永遠の美少女になって永遠の闘病生活に入った件   作:名無し野ハゲ豚

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永原先生の憧れ

「すみませーん」

 

「あ、ミス小谷学園コンテスト参加者の石山さんと木ノ本さんですね。生徒会長の守山です」

 

 そこに居たのは生徒会長さんだった。

 

「よろしくお願いします」

 

 そういえば、ミスコンは生徒会が主催という名目だったっけ?

 

「えっと、それじゃあ前の人が終わったら写真を撮ってください」

 

「はーい」

 

「しかし……」

 

 守山会長が何やら考え込む姿勢を見せる。

 

「ん?」

 

「いや、やはりお二人が並んでいると絵になるなあと」

 

「えー、よく言われるけど本当にそうですか?」

 

 あたしが質問する。

 

「もちろん、学園一の美人と評判の木ノ本さんと、TS病になって木ノ本さんをも超える美人とも言われる石山さんが並んでいるんですよ。うちら生徒会でも、ほぼこの二人、特に石山さんが最有力だという意見で一致しましたよ」

 

 やっぱりあたしが最有力なんだ。

 

「うーん、やっぱり優子ちゃんにはちょっと勝てないのかなあ……」

 

 桂子ちゃんがちょっとだけしんみりした表情で言う。

 

「ただ、木ノ本さんの場合は女性票ですね。それを取りつつ職員票も取ると勝ち目がありますよ」

 

「そうねえ……やっぱり優子は?」

 

「石山さんの優勝には昔の素行不良だった頃の面影をどれだけ引きずらないか、にかかっているでしょう」

 

 やっぱりそこかあ、そこでも「優一」が邪魔するのね。

 

「ま、いずれにせよ、今年はあなた方二人が大きな鍵になってくると思います」

 

「あ、でも会長さん、実は思わぬダークホースがいるんですよ」

 

「え!? ダークホースですか……それって一体……」

 

  コンコン

 

「入るわよー」

 

 ドアをノックすると永原先生の声がする。

 

「はいどうぞ」

 

「噂をすれば」

 

  ガチャッ

 

「お待たせー!」

 

「わっ、な、永原先生その恰好……」

 

 現れたのは制服姿の永原先生だ。守山会長は驚愕の色を隠せない。

 何せ、「おばさんが無理やり若作りしている」という風には全く見えないからだ。

 それどころか、第一印象としてはあたしたち現役女子高生どころか、現役女子中学生の方が近い。

 制服のミニスカートと、ニーソックスから見える絶対領域がそこはかとなくエロく、髪型もいつものセミロングをちょこんとツインテールっぽくまとめている。

 言うなれば、低身長な未成熟の女の子の魅力と、それと相反する相対的に大きな胸の魅力。この二つの魅力がうまくかみ合い、幼さの中にどこか艶やかさも見える。

 あたしにも似たような魅力があるけど、よりそれを強くした感じ。

 あ、胸の大きさでは勝ってるか。

 

「どう? 似合ってる?」

 

「すっ、すっげえかわいいですよ!」

 

「あらあら守山さん、お世辞が上手ねえ……」

 

「いや、お世辞だと思ってるの先生だけですから」

 

「うん」

 

 桂子ちゃんの突っ込みにあたしも同調する。

 

「と、とにかく、3人分写真撮りますから、永原先生と石山さんはそこに座ってください」

 

「「はい」」

 

「じゃあ木ノ本さん、撮影しますよ」

 

「了解」

 

 守山会長と桂子ちゃんが出ていく。

 控えスペースにあたしと永原先生が取り残される。

 改めて制服姿の永原先生を見る。

 

「永原先生、先生はどうして今回コンテストに?」

 

「何となくよ。私制服はいくつも見たけど、自分で着たことはなかったし……ただ、石山さんがちょっと羨ましかったのかもしれないわね」

 

「え?」

 

 意外な言葉が出る。

 あたしが羨ましい?

