召喚師の改造記   作:獅狼

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タイトルを如何すれば良いか分からなかった。

難産だった割には大して熱い展開でもなければ納得できる話、戦闘ではないかもしれないが勘弁して欲しい。

此処をこうすると戦闘が激しく見えるんじゃないかと言った意見があればぜひともお願いしたい。


ACVD買ったけど時間が……ゲームがどんどん積まれて行く……



加筆しました




過去話《過多戦力(1人)VS過剰戦力(3人)》

これは。中学卒業前の話しだ。

 

 

 

 

《我が校の誇る仲良し美女グループについて》

 

《アリサ・バニングス》ツンデレで勝気な大企業のご令嬢、噂では恋人が居るのではないかという話だ。

《月村すずか》おっとりとした感じでは在るが運動神経も人一倍よくそれで居て芯の通った頑固者なお嬢様なんと言うか達観しているところがある。

《フェイト・T・ハラオウン》天然の入ったそれで居ながらも割としっかり者な中学生でありながらのわがままボディを持った金髪美女しかし何がしかの武道でもやっているのか、街で絡まれたときにモップで撃退していたと言う話がある。

《八神はやて》童顔で小柄では在るが、友人へのセクハラが少々目立ちそれでもなぜだか憎めない子狸、先生を脅しているのではないかという話がある。そういった行動と裏腹に家庭的であるとの事だ。

そして、普段穏やかであまり先頭に立つ事がないが、怒ったときの苛烈さは五人の中でもかなりの物と噂される子…これが高町なのはだ。

この評判の後半は、本当に噂のような感じで目撃者が居たりいなかったり…結構曖昧な感じである事が多い。

 

高町なのはの怒ったときの苛烈さ…と言う話の原因となるものが、あとの二人、主に後者である八神はやてが高町なのはを度を過ぎて弄りすぎたときの事だ。

一瞬だけいつもより低い声で「はやてちゃん、いい加減にしないと怒るよ?」と呟いたそうだ。

 

その瞬間、対象となった八神はやてだけでなく、近くに居たフェイト・T・ハラオウンまでもがビシッと固まり、即座に、それこそ起こられている八神はやてよりも早く高町なのはに謝った為である。

 

*前者二名については幾つかの裏付けされた武勇伝がある為別紙参照である。

 

「……というわけで、放課後に体育館裏に呼び出されたことについて何をしたのかとかなり心配されたのだが?」

「にゃ!!なんで私そんな風に見られてるの!!」

「いや、その説明もしたと思うのだが。心配された理由でもう一つあげるのなら……この手紙だな。うっかり教室で読んだ俺も悪いんだけどさ……

『二年前の事についてケリを着けたいと思うから放課後、体育館裏に来るように』

うん、ケリをつけるとかじゃなくてさ、もうちょっと他の言い回しは無かった?しかも成れない毛筆で書いてるから雰囲気が出てるんだよね、しかも折り方も…表に果たし状って書いてあっても違和感が無い。どうしてこうした?」

渡してくるときも棒の先端につけて間合いの外から渡すと言う完璧果たし状スタイルであったわけであるが……これ以上の追い討ちは止めておこう。

なのははぷるぷる震えている。

「は……」

「は?」

「はやてちゃんに騙されたーーーー!!」

どうやらはやてがこうした方が良いと言ったようだ。

 

 

落ち着くまで一分弱

 

 

