カットが多いです。
戦闘描写が(経過時間的に)短くて申し訳ない。
次は来月かな~
お前が売った、拙者が買った。だからボコる、徹底的にだ!!
拙者、佐々山小次郎と申す。
つい先日、親友の手によって異世界に送り飛ばされたら何かの召喚と混線して変わりに呼び出されてしまった様で御座るよ。
自己紹介はしたんでござるが……
「佐々木小次郎なら日本で有名だが……一文字違いか……ステータスもそれほど………は?」
「えっと……低くは、ないわよね?」
「あ、ああ低級の英霊かと思ったらそうでもないみたいだ……だが、聞いたことがないぞ」
「拙者、死んで御座らん故、英霊といわれても困るで御座るよ」
「ん?死んで……いないだと!?」
「うむ、拙者友に転移させられのう、故意か偶然か、ここの召喚と混線して拙者が呼ばれたで御座る。まあ、あやつに限って偶然の送還なんぞありえぬと思うが」
「とんでもない友人も居たもんだね」
「まあ、その気になれば隕石を召喚することも容易くやりそうな奴でござるよ」
「隕石?」
「うむ、近くを飛んでいる隕石の正面に門を開いて、適当な位置にPON!!で御座るよ。まあ、趣味じゃないといってよほどなことがない限りやらないで御座ろうが」
「そ、そうか。ところで君の力を知りたいんだが……どんな力をもっているかによって
だんだんと話が壮大になり始めたところで切嗣が今後の話を切り出してそれをさえぎった。
「そうで御座るな、とりあえず武器はこれで御座るよ」
取り出したのは実父が打った大太刀、二メートル近い長さを持つ長すぎる日本刀。
銘は《物干し竿》完全に例のあれである。完全に意識している。
「銘は物干し竿で御座るが……親が打った物で確かに業物では御座るが、話にあるものとは別物で御座るよ」
ヒュッ!と音を鳴らしてその刀が振られる。
その一閃は銀線のみを残し、刀の実態を捉えることは常人の目ではできなかった。
「ふむ、だが相手は西洋の英雄が多い。よって叩き切るような豪快な武器が予想されるが、折れたりはしないか?宝具というわけじゃないんだろう?」
「うむ、ある程度は技術でどうとでもできるで御座るよ、まあ、折れてしまったらそれで、友からもらった物が有る故」
そういって刀をしまう。
続けて機殻刀を取り出す。
完全に機械な鞘に収まっている刀……柄に鍔も完全に機械だ。
「何だそれは……まるっきり機械じゃないか」
「
「いや、まあ、確かに見て分かるくらいに変わっているが……」
近代的な機械であるにかかわらず近接武器である刀とは之如何に叩き合ってどうするのだと
「まあ、之の届く範囲でなら後出しでも負ける気はないで御座るよ」
スッと、音もなく鞘に入っていたはずの刀は振りぬかれていた。
【僕たちは気づかれないように日本へ入国する。君とアイリは表から堂々と入国して好きなように冬木を観光してくれ、要するに撒き餌のようなものだね】
いよいよ聖杯戦争に赴こうと言い出した切嗣はそう作戦を述べた。
【そして、僕たちはその戦闘中に隙があればマスターを狙撃する】
しかし、小次郎の頭には狙撃される敵というものが想像できなかった。
今まで戦ってきた猛者共は近接専門であれば銃弾を切るか、殴り落とす。
遠距離専門であれば玉がちょうど中間でぶつかり合うと言う千日手が始まる。
そんな光景しか見てきたことのない小次郎としては、狙撃は単なるけん制という考えしかない。
なぜなら数が足りない。
質量の小さい一発なら用意にしのぎきれる。
そんな考えなのだ。
狙撃ならせめて杭でも打ち込まないと、ズドンとね。
だからついうっかり聞いてしまった。
「当たるのか、当たったとして損傷を与えられるのか、せめて対物ライフルくらいは必要ではないか」と
その瞬間、ポカンとされ、その後に人を殺すのにそこまでの火力はいらないといわれてしまった。
ヘッドショットを噛んでとめたり、指二本でつかんだりする人が居るのにどうして一発でしとめれるといえようか!!
