永遠の美少女になって永遠の闘病生活に入った件   作:名無し野ハゲ豚

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2027年12月12日 逃避行 ~戻ってきた家~

 空港第2ビル駅から来た特急電車が、ホームに入線する。

 見た感じでは、大きなキャリーバッグを持った旅行客もそれ相応に乗っている。

 まあ、京成本線の沿線から成田空港使う人だって多いものね。

 

 ドアが開かれ、あたしたちも乗り込む。

 あたしたちはうまくスペースを工夫し、一部の荷物をお義父さんの手で網棚に上げてもらって迷惑になら無いようにする。

 車内は外国人観光客が多かった。

 

「それにしても、何だかわくわくしますわ」

 

 比良さんが、思いもよらないことを言った。

 あたしは、不安の方が大きいのに。

 

「比良さんはそう思うんですか?」

 

「ええ、TS病になって女の子にされた時に、仲間にばれないように、幕末の時は必死で逃げたんですよ。あのときと比べればどうってこと無いですけど、こういう逃避行って楽しいじゃない」

 

「あはは……」

 

 あたしたちは、近隣住民の迷惑になるということで、松濤に住むセレブな人たちの力も借りつつ、一帯を恒久的に取材禁止にしてある。

 もちろん、比良さん余呉さんや、永原先生の家、更に小谷学園も同様だ。

 まあ、蓬莱教授関係だけは、出禁にはできなかったけどね。

 まあ、本来なら事前に成田空港もそうするべきだったんだけど、「他の取材」のこともあって、テレビ局を出入り禁止にはできなかった。

 それでも、あたしたち蓬莱カンパニーなら、自粛してくれると思ったんだけど……詰めが甘かったわね。

 

 列車は、京成佐倉駅までは各駅停車で、そこからは特急の停車駅に止まる。

 特急と言っても、それなりに停車駅があるらしく、また案内を見る限りでは、「快速特急」が走る時間もあるらしい。

 

 途中の駅では少しずつお客さんが乗ってくる。

 昼間の時間帯でも、それなりに人はいて、でも、あたしたちのことは誰も気にも止めていない。

 ……いや、あたしの胸は、相変わらず男性の視線を釘付けにしているわね。

 

 

「──間もなく、東葉勝田台です」

 

 あたしたちは、比良さんと姉妹ごっこ、義両親と実両親ごっこをしながら、電車で暇潰しをする。

 ボロが出る危険性もあるけど、全く無言でいるとそれもそれで問題だ。

 たまにお義母さんが「静かにしなさい桂子、恵美」と言ってくる。

 ふふ、桂子ちゃん恵美ちゃんごめんね。

 

 電車は東葉勝田台駅に無事に到着する。

 あたしたちは、ホームの方を見ると、永原先生と蓬莱教授が、離れて歩いていた。

 永原先生があたしたちの方を見ると、軽く手を振ってくれていた。

 あたしたちも、周囲に怪しまれない範囲で軽く会釈を返すことにした。

 

「姉さん、津田沼から先のことですが」

 

「え、ええ」

 

 そうだった。今の比良さんは妹だったわね。

 あたしは、髪の両側が縛られて、ツインテールにしてあったことを思い出す。

 

「新京成線にします? それとも、歩きますか?」

 

「うーん、ここは新京成線を使いましょう」

 

 1駅の短い区間とは言え、街中を歩くのは神泉まで避けておいた方がいい。

 あたしはそう判断し、新京成線に乗ることにした。

 

 既に空港に着陸してから1時間以上が経過している。

 そろそろ、マスコミも梯子を外されたと思って諦める頃合いよね。

 

 ま、そうは言っても家に帰るまでが遠足だから、最後まで警戒は解かないけど。

 

 電車は更に西へ西へと進む。

 やはり行きに使った「スカイアクセス」と比べると、カーブや徐行も多くて、かなり遅い印象はぬぐえない。

 昔は、ここにスカイライナーが走っていたということだから所要時間の長さがうかがえるわね。

 