「それで、二年前の話だったよね。確かに結構大きい事だけれども、こんな受験シーズン真っ盛りにこんなことしていても大丈夫なの?」

「だ、大丈夫だよ!!もう管理局に入ってるから!!そっちに集中するってだけだよ」

「確かに管理局、それも空のほうは給料が破格って話だね」

「そ、そうだよ。それに公務員だから……」

「でも、管理局って相当忙しくってブラックだって話だから注意するようにな、やりたいことだって言っても身体壊してちゃいかんよ」

「う、うん」

「俺から言う事はこれくらいだ、じゃあな」

「あ、うん。じゃあね……ってそうじゃなかった!!ありがとう、はやてちゃん」

踵を返して足早に去ろうとした俺の手がガシィ!!と掴まれる。

「なんだい?高町」

出来る限りの笑顔で振り返り尋ねる。向こうもニコニコしている。

「危なかったよ、はやてちゃんとフェイトちゃんにサーチャーで様子を見ていてもらわなかったら匠くんの策略にまたはまるところだったよ。

匠くんのお話が終わっていても私のお話は残ってるんだよ?」

グイッと腕を引っ張られる。

「ねえ、どんな気持ち?いつもどおりに話をうやむやにして逃げられると思ったところで腕を掴まれて逃がして貰えなかったってどんな気持ち?」

その挙句、なんかスゲームカつく言い回しをしやがる。

「なあ、その台詞絶対にはやてだろ、なあ、はやてだろ?」

「にゃ、匠くんが八神じゃなくってはやてって呼んでる……」

「そんな事はどうでもいいんだよ!!」

くそったれ、母さんと声が似ている(ほぼ同一)だけあって、時々俺が失敗したときに母さんが言ってくる方で再生される。

―――あはははは、ねえ、どんな気持ち?当たり前に成功するって顔でやっておいて失敗したときってどんな気持ち?ねえねえ、どんな気持ち?

そのときは本当に大失敗だから恥ずかしさが先に来たが……

今はなんだかスゲームカつく。

母さんは馬鹿する+挑発で言ってくるけど、なのはのネタだと知らずに本当に尋ねる様なのが、疑問のときに首をかしげながら聞いてくるのが少しかわいいと思ってしまった自分に腹が立つ。

 

「こんなネタを知ってんのはてめえだろ、八神はやてぇ!!」

 

 

             ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

某所

「おおう、いかんわ。これは相当おこっとる」

「はやて、あまりふざけちゃ駄目だよ。今回は匠に皆で一泡吹かせて過去を水に流そうって作戦なんだから、あまり怒らせると後が大変だよ」

「そ、そうやったな、こんなちいさな勝利で満足したらあかんな」

「そうだよ、さあ、次のフェイズに移ろう」

「よっし、なのはちゃん。その手ぇ放さんといてな」

《もちろんだよ!!》

「それじゃ、手筈通りにね」

《そっちも、逃げられないように準備しておいてよ》

「「もちろん」」

 

 

             ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「くっそ、はやての奴、此処まで見事に己のヨゴレ具合を認識させやがるとは……相手がフェイトなら再起不能(リタイア)寸前まで追い込まれていた!!」

体育館の外壁を叩きながら打ちひしがれる。

「はやてちゃん、なんかもう既に一本取れているような気が……ってまってよ、その発言!!まるで私も穢れてるみたいに言わないでよ!!」

「いや、別にそうは言っていない。だが、考えてみれば分かる話だ。フェイトが今の台詞を言う状況を思いうけべてみろ、きっと何も知らない子供のように言ってくるぞ」

……あれ?なんでかしら無いけど冷たい眼で見下すようにそれはもう雰囲気を持って罵る様に言ってくる絵が想像できたのだが………いや、きっとこれは俺の心が淀んでいるせいだ。

 

しかしなぜかな、違和感を感じない自分が居る。

だが、その想像のおかげで頭が冷えてよく分からない怒りは消えた。

ここは隙を見て逃げ出そう。

 

「ま、まあ…そんな事は置いて、何のようなんだ?こんなところに呼び出して。文面どおりの果し合いか?それとも生意気している奴に焼きを入れてやるぜって言う番長的な考えか?」