 

「そ、それって一体……」

 

「私、学校ではずっと自分がTS病だってことを隠しながら生きてきたわ。小谷学園でも、前の学校でも、その前の学校でも、知っているのは校長先生や理事長先生みたいな一部の幹部の先生だけだったわ」

 

 対してあたしはずっと自分の病気を隠さずに過ごしてきた。

 

「それはどうして?」

 

「中高年の人は、ここの教頭先生のように長幼の序を重んじる人が多いからよ。もし職場が私の本当の年齢を知ったら、外見とのギャップにみんな苦しむわ」

 

 確かにそれは容易に想像ができる。

 

「それによからぬ人が寄ってくる可能性もあるから。もちろん、日本性転換症候群協会の活動も必要だから、そこでは秘密は隠していないわよ」

 

「……以前にも言ったでしょう? 私、100年以上の教師生活の中でも、教え子が同じ病気になったのは初めてだって」

 

「うん」

 

 それはTS病そのものがとても珍しいせいでもある。

 

「自分の病気を隠さずに、最初こそいじめもあったけど、めげずに女の子になろうとし続ける石山さんの姿、それを受け入れてくれたクラスの子たち。私、幸せにしている石山さんがとても羨ましいわ」

 

「私は、この病気になったせいで、忠誠を誓ったはずの主君を裏切ることになったわ。そして、その後のことも含めて、TS病は今も私を追い詰め続けているわ。TS病は、私を縛り付ける呪いのようなものよ」

 

「……永原先生、あたしはこの病気で救われたと思うの」

 

「石山さん……理由を聞いてもいい?」

 

「うん……あ、でも桂子ちゃんの撮影が終わったみたい」

 

 撮影スペースから、桂子ちゃんと守山会長が出てきた。

 

「それじゃあ石山さんお願いします」

 

「はーい」

 

 カーテンで仕切られたスペースに入る。白い背景の舞台と、カメラがある。

 

「あれ? カメラマンは?」

 

「ああ、僕が兼ねてるんだよ」

 

 そう言うと、守山会長がカメラの前に立つ。

 

「左側には鏡があるから、そこでポーズを考えてください」

 

「はい」

 

 言われるがままに鏡を見る。

 写真に映るポーズを考える。という。うーん、やっぱり女の子座りかなあ……

 こうやって……上目遣いにして……いや待てよ、もう一度立ってみてそれから前かがみになって胸を強調するというのはどうだろう?

 そうだ、「レッツゴー」みたいな感じで拳を作って片方を振り上げてもう片方を90度にして……これで女の子座りして上目遣いすれば……うーんこれも違う。これじゃ混ぜすぎだ。

 

 うーん、やっぱり普通に女の子座りにしよう。上目遣いはやめて正面から普通に笑顔を作る。

 

 ともあれ女の子にしか出来ないこの座り方をするのは、あたしにとっては結構意味のある行動だ。

 

「会長さん? これでいいわよ」

 

「あ、はーい。どこから撮ります?」

 

「正面からで」

 

「OK」

 

 会長さんがしゃがむ。

 

「いきますよ……3……2……1……」

 

  ピピッ!

 

 デジカメのフラッシュが眩しい。

 

「これでどうですか?」

 

 デジカメにあたしの写真が写っている。

 背筋がやや前かがみで笑いながら女の子座りしている。

 

「うん、これでいいよ」

 

「了解、じゃあ全員分の写真撮り終わったら壁に貼り付けておくから。じゃあ次の人……永原先生呼んでくれる?」

 

「はい」

 

 あたしはそう言うと、控えスペースの方に戻る。

 

「あ、石山さんお疲れ」

 

 制服姿の永原先生が控えている。他には桂子ちゃんと、1年生の女の子が一人いる。おそらくミスコン参加者だ。

 

「永原先生、守山会長が待ってます」

 

「はーい!」

 

 元気よく子供のように返事する永原先生。

 やっぱり学校の制服を着ると、性格まで変わっちゃうのだろうか?

