斑鳩「皆さん、遅刻しますよ?」
飛鳥・雲雀「はぁ〜い!」
鷹斗「おいっす〜!」
葛城「ふわぁ〜・・・」
この6人はこの学院寮で同居している。
通学路を歩く。
鷹斗「今日も良い天気だなぁ〜。日向ぼっこするのに最適だな〜。」
葛城「あ〜・・・眠い〜・・・もうダメ・・・」
飛鳥「わあ!」
フラフラしてる葛城が飛鳥にくっ付いて、右手でまた胸を揉む。
飛鳥「きゃあ!もうかつ姉!」
葛城「朝の恒例の一揉み。これで飛鳥もバッチリ目が覚めたら!」
飛鳥「変な恒例作らないで!」
鷹斗「葛城先輩は本当、抜け目無えな。」
葛城「お?」
すると今度は、鷹斗の腹を揉み始めた。
鷹斗「ちょ!?」
葛城「ん〜・・・やっぱり鷹斗の腹は硬いな〜。」
鷹斗「俺の腹を揉むな!ってか女の胸しか揉まねえ癖に何で俺まで!?」
葛城「特別大サービスだよ〜。」
鷹斗「そんなサービスいらねえよ!」
雲雀「今日も良い天気だねぇ〜。」
柳生が雲雀を見て微笑む。しかし斑鳩は、昨日の事を思い出した。
昨日、不良退治から戻って来た時に霧夜から教えられた。
斑鳩「傀儡?」
葛城「傀儡!?」
飛鳥「傀儡!?」
柳生「傀儡。」
雲雀「傀儡?」
霧夜「ああ。」
傀儡とは、即ち操り人形である。「かいらい」とも言う。また、傀儡を自在に操作して相手を翻弄する忍術もそう呼ばれている。
鷹斗「傀儡を使う奴が操ってる人形達と戦ってたとはな。」
霧夜「話を聞く限りだと、お前達を襲った相手は、相当な傀儡使いだな。」
斑鳩「傀儡使い!?」
葛城「傀儡使い!?」
飛鳥「傀儡使い!?」
柳生「傀儡使い。」
雲雀「傀儡使い?」
鷹斗「まさかそんな奴が現れるとは・・・」
斑鳩「それで、その傀儡使いの目的は?何故私達を?」
霧夜「・・・今はまだ、何も言えん。」
そして現在に戻る。
柳生「どうした斑鳩?」
斑鳩「何か、良からぬ事が起きなければ良いのですが・・・」
柳生「っ?」
とある渓流。忍転身した斑鳩が立っている。
斑鳩「秘伝忍法!鳳火炎閃!」
炎の鳳凰が現れた。家宝の刀「飛燕」を抜いて、周囲を火に包む。そして火を斬り裂く。
一方忍転身した葛城は、崖から大ジャンプした。
葛城「来い!あたいのドラゴン!」
青いドラゴンが現れた。
葛城「秘伝忍法!トルネードスピンドル!!」
高速回転して竜巻を起こした。
一方忍転身した柳生は。
柳生「秘伝忍法、薙ぎ払う足。」
巨大なイカが現れ、高速回転した。
秘伝忍法及び召喚忍法とは、心にイメージした生物を具現化させる事で超常的な力を発揮する忍奥義である。
3人の秘伝忍法を鷹斗と飛鳥と雲雀と霧夜が見ている。鷹斗は微笑みながら見ており、飛鳥と雲雀は目をキラキラさせており、霧夜は頷く。
そして砂煙りの中から3人が戻って来た。
霧夜「斑鳩も葛城も見事な完成度だ。柳生も相変わらずのイカ振りだったぞ。」
鷹斗「イカだけに。」
飛鳥「イカ振り?イカ振りって何?」
斑鳩「霧夜先生は、取り敢えず褒める達人ですから。」
霧夜「あっはっはっはっはっは!斑鳩〜・・・って俺を褒めても何も出ねえぞ。」
鷹斗「何調子に乗ってんだよ先生。」
霧夜「おっとすまない。さて、飛鳥!雲雀!」
飛鳥・雲雀「は、はい!」
霧夜「どうだ?今日こそ見せてもらえそうか?」
飛鳥「が、頑張ります・・・」
雲雀「あのぉ〜、霧夜先生・・・」
霧夜「何だ雲雀?」
雲雀「召喚する子って、どんなのでも良いんですよね?」
霧夜「想像上でも、実在の生き物でも構わん。ただし、本人の生まれ持った特性、相性と言っても良いが、召喚はそれ程大きく関わるからな。闇雲に召喚しよとしても・・・」
雲雀「ずーっと考えてやっと決まったんです!雲雀、1番仲良くなれそうな子、決まりました!」
鷹斗「説明中に割って言うなよ・・・」
霧夜「ほう?では試してみるか。」
雲雀「はぁ〜い!」
皆から距離を取る。
雲雀「んん〜〜〜〜〜・・・!!!」
力一杯振り絞って想像する。
飛鳥「雲雀ちゃんが何時になく真剣!一体何を召喚しようと?」
葛城「仲良しさんねぇ、エロいのだと良いな!」
斑鳩「意味が分かりません。」
鷹斗「何故エロ限定なんだ?」
柳生「頑張れ雲雀。」
雲雀(・・・お願い・・・来て・・・!!)