「どっちでもないよ!?」

またまた、他の二人と念話で話していただろうなのはが叫ぶ。

「なら早くしてくれよ。今日はアリサになんでか誘われた用事があるんだ」

「……にゃはは、そういえば匠くんはアリサちゃんに色々と頼まれているよね」

「この前は社交ダンスか……いまどきそんなのもあるんだな」

そんなのとは社交パーティーでダンスを踊ると言う事だ。

「え、アリサちゃんそんな事もやってるの?」

「何でも婚約者探しもかねているとかで……小学生のときにも数回行った覚えがあるとか……」

そのときは踊らなかったらしい。

「まあ、政略結婚みたいなのは早々無いらしいけどな。古い人や野心家なんかがそれでも他社と強固な繋がりを欲してこんなのになったとかならなかったとか……」

「不確かな情報なの!?」

「いや、だってな。確かに昔からやってることらしいけど、そんな事俺には関係が無いからな。詳しくは調べてない」

「なるほど……え、でも匠くんって副社長の息子って行ってなかったっけ?」

「ウチの企業は閉鎖的だからな……そういったのには頼まれない限り出たりはしないな」

「へぇ~」

「うん、だからまあアリサとの約束に遅れると色々言われるわけだから俺もう帰るな、手離してくれ」

「うん、じゃあ……ってそうじゃないよ!!ナチュラルに話題変えて逃げようとしないで!!」

一度離された手は再び、さっき以上の力で掴みかかってきた。

「ッチ」

「全く…油断も隙も無いよ……と言うわけで一名様ごあんなーい」

 

足元にミッド式魔方陣が展開される。

「は?おいおい、こんなとこで魔法なんか使っても大丈夫なのか?」

「大丈夫、私たちの迎えだから♪」

「は?おい待て……」

 

転移魔法が発動された。

 

 

視界が転じて最初に映るのは金属で作られた通路。

次いで見えるのは一言で言えばSFとかでありそうなポータルのような装置。

「は?おいおい、此処何処だよ。何処に連れて来てくれたんですか、この娘は!!」

流石に拉致には怒るしかない。

流れるようにヘッドロックに移って少々痛くなるように頭頂部をぐりぐりする。

「にゃぁぁぁぁぁぁ!!いたいいたい、やめて~~」

「なら、こんなところに拉致って何をたくらんでいるか言ってもらおうか!!」

少し弱めながら質問を投げかける。

「先に進めばわかるよぅ………にゃ!?案内するからは~な~し~て~」

先に進めばと言われたのでヘッドロックを掛けながら先に進もうとすると暴れ始める。

「まったく、謎の施設に直接飛ばすとか何事だよ」

文句を言ってなのはを放す。

「も~髪の毛がぼさぼさになっちゃったよ」

「それで終わらせるってすげー。で、此処何処よ」

《…位置情報確認、衛星軌道上だと判断できます》

AC月輪が発言をする。

「ここはアースラ、時空管理局の巡航L級8番艦【アースラ】だよ。いわゆる、次元空間航行艦船てやつだね」

「おいこら、巡洋艦って軍艦の一種だろうが」

「軍艦?」

「寿司の方じゃねえぞ分かっているとは思うけどな」

「……分かってるよ、うん分かってる」

これは確実に分かってねえよ。

「物騒な兵器積んでねえよな?積んでたら撃墜して大気圏で蒸発させるけどよ」

「だだだ大丈夫だよ確かビーム砲塔がついてるだけだから!!」

アルカンシェルはもうはずしていた筈だから……と呟いているのもしっかりと聞き取って考える。

(ビーム兵器も立派に危ないけど……まあ、この規模の艦(・・・・・・)なら備えられる門数も知れてるな)

既に衛星からこの船のサイズ等は測定済みである。

「着いた、ここだよ」

なのはの指し示す部屋には模擬戦部屋(トレーニングルーム)の文字が

「おい、なんだか先が読めてきたぞ」

「はいは~い、いいから入るよ」

いつの間にか後ろに回りこんでいたなのはがドン!!と背中を押して部屋に俺を押し込む。

通常ならそれでも一歩前に出るだけで済ませられるところだったが、なのははいつの間にかバリアジャケットを身にまとい、手に魔方陣を出して俺の肩をつかんで押していた。

「身体強化か!?」

気が付いた所で残念、俺にはそういった適正は無いので身体強化して押し返すなんて事はできない。

「いらっしゃーい」

正面の壁を背にバリアジャケットを装着して仁王立ち。しっかり腕を組んで偉そうに立っていた。

おそらく件の首謀者である八神はやてである。

 

「はっはっは、まっとたで」

「うるせえよ。こっちは用事があるって言ってんだろうが」

「ごめんね、すぐ終わるはずだから」

偉そうにしているはやての隣で少し申し訳無さそうにしているフェイト。

「だったら止めてくれよ、それで何のようだ」

「匠くん、戦えや」

……ん?

