ!いつでも逃げられる!』

 

俺「わかった!ナイトチームはⅠ号の代わりに索敵!くそみそはそこから全力で逃げろ!ヤムチャはヘッツァーの追撃を引き止めてくれ!すぐに俺も応援に向かう!SMKはその場でポルシェティーガーと応戦!幸い参加車両は少ない!全員戦線が役立たないくらい戦場をかき回せ!定石を封じろ!」

 

総員『了解!』

 

 

 

俺「……やっぱり強えな…西住みほ……」

 

ネクラ「…ああ、強い」

 

キモオタ「だからこそ、燃えますな」

 

俺「ああ、もちろんだ!」

 

 

 

 

 

 

〜岩場にて〜

 

クロウ「おい、今…聞こえたな」

 

ハーミット「…ああ、エンジン音だ」

 

クロウ「……奴がくるか」

 

ハーミット「今居所がわからない敵は奴しかいない…」

 

 

 

 

クロウ「来い、アヒルさんチーム…ッ!!」

 

 

 

 

ドンッ!

 

飛来した砲撃を落ち着いて見送る、そしてその元には

 

 

 

 

 

あけび「キャプテン、サーブ外しました」

 

典子「構わん!相手にプレッシャーは与えた!引き続きBクイック行くよ!」

 

『はいっ!』

 

 

 

 

 

 

クロウ「…どっちがより強いポンコツ使いか、ここで決めるッ!!全速前進!機動戦開始!」

 

ハーミット「了解ッ!!」

 

クロウ「かかってこいよ!相手になってやる!」

 

 

 

 

忍「キャプテン!ルノーが動き始めました!!」

 

典子「追うよ!ここで逃したらバレー部員の名が廃る!!」

 

 

 

 

恐らく他の試合では滅多に無いであろう、二輌の旧式戦車による超高レベルなタイマンが始まった

 

 

 

 

 

その頃…

 

 

チョウ「…ヘッツァーに隠れられタラ…危険……」

 

モブ「あのヘッツァーにいつものクレイジーなチョウは効くか?」

 

チョウ「無理、デショウネ…かなり根性座ってマス」

 

モブ「…それにあの練度…特に操縦士の練度がかなり高い……全くこっちにケツを向けやがらない…」

 

 

 

 

杏「うーん…どうにかして視線を逸らせないかな…」

 

小山「M5は車高が高いだけあって見つかりやすい代わりに、ある程度視界が広いですからね」

 

ドォン!!

 

小山「桃ちゃんまた外す?」

 

桃「ちょこまか素早いんだアイツぅ!!」

 

杏「砲手もう一回変わろうか?」

 

 

 

 

 

 

オネェ「さて…それじゃあこっちも……始めましょうか」

 

ナカジマ「機銃はただのこけおどし、気にしないでいくよ!」

 

ツチヤ「どう動く?」

 

ナカジマ「殴り合いかな?」

 

 

 

 

 

 

御舞等高校、大洗女子、2つの特異的なチームの戦闘だからか、通常ではあり得ない局面が発生した

 

 

三局での一対一。

 

 

通常戦車戦において一対一はあまりメリットはない。ランチェスターの法則でも言われているが一対二ならば敵と4倍の戦力差がつくのだ。ドズ◯も行っていたがまさに『戦いは数』なのである。

 

しかし常に劣勢から勝ち上がった両チーム

 

そこに常識など既にない

 

 

 

 

 

 

クロウ「うらぁ!!」ドンッ!!

 

典子「てぇ!!」ドンッ!!

 

攻撃はお互いに命中せず!

 

クロウ「埒が明かねぇ!!組み合え!」

 

ハーミット「らぁ!!」

 

体当たりを仕掛け組み合う!

 

ガギィン!!

 

典子「はっきゅんの方が重い!ジャンピングトスで引き離せ!」

 

ガン!!

 

クロウ「らぁ!!」

 

典子「てぇ!」

 

 

 

お互いに技量は互角!

 

クロウ「…はぁ…はぁ……」

 

しかしこの二輌だと決定的な差は生まれる

 

搭乗員の数、特に装填手の有無である

 

いかにクロウが優秀であろうと車長、装填手、砲手が別れている八九式に対して、全て一人で行うルノー乙型では効率が違う。並大抵の選手が相手ならばクロウは一人でも十分張り合えただろう、しかし相手はあの西住みほに『大洗で最高練度のチーム』と評されるほどの実力者であるアヒルさんチームだ。その差は大きい

 

典子「貰った!アタック!!!」

 

あけび「そーれ!!!」ドン!!

 

ガキィン!!

 

後方ソリに命中!ソリは吹きとび車体が大きく乱れる!!

 

クロウ「クソッ!!」

 

典子「そのまま全速力!」

 

忍「了解!そーれそれそれ!!」

 

 

 

クロウ「……ここで……フルブレーキッ!!!」

 

ギャリリリリリリ!!!

 

ハーミット「…っ!!」

 

車内が大きく揺れバランスを崩す

 

クロウ「最後だ、八九式と正面から組み討つッ!!Uターン!」

 

ハーミット「…ああ、わかった!!」

 

 

 

 

妙子「止まってUターン!?正面から勝負を仕掛けてきた!?」

 

典子「ターン!正面から装甲抜けるギリギリまで引き寄せてクイック!」

 

 

 

 

 

ギャリリリリリリリ!!

 

 

 

ルノー乙型戦車、八九式中戦車。殆ど同じ時代に生まれた旧式戦車。その二輌が今、互いに向かって走り出す!

 

勝負は一瞬

 

互いに少しでも遠ければ装甲に阻まれ返り討ちに遭う

 

互いに撃つのが遅ければ敗北あるのみ

 

己の戦車を知り、限界を見極めた者が勝者となる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロウ「うらぁ!!」

 

あけび「いけ!!」

 

 

 

 

ドォン!!!

 

 

 

 

 

 

 

シュパッ!!

 

 

 

 

ルノー乙型戦車、走行不能!!

 

 

 

 

 

 

 

クロウ「…」

 

ハーミット「…」

 

 

 

クロウ「やられた……」

 

 

クロウ「…ありがとう、十分楽しんだ、後は頼むわ」

 

 

 

 

 

ドゴォン!!!!

 

まるでクロウの言葉が号令だったかのようにどこからか弾が飛来し…

 

 

シュパッ!

 

八九式中戦車、走行不能!!

 

典子「何っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

阿部「…狙撃成功、名誉挽回には程遠いか」

 

 

 

2100m先に、復帰したてのSU-100が鎮座していた

 

クロウ『悪いな、俺の遊びのせいで…』

 

阿部「なあに、お前が八九式を止めてくれなきゃこっちだって当たってないさ。どうしてもと言うならお代は身体で」

 

ブチッ!!!

 

通信が途絶えた




大学選抜戦の別パターンとして知波単&アヒルさん+ナイトチームって案もあった。ノモンハン戦車隊として。他にもクルセイダーVS Ⅰ号とかも色々

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