永遠の美少女になって永遠の闘病生活に入った件 作:名無し野ハゲ豚
「うーん……」
あたしは冷静に、ゆっくり意識を回復する。
浩介くんと二人っきりの部屋も、これで最後。
そんなことを思いながら、あたしは浩介くんを見る。
浩介くんはまだ起きていない。
……あたしは、何も考えずにもう一度寝る。
もう少し、浩介くんと添い寝していたい。
そう思い、あたしは二度寝に入った。
「おーい、優子ちゃん」
とても心地よく、かっこいい声があたしの脳裏に響く。
でも、せっかく浩介くんと楽しくデートしていたのに、誰だろうあたしを呼ぶのは?
「んっ……」
「優子ちゃーん」
あれ? よく見るとこっちも浩介くんだ。
浩介くんが二人いる? あれ? おかしいわね……
そうだ、きっとこれは夢なんだわ、だってさっきまであたしは浩介くんとデート……
「おーい、起きろー!」
さっきより大きな声が響く。
あれ? さっきのが夢で、こっちが現実なのかな?
うーん……よく分からないわ。
「おーきーろー!」
ガバッ!
「わー!」
布団が一気に剥ぎ取られる感覚を受けてあたしの脳が急速に現実に戻る。
そうだ、さっきまで夢の中で浩介くんとデートしてたんだ。
部屋のボロボロの壁を見てようやく今がスキー合宿中と気付く。
浩介くんがあたしの布団を持って何やら見入っている。
あたしもそれに釣られて浩介くんが見てる場所に……って
「きゃああああああああーーーーー!!!!!」
ワンピースタイプのパジャマが寝ている間にめくれ上がって、浩介くんに見られてしまっていた。
慌てて抑えたけど、かなりじろじろ凝視されていて、恥ずかしさ倍増だわ。
「ふふっ、いいもの見せてもらったよ。忘れない思い出になったよ」
「ふえええん、恥ずかしいよお……」
浩介くんが興奮してくれるのはうれしいけど、それでもやっぱりパンツは何回見られても恥ずかしいわ。
「でも良かった」
「え?」
「いやね、優子ちゃん、昨日はお風呂で裸になってくれたから、パンツくらいじゃ動じなくなっちゃうんじゃないかって心配だったんだよ」
「もう、そんなわけないでしょ! あたし、女の子なんだから」
昨日のことまで思い出してしまい、さらに恥ずかしさが倍増する、あうう……ちょっと濡れちゃってるかも?
「うん、その心を忘れないでいてくれることが、俺はとても嬉しいんだ……ところで、ご飯注文しようぜ。ここ出るのは8時だろ? お風呂はその後にしようぜ」
「う、うん……じゃああたし、着替えるわね」
今日はホテルも暖房が効いている。
もうスキーをしに外には出ないため、防寒対策も初日ほどはいらないと思うので、あたしは思い切って生足のミニスカートを披露することにした。
本来はズボンの上に穿く予定で、今日も帰り道そうする予定だったけど、浩介くんのためにちょっとだけサービスしたい気分。
別室に移動し、鍵をかけて全裸になる。
下着ごと取り換えるいつもの朝。違うのは場所がホテルで浩介くんが近くにいるということくらい。
「お待たせー」
「おう、じゃあ行こうぜ」
「うん」
あたしは座っていた浩介くんに近付く。
すると、浩介くんが立ち上がるかと思いきや、いきなり倒れて寝そべってきた。
浩介くんの頭があたしの足元に……って
「きゃあ! えっちぃ!」
「ふへへ、絶景絶景」
浩介くんがかなり調子に乗っている。
あたしは恥ずかしさのあまり座り込んでへたり込んじゃう。
浩介くんも諦めて、立ち上がってくれる。
ぺちっ!