「わけが分からん。しっかりと説明しろ」

「私たちと戦って貰おうってことや。ちょっとばかし考えてみたら匠くんの戦闘スタイルをしらんな~と思ってな、なら実際に戦ってみるのが一番ってことで」

「ああ、あれか?何時だったか……この外道(直訳)!!って言ってその後は話を聞かずに帰ったアレの事でか」

「あれ?そんな事言ったっけ」

「簡単に内容をまとめるとこう訳す事もできた」

「……むう、確かにそうやったな。でも今回は違うで、今回のこれは話し合いの場を設けるためや」

「別に話し合いだけなら此処じゃなくてもいいだろ」

「でもそれやと上手くのせられて逃げられてまうやないか!!過去に何度も経験しとるからな、これに勝ったら時間を作ってもらうで!!」

「いや待て、俺は了承していない。それに俺には何の利益も無いじゃないか、そんな取引には応じられないな」

「なら、どんな条件ならいいんや」

「とりあえず、お前ら、管理局とか危険だから辞めてまじめに地球で就職しろ」

「なんでや」

「100%善意からだ。実際なのはが一度かなりの重症を負っただろ。幸い傷が綺麗だったから残らなかった物の、嫁入り前の娘が一生残る疵を……とか貰い手がなくなるぞ」

「うっ……」

「それにはやて、お前はお前でなんかの魔導書を持っているせいで犯罪者扱いされたりもしているのだろ?なぜ後ろ指を差されながらそこまでやる必要がある。わざわざ異界の地でマイナススタート決めなくても地球で一から始めればよかろうに……フェイトは……うん、危ない事はして欲しくないが、元々そっちの住人だったわけだしな……強くやめろとは言いにくいな……」

「わかった、分かったわそれで良い、それでいいから」

「はやてちゃん!?」「はやて!!」

「ふむ?」

 

「こうなったら背水の陣や、もう負けられへん。なのはちゃんGOや!!」

パァっと後ろから桜色の光があふれる。

考えるまでも無い、魔法の行使、それもこの状態で分かるものといえば、戦闘用……

「月輪!!」

開戦(open combat)

月輪の本体である球体が胸元に召喚され、コアパーツを瞬時に形成、全身が装甲に包まれるまで半秒とかからなかった。だが半秒在れば引き金を引くのは容易いので、PAを高濃度で背後に展開するのを忘れない。