 

「次は、津田沼、津田沼です」

 

「降りるわ」

 

「ええ」

 

 案内放送が流れ、あたしたちは荷物の準備に取りかかる。

 周囲の人も、あたしたちのためにスペースを作ってくれていた。

 

 それにしても、ストレートに髪を下ろしたロングヘアーと、頭の白いリボンが無いだけで、これだけ気付かれないものなのね。

 ふふ、これは今後も使えそうだわ。

 

「ふう」

 

 あたしたちは、キャリーバッグをそれぞれ引いて、駅の案内を便りに、「新京成線」の乗り場へと乗り込んだ。

 ちなみに、アップダウンがある時は、階段は無論のこと、エスカレーターも使わずに極力エレベーターを使うことになった。

 その方が目立たないし、体力も消費しないからだ。

 松戸行きの電車が、既にホームには止まっていて、あたしたちは1駅だけなので、開いていた扉の反対側の奥に立って陣取る。

 

「間もなく発車いたします、次は新津田沼です。総武線ご利用のお客様は次の新津田沼でお乗り換えください」

 

 そして、昼間のやや空いた時間帯のため、座席もまばらな電車が発車した。

 

 新京成線での1駅はとても近かったけど、それでも降りるお客さんはそれなりにいて、あたしたちは悪目立ちしなかった。

 津田沼からは、JRの総武快速に乗り換えて、そのまま品川駅に行くことになっている。

 

「あんまりぐずぐずするわけにもいかないわね」

 

 眠気は、既に吹き飛んでいた。

 最後に寝たのが18時間近く前で、本来ならとんでもなく眠いはずの起床時間なのに、あたしはこの逃避行を、まるで駆け落ちするカップルのような楽しさがあった。

 でもそうじゃなくても、あんまりゆっくりしていると、夕方ラッシュにぶつかる危険性もあった。

 もちろんそれだけは避けたいので、あたしたちも早め早めの移動を心がけたい。

 そういう意味でも、今回の新京成線利用は英断だったと我ながら思う。

 

「こっちね」

 

「ああ」

 

 あたしたちは、快速電車のホームへと進む。

 ちなみに、ICカードをチャージしたのはお義父さんだけだった。

 

「グリーン車は足元の数字──」

 

 ホームの真ん中付近にはグリーン車の列車がついている。

 大きな荷物を持っていることや、また防犯上からも、あたしたちは考えるまでもなくICカードにグリーン券を入れていく。

 残り時間が短いので、他のメンバーも次々グリーン券を買う。

 比良さんとあたしが見た限りでは、あたしたちに向けてスマホやカメラを向けている人はいないみたいだった。

 

「間もなく──」

 

 聞きなれた駅の案内放送を通じて、電車が入線する。

 車内は空いていて、グリーン車ももっと空いていた。

 

「どこにする?」

 

 お義父さんが訪ねてきた。

 

「平屋がいいわ。荷物も大きいし」

 

「だな」

 

 あたしたちは、グリーン車の端にある平屋部分へと進む。

 ここには誰もおらず、あたしたちが事実上貸切状態となった。

 

「ふう」

 

 あたしは、ようやく肩の荷が下りたという感じがした。

 後は品川まで乗って、山手線に乗り換え、渋谷で井の頭線に乗り換えれば全てが終わる。

 もちろん、それで終わりではないだろうけど、とにかくようやく睡眠につけるのは事実だった。

 

 電車のドアが閉まり、電車が動き出す。

 次の停車駅が船橋であることを伝える放送が流れる。

 太陽は既に西日で、日没が近いけれど、電車が西に向かって進んでいるので、眩しくはない。

 あーでも運転士さんはやりにくいかしら?