 

「優子ちゃん、私は行くね。天文部のことが心配だから」

 

「え? 天文部ならもう――」

 

「念のため。よ。優子ちゃんは?」

 

「永原先生と話の途中だから、ここに残るよ」

 

「そう、じゃあね」

 

 そう言うと桂子ちゃんが部屋を去っていく。

 

「あの、石山先輩」

 

「あら? 何?」

 

 一年生の女の子が話しかけてくる。確かにそれなりにかわいい子だけどあたしや桂子ちゃんの敵じゃ無さそうだ。

 

「永原先生と何を話していたんです?」

 

「ああ、うん。TS病について、ね」

 

「あ、そういえばそうでしたね。石山先輩、ちょっと前まで男だったんでしたっけ?」

 

「ええ」

 

「永原先生もでしたっけ? あの人、ミスコンに出るんですね」

 

「今年が初めてみたいよ」

 

「へえー、そうなんですかーしかし驚きですよ。確かに見た目は若いですけど……まさか先生が出てくるなんて」

 

 1年生の女の子と話すなんてことはこれまで殆どなかった。

 こういうコンテストに出るくらいしか機会がないとも言えるかもしれない。

 

「そうよねえ……実はあたしも今日聞かされて……桂子ちゃん共々びっくりだったよ」

 

「木ノ本先輩も同じクラスなのに出るんですか!?」

 

「うーん、そりゃああたしが出て桂子ちゃんが出なかったら絶対去年みたいになるし、その逆もまた然りでしょ」

 

「え? 去年のミスコン何があったの?」

 

「実は桂子ちゃんが参加しなかったのよ。理由はよく分からないけど」

 

 もしかしたら、ちょうど「女の子の日」だったから水着審査を嫌がったのかもしれない。

 まあ、推測してもしょうがないわね。

 

「ああ、木ノ本先輩が参加しなかったせいで――」

 

「うん、去年優勝した当時3年生の先輩が『木ノ本桂子がいないミスコンで優勝するなんて』ってケチが付いちゃって」

 

 その頃から、桂子ちゃんはクラス一の美女として評判だった。

 ただ、実は学園一だったことまでは知らなかったから、当時のあたしは相当違和感を覚えたのも事実だ。

 その時は男だし乱暴者だったから、ミスコンに興味はなかったけど。

 

 そんなこんなで、永原先生が戻ってきて、1年生の子が入れ替わる。

 

「それじゃあさっきの話をしてくれていい? あ、相談室使おうか」

 

「う、うん……」

 

 ここにはもう用がない上に別の人に聞かれるのもよくないという判断だ。

 

 

「ねえ、あれ石山優子と……誰だ?」

 

「よく見ろ。あれは古典の永原先生だよ」

 

「おいおい……マジじゃねえか!」

 

「見違えたな。女ってすごいよな」

 

 

 男子二人組が制服姿の永原先生のことを噂している。

 

「へへ、やっぱり歩いていると注目の的だったわ。ずっとこの服で通勤しようかなあ……」

 

「止めたほうがいいと思います。色んな意味で」

 

 ともあれ、あたしたちで相談室に入る。

 永原先生はあたしの担当カウンセラーということになっているけど、学校で毎日のように会っているせいか、こうやって相談室を使うことはほぼなかった。

 

「それじゃあ、改めて教えてくれるかな? どうして、私には『呪い』でしかないこの病気が、石山さんにとって『救い』なのか?」

 

 あたしは、永原先生に、どうしてTS病で救われたと思ったのか? その理由を言う。

 乱暴な自分を変えられたこと、親の名前を裏切ることがなくなったこと。

 それだけじゃない、2つに分裂していたクラスの女子が1つになったこと。

 「優一」に狂わされた男子たちも、やがて元の姿に戻ったこと。

 男子たちも、あたしの改悛の情を認めてくれたこと。

 