すると何かを召喚出来た。
雲雀「っ!!」
何と巨大なピンク色のうさぎだった。
雲雀「わぁ〜!来たーー!!」
飛鳥「うさぎ!?」
鷹斗「何故うさぎ!?」
斑鳩「しかもピンク!」
うさぎに乗ると、うさぎがジャンプして森の中を颯爽と走る。
雲雀「わあ〜〜!わあ〜〜!!」
森の木が次々と倒されていく。
葛城「す、スゲェ・・・」
斑鳩「み、見掛けに寄らない破壊力ですわ・・・」
鷹斗「ってか、あれ完全に自然破壊だろ・・・」
うさぎが大ジャンプして戻って来た。着地と同時にうさぎが消滅した。
雲雀「わぁ〜い!出来た出来た〜!」
霧夜「うむ。雲雀!中々のうさぎっぷりだったぞ。」
雲雀「ありがとうございま〜す!!」
飛鳥「確かに、取り敢えず褒めてるっぽい・・・」
鷹斗「あんな褒め方で良いのか?」
柳生「やったな。雲雀。」
雲雀「えへへ〜。」
葛城「ピンクのバニーかぁ。バニーと言えばバニーガール!こりゃあ皆でバニーのコスプレしなきゃな!」
胸の中からバニーガールの衣装を取り出した。
鷹斗「どっから出してんだよ!」
斑鳩「何時の間にそんな物を・・・」
葛城「装束は忍の基本だからな。」
鷹斗「バニーガールは流石にアウトだろ?」
飛鳥「凄いよ雲雀ちゃん!」
雲雀「ありがと!次は飛鳥ちゃんの番だね。」
飛鳥「あ、そ、そうだね・・・」
霧夜「よし!次は飛鳥だ。」
飛鳥「が、頑張ってみます・・・」
鷹斗「頑張れ飛鳥〜。お前なら可能性を引き出せるぞ〜。」
飛鳥「う、うん・・・」
次は飛鳥が挑戦。召喚する生き物を想像する。
鷹斗「葛城先輩は何故バニーガール?」
何故かバニーガールを着てる葛城。
その後も飛鳥は、召喚する生き物を想像しようとしたが、何も出なかった。
学校に帰って汗を流す。
葛城「あぁ〜!練習の後の水浴びは最高だぜぇ〜!」
プールに入って、ジョウロを使って水浴びしてる葛城。柳生と雲雀もプールに入ってる。
斑鳩「またそんな物を持ち込んで・・・」
雲雀「斑鳩さんも一緒に遊ぼ?楽しいよ?」
斑鳩「結構です。シャワールームがありますから。」
女子用のシャワールームへ向かう。
鷹斗「またかよ・・・何故プールを持ち込んでるんだ?」
葛城「どうだ〜鷹斗〜?お姉さん達に囲まれて入らねえか〜?」
鷹斗「遠慮しとく。俺もシャワールーム使うからな。」
男子用のシャワールームへ向かう。
男子用のシャワールーム。
鷹斗「ふぃ〜、運動の後のシャワーは格別だなぁ〜。」
女子用のシャワールームでは、飛鳥がシャワーを浴びていた。
飛鳥「どうして・・・上手くいかないんだろう・・・」
斑鳩「焦る事はありません。」
飛鳥「斑鳩さん。」
隣の個室に入ってシャワーを浴びる。
斑鳩「焦りは悪戯に心を乱すだけですよ。飛鳥さん。」
飛鳥「自分の好きな物とか、心で色々思い浮かべるんですけど、全然上手くいかなくて・・・あの、斑鳩さんはどうやって決めたんですか?あの焼き鳥みたいな・・・」
斑鳩「鳳凰です。」
飛鳥「あっ!ごめんなさい・・・」
斑鳩「来て下さったんです。」
飛鳥「来てくれた?」
斑鳩「ええ。皆さんもそうだと思います。ですから、必ず飛鳥さんも来るはずです。あなたに似合った召喚獣が。」