せめて全方位からあらゆる急所を狙って打たないと駄目じゃないか?
そう考える小次郎である。
だが
まあ、マスターの暗殺よりもサーバントの殺害のほうが確実だろうから、自分が斬ればそれで良い話だと、小次郎は結論付けた。
そして現在。
「ふ、我が誘いに答えてくれたことに礼を言おう」
「まあ、拙者喧嘩を売られたら高額で買い上げることにしているで御座るよ、ランサー」
物干し竿を鞘から抜き、鞘をアイリスフィールに手渡し、前に出る。
「少々邪魔になるゆえ、預かっておいてくだされ」
「ええ、あなたの力を見せてちょうだい」
「御意に」
「ほう、その獲物……ずいぶん細いが、途中で折れてしまわぬだろうな?」
「ふむ、確かに、之はただの業物、大業物に踏み込む寸前といった程度で御座る。
だがまあ、この程度折れぬようなら拙者が切り札を使う必要は無かろうよ」
挑発、分かりやすいほどの挑発。
「ほざけ!!」
しかし、之は相当な挑発である。
武人が魂ともいえる獲物を指して、折って見せろ、そうすれば本気を出してやろう。
そういったのだ。
つまりは、こんな細く、薄いものを貴様では折ることはできない、そう言っているも同然だ。
そして一合目、
ギャリッ!!と金属が磨りあう音が聞こえた。
終わった動きは長槍を持つ腕を伸ばしきったランサーとその槍に刀の腹を当て反らし、若干懐に踏み込んだ小次郎。
そして次の動き、槍の側面をすべらせその槍を持つ手を狙って物干し竿が振られる。
しかし、その長さからその斬撃の範囲は手どころか、胴体を割断しかねない。
ランサーはそれを即座に判断し、長槍を捨てて後ろへ大きく跳ねた。
短槍で突けば良いじゃないかとも思うだろうが、恐ろしきはその持ち方。
右で柄を持ち、左は刀の背に添えられていた。
通常剣は刃渡りが一メートル以下、大体80cm位だろう。
しかし、小次郎の物干し竿はその2倍はある、それで居て他(西洋剣)と違い、細く、薄い。
ゆえに長くても剣速は速く、剣を相手にするのと同じでは逃げ切れない。
そしてさらにはその構え、後退は無く、斬る事のみを考えた超攻撃的なもので、より加速を、出てきたものをただ斬り伏せるのみと姿が語っていた。
短槍を前に出せば、その手が切り落とされただろう。
つまり、槍を捨てたのは正解だ。槍を押さえられながら降られた刀を避けるには捨てるしかなかったのだ。
「正解で御座るよ」
小次郎はランサーの落とした槍を拾って投げ返す。
しかし、狙いは心臓でさらに腕だけで予想外の剛速だ。
ランサーはそれを容易く避ける。
槍は背後の地面に突き刺さる。
「拾うで御座るよ、之で、拙者を一撃でしとめれるという慢心はなくなったで御座ろう」
それまで目を細めて鋭さの欠片も無いやわらかい表情をしていた小次郎の表情が変わった。
「クッ、なるほど……これはこれは、
ランサーが言葉を紡ぐにつれ、小次郎の眼光が鋭くなる。
「ここからは挑む心算でいかせてもらう!!」
ランサーが地を蹴る。
「クハッ!!」
息を吐き出すよう獰猛に笑い、小次郎の姿が消えた。
ランサーは動揺する。視界から影を残さずセイバー(仮)の姿が消えたのだ。
ランサーは急ブレーキをかけて周囲を見渡す。しかし、セイバーは見えない。
「どこへ行った、セイバー!!」
「ハッ、どこへだと?」
「ここだ」
目の前、槍を挟めないほど近くに小次郎が現れた。
刀を上段に構えた姿で
「!?」
達人でも回避不可能な状況。
言ってしまえば懐に瞬間移動されたも同然なのだから。
ほぼ無拍子。すでに刀は下りてきている。