あたしは堪らずに立ち上がった浩介くんの頬に平手打ちする。
以前と同じように、浩介くんはびくともしない。
「もう、変態さんなんだから!」
「ごめんごめん、優子ちゃんがあまりにかわいくて、つい」
「むー」
またこれだわ。本当に浩介くんはずるい。これじゃ惚れこんじゃって怒れないじゃないの……
「でも、引っぱたいてくるなんて久しぶりだな」
「あ、うん……」
もしかして、夏祭りの時に浩介くんにお尻触られて以来かな?
考えてみたら、あの時よりもずっとえっちな目に遭ってるのに、ビンタすることはなかった。
「それだけ、優子ちゃんが俺に心を許してくれてるってことでしょ?」
「う、うん……」
「ねえ、お尻触らせてよ」
「ちょっ……!」
浩介くんが正面から要求してくる。
「今はダメ」
「えー」
「ほら、お風呂の時、ちょ、直接触らせてあげるから!」
うー、とっさにとんでもないこと言っちゃったわー
「うっ……でもさ、パンツの感触との合わせ技もいいんだよ」
「もー、えっち!」
「それはお互い様だろ?」
「あうあう……と、とにかくご飯頼もうよ!」
あたしは逃げるように言う。
正直このまま会話を続けるとますます墓穴を掘りそうだし。
「おっと、そうだったな!」
あたしが部屋から出る。さすがにみんなが見ていそうな所では、浩介くんも大人しくしてくれる。
あたしたちは食堂に来ると、例の「さようなら」の横断幕とともにホテルの人が立っている。中はもう封鎖されていて、使われることはない。
「いらっしゃいませ、朝食のご注文ですか?」
「はい」
「ではお部屋番号をお願いいたします。今回の料理をもちまして、当ホテルの調理班最後の仕事となります。どうか心行くまでご堪能下さい」
最後の朝食は、在庫処分のため、全て同じメニューになる。
それでも余った在庫は、すべて賄いになったと従業員さんのお話。
「では私たち一同、お部屋に参りますので、しばらくお客様のお部屋でお待ちください」
こうして、あたしたちはもう一度部屋に戻る。
「浩介くん、いつホテルの人が来てもいいように、えっちなこと禁止だよ」
あたしが改めて釘を刺しておく。そもそも普段から部屋でえっちなことは禁止だったはずなのに、叫び声、隣に聞かれちゃったかも。
「はーい……」
浩介くんが残念そうに言う。
これはお風呂の時、昨日よりもっと頑張らないといけないわね。
あたしたちは部屋に戻り、気分を晴らすためにテレビをつける。
ちなみに、警戒態勢の意を込めて、スカートを布団で覆って下半身ごと見えなくする。
テレビは相変わらずニュースをやっている。
今日は一件殺人事件があってそれについての報道が多い。
「――などと意味不明な供述をしており、警視庁は詳しい動機を調査中とのことです」
逮捕された容疑者は、どうも意味不明な供述をしているらしい。
コンコン
「はーい」
突然扉がノックされたので、浩介くんが応対する。
「失礼いたします、お待たせしました朝食2人前でございます」
仲居さんらしき人が机の上に食事を持ってきてくれる。
食事の内容は、ご飯、味噌汁、たくあん、サラダ、焼き魚にウインナー、ベーコンに卵焼きと品目数は多いけど、どれも小さくて量は普通な感じ。
「それではごゆっくりおくつろぎくださいませ。容器の返却等は特に不要でございます」
仲居さんがそう言うと、再び「失礼いたします」と言って部屋から出ていく。
「「いただきます」」
あたし達は正面向かい合わせでいただきますをする。
あたしはいいけど、浩介くんはこの量で足りるかちょっと心配。
最後の最後とあって料理にはかなり気合いが入れられている。
このホテルで食べたどの食事よりおいしく感じた。
「ふう」
浩介くんが先に食べ終わると、テレビを見始めた。
あたしも、テレビをラジオのように聞きながら食べ続ける。
「続いては気象情報です」
テレビでは気象情報を放送している。
どうやら、北の方は寒いままだけど、関東南部は昼から暖かくなるという。
気温も今年最高ということで、あたしも徐々に冬スタイルを改める必要がありそうだわ。
このスキー合宿が終われば、後は3月になり、4月からは3年生。
小谷学園は毎年クラス替えをするんだけど、浩介くんと違うクラスになったらどうしよう?
