魔法使い「聖杯を嫁にしたんだが冷た過ぎて辛い」 作:シフシフ
時間を一気に飛ばそう、そう思うと、何故か飛ばずに物語は進む。
おかしい……時間が飛んだので初投稿ですって言おうとしたのに……これじゃあただの初投稿じゃないか……!
今回は丸々1本ショウ視点!
下ネタ注意ですぞ!
それと、勘違いに繋げるための回なので勘違い要素は少なめな気がするぞ!先にマユ視点でも良かったかもと思っているぞ(未練タラタラ)
ちなみに作者が一番好きなクラスはバーサーカーです(1ミリたりとも関係の無い話し)
今回も変だと思うので「ここ、こうした方がいいんじゃね?」みたいなコメントはありがたいですよ?(何故か上から)
◻
麦粥を聖杯ちゃん……もといマユ……ちゃんに食べさせた。
ふっ────マユって呼び捨てにするの恥ずかしいな。
んんっ、だが夫としてマユと呼び捨てにしない訳にはいかない(固定観念)
恥ずかしさをこらえ呼ぶのだ。
麦粥を食べ終わったマユはすぐに寝てしまった。……麦粥を持って行った時も寝ていたのだが。
ベッドが汗等で濡れている事を考慮し、魔術で乾かしておいた。
……俺も今日の予定は特に無いな。さて、何をするべきか。
1階に降り、リビングに向かう。
そこは正しく新築の様な見た目だ。全ての家具が新品なのだから仕方ない。さらには趣向品の一つすらない為、聖杯ちゃんの言った「こざっぱり」と言うのはこのリビングにも当てはまるだろう。……マユね、マユ。よし、覚えた。
このリビングをどうにか出来ないものか……。
「ふむ……」
リビングといってもリビングダイニングキッチンなので、料理を作りながらでもリビングに居る誰かと会話が出来るのだ。
……普通ー。なんだこの家は、本当に魔法使いの家なのか?
否!断じて否!
こんなのタダの家よ!辺境の地に建ってるだけの掘っ建て小屋よぉ!
という訳で、魔改造しようかな!
と言っても?いきなりテキトーに手をつけると取り返しが付かないので、ゆっくりと設計を練っていこうと思う。
マユちゃ……マユにバレないようにこっそりとな。ふふふ、既にマユが驚く顔が目に浮かんでいるぜ。
「まずは買い物か」
設計台?的なものを買わなければならない。……ん、わかったぞ、昔みたいに幻獣の皮とかで作ればいいか。魔法使いっぽいからという理由で当時やっていたが、確かに「それらしい」しな!
外見は変えずに内装を変えよう。ここが俺達の家だ、って言ったしな。内部だけ広くするか?うーん、幻獣などの素材とか使うべきか……悩む。
…………………………夜だ(驚愕)
待て待て待て……夢中になり過ぎだろ俺……聖杯ちゃん、じゃなくてマユちゃんはどうなっている?(結局マユちゃんと呼ぶ事にした)
餓死してないか?昔は狼とかペットとして育てていたが……死んでないよな?
さ、流石にそんなことは……いやだが生まれてから食したものが麦粥だけだぞあの子。栄養たっぷりではあるが……。心配だな、見てこよう。
自分が篭っていた書斎を抜けて、リビングへ。
短い廊下を数歩進み(この廊下に地下室に行く階段もある)、リビングに入ると驚愕の光景を目にした。
それは──────────
「……………………汚い、だと?」
もう一度言う。汚い。このリビングは正確にはリビングダイニングキッチンだ。……うむ、キッチンが凄いことになっている。
そりゃもうきたねぇなんてもんじゃねぇ。明らかに「実験しました」と言っているかのような汚さだ。
だって積み上がってるもん、汚れた鍋が積み上がってるもんこれ。
えぇ……うわ、よく見たらいくつか皿割れてるやん。
まぁ犯人は探すまでも無いんだが……餓死してないだろう。うむ、確信した。むしろ満腹で横たわっているに違いない。
「うぅ……ぐすっ……」
ふぁ!?えぇ!?な、ええっ……?!
