永遠の美少女になって永遠の闘病生活に入った件   作:名無し野ハゲ豚

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多忙で更新サボってて申し訳ありません。ちょくちょく再開していきます


塩津幸子、女の子へ向けて 5日目 中編

「ねえ、これって意味あるの?」

 

 とにかく、このことは聞いておきたい。

 女の子として生きていく上で、重要なことだと思うから。

 

「うん、恥ずかしい思いをすればするほど、幸子さんは女の子らしくなっていくわよ」

 

「いまいちよく分からない。確かに恥ずかしいことだけど」

 

 正直、めくられるかどうかで自分が変わっていくという自覚があまりない。

 

「塩津さん、実はね、成績が悪い子はもっとスカートめくられるんだけど、めくられるのに慣れちゃって恥ずかしいと思わなくなっちゃうのよ」

 

 すると、永原さんが成績不良者の行動を示してくれる。

 だけど出てきた回答は予想外のものだった。

 

 

「そ、そうなんですか!?」

 

「うん、一番成績が良かった石山さんも、この日はいっぱいスカートめくりされて、いっぱい恥ずかしい思いをさせられて、今の石山さんがあるのよ」

 

「ちょ、ちょっと会長!」

 

 永原さんの暴露は容赦がない。

 石山さんの顔が赤くなってる。

 まあそりゃあ誰が暴露されても恥ずかしい内容だとは思うけど。

 

「と、とにかく、次は座り方訓練です。あたしが教壇に立つので、あたしを先生に見立てて授業を受けているという前提で、椅子に座ってみて?」

 

 そう言うと、石山さんが教壇に立ったので、私は適当に椅子の1つに何気なく腰かけた。

 授業中という想定でリラックスを考える。

 

「幸子さん、立って見て?」

 

  ガタッ

 

 言われるままに立ち上がると、石山さんが近付いてきて……

 

  ぴらりっ!

 

「はうっ!」

 

 スカートをめくられた挙げ句、「直接座らない」と怒られてしまった。

 そのままやり直しになったので、今度は席に座る時の女子高生の所作を思い出し、スカートの後ろを押さえながら椅子に座った。

 うん、これでいいはずだ。

 

「はい立って」

 

 う、間違いだったのかな?

 

「あ、あの……」

 

「うん、よくスカート揃えたね」

 

「は、はい……」

 

 口では誉めているけど、表情は少し冷たい。

 

「でも……」

 

  ぺろっ!

 

「うわあっ!」

 

 反射的にスカートめくりが来ることを察知した自分は、石山さんがスカートを掴んで上げようとすると同時に、両手を下に突き出してスカートを押さえた。

 それでも石山さんがめくるのが早く、一瞬見えてしまった。

 

「あら幸子さん」

 

「あ、あの……す、すみません」

 

 逆らうような真似をしたため、思わず謝罪する。

 うー、ますます怒られそう……

 

「ううん! 素晴らしいわよ今の!」

 

「え!?」

 

 石山さんの次の言葉は、ひどく混乱させるものだった。

 普通、こういったおしおきに抵抗するのはご法度のはずなのに

 

「今のはね、成績優秀な女の子がする行動よ。素晴らしいわ今の仕草、女の子らしくて褒めても褒め足りないくらいよ。これからも、おしおきされた時には是非今のを心がけてね」

 

 永原さんの補足説明が入る。

 どうやら、これもカリキュラムとして身につけて欲しいことの一環だったらしい。

 あくまでも「女の子らしくなる」ことがこのカリキュラムの目的という意味で、徹底さを感じる。

 スカートをめくられた時には、抑えて抵抗するのが女の子らしさなんだとか。

 とはいえ、暗示は免除にならなかった。

 石山さんによれば、今度は足を広げすぎていてそれでパンツが見えてしまったらしい。

 うー、やっぱりミニスカートってかわいいけど大変だよな。

 

 暗示をかけさせられたら、今度は屋外での訓練だということで、別の場所に移動することになった。

 私達は黙って永原さんと石山さんについていく。

 しばらくして永原さんが向かった先は、頑丈そうな扉だった。

 そしてそこを開けると屋外で……要するに非常口だった。

 非常口を使っての訓練って、避難訓練ではないよね? どういうことだろう?