飛鳥「・・・はい。」
斑鳩「大丈夫。あなたは半蔵様のお孫さんなんですから。自身を持って。」
飛鳥「・・・・そうですよね。こんな事で落ち込んでたら、じっちゃんに笑われちゃいます。」
斑鳩「そうそう。その活きです。」
飛鳥「あはは。・・・・」
男子更衣室。
鷹斗「師匠、何処かで会えたら良いな〜。」
女子更衣室。
飛鳥「そうは言っても・・・じっちゃん・・・」
愛用してる脇差を見る。
半蔵『その二振りの脇差は、わしが現役時代に使っていた物だ。それを使って、精進するが良い!』
飛鳥の祖父・半蔵は、忍の世界では知らぬ者は居ない手練れであり、内閣特務諜報部・諜報一課内特殊機密諜報員、即ち忍部隊の創設者でもあった。その功績を称え、また目標とする意味で、この学院は、今や伝説と呼ばれる忍、半蔵の名を冠してるのだった。そして忍風戦隊ハリケンジャーの影の支援とサポートを請け負った経歴も持っている。
制服を着た飛鳥が女子更衣室から出た。
飛鳥(じっちゃんの名を汚さないよう、精一杯頑張らなくちゃ!)
すると葛城が横から飛鳥の左足を掴んで引っ張った。
飛鳥「え!?あああああ!!」
引っ張られた飛鳥がプールにドボンした。
葛城「飛鳥も一緒に遊ぼうぜ!」
飛鳥「かつ姉・・・!!」
雲雀「楽しいよ!飛鳥ちゃん!」
飛鳥「あああ・・・着替えたばっかりなのに・・・」
葛城「また着替えれば良いだろ?」
そしてまた飛鳥の胸を揉み始める。
柳生「悪代官か。」
鷹斗「ん?」
制服を着て男子更衣室から出た鷹斗が、飛鳥達を見て呆れた。
鷹斗「まぁたですかいな。」
すると煙玉が爆発した。
鷹斗「ゲホゲホ!またかよ!」
煙の中から霧夜が出て来た。
霧夜「あぁ?何やってんだお前ら?」
葛城「あぁぁ〜・・・ちょっと修行の汗を流してた所で・・・」
鷹斗「飛鳥の胸を揉みながら汗を流してるとでも言いてえのか?」
制服を着た斑鳩が戻って来た。
斑鳩「霧夜先生、今日の修行は終わったはずですが・・・」
鷹斗「余った修行があるのか?」
霧夜「1つ、言い忘れていた事があった。」
鷹斗「何かあったのか?」
霧夜「ああ。今後も暫くの間、外部の者との接触は厳禁とする。」
飛鳥「外部の?」
鷹斗「それって。」
柳生「傀儡の件か?」
飛鳥・葛城「っ!?」
霧夜「そう言う事だ。」
鷹斗「分かった。」
葛城「へっ!彼奴ら何人来たって、あたいが返り討ちにしてやるよ!」
鷹斗「葛城先輩?」
霧夜「ダメだ!」
葛城「っ!?」
霧夜「これは命令だ。葛城。」
葛城「はぁ〜い。」
その帰宅途中。
葛城「何でい霧夜先生!あの人形なんかにビビっちゃってさ!なあ飛鳥?」
飛鳥「あはは、その時私居なかったから・・・」
葛城「あ、そうか。」
鷹斗「葛城先輩、気持ちは分かるけど命令を守るのも忍になる基本だ。」
葛城「何だ鷹斗!貴様も先生の味方になりてえのか!?」
鷹斗「いやそこまで言ってねえよ。けど命令を無視したら、不吉な事が起こりそうだからな。」
飛鳥(あ、焔ちゃんだっけ?もう会う事も無いんだろうな・・・)