俺の(アーマード)(クロス)は他と比べ装甲が分厚い。

俺の戦闘スタイルに沿って高起動戦向きではなく移動砲台だ。

(グラインド)(ブースト)点火》

OBより最高速度は遅いが、溜めがほとんどいらないからの選択だ。

さらに、点火と同時にPAを小規模で爆破させ緑色の閃光で目くらましをする。

「いきなりなご挨拶だな、おい」

完全AI任せの高速起動で距離を離して一言。

しかし、帰ってくるのは言葉ではなかった。

「ディバインシューター、シュート!!」

様子見か、六発の魔力弾が飛来する。

「無駄無駄無駄ァ!!」

PAは展開済み、装甲を貫ける威力は感じられないので避ける必要は無い。というか俺に誘導弾を交わし続ける力はない。

着弾、しかし衝撃すら来ない。

「小さな切り傷くらいは覚悟しろよ、こいつらには非殺傷なんて都合の良い機能はつけられねぇんだ」

アルト1体を正面にビアンコ2対を召喚する。

俺が召喚したのを確認して目が変わる。

そして間髪居れずに魔力弾を打ち出してくる。

いくつかが囲い込むような軌道で他は直射弾だ。

アンジェロ達は一歩引き、俺の周りを固めるように盾を構える。

ギィン!!と本来出ないような音を立てて盾に当たる魔力弾。盾も変色しておらず、たいしたダメージは無い。

全員が突撃の構えを取ったのを確認し、俺はカットラスを放流する。

固体中を泳ぐ刃のヒレを持った魚。此処のように――広くはあるものの――屋内では実に凶悪に成る。

ついでグラディウス。飛翔する剣というのが簡単な表現。

次々と召喚し、一斉攻撃に移った瞬間。

俺となのはの中間で白いスフィアが発生し……爆ぜた。

グラディウスは砕けて光の粒子と消えカットラスは陸に打ち上げられた魚のように一瞬跳ねて動かなくなり、同様に光と消えた。

突撃していたアンジェロは咄嗟に盾を構えたようだが盾は砕けて本体にもダメージが入ったようで……

その隙間を縫う様に走った金色によってすべてが切り倒された。

「おいおい、3対1ですかぁ?」

おどけた感じで言いながらも内心は物凄くあせっている。

「そりゃな、そっちは召喚師やろ?物量で来るのに対して質で何とか成るなんてもう思ってへんよ」

昔は何とか成ると思っていたのか!?

「だから私たちも参加するよ。覚悟してね」

フェイト……中学生になって発育が著しいせいなのか、バリアジャケットも従来の物よりも大人しい、ちゃんとした服になっている。

「フェイト……なんと言うか……うん……」

「うんってなに!?」

とてもじゃないがこの状態で立派になったなどとはいえない。

前BJのだったら凶器だったなんていった瞬間にこの場でトリプルブレイカー間違いなし。

「そっちが過剰戦力三人で来るなら仕方ない、こちらも数の暴力と言うものを……」

《Blitz action》

「数を揃える暇はあげないよ」

フェイトが目の前で体を捻って金に輝く鎌を振りかぶって居る………っておい。

「削りじゃなくていきなり致命狙いとか正気か!?」

《Athlet Armer min》

極小規模のアサルトアーマーで吹き飛ばす。

緑の光で失われた視界が回復し始めたところで視界に大きな桜色の光が感じられサイドブースターを吹かして追加でクイックブーストも発動。

左腕の外部四割ほどが砲撃を受けて少なくは無いA(アーマー)P(ポイント)が削られる。

近くにフェイト、中距離になのは、遠距離にはやて……この状態はマズイ!!

遠くではやてが本を開いて魔方陣を展開するのを視認してOB発動、壁伝いで反対側へと月輪に命令。

その間に召喚をサポートする術式を選択。

クイックサモン、ACに並列で高速に演算をさせて同じ物を同じように高速で召喚する

対象はグラディウス。上方へ射出するように召喚して戦域にばら撒く。

数とは力で在るが故に、大型を一体二体用意するよりも小型が百居た方が対処に困るだろう。

しかもそれが好戦的なモノであるほど攻撃が苛烈と成る。

(10……30………45……60……80……100!!これくらい居れば)

次の準備をする時間ぐらい……

OBを切ってクイックターンで向きを変えたら……目の前には金髪美女が……

「え?」「え?」

ゴン!!

フェイトが突っ込んできた。

まあ、当たり前だろう。クイックターンと同時に姿勢制御で一気に速度を高速から零に近づけたのだから。

追いかけてきていた追従者は同じ減速であっても一瞬の遅れで激突が確定する。

そしてこっちは金属の塊に近く、相手は生身に近い。ダメージは想像通りだ。

俺のACが(かど)の少ないタイプであったのが救いであろう。

刺さったりはせず、俺は少し押され、重量差でフェイトは大きく跳ね返った。

そして装甲を纏っている俺には衝撃だけであり、フェイトと違って意識が飛びかけるとかそういったことは無いので、目の前にいる無防備な敵戦力(フェイト)を拘束すべく拘束具を展開、射出しようと行動に移す。

 

だがしかし、まだ遠くに要るにもかかわらず驚きの制度で砲撃を俺だけに向かって放つ白いのが居た。

砲撃を装甲が薄い味方の居る場所に放つかよ!!