 

 

「ここが非常階段よ、見ての通り、生徒たちにとって降りることが前提だからその短さだと、そのまま登るとパンツが見えてしまうわ」

 

 それは分かる。今の自分も石山さんも、スカートはとても短いのに、こんな急階段では見えそうなのは容易に想像つく。

 

「そ、それで……うまく見えないようにここを登れって?」

 

「ふふっ、そゆこと。幸子さんの大学や、あるいは通学途中なんかでも、こういうシチュエーションはよくあることよ。幸子さんもTS病だからわかってると思うけど、ミニスカートでは常に男性の目があると思うのよ」

 

 石山さんがまた不敵な笑みを浮かべる。これはどう見ても「獲物を狩る目」だ。

 

「う、うん……分かってる」

 

 とはいえ、石山さんが言っていることはよく分かる。

 男の頃の俺を考えても、それはすごいよく分かるからだ。

 

「あーうん、多分そのことは生粋の女の子よりわかっていると思うけど。とりあえずやってみて?」

 

「わ、分かった……」

 

 とにかく、一歩一歩、普通よりも急峻な非常階段を登り始める。

 おっと、後ろでスカートを隠してっと。

 ミニスカートで階段を上がっている女子高生の見様見真似で登ってみる。

 すぐに踊り場が見えたのでそのまま体を180度回転してみる。

 

 

「幸子さーん、降りてきてー」

 

 すると、すかさず石山さんの声がかかる。

 

「はーい!」

 

 どうやら終わったようだ。

 おっと、こっちからでも見えるのは見えるから、えっと……こう……かな?

 どうせまた何かめくられそうだし、ガード硬めに押さえておこう。 

 やや前かがみな姿勢にすれば、この短さでも見えないはずよね。

 

「あら、幸子さん、まだめくると決まったわけじゃないわよ」

 

 私の様子を見て、石山さんが注意してくる。

 

「なっ……ど、どうせめくるんでしょ?」

 

 そうはいっても信用できない。

 すると石山さんの表情も柔らかくなった。

 

「ふふっ、幸子さん、ここは満点だから安心して。めくる隙がなかった完璧な動きだったわよ」

 

 手放しで褒めてくれた。どうやら満点らしい。よかった。

 

「ふう、さすがに外は嫌だって言おうと思って」

 

 外は誰の目があるか分かったものじゃない。 

 

「塩津さん、凄いね。ここ、石山さんでも一回失敗した所なのよ」

 

「え!? そうだったの?」

 

 あの石山さんが失敗した場所を、ノーミスで乗り切れるなんて我ながら意外なことだ。

 

「うん、あたしは登り切ったのに安堵しちゃってその時点で手を離しちゃったのよ。手を離すすと抑えてたスカートが反動で広がるでしょ? そうなっちゃうと、一瞬だけど抑えない時より見えやすくなるのよ」

 

 石山さんの思い出話はとても興味深いとともに、確かにそこは気が抜けそうな場所でもある。

 ……自分は夢中だったから手を離し忘れていただけだけど。

 

「じゃ、じゃあ……」

 

「うん、あたしも今みたいに抑えて戻ったんだけど、うまく隙を突かれて、パンツ見せた罰として屋外でスカートをめくられたわ……一応誰もいないのは確認してくれたけどね」

 

 うげっ、やっぱり屋外でやらされるのか。

 回避できてよかったよ本当に。

 

「そしてその後は、顔を真っ赤にして恥ずかしそうに暗示をかけていたわよ」

 

 また永原さんが煽ってる。

 石山さんは必死で口をつぐんでるけど、まあそりゃあ恥ずかしいなんてもんじゃなさそうだ。

 

「へえ、苦労したんですね」

 

 今まで沈黙していたお母さんが感心している。

 

「う、うん……でも、恥ずかしそうにするのが女の子らしさの証拠で、あたしはめくられるごとに女の子らしくなってるって言われたのは、嬉しかったわね」

 

 嬉しい……か……

 今の自分はどうだろう?

 女の子らしいって言われて嬉しいと言う気持ちも、正直ある。多分、あの日東京に行った時の気持ちと同じ。 

 

「石山さんもそうやって女の子になったんだなあ……」

 

 そしてそれは、実はそこまで短い時間じゃないという。

 この短期間でここまで変わった石山さんは、やっぱりすごい人なのだろう。

 

「さ、次は全校集会をイメージするわよ。いったん教室に戻るわね」

 

 どうやらここで、もう一度教室に戻るみたいだ。

 

 

 

「大学では無いと思うけど、高校の全校集会では制服で床に座るという機会もあります。その時にはどういう座り方をすると思う? とりあえずやってみて?」

 

 確かに、高校まででは制服で座ることもあるだろう。

 

「う、うん……」

 

 う―やっぱり大学生でも覚えないといけないのか。

 全校集会は、人がたくさん集まるから、なるべく足を閉じて曲げて……

 

「幸子さん……ダメよ、その座り方」

 

  バッ!