斑鳩「霧夜先生のご様子、私達が襲われた件に関して、何かご存知のような・・・そんな気がするのですが・・・」
飛鳥「何か?」
鷹斗「ご存知?」
葛城「どう言う事だよ斑鳩?」
斑鳩「それは分かりませんが・・・」
柳生「関係無い。俺達は忍だ。鷹斗の言う通り、与えられた命令を確実に熟すだけだ。」
雲雀「でもまたあんあ奴らが出て来たら・・・雲雀怖いなぁ・・・」
柳生「安心しろ。雲雀は俺が守る。」
雲雀「・・・うん!」
鷹斗(雲雀には甘いなぁ柳生は。)
葛城「んじゃあ飛鳥の胸はあたいが守る〜!!」
飛鳥「きゃああ!!」
びっくりして後ろの木にぶつかって尻餅付いた。するとカエルが飛んで来た。そのカエルは、飛鳥の胸の中にすっぽり入った。
飛鳥「っ!?きゃああああああああ!!!!」
鷹斗「どした飛鳥?」
飛鳥「カエルーーーー!!!」
斑鳩「カエル?」
飛鳥「カエルが私の胸に!!!」
鷹斗「マジかよ・・・」
飛鳥「助けて・・・」
葛城「全くカエルくらいで。・・・ほるぁああああ!!」
勢い付けて飛鳥の制服を捲った。
鷹斗「ヤベ。」
外方向く鷹斗。飛鳥の胸の中に入ったカエルが逃げ、葛城がキャッチする。
葛城「なんだアマガエルじゃん。」
アマガエルとは、アマガエル科の両生類である。周囲に応じて体色が黄緑や灰褐色に変化する特徴を持ち、夕立前など湿度が高くなると激しく鳴く事から、その名で呼ばれるようになった。
鷹斗「ってかこの説明いるか?」
細かい事は気にしたらダメだよ。
斑鳩「カエルくらいで同様するなんて、飛鳥さん忍としての自覚が足りませんわよ?」
雲雀「小ちゃくて可愛いよ?」
飛鳥「うぅ・・・私・・・昔からカエルがダメなんですよ・・・特に、太ももと水掻きが何とも言えなくて・・・」
柳生「微妙に具体的だな。」
鷹斗「微妙に分かりやすい。」
その日の夜。斑鳩、葛城、柳生、雲雀がぐっすり眠ってる。
しかし飛鳥はまだ起きていた。動物図鑑の本を読んでる。
飛鳥「来てくれるかぁ・・・斑鳩さんはそう言うけど・・・やっぱり、何か具体的な動物のイメージとか無いかな・・・」
そう考えてる内に眠った。
一方鷹斗は、トイレから戻ってる途中だった。
鷹斗「ふぃ〜、スッキリした〜。ん?」
飛鳥の部屋の電気が点いてる事に気付いた。
鷹斗「飛鳥〜、まだ起きてるのか〜?」
少し戸を開けると、飛鳥が寝ていた。
鷹斗「寝てるなら電気くらい消せよな?ん?」
動物図鑑を見る。
鷹斗「此奴、真剣に調べてるんだな。」
部屋の電気を消してあげた。
鷹斗「おやすみさん。飛鳥。」
そして翌日。忍クラスの教室に寿司屋のカウンターがあった。
斑鳩「これは?」
葛城「カウンターだよな?」
雲雀「お寿司屋さん?」
柳生「だな。」
鷹斗「何で寿司屋のカウンターがここに?」
飛鳥「ん?まさか・・・」
???「ぬっふふふふふ。」
鷹斗「誰だ!?」
カウンターから謎の笑い声が聞こえた。全員が距離を取る。
???「来たな?」
飛鳥「この声・・・!!」
???「ぬふ、ぬふふふふふ・・・ぬふーーー!!」
謎の老人が姿を現した。
飛鳥「じっちゃん!」
斑鳩・葛城・柳生・雲雀「じっちゃん!?」
鷹斗(は、半蔵様!?)