クイックブーストで横にずれて回避を行う。

当たり前だが拘束具はその場に投げ捨て、砲撃に巻き込まれた。

そして、俺は俺でフェイトが倒れているであろう場所に向かって苦手な魔力弾を数発打ち込む。

俺の打ち出した銃弾型の濃緑色な魔力は床を削るに終わった。

『ちょっと、ちょっと待って!!今床に物理的な損傷が出たって警告が出たんだけど!!』

女性の声が響き、全員の動きが止まる。

「エイミィさん、如何したんですか?」

なのはが通信をつなげた。

『如何どうもこうしたもないよ!!殺傷設定の魔法でもあまり傷つかないはずなんだよ?でも本来出るはずの警報飛ばしていきなり警告が出たんだよ!!どれだけ威力の強い……もしくは貫通力のある魔法使ったのさ、なのはちゃん』

「にゃ!!わ、私じゃないよ。いつもどおりのディバインバスターしか使ってないんだもん」

「……わりぃ、俺だわ、久しぶりに使ったもんだからうっかり半実体弾使ってた。ハハッ、そりゃコジマを魔力で固めた銃弾ならこれしきの壁、削り取れ無い筈が無いわな」

床にさほど大きくはないが円錐状の凹みが発生しているのを見た。

もしフェイトに当たっていたら一生残る疵を付ける所だっただろう。なのはクラスの防御力ならば完全に防ぎきっておつりが来るだろうが、フェイトの紙装甲が相手だと直撃ではピンチである。

ごく短時間で有害性がなくなるように改造できた物の、直接身体に打ち込まれれば有害性が弱くなる暇も無くコジマ粒子本来の有害性が発揮されるであろう。

少なくともその疵は焼け爛れたようになるに違いない。

そう考えるとどうやったかは謎であるが避けてくれた事はうれしい。

「…よし、設定は変えたから次からは普通の魔力弾となんら変わりない」

と入っても続きをする雰囲気じゃない……そう思っていた。

「ディバイン……」

「」

マジで容赦が無かった。背水の陣とは正々堂々を好む少女を此処までの戦士に変えてしまうのか……

フェイトはフェイトでまだ少し頭がふらふらするのか後方で回復、休憩中のようであるが、デバイスの補佐を受けて何らかの魔法を使っているのだろう。魔方陣が発生している。

はやてはしっかりこっちを睨みながらフェイトと同じような大きさの魔方陣を発生させている。

その前に居るなのはが酷い。シューター浮かせながら砲撃チャージ。戦意があふれている。

そして気が付くと俺の手足には三色の拘束術(バインド)が絡み付いている。

「この外道がァァァ!!」

《PA再展開、チャージ開始……10%…20%》

クッソ、OBのせいでPA展開が……

《40%……50「バスター!!」

桜色が俺に向かってぶち当たってきた。最初の数瞬は当たる直前で散されていたものの、瞬く間にPAは削り取られ、APの数値がガリガリ削られてゆく。

打開策を考えて周りを見渡してみるが、100召喚したはずのグラディウスが一体も残っていない。

たぶん追いかけて居るフェイトを援護するように残りの二人が打ち落としたのではないかと予想できる。

《機体損傷30%被弾を避けてください》

「ンなこと言われてもよぉ!!」

なぜか身体強化などの補助術式が発動したそばから解除されるのだ。

力業では引きちぎれない。

(このバインドのせいか?)