もちろん、永原先生が担任から外れる可能性もある。
けど、あたしが「TS病」ということもあるから、同じ病気の永原先生が引き続き担任になってくるのが自然だし、あたしと永原先生は単に生徒と先生という関係にとどまらない。朝のホームルームの後に、協会の会長と会員と言う立場で、連絡が行われることもある。
そう考えると、永原先生が来年あたしの担任にならない可能性は限りなく低いと踏んでいた。
「ごちそうさまでした」
あたしが最後の一口を食べる。
また一つ、ホテルの一部が役目を終えたのに、名残惜しさはなく、「こんなものなのね」という感じだった。
「な、なあ……お風呂、行こうぜ」
「う、うん……」
浩介くんと一緒にお風呂セット以外の荷物をまとめ終わると、やっぱりお風呂の話題。
今の状態は、お風呂セットを入れればいつでも出発できる状態。
食事中は考えないようにしていたけど、やっぱり避けて通れない。
共同浴場の方を見てみると、最後の営業とあって生徒が何人か入っていった。
「あたし達は、貸し切りだね」
「う、うん……俺、家族風呂、お金払ってよかったよ」
浩介くんが顔を赤くして言う。
「うん、あたしも……浩介くんのこと、ますます好きになっちゃったわ」
お風呂効果は絶大だった。浩介くんのために、何でもしたいと思っちゃう。もちろん、浩介くんは無茶なことを言わないという信頼があるからこそ、「何でもする」と言えちゃうんだ。
あたし達は、家族風呂を「使用中」にする。
そして3回目、この家族風呂の最後の客になった。
「ねえ、浩介くん」
「ん?」
「今日は、背中向けるのやめよう?」
「あ、ああ……そうだな!」
浩介くんも恥ずかしそうに言う。
そして、そのまま固まってしまう。
「ねえ、浩介くん、脱がないの?」
「ゆゆ、優子ちゃんこそ!」
「もしかして、自分のを脱ぐのが恥ずかしいのかも!」
あたしは、頭が変になってとんでもないことを口走ってしまう。
そんなわけないのに。
「あ、いやうん……じゃあ優子ちゃん……俺の……脱がしてよ!」
「う、うん……!」
自分で言ってしまった手前、脱がさないわけにもいかない。
まずは浩介くんの上着と靴下を脱がしてたたむ。
「浩介くん、万歳して?」
そして、上の服のボタンをはずし万歳した浩介くんの服を脱がす。
下のシャツも上に上げて上半身を裸にする。
浩介くんのたくましい胸板が目に入る。もうクラクラしちゃいそうだわ。
でも、本格的に興奮するのはここから。
「下も……脱がすね……」
「お、おう……!」
さすがにあたしに脱がされるのは、浩介くんも緊張してしまうらしい。
ベルトをまず外して脱衣かごに、ズボンを脱がしてトランクス一枚にさせる。
浩介くんは、すでに「臨戦態勢」だった。
あたしは、「そこ」をつい凝視してしまう。
意を決して、浩介くんのトランクスに手をかける。
「うー、は、恥ずかしいよお……」
「あら、浩介くんも恥ずかしいの?」
浩介くんが珍しく、あたしみたいにかわいい声を上げる。
いつもはとってもかっこいい浩介くんが見せたかわいい一面。
「う、うん……」
「浩介くんかわいいね」
「な、かわっ!?」
浩介くんが何かを言う前に、あたしはトランクスを下す。動揺した拍子に少しだけ小さくなったみたい。
本当、これはすぐに大きくなったり小さくなったりするわよね。
あたしも優一の頃はよく翻弄されたっけ?