飛鳥「じっちゃん!!」
老人の胸に飛び込んだ。
???「これ飛鳥。この間会ったばかりだろうが?」
斑鳩「飛鳥さん、そのお方は、もしや・・・」
???「孫が世話になっておる。」
斑鳩「半蔵様!?」
この老人の正体は、伝説の忍であり、国立半蔵学院の創設者であり、飛鳥の祖父である半蔵だった。
斑鳩「はっ・・・!」
その場で頭を下げた。
葛城「で、伝説の忍の・・・!?」
雲雀「え〜?」
鷹斗「半蔵様が、何故ここに・・・!?」
酢飯を混ぜる。
半蔵「なぁに、皆に昼飯をご馳走しようと思ってな。」
雲雀「やったー!お寿司だお寿司だ!」
鷹斗「ヤッホー寿司だぜー!」
飛鳥「わざわざお店まで作ったの?」
半蔵「お前らを驚かそうと思ってな。」
斑鳩「流石伝説の忍と称される半蔵様・・・お見事です!」
半蔵「じゃが1人でここまでやるのはちと骨が折れたわ。はははは。」
鷹斗「無理してませんか半蔵様?」
斑鳩「あ、でもご実家の方は?」
飛鳥「じっちゃんは隠居みたいなもので、お店はお父さんとお母さんでやってますから。」
斑鳩「・・・そうですか。ご両親が。」
飛鳥「斑鳩さん?」
斑鳩「いえ・・・良いですね。家族って言うものは。」
飛鳥「はい!私もそう思います!」
半蔵「へいおまち!伝説の特製太巻きだぞ?」
太巻きが来た。
鷹斗「ヤッホー太巻きだぜーー!!」
太巻きをいただく。
半蔵「太巻きを食す乙女は良いの〜。心が洗われるようじゃ。」
鷹斗(またその言葉かよ・・・)
半蔵「鷹斗、久し振りじゃのう。」
鷹斗「はい半蔵様。ご無沙汰しております。」
半蔵「鷹介は元気にしておるか?」
鷹斗「ええ。今でも世界各国を回って、紛争地域のボランティア活動をしております。」
半蔵「そうか。あの男も相変わらず頑張っておるな。飛鳥は、召喚が上手くいかんと?」
飛鳥「・・・ごめんねじっちゃん・・・」
半蔵「ん?」
飛鳥「このままだと私・・・じっちゃんの名前に傷を付けちゃうんじゃないかって・・・」
半蔵「そんな事どうでも良い。しかし、やはりそうなってしまったか・・・」
飛鳥「え?」
半蔵「召喚獣は家系に影響する場合もあっての。」
飛鳥「家系?」
半蔵「特に我が家のように、代々忍を営んで来た者程その傾向は強いのじゃよ。」
鷹斗「代々?」
飛鳥「じゃあ・・・じっちゃんは何を召喚していたの?」
半蔵「忍としては古式床しい物じゃが・・・」
飛鳥「古式床しい!?うちの家系って何を召喚出来たの?」
鷹斗「俺も気になります!教えて下さい!」
半蔵「それはのう・・・」
召喚出来た物は・・・
飛鳥「が、ガマガエル!?」
鷹斗「まさかのガマガエル!?」
何とガマガエルだった。
飛鳥「太ももが・・・水掻きが・・・」
鷹斗「あ〜、飛鳥にまたトラウマが・・・」
半蔵「幼い内から飛鳥を馴染ませておけば良かったのかもしれん・・・まさかカエルが苦手な娘に育ってしまうとは思わなかった・・・これも忍の試練じゃ!」
飛鳥「はぁ・・・飛鳥、頑張ります・・・」
半蔵「うむ。あ、そう言えば霧夜・・・うわ!?」
飛鳥「きゃあ!!」
鷹斗「うお!?」
煙玉が爆発した。
霧夜「ご無沙汰しております。半蔵様。」
半蔵「ゲホゲホ!変わらんなお前も・・・」
鷹斗「ゲホゲホ!もう勘弁してくれ・・・!」
その後外へ出て、飛鳥の為にカエルを探す。
葛城「中々見付からねえな・・・」
斑鳩「もう少し、池の方を探してみましょう。」
鷹斗「何処だ〜カエルちゃ〜ん?お兄ちゃん達の前に出ておいで〜。」
雲雀「カエルさ〜ん!」