「月輪、AAは……」

CP(コジマ粒子)が溜まっていないので使用不可です。損傷率50%、戦域離脱を進言します。》

「は?もうそんなに減ったの?」

《魔力をバスターが切れないように追加供給を繰り返しているようです》

「なんですかその謎技術!!」

《カートリッジシステムです》

「そうだった!!じゃ、こっちもだ!!」

Ignition(点火)、魔力炉起動、最小駆動供給魔力6万/min》

ガコンと背中の魔力炉が動く音がして魔力が供給されるのを感じ取る。

「防護壁展開、APの減りを抑えながらクイックサモン、ビアンコ・アンジェロ20体」

《第三防護壁まで展開、左右に散すようにセット、続いて召喚開始。陣を展開、5づつ召喚します》

「おう、やってくれ」

魔力炉はこれのための布石。正直最小駆動だと焼け石に水でしかないわけではあるが持続力で勝負といったところだ。

俺の張っているのは障壁といっても完全に攻撃を絶つというものではなく減衰させる物で在るが故に断続的にダメージを受けている。元々重装甲の月輪では相手の攻撃を百分の一にすれば十分と言える。相性の悪いビームのようなゲームで言うと最初が当たれば一定数ヒットするような削り砲撃ならば弾がそれほど速くなく、直線で如何来るか分かるので避ければ良いし、何より今のような不利な状況で戦うつもりは無かった。

 

魔力炉からの魔力で障壁を修理して自分はバインドの解体に集中する。

解体しては新しい物を二人がかりで掛けてくる為鼬ごっこになるがそれはもう、計算の内で一つ二つを解きながら他すべてを並列思考で崩壊寸前まで解読する。

これで反撃の準備は整った。

 

《AP残り30%、直ちに戦域を離脱してください》

(重装甲型の月輪を三分とかからずにここまで削るか!!)

何より恐ろしきはその精神。完全に次は無いと考えあと少しで三分に到達するほど魔力の放出をし、その虚脱感に耐えているその精神!!

 

《……魔力収束のレアスキルですか……散った魔力を再利用しています》

「そんなのありか!?」

残念、省エネでした!!

月輪が見せてくれる子機からの映像ではなのはの周りに桜色の塊が出来ては杖の前に吸い込まれていく姿があった。

「何これ最強?」

《閉鎖空間内では相手にしたくないですね》

予想以上に高町なのはは危険な砲台に成っていた。

「チィ、弱るのを待っていたがこっちが先にやられちまう!!所詮、布装備(クロス)では砲撃に削りきられると言う事か!!」

破壊寸前まで術式解体したバインドをまとめて引きちぎって逃げようとして足が掴まれる。

「残念、もしもの場合に備えて匠くんの身体の周りに設置型のバインドを仕掛けさして貰っといたで」

はやて、キサマァ!!!!

回避のためにサイドブースターに魔力炉からも供給したため、修復せずに一瞬もってくれれば言いと思っていた障壁はいとも容易く崩壊し、桜色の光は俺に突き刺さった。

 

そう。突き刺さったのだ。

俺の知っているなのはの砲撃より遥かに細く、そして密度の高い本当にレーザーのような砲撃が……

 

「だからか!!だから削りが速かったのか!!」

「そうだよ、私は考えたんだ、どうやったらそのプライマルアーマーを剥がせるのかって、そしてね、テツ君が教えてくれたんだ、基本的な攻略法は数で削るか質で削るか……そしてレーザー相手には減衰率が低いってことも!!」

「あのクソやろう!!一応、機密だって分かってんのか!!」

「それに、その装甲もバリアジャケットに近い物なんだってさ、だったら、PAを剥いでしまえばやることはいつもと同じ!!」

「まて、止めろ!!いやな予感しかしねえ!!」

「受けてみて!!これが今の全力全開!!」

《機体損傷、90%退避してください》

「ッ出来るかこのやろう!!」

レーザーが止まり、俺のACは要所を残してなくなっており、そして正面には眩い光を放つ光球。

何時の間に、その言葉しか出てこない。

大きさはバランスボールくらい。しかし感じられる魔力量はとんでもないの一言に尽きる。

「ブレイク!!」

なのはのその掛け声とともに、カッ!!と言うよりもゴッ!!と音の無い音が聞こえた。

 

何が起こったか想像は容易いが、結果も過程も見る暇無く、俺の意識は吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 