そんなことを思いながら、全部脱がせてしまった。
「なあ、優子ちゃん……」
「うん、脱がしていいよ」
そして今度は、あたしが脱がされる番になる。
「い、いくぞ……」
浩介くんがあたしの服に手をかける。
「女の子の服ってボタン多いな……」
「そ、そうかな? これはそういうのだよ」
浩介くんに全てのボタンを外されると、ガバッと服を広げられる。
あうう……裸より恥ずかしい気がする。
「やっぱ、優子ちゃんの胸、すげえ……」
浩介くんが感嘆とした声で言う。
こんなに近くで胸を見られたの、初めてかも。
浩介くんがインナーにも手をかけ、ついに上半身はブラジャーだけになった。
ちなみに、ドサクサに紛れて何回か触られて、その度にあたしの心臓が高鳴ってしまう。
「えっと、脱がすぞ」
「うん」
そして、浩介くんはあたしの服を次々に脱がしていく。
「うわーん、恥ずかしいよお……」
あたしは、浩介くんに全部を見られてしまう恥ずかしさに耐えきれず、顔を手で隠す。
「あれ? 優子ちゃん、漏らしてる?」
「わっ、ダメー!」
浩介くんの言葉に、あたしは慌てて両手で下の方を抑える。
「興奮してたの?」
「あ、当たり前でしょ! もう!」
ともかく、これでお互いが全裸になった。
「こ、浩介くん、ちょっといいかな?」
「え?」
「きょ、今日は時間もあるし……最後だし……浩介くん、あたしが洗ってあげる」
「え、ええ!?」
あたしは、どんどんと浩介くんの前で開放的になっていく。
洗面台に行き、浩介くんにじっとしているように言う。
そしてあたしは、ボディーソープを胸につけ泡立てると、浩介くんの背中に押した。
「んっ……ゆ、優子ちゃん……あ、あ、あ……」
浩介くんは興奮のあまり、声にならない声を上げる。
「全部洗ってあげるからね」
「全部?」
「う、うん……全部だよ……」
「そ、その……前は自分で洗うから!」
「えー」
実は触りたくて仕方ないというのは本音だったり。
ちょっとだけ怖いけど、でも、女の子になるために、ううん、「浩介くんの」女の子になるために、絶対必要なことだから。でも、浩介くんが嫌がるなら仕方ない。
「はぁ……はぁ……俺には、刺激が強すぎるんだ……で、出ちゃうかもしれないし、さ」
「そう? じゃあ仕方ないわね」
あたしは洗面台に戻り、自分で身体を洗う。
浩介くんを見ていると、頻繁に下半身を気にしている。
あたしも、目が離せないけど、強引に自分のことに戻った。
「ふふっ、浩介くん……」
あたしは湯船に浸かりながら、浩介くんの背中に胸を当てる。
「ん?」
「ここのお風呂、あたしたちで最後なんだよね」
「ああ、建て替えでリニューアルする時は同じ源泉を使うらしいけど、な」
「ねえ、あたし、また興奮してきちゃったの……」
あたしはこっそり、背後から浩介くんの大きくそそり立った「それ」を見つめていた。
「ねえ浩介くん……」
「なあ、優子ちゃん、俺、もう我慢できねえよ……」
浩介くんが立ち上がろうとする。
あたしが浩介くんの腕を軽く引っ張る。
「お願い、行かないで……」
トロンとした目つきで、あたしが語りかける。
「うっ、じゃっ……じゃあさ、優子ちゃんも見せてよ。興奮してるんだろ?」
「う、うん……」
あたしと浩介くんがお風呂からあがる。
「見て……てね」
「うん、浩介くん……」
エロ回は作者にとって中毒性が高いと思います