ランサーは構えているものの、それはあくまで槍の射程内外の敵との戦いを考えたもので、懐にもぐりこまれた場合の構えではない。
どうあがいても逃げられない。小次郎の刀の射程は約二メートル。
重厚な鎧を着ている訳でなく、軽装であるランサーは容易く両断されるだろう。
「ッ…ウォォォォォ!!!!」
しかし、そんなことであきらめるようならば英雄とは呼ばれない。
大群を一人で相手にする、常識はずれの巨獣を倒す、そういった絶望的な状況を超えてきたものが諦めて足搔かないはずが無い。
ランサーは両の槍を小手先のみで回し、己を狙う凶刃と身体の隙間に槍を送り込み、槍の端を持って抵抗しながら身体をねじり何とか避けようと身体に無茶な動きを要求する。
さらに地を蹴り、遠くへ逃げる。
対し小次郎はただバカ正直に斬り下ろす訳はなく逃げるランサーを追いかけるように軌跡を曲げる。
結果は、
「グゥ……ッハァ……」
大きく逃げたランサーはしかし、その身に受けた傷を抑え、膝を付く。
だが、その傷はリタイアと言うほど深くは無い。
「ふむ、上手く逃げたで御座るな、今のは決まったと思ったので御座るが」
先端だけが赤く染まった物干し竿を見て、小次郎はつぶやく。
「しかし、結構なダメージは入ったで御座ろうよ、次は避けられるで御座るか?」
ピッ、と刀を振り、血を飛ばして再び歩き始める。
その一撃に、傍から見ていたマスターたちは不理解、不可解なものを得ていた。
突っ込むランサー、ただ歩みを進める
その次の瞬間だった。
唐突にランサーが足を止め、あたりを見渡し始めたのだ。
そして一言、「どこへ行った、セイバー!!」
ランサーのマスター、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは苛立った。
(目の前に居るだろ!!何を言っておるのだ、ランサー!!)
アイリスフィールは純粋に状況が把握できず、オロオロとするしかなかった。
そして切嗣は冷静に分析した。
(何かしらの宝具か?そんな話は聞いていないが、確かに、ランサーは小次郎を
之は大きなアドバンテージになる。そう表には出さずとも、札が増えたのを喜んだ。
そしてランサーは小次郎が刀を振り上げたところでようやく気付き、その一撃を辛うじて致命傷にならないように防ぐことができた。
急ぎ、ケイネスは魔力を回すが、距離がありすぎ、回復魔術は減衰が激しく、次の攻撃までには間に合わない。
歩いて近づかれたとしてもだ。
(まずい、マズイぞ!!どうする、宝具…駄目だ。この状況を打開できるものではない!!)
ランサーの宝具は相手を削ることに特化していると言ってもいい。
起死回生の一撃ではなく、魔力を断ち切る赤槍と癒えぬ傷を与える黄槍。
常時発動方で、少しづつ相手を削り、弱らせる。
長期戦では強い、だがこの状況は打開できない。
(令呪を使うしかないのか!!たった三度の絶対命令権を、こんな序盤で!?)
プライドに触れた。
三度許された切り札であり自分をマスター足らしめるモノ。
名家であり、神童と呼ばれだ自分がこんな序盤で之を使うことになる。
それはつまり、追い詰められていることに違いない。
しかし、それを認められず、ランサーが弱いことに激怒し、だが、ここで敗退するわけには行かないと、高速で頭を動かす。
その間も回復魔術はとめず、状況を血走った目で確認し続けている。
(なにか…何か打開策はッ!!!!)
「……la………lala……………la…」
そして、状況は加速する。