 そして、あたしを許してくれた男の子の一人に、女の子として恋ができたこと。

 それまでのクラスと比べれば、この病気であたし自身だけでなく、クラスのみんなが救われたようにも見えたのだ。

 

「――というわけです永原先生」

 

「そう……本当に、この病気は人を狂わせるわね。石山さんみたいに、この病気を幸福だと思った人は、本当に稀なことよ」

 

「はい、実際自殺者が多いと」

 

「それだけじゃないわ。女の子として生きていくと決めた人たちにも、色々な軋轢が生まれたりするわ」

 

「でもそれならあたしだって――」

 

「確かにそうね。でも私が受けてきたことに比べれば小さいわよ」

 

 それは確かにそうだ。

 

「私は主君を裏切り、村に戻っても帰参できなかったわ。そして不老がバレ始めると死の恐怖からすぐに逃げることにしたわ」

 

 以前聞いたことがある。

 

「――こうして私は、真田家を裏切った。江戸時代になって、真田伊豆守殿と、4代様に救われた時も、私は裏切ったわ」

 

 永原先生の初恋の話だ。

 

「でもそれは、永原先生がずっと一人で苦しんできたからで――」

 

「ええそうよ。でもね、私の不忠を許してくれた人を裏切ったことには違いないの。4代様の命は最後の将軍まで引き継がれ、私は江戸城で……長い時を過ごしたわ」

 

「真田家に再士官したいと何度も訴えてたけど、ついに叶わなかった。それは私が、少しでも真田家に恩を返したかったからで何の他意もなかった。だけど、真田の歴代当主様は、私に配慮して、腫れ物に触るように扱ったわ」

 

「まさかそれって?」

 

「ええ、『善意』で。よ」

 

 以前の教頭先生の話を思い出す。

 悪人が悪を自覚してする悪行はたかが知れている。でも、自分が本当に善意でやっているんだという思い込みのもとで行う悪行は、遥かに質が悪いと。

 

「そして私は、長生きをするにつれ、またしてもかけがえのない恩人に、何の恩も返せなかったのよ」

 

「それって一体?」

 

「夏祭りの時のこと、私の着物、覚えてる?」

 

「ああうん、確か吉良殿だったっけ?」

 

「ええ。吉良上野介殿が、町娘の格好で江戸城に居て、陰口を叩かれていた私を支援してくれたのよ」

 

「実はね、吉良殿を斬りつけた浅野長矩は江戸城で天子様……つまり天皇陛下の勅使を歓待する役目を負ってたのよ。で、実はその時失礼の無いようにと、高家旗本に礼儀作法の指南役をあてがうようになってたの」

 

「その指南役っていうのが?」

 

「そう、吉良殿だった」

 

「あの日のことは、とにかく驚いたわ。いきなり浅野が吉良殿を斬りつけたと……浅野長矩は『意趣これあり候』……つまり『恨みがあります』とばかり繰り返して、『意趣とは如何』と問うても同じことを繰り返していたわ」

 

 気が狂っていたということか。

 

「朝廷との大事な儀式を台無しにされた5代様は大層お怒りになられたわ。あの時の怒りの形相は、今でも目に焼き付いているわよ」

 

「じゃあ、永原先生が言う赤穂浪士というのは……」

 

「浅野長矩の家臣だった大石良雄を中心とする47人が、吉良殿の屋敷を襲撃したわ。そこから全て狂ってしまった」

 

「浅野家は大学殿や本家のこともあって再興したけど、世論に悪人に仕立て上げられた吉良の家は、世論をなだめるために犠牲になったわ」

 

 あまりに、理不尽な話だ。

 

「もちろん私は反対したわ。『かようなことは戦乱の世のごとし。喧嘩両成敗はもはや時代遅れであり、生類憐れみの令とも逆行する』と」

 

「それでどうなったんです?」

 