次に目が覚めたのは翌日で、先ず始めに三人と一緒にアリサに怒られた。

なのはの全力よりも遥かに怖かった。

 

その後のお話会、なぜかアリサとすずかも参戦。

と言うよりも

「何時までも鬱陶しいからさっさとケリをつけなさい!!」

だそうです。

そしてなぜだか討論会になっていた。

元々あちらでも二年前の事については踏ん切りと言うか、結論が出ていてそれの話は早く終わった。

こっちは正直合うたびにそのことでうるさいから他に誰か居ない限りは話しそこそこで上手く切り上げると言うことをしていたのだが、今後その心配がなくなったので昔のようにまたからかって遊べるだろう。

他の内容で討論は続いたわけだが……

 

その後、仕事に関する愚痴の言い合いみたいになったと思ったらなのはが急に悩み事を相談してきた。

十三歳の頃から教導隊に入って色々教えたりもしてるんだけど、どうしても強くなる事に腐心して言う事を聞いてくれない子が居るだの、私の教え方間違ってるのかな?だとか……

いやいや、相手の年齢知らないけどまだ十代前半の小娘に教導されるとか受け入れられるような内容じゃないだろ。

そんな感じを言ったものの解決せず。

 

そして面倒になり、ついつい知り合いのベテラン教官を紹介してしまった。

 

確かに素晴らしい教育を施す人ではあるが、徹底的に上下関係を作ってから教えるって手順を取る人だから変な影響が無いといいけど………

 

 

 

 

あ、もちろん後で俺に有利な戦場で再戦したよ?

 

魔力が主食のちょっとHだけどガチエロでは無い週刊誌の漫画とかで出てきそうな謎生物とたくさん戯れて貰いました。

 

ああ、俺は紳士だから二時間ほど席を外してましたよ?

合流する前に思い出して謎生物を送還して少しまってから減摩に戻ったら深読みしなければ健全な状態でへたり込んで顔を真っ赤にした私服の三人が居ました。

 

最後は分かりやすいオチでトリプルバスターぶちかまされたけど問題なかった。流石に追撃されると痛かったので倒れておく事にしたが追加で用意しておいたPA整波装置×6は実に素晴らしい働きをしてくれた。

PAチャージャーも使う事になったが実験はおおむね成功に終わった。

 

問題は重量過多で機動力が酷い物で、整波装置とチャージャーをとりあえずって感じでくっつけたせいで外見も何コレ酷い状態だってことだ。

もうちょとかっこよく見えるようにしないとな。

 

 

 

 

 

 

ああ、それと二ヵ月後、薫くんは半分人工物になりました。

主に骨と筋肉が

 

数で削る質で削るってのは正直な話、どんな物にでも当てはまるわけで、別に洩らしたところで如何って事無い情報だけど……流石にレーザーが良く効くみたいな弱点を、自分たちが使う兵器の弱点を洩らしたらいけないって訳だよ。

各国から既に予約の入っている形態歩兵用PA発生装置にキャンセルが掛かったら如何するんだよ。

一個で年間軍事費用並みにする大口取引なんだぞ。

狙撃されても即死が無いから各国のお偉いさんが挙って予約したらしいからな。

 

そういえば一度企業の成り立ちを聞いた事が在るんだけど、設立当初は町工場な規模で都心から外れたちょっと田舎な場所始まって工具(・・)工作機械(・・・・)しか作ってなかったらしいよ。

その後車両や航空機に手を出して、今に至るとか……そしてどこかで国に気に入って貰えて憲法改定でやりやすくなったとかも言っていた気がする。

 

おっと、大きく話がずれたけどコレで原作主人公組みとの仲はある程度修復された。

しばらくは真っ赤になって親の仇を見るような目で見られていたけど、まあ、それも何とか成った。

 

問題はなぜか月輪がアリサに密告したせいで酷い目にあったと言う事だ。

思わぬ伏兵に驚く暇も無くドナドナ……最近のアリサがやけに情熱的(違訳)なんだが如何したらいいだろうか。

 

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