ええええ、な、なんかマユちゃん泣いてるんだけどぉ!?ソファーで体育座りして泣いてるんだけど!
ッ……!!
よく見たらテーブルの上に料理が並んでいる……?いや、あれは料理なのか……?ちがう、あれはダークマターだ。
しかし口をつけた様子がないということは……まさか俺を待ってたのか……?な、なんて健気なんだ!許す!汚くしたの許すよ俺は。もう褒めちぎってキスまでしてやる!
「まずいぃ、たべれない……おいしくない……」
食えないんかい!
え、お腹減って泣いてるの!?俺が帰ってこなくて悲しんでるとかじゃないのな。
可愛いから許すわ(断言)
さて、なんて話し掛けようか。とりあえず許すけど、一言言わないといけないだろう。
「うぅ……かたづけなきゃ……かえってきちゃう」
……………………………………自分、見守っていいっすか?
えー、突然ですがここからは実況、ショウがお送り致します(母性暴走)
さぁマユ選手立ち上がった!おおっとぉ?お腹を押さえているぞ!お腹が減っているのか、それとも食べたものがお腹にあたっているのかぁ!?
さぁここで審査(診察)が入りました。
えー、どうやら食あたりの様です。豚肉を食べてしまったようですねぇ……生で!
なんてワイルドなんでしょうか……!おおっと思わず実況、キアリーを放ったァーー!
「うっ?……あれ、いたくない?」
ぐはぁぁああ!?
………………ぐっ、くっ……ダメだ、俺、が……
うぉおおおおぉぉおおおおお!
復活!復活です!マユ選手のお腹と私の「今すぐ好奇心など投げ捨てて抱きしめたい」と言う欲望からの復活です!
「うぅー……ひのつけかたはわかったけど……こげちゃう」
──────────────(昇天)
――――はっ!!……えー。たったいま見た事をお教え致しますと。
マユ選手は焦げ付いたフライパンを両手で一生懸命に持ち上げ、焦げ目を見ながら先程のセリフを言っていました。その時の首を傾げる姿……わたくしの記憶にしかと刻み込みました。
目の保養とは正しくこの事か。
「……せんざい、どこ……?これがスポンジで……これは?」
あー、マユ選手、フライパンが重すぎたのか置いてしまいました。そして洗剤を探し始めたようです。
本来ならばマユ選手では荷が重い(文字通り)フライパンは横に避けて、軽いものからやるのがベストなのでしょう。なにせ、フライパンを置いた時、小さく「ピキ」っと言っておりましたからねぇ、小皿かコップかそこらが割れてしまったのでしょう。
なかなか強く下ろしてましたからねぇ。フライパンは重心が前の方なので持ち手を持つと重いですからね、マユ選手には辛かったのでしょう。
おおっと、何か手に取りましたよ!?
あれは……?
……ん?
…………んん?
あの、魔王の使い君達……何故、何故キッチンに俺の私物を……?
しまう所なかったのか?
「んー?なににつかうんだ……せんざいいれるの?」
そこにはバベルの塔を入れます。上下に動かします。天地乖離す開闢の星が出ます。
「……しましま、かわいい」
名称をTENGAと言います。
あ!そうか……魔王の使い達はTENGAを知らなかったのか!そしてマユちゃんと同じく調理道具と間違えたのか!
あれは俺が苦労して再現して作った奴だ、あまり使ってないがな。
それと、マユちゃん。ソレは、可愛くない(断言)
「んー?」
なぜそれに興味を示したんだマユちゃん!!はよ、はよ清掃はよ!
そんなもんは捨てなさい!
ッ──────!
「こうっ!…………たおれた、ちがうか」
やめてっ!ぼくのオナホで遊ばないでっ!そんなにたくさん色んなものを突っ込まないでぇ!使用用途としてはナニかを突っ込むことだけども!