「上様は『そちの言うことも最もだ。だが天下の将軍といえど世論を無視できぬ』と」

 

 意外な話だ。

 

「私は吉良殿への恩も返せず、吉良殿の本当の姿も伝えられず……当時を知る唯一の人になっても、何の効果もなかったわ」

 

「赤穂事件の時、私は既に200歳近かった。普通ならとっくに死んでいる歳よ。もし命を惜しまず、あの倒れた日に、あるいは本能寺の時に死んでいれば……更なる不義を重ねることもなかったのに」

 

「それだけじゃないわ、明治以降は、もはや真田家と吉良家から受けた恩を返すことは叶わぬと知りながらも、死んでしまえばそれは出来ぬと……本当にバカよ。私は更に不義を重ねることになったの」

 

 永原先生が鎮痛な面持ちで言う。

 

「え!? まだあるんですか!?」

 

「ええ、7、80年程前より起きた戦争の時、私は『どのようにして命を拾うか』ということばかり考えていたわ。私は戦国時代の人間だから正直に言うけど……久々の大戦争に血湧き肉躍るものもあったわよ」

 

「じゃあどうして逃げ延びることばかりを?」

 

「真田家と吉良家のことよ。もはや真田家の当主にさえろくに会ってなかったのに、恩を返さねばという気持ちが勝ってしまったために……私は事もあろうに天皇陛下を裏切ったのよ」

 

「え!? どうして?」

 

「私はその時女学校の教師として山に疎開していたわ。でも、いざとなった時は単独で山脈の更に奥に逃げる算段で、その時は生徒を囮にする予定だった」

 

「あ!」

 

「ええ、そんなことを考えることそのものが、とんでもない裏切り行為よ。でも死んじゃったら二度と恩を返せないって……真田家や吉良家を裏切ることなんかよりも、よっぽど裏切っちゃいけない相手だったのに……私は本当に……最低の女よ……」

 

 敵前逃亡計画は結局実行されなかったけど、永原先生を今も苦しめているのだという。

 

  ピンポーン

 

「えー小谷学園ミスコンテスト、予選の写真が完成しました。ポスターを張り終わりましたので報告いたします」

 

 守山会長の声で校内放送が流れる。

 

「ごめんなさい、長く引き止めちゃったね。さ、行きましょうか」

 

「ええ」

 

 あたしと永原先生は、相談室を出て、教室へと向かう。

 

「そういえば先生、着替えなくていいんですか?」

 

「うーん、もう少しこのままでいたいかな」

 

 ともあれ、まずは一旦2年2組の教室へと向かう。

 

「あれ? 人だかりができてますねえ」

 

「あ、永原先生だ!」

 

 虎姫ちゃんが永原先生を指差す。

 すると人だかりが一斉に永原先生を見て声を上げる。

 

「あら皆さん、ふふっ、写りはどうですか?」

 

 あたしたちはまるでモーセのように人だかりに避けられ、ポスターを見る。

 あたしのポーズも上手く取れているけど、永原先生のポーズはもっと大胆だ。

 

 お尻をこっちに向けつつ、腰を捻って横乳が見えるようにし、顔はこっちに振り向いて、左手をこちらに突き出すポーズ。

 お尻から上を上手くひねることで、太腿からお尻、胸、顔と男がよく見るパーツを見せつけている。

 男が喜びそうな部分をうまく描写していて、なるほど強敵になるという印象だ。

 

「さあ、準備もそろそろおしまいよ。後は女子がリハーサルをするだけだから、男子は解散してね」

 

「はーい!」

 

 2年2組の男子が解散していく。

 

「それじゃあ、メイド喫茶のリハーサルをするわよ」

 

 制服姿の永原先生は、先生というよりまるでクラスのリーダーみたいだ。

 あたしたちはそのまま、女子同士でメイド喫茶の接客練習を行った。

 

 後は本番当日まで、全力を尽くすのみだ。

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