 

「うわあ!」

 

 石山さんに両ひざを掴まれ、ガバッと無理矢理広げられ、股を開脚する形でパンツを晒された。

 何とかスカートを抑えようとするけど、短すぎてこの格好じゃどうしても見えちゃうよお……は、早く終わって……

 ……数秒後、ものすごく長く感じた時間が終わった。

 うー、ダメな理由はわかったけど、物凄い恥ずかしい。

 

「いい? 床に座る時に、絶対にやっちゃいけないのが今の『体育座り』よ。スカートが重力で垂れ下がって、前から見られ放題になっちゃうわよ」

 

「は、はい……」

 

 体育座り厳禁なのは、よく分かった。

 

「それじゃあ、絶対座っちゃいけない座り方しちゃったから、暗示かけてね」

 

 石山さんが平然とした表情で迫る。うー、怒られるより恥ずかしい……

 

「わ、私は女の子……パンツ見られて恥ずかしいよ……私は女の子……パンツ見られて恥ずかしいよ……」

 

 あうー、顔が熱いよー。

 

「じゃあもう一回やってみて? あ、ちなみに足伸ばすのはなしよ。スペース取っちゃうからね」

 

 どうやら、正しい座り方を考えないといけないらしい。

 

「え、えっと……」

 

「ヒント、女の子にしかできない座り方をしてみて?」

 

 どうしようもなく考えあぐねていると、石山さんがヒントを出してくれた。

 女の子座りを思い浮かべる。

 えっと、こうやって……できるわけ無いと思っていると、見事にお尻がペッタンと床に着いた。

 石山さんから、「見えてなかったから今回はめくらないけど、今の体制だとちょっとしたことで見えちゃうから気をつけてね」と言われた。

 

「じゃあそこから立ってみて?」

 

 そして今度は立ち上がる訓練。

 

「えっと……うん」

 

 自然のままに、膝を立てながら立ち上がった。

 うん、他の女子はこれでも見えなかったし大丈夫なはず。

 

「ど、どう……?」

 

「残念、またおしおき確定よ」

 

「んんっ……!」

 

 その言葉を聞いたので、私はとっさにスカートを抑えて姿勢もくの字にすることで自衛を図る。

 

「ふふっ、女の子らしくてかわいいわよ」

 

 石山さんは笑顔になっている。どうやら近づいては来ないけど……

 

「それっ!」

 

  ぶわっ!

 

「わあ!」

 

 予想外の方向からスカートがめくれる感触がする。

 振り向いてみると、永原さんが私のスカートを思いっきりめくっていた。

 

「ふふっ、かわいいピンク色だね」

 

 うー、色まで言わなくてもいいのに!!!

 もー恥ずかしさ倍増だよー!

 

「あ、あのどうして?」

 

 少し涙目になりながら聞いてみる。

 こうやって恥じらいを煽ることで、女性らしい奥ゆかさが身にしみているような気がしてきた。

 

「片膝ついたときに見えたわよ。いい? もう一つの女の子座りをまずやって、慎重に立ち上がってみて? あ、でも暗示かけてね」

 

「う、うん……私は女の子……パンツ見られて恥ずかしいよ……私は女の子……パンツ見られて恥ずかしいよ……」

 

 あうあう、また失敗しちゃった。

 

 ともあれ、今度はもう一度床に女の子座りをして、足を横に投げ出してからゆっくりと立ち上がる。

 うん、確かにこれなら見えないよな。

 

「うん、いいわよ。今回はグッドよ」

 

 石山さんが許してくれた。

 それにしてもすごく面倒だ。スカートで地面に座るのはなるべくしないようにしよう。まあ、そんな機会滅多に無いだろうけど。

 

「は、はい……それにしても、石山さんもいちいちこんなことしてるの?」

 

「ええ、女子高生にとってスカートの中を見られないように、なおかつなるべくかわいいミニを穿くのは至上命題よ」

 

 石山さんが力説している。

 

「……大学生になってから発病してよかった……」

 

 ポロッと本音が出た。

 

「そうでもないわよ。制服はかわいいし、あたしは学校行事のお陰で好きな男の子が出来て、学校行事でデート出来たのよ」

 

「でも、これ面倒じゃない?」

 