飛鳥「あのぉ・・・私の事だし、皆に迷惑掛ける訳には・・・」
柳生「召喚する1番の近道は、それに馴染む事だ。こんな風にな。」
イカ丸ごと噛んでる。
飛鳥「ええ!?口でカエルを!?私、一生召喚出来なくて良いです・・・私の負けです・・・」
柳生「何と戦ってる?飽く迄例え話だ。」
鷹斗「苦手な奴でも、慣れれば大丈夫さ。」
斑鳩「そうですよ。飛鳥さんがカエルと親しめるようこうしてカエル探しをしてるじゃないですか。頑張りましょう?」
飛鳥「斑鳩さん・・・そうですよね・・・皆さんのお気持ちの為にも・・・飛鳥頑張ります・・・」
霧夜「召喚すべき物が苦手な生き物だったとは、通りで何度やっても上手くいかないはずですな。」
半蔵「ふむ。」
鷹斗「カエルちゃん居ねえな〜。斑鳩先輩〜、そっち居た〜?」
斑鳩「居ませんね・・・やはり田圃とか行かないと、中々難しいのかしら?」
半蔵「・・・ふんっ!」
何かをやった。
するとカエルの鳴き声が聞こえた。
鷹斗「お?」
雲雀「カエルさんの声だ!」
カエル達が現れ、飛鳥へ寄る。
飛鳥「きゃああああああああああ!!!!!!」
半蔵「このくらいは手伝ってやっても良いじゃろう。折角遥々様子を見に来たのじゃからのう。ほっほっほ。」
霧夜「学院にいらしたのは、単なる様子だけ見ですか?」
半蔵「傀儡に襲撃されたようじゃな。」
霧夜「っ!?やはり、お耳に入っておりましたか。」
半蔵「お主も気付いておるはずじゃ。これが何を意味するか。既に奴らは動き出してる。」
別の場所では、謎の人物「鈴音」が居た。
鈴音「接触してみての感触は?」
焔「はっ。」
そこには焔達も居た。
鈴音「伝説の忍の血を引く飛鳥と言う娘。」
焔「特にと思い、私が直接近付いてみましたが。」
春花「他の子達も、私の可愛いお人形の相手で精一杯って言う感じで。」
鈴音「恐るるに足らないと。」
春花「御意。」
鈴音「たかが1度の接触で甘くみてはならない。油断は即死になる。これぞ忍の極意です。」
焔達「御意。」
鈴音「その娘達が何れあなた方の障害になるのは必然。だが焦る必要はありません。忍の矜恃を持って不覚静かに、殲滅しなさい。」
焔達「御意。」
鈴音「そして、あの娘達と一緒に居たあの男。」
焔「あの男?」
春花「赤い衣を纏った男ですか?」
鈴音「あの男はとても危険な存在です。くれぐれも油断は禁物で。」
焔達「御意。」
鈴音「詠、次はあなたです。」
詠「承知致しましたわ。うふふふふ。」
一方鷹斗達は。
飛鳥「うわああああああ!!!」
カエルまみれのプールを用意していた。飛鳥はカエル達を見て怯えてる。
鷹斗「俺達特製、カエルプールだ!」
飛鳥「料理みたいに言わないでよ!」
雲雀「頑張って!飛鳥ちゃん!」
飛鳥「何をどう頑張れば良いんだよ・・・・」
葛城「大丈夫だって。カエルは噛み付かねえんだからさ。」
鷹斗「もし彼奴らが飛鳥に噛み付いたら、せい、バイバイしてやるから心配すんなって。」
飛鳥「笑い事じゃないよ・・・!!!」
恐る恐るプールに足を近付ける。すると1匹のトノサマガエルが飛鳥の足に引っ付いた。
飛鳥「ヒィッ!!」
柳生「蛇に睨まれたカエルみたいだな。」
鷹斗「分かりやすい例えだ。今更思うがこれ罰ゲームみたいだな。」
一方霧夜と半蔵は。
霧夜「蛇女子学園・・・それが。」
半蔵「うむ、漸く判明した。奴らの悪忍養成機関じゃ。」
霧夜「やはり、悪忍の仕業でしたか。」
光あらば影もある。国家の安定、平和の維持の為に尽す忍あらば、己が欲を満たす者達の道具として暗躍する忍も居る。忍の歴史はこの2つの勢力即ち、善忍と悪忍の暗闘の歴史でもあった。