 

 快速電車は快調に飛ばしつつ東船橋駅を通過し、そして船橋駅に停車した。

 ここでも、グリーン車に乗ってくる人はそれなりにいたけど、あたしたちの平屋に来る人はいなかった。

 その後、市川、新小岩、錦糸町と進み、外も徐々に暗くなっていった。

 電車は地下に入って、東京駅を経由しながら、降りる駅である品川駅へと向かっていった。

 

「次は、品川、品川です」

 

 新橋駅に停車し、その次の駅が品川駅、あたしたちは棚の上に上げていたキャリーバッグを床に下ろす。

 結局、ここに来たのはグリーン車のアテンダントさんだけだった。

 外はいつの間にか、暗くなり始めていた。とはいえ、まだ会社が終わる時間ではないから問題ない。

 平穏無事に電車を降り、あたしたちは一目散にエレベーターへと向かう。

 あたしたちの荷物が大きいため、エレベーターの使用は特に気にされなかった。

 品川駅の駅構内は比較的単純で、あたしたちは緑色の山手線ホームへ向かい、渋谷、新宿方面の電車へ乗り換える。

 電車内はまだ比較的空いていて、あたしたちも座ることができた。

 とにかく、海外旅行の帰りだし、ここまで来たら本当に早く家に帰りたいという気持ちが先行してくる。

 

 電車は特にトラブルなく渋谷駅に到着した。

 

「比良さん、私たちはこれで失礼します」

 

「ええ、お疲れ様でした」

 

 比良さんは更に山手線を使って、向こう側に家があるとのことなので、あたしたちとは渋谷駅で別れる。

 

 後は毎日の通勤ルートで馴染みの深い井の頭線との乗り換えルートを利用し、各駅停車で1駅、神泉駅に行くだけ。

 

「目立たないように、さりげなく、ね」

 

「ええ」

 

 あたしたちは、再び3人になっていつもの道を歩く。

 既に「帰ってきた」も同然な、身近で安心感のある場所だけど、一番の危険地帯もここ。

 もし観光客やマスコミに見つかったら大変なのであたしたちも一番ピリピリする。

 幸いにして、渋谷駅のこのルートにマスコミはいない。

 もちろん、隠し撮りする不遜な記者も、これまでの制裁警告からいるはずもなく、あたしたちは無事に井の頭線の改札口に来ることができた。

 

「ふー」

 

 あたしたちは、はりつめていた神経を一気にほどく。

 さすがに、ここまでは追って来られない。

 始発駅が渋谷というのもあって、車内はそれなりに混んでいて、あたしたちも座ることはしなかった。

 電車は、あたしたちがスウェーデンから帰ってきたことなど全く気にも止めず、いつも通り発車し、いつも通り神泉に到着した。

 

「ふー」

 

 あたしは、改札を降りて駅前に着くと同時に、髪留めをほどいてツインテールからいつものストレートロングに戻る。

 そして、あたしはキャリーバッグを引きながら、やや小走りで家に向かった。

 交差点を曲がり、家が視界に見えてきた。

 この辺は「超富裕層」と呼ばれる人々が多く住む高級住宅街で、その中でもあたしたちの家は一際大きい320坪という広さを誇っている。

 

 今は庭師さんや、家政婦さんなどが、家を維持してくれている。

 

 あたしは、家の正面に立ち、もう一度周囲に誰もいないことを確認してから、財布の中から家の鍵を取り出して、扉を開ける。

 

 まずは義両親を先に通し、あたしが最後にもう一度鍵をかけ直す。

 浩介くんたちや、永原先生たちからメールはまだない。

 

「開けるわね」

 

「ええ」

 

 鍵をもう一度取り出し、上下の扉を開ける。

 

  ガチャ!