「確かに最初はそう思うわよ。でも女の子らしくなりたいという気持ちがあれば、結構簡単に吹き飛んじゃうものよ」

 

 石山さんの言うことは分かるけど、まだ実感は沸かない。

 

「そう言うものですか……」

 

「ええ、女子力上げるのは面倒くさいものよ。でも、あなたも女子になったんだから、女子力は大事よ。あたしだって女子力は修業中よ」

 

 石山さんでさえまだ修行中というのだから、先はまだまだ長そうだ。

 

「大変だね。私も頑張れるかな?」

 

 正直、不安な気分も結構ある。

 

「大丈夫よ。幸子さんは女の子初心者なんだから、はじめから出来るわけないわよ。少しずつでいいわ」

 

「う、うん……」

 

 ともあれ、どっちにしても今の課題をクリアしないと先へは進めなさそうだ。

 

「さ、じゃあ次の講習よ。こっちに来て?」

 

「はい」

 

 石山さんと永原さんの先導で、学園を進む。

 私立とあって設備はよく、自分の出身高校よりも充実しているのがわかった。

 

「こっちよ」

 

 こうして、また永原さんと石山さんの誘導で移動を開始する。

 どうも順番があるらしく、あっちこっち行ったり来たりだ。

 もしかしたら「短いスカートでの歩き方」を指導するのも兼ねているのかも知れないけど。

 

 

 そして、どうやら今度は生徒用の下駄箱で講習をするらしい。

 下駄箱までの道ももちろん閑散としているけど、時折生徒とすれ違う。

 自分の顔は見かけないはずだけど、それでも制服を着ていると違和感がないらしく、また石山さんと永原さんは生徒と先生なので、どちらかと言えばお母さんが目立つ格好になっている。

 

「大学生活では不要だと思うけど、ミニスカートに慣れるという意味では特に重要よ」

 

 石山さんが声をかけたので来てみると、いつの間にか永原さんがいなくなっていた。

 

「はい。あれ、永原さんは?」

 

 思わず聞いてみる。

 

「ああうん、ちょっと別行動取ってもらってるわ。さ、本題に行くわよ。本来ここはあたしの下駄箱だけど、今は仮に、幸子さんのだと仮定して、ローファーを取ってみて?」

 

 どうやら、別の準備があるらしい。

 

「はい」

 

 体を屈めても届かない可能性もあったので、まず膝を折ってしゃがんで見る。

 うん、ロッカーに相対しているから大丈夫ね。

 えっとロッカーはここだから──よしっ。

 うーん、サイズは大丈夫かな? とりあえず扉は空いたけど──

 

「あ、サイズ合わないと思うからふりでいいわよ。じゃあ、今度は上履きに履き替える想定で、ローファーを脱いだところから」

 

 何とかローファーを取り出した所で石山さんが声をかけてきた。どうやらふりでもいいらしい。

 

「は、はい……」

 

 さて今度はロッカーにしまう番。

 ここからもう一度体制を低くする必要があるわけだけど、とりあえず膝を折って……うん、多分大丈夫。

 えっと……よし取れた、そしたら……

 

  ぺろっ!

 

「うわあ!」

 

 突然、スカートめくりの刑がまたも発動した。今回は後ろからだった上に両手がふさがっていてされ放題になってしまった。

 

「幸子さん、共学の学校は女子更衣室と女子トイレ以外のあらゆる場所で男子の目があると思いなさい。今みたいに角度をつけたらパンツ見えるわよ」

 

「は、はい……」

 

 本当に、些細なことも見逃してくれないのが石山さんらしい。

 

「いい? 身体を傾けないように、パンツはロッカーにだけ見せなさい。じゃあやり直してからまた暗示よ」

 

「は、はい……」

 

 ともあれ、やり直して今度はうまく取り出した上で立ち上がる。

 

「私は女の子……パンツ見られて恥ずかしいよ……私は女の子……パンツ見られて恥ずかしいよ……あうう、声に出すと余計に恥ずかしい……」

 

「あら、とってもいい傾向よ。乙女の恥じらいを身につけている証拠だから。さ、次で最後よ。もう一回教室に来てくれる?」

 

 やっぱり、そういう気持ちの持ちようはとても大事だそうだ。

 

「うん……」

 

 うー、こんなことなら、もっとパンティー選びに時間を割いた方がよかったかな?

そう思いつつも、何とか靴の出し入れの課題を終え、今度はもう一度教室に戻るという。

 次の教室では一体何が始まるのか、期待2割不安8割と言った具合だ。

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