半蔵「修行中の身とは言え、あの子らも忍。向こうが仕掛けて来た以上、命の駆け引きも覚悟せねばならん。彼奴らの目的は未だ計り知れんが、降り掛かる火の粉は払わねばならん。」
霧夜「はっ。」
半蔵「そこで、1つ提案があるんじゃ。」
霧夜「提案ですか?」
半蔵「実は忍クラスにあの男が近い内に来る。」
霧夜「あの男とは・・・まさか。」
一方飛鳥は、カエル達に苦戦中。
飛鳥「やっぱりダメーー!!」
するとバランスを崩した。
飛鳥「きゃああ!!」
鷹斗「飛鳥!!」
バランスを崩して、カエルプールに飛び込んでしまった。それと同時に1匹のトノサマガエルが斑鳩のスカートの中へ飛んで行った。
斑鳩「きゃああああああああ!!!」
鷹斗「斑鳩先輩!!」
葛城「おお斑鳩!飛鳥にお手本見せてんのか?」
鷹斗「呑気に言ってる場合かよ!」
斑鳩「そうじゃありません!」
トノサマガエルが斑鳩の体を通って頭に引っ付く。
雲雀「ほら飛鳥ちゃん、斑鳩さんみたいに楽しそうにすれば良いんだよ?」
飛鳥「楽しそうかな・・・?」
鷹斗・柳生「そうには見えないな。」
斑鳩「と、取って下さい!取って下さい!取って下さい!」
鷹斗「おいカエル共、せい、バイバイしてやろうか?」
するとトノサマガエル達が逃げた。
鷹斗「斑鳩先輩、大丈夫か?」
斑鳩「た、鷹斗・・・助かりました・・・」
その日の夕方、鷹斗と飛鳥と斑鳩が買い物に出掛けた。
鷹斗「半蔵様の歓迎パーティーかぁ。」
飛鳥「じっちゃんの歓迎パーティーなんて、別にそんな気を遣ってもわらなくても・・・」
斑鳩「そうは参りません。半蔵様は、伝説の忍と呼ばれるお方です。心かたのお持て成しを。・・・ん?飛鳥さん?」
飛鳥「そうなんですよね・・・じっちゃんはそんな凄い人なのに、私・・・」
斑鳩「焦る事は無いと言ったでしょ?」
飛鳥「でも、皆に面倒ばかり掛けてしまって・・・」
斑鳩「あなたは何時も頑張っております。皆それを知ってますよ。そして、何時かその頑張りが報われる事も。」
飛鳥「斑鳩さん・・・」
鷹斗(良い言葉だな〜。)
斑鳩「ただ、さっきのカエルさんには私も少し参りましたけど・・・」
飛鳥「あはは、すみません・・・」
鷹斗「まあ少しずつ克服すればカエルなんてへっちゃらさ。」
飛鳥「そうだね。」
???「もやしがお高いですわ。」
そこに、少女「詠」が居た。彼女はもやしをジッと見てる。
詠「そう思いません事?」
飛鳥「は、はぁ・・・」
鷹斗(あの気配・・・間違い無え。あの学園だ。)
すると斑鳩が飛鳥を鷹斗を引っ張って歩き去る。
飛鳥「斑鳩さん?」
鷹斗「斑鳩先輩?」
斑鳩「外部の者との接触は厳禁だと・・・」
すると後ろから矢が飛んで来た。矢は喫茶店の看板に突き刺さった。
詠「もやしなんて庶民の食べ物。あなたには興味もございませんものね。これだからお嬢様育ちは、嫌いなのですわ。」
「END」
キャスト
鷹斗:梅原裕一郎
飛鳥:原田ひとみ
斑鳩:今井麻美
葛城:小林ゆう
柳生:水橋かおり
雲雀:井口裕香
霧夜:藤原啓治
焔:喜多村英梨
詠:茅野愛衣
日影:白石涼子
未来:後藤沙緒理
春花:豊口めぐみ
鈴音:三森すずこ
半蔵:山本兼平
ナレーション:藤本幸太郎
飛鳥「どうすれば斑鳩さんみたいに、しっかり者になれるんですか?」
斑鳩「あえて言わせていただくなら、しっかりする事です。」
飛鳥「分かりました!飛鳥、しっかりします!」
鷹斗「そのまんまかよ!」
次回「月下の侵入者」
鷹斗「次回も忍ぶぜ!」