 

「ただいまー!」

 

 あたしの言葉と共に、どこからか声が聞こえて、大きな足音が聞こえてきた。

 

「あ、お帰りなさいませ……あれ? 石山様と、旦那様はどちらですか?」

 

 家政婦さんに、庭師さんも集まってきて、あたしたちを総出で出迎えてくれる。

 その中でも、代表の人が一人、あたしに当然の疑問を述べてきた。

 ちなみに、介護の人はおばあさん専属なのでここにはいない。

 

「えっとその……実は面倒な事態になりまして、別行動を取っています」

 

「分かりました。私たちは深く詮索する権利はありませんので。ではえっと……」

 

 みんな、これからどうすればいいのか悩んでいた。

 

「来客用のお部屋で待機してくださるかしら?」

 

「分かりました」

 

 あたしの指示に従って、来客用のお部屋に全員が入っていった。

 みんなは誰一人として、「ノーベル賞のメダルを見せて欲しい」とは言わなかった。

 さすがに、プロだわ。

 

 彼らが全員部屋に入り終わると、嘘のような静寂に、家が包み込まれた。

 懐かしい空間、とても強い安心感が、あたしを包み込む。

 ここにさえいれば、ひとまず大丈夫という確信があった。

 後は、残りのメンバーが無事に戻って来られるかどうかね。

 

「ふー、とりあえず、各自の部屋に行こうかしら?」

 

 お義母さんが疲れた顔で話す。

 

「そうね。メールはあたしが出しておくわ」

 

 あたしはキャリーバッグを自室まで持っていき、義両親もそれぞれ自分の部屋に行く。

 ちなみに、寝る時間は午後8時を目標にしてある。

 

 あたしは、他のグループに向けて、「篠原優子グループ、無事に渋谷駅で比良さんと別れ、私たちは自宅に無事到着、現在の所神泉駅から自宅までマスコミなし」というメールを送信した。

 

  ブーブーブー!

 

 1分も経たないうちに、「篠原浩介グループ了解」「蓬莱了解」「永原了解」「比良了解、こちらも間もなく自宅に到着予定」という返信が立て続けに寄せられてきた。

 

「ふう」

 

 あたしは、疲れを一気に取るため、お風呂を沸かすことにした。

 家の中は、清潔に保たれていてあたしたち不在の間の苦労が忍ばれるわね。

 

 

「ただいまー」

 

 そして、数分間ベッドで横になった後、今回のノーベル賞の賞品を金庫に仕舞い終わった矢先に、家の扉が空けられ、浩介くんたちが帰ってきた。

 それとほぼ同時に、比良さんと余呉さんがそれぞれ無事に追っ手を交わして自宅へ逃走に成功したとのメールと、永原先生と蓬莱教授が高田馬場駅で解散し、永原先生が無事に逃げ切ったというメールが届いた。

 最後の蓬莱教授も、いよいよ沿線に入ったということで、どうやら問題は無さそうね。

 

「あなた、お帰りなさい」

 

「ああ、とりあえず全員無事だな」

 

 あたしたちは総出で出迎え、家政婦さんたちもこちらへと来た。

 

「では、我々の役目は終わりましたので、これで失礼いたします」

 

「何かございましたら、またご利用くだされ」

 

「ええ、助かったわ」

 

 みんなとても礼儀正しくて、秩序よく玄関から家の外へと出ていく。

 

「ふう、あなた、今風呂を沸かしているわ」

 

「おう、そうか。とにかく今は荷物整理して、そっからだな」

 

 浩介くんも実両親も、かなり疲れた表情で家に上がった。

 あたしはもう一度自室に戻り、お風呂が沸くまでの暇潰しとして、テレビをつけることにした。

 

「えー速報です。今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した蓬莱伸吾氏、篠原浩介氏、篠原優子氏の3名や、人類最高齢として知られる永原マキノ氏を含む男女併せて計10名が、今日午後3時過ぎに、搭乗していた飛行機が成田空港に無事着陸したのを最後に、行方が分からなくなっております」

 

「え!?」

 

 あたしたちは、どうやらとんでもないことになっていたらしい。

 

「各テレビメディアによりますと、蓬莱教授、篠原夫妻を含めた10名は日本時間の昨日午後5時頃に、自家用のボーイング787でストックホルムを出立、日本時間の今日午後3時過ぎに無事に成田空港に着陸しております。報道陣カメラは、ビジネスジェット専用ターミナルの全ての出入り口に待機しておりましたが、えー現在も蓬莱教授らの姿は見えず、先ほど記者の一人が中に入ったものの、既にもぬけの殻であったと言います」

 

 うえー、とにかく、会社のみんなにメール送らなきゃ。それから記者クラブにも電話しないと。

 

  ブーブーブー!

 

 再び携帯電話が鳴る。そこには、「こちら蓬莱、無事に自宅に到着した。これで全員無事にミッションをコンプリートした。マスコミ関係については、全て俺の方で済ませておくので、優子さん浩介さんは休んでて欲しい」とのメールがあった。

 

「行方不明となっていますのは、今年のノーベル生理学・医学賞受賞者でありまして、蓬莱カンパニー株式会社会長にして世界一の資産家でもあります蓬莱伸吾氏、同賞受賞者で同社社長、世界第2位の資産家でもあります篠原浩介氏、同賞受賞者で同社常務、同じく世界第2位の資産家で篠原浩介さんの妻の優子氏、及び両氏の両親、更に同社相談役で、また日本性転換症候群協会会長でもあります人類最高齢の永原マキノ氏、同社専務取締役兼同協会副会長の──」

 

 この豪邸で堂々とくつろいでいるあたしたちが、「行方不明者」として扱われるシチュエーションが、まさに「してやったり」で、堪らなく面白い。

 あたしは、そのメールを見て、踊らされているマスコミたちのことが、ほほえましく思えた。

 

 ピンポーン

 

 すると、あたしたちの家の呼び鈴が鳴った。

 

「はーい!」

 

 あたしが代表して、玄関へと向かう。

 玄関を降りて入り口の門まで行くと、近所の人が心配そうにあたしを見ていた。

 

「あの篠原さん、テレビで行方不明って──」

 

「あーうん、全員無事よ。ちょっと報道陣を避けようとしたら大騒ぎになっちゃったみたい。今は蓬莱教授が話をつけていますわ」

 

 あたしが、近所のおばさんにそう説明する。

 

「そう? マスコミ嫌いもいいですけど、いくら蓬莱カンパニーとはいえ、やり過ぎには注意してください。やつらは何をしでかすか分からないですから」

 

「ええ、ご忠告感謝いたします」

 

 あたしは、それだけ言うと、完全に日没になったのもあって、寒いのですぐに家の中に戻った。

 あたしたちは、お風呂に入ってこれまでの疲れを癒しつつ、ご飯は食べずにそのまま寝た。

 5日ぶりに寝た我が家のベッドはとても寝心地がよく、部屋やお風呂の広さもあいまってあのスイートルーム以上の居心地だと実感できた。

 

 

 翌日、インターネットでは、「マスゴミ、またもや蓬莱カンパニーに一杯食わされる」「取材避けのために迂回したら行方不明と騒がれた件」「蓬莱カンパニー及び成田空港側は篠原夫妻の両親の肖像権に配慮」「ノーベル賞祝賀モードに水を刺したマスゴミ、なおコントの模様」といった反応が返ってきた。

 また、あたしたちが東成田駅から逃げたため、東成田駅に関しての話題も多く上がるようになった。

 あたしたちのノーベル賞受賞に、最高のオチがつけられた。

 明後日からは、あたしたちも蓬莱カンパニーに復帰した。

 ほぼ本社を孤軍奮闘で回してくれていた和邇先輩には、あたしたち全員で感謝した。

 こうした騒ぎもあって、蓬莱カンパニーに対する注文は増加した。

 みんな、結構意外と値下げを待てないらしいわね。




これで残りは次のエピソードとエピローグになります。

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