調理器具を突っ込むことじゃないの!モノ入れだから!物入れじゃないの!
ガバガバになっちゃう!無駄に色んなもの使用して作り出した世界初のオナホが幼女に弄ばれてガバガバになっちゃぅぅぅ!
ありだなッッ!!!!!!!!!
……まぁ、アレだ。うん……止めようか。
「─────────何をしている?」
「っ!?」
んん。切り替えていこう。ここからは真面目なパパンだ!(違います)
「……聞こえなかったか?何を、している?」
「こ、……これは、その……ごはんをつく、てて」
「そうか……」
まぁそうだよな。ご飯を作るとかつまみ食い以外にキッチンに来る必要性は無いからな。
とりあえず褒めなきゃな。初めての割には頑張ってたんじゃないか?勝手に火を扱うのは怖いが……怪我も特にはなさそうだ。
「……後は俺に任せておけ」
「ぇ……?」
俺はほっと一息つく。
キアリーを使用しなければならないくらいには重症だったからな。
俺の落ち度だ。まさか家の設計に夢中になりすぎるなんてな。情けない。
「俺のいない間によく頑張った。テーブルに着いて待ってくれ、すぐに用意しよう」
「……!よ、よういってなに?」
「ん?食事だ。腹が減っているのだろう?」
「う……うむ」
「なら、座っているといい」
「……」
ちゃんと言うことを聞いてテーブルに行ったな。偉いぞ。……ふ、語尾にハートが着きそうなのを必死に我慢する俺の気苦労も知らないで……知られたら困るけどな♡
おろろろろろろろろ。意識して付けると気持ち悪過ぎて笑えねぇ。
「……」
……。
膝に手を当ててしっかり待ってる。何あの可愛い生き物。何で緊張してるの?可愛すぎないか?もしかして怒られると思ってたのか?
なら怒った方がいいのか?注意だけはしておくか、その方が良さそうだ。
まてまてまて、わかったぞ俺は。
料理の勉強を一緒にやればいいんだ!!革命キタコレ……。
手取り足取り、1から全て俺が教えてやるぜ……(イケボ)
やべえ、興奮してきた。落ち着け俺。まだ、まだ早まるんじゃない。何かさり気ない会話で場をつなぐんだ。
「俺がいない間、ずっと料理をしていたのか?」
「!」
ビクッ!って感じにこっちを見たな。あと、膝に乗せてた手を絡ませてモジモジしている。……ふっ、俺レベルの童貞になると客観的に物事を見る事により
細かな変化も見逃さないぞ。今の俺はな……。
「…………ぅむ」
「本当か?」
「…………た」
「た?」
言葉を詰まらせたようで、肩が上がっている。目も挙動不審だ。恐らくは家の中を歩き回っていたのだろう。俺の書斎までは来なかったようだが。
「たんさく……してた」
「そうか。家の構造は理解出来たか?」
「うむ……い、いいのか?」
「……何故それを問う?」
家の中知らないとか、むしろ怖いわ。是非知ってどうぞ。
しかし、胸の前で手を合わせ問われるのはイイな。かわいい(語彙力低下)
「……わ、わたしがにげてしまう、かもしれない……だろう?」
「──────────(昇天)」
必死に何かを伝えたい、そんな想いが伝わってくる。しかし、上目遣いはあかんて……死ぬわ。
「────お、おまえからすればわたしが、ちえをつけるのは、いやなのだろう?」
「…………」
……恐る恐るといったように、椅子に座りながらだが俺に問う。マユちゃんがそう感じた理由は恐らく、俺が無表情で無愛想だからだろう。
そしてそれを今更どうこうしようとしても……邪悪な笑みとかそんなふうに言われるに違いない。
どうにか言葉で伝えなくては。しばしの思考のあと、俺は口を開く。一言一言丁寧に……。
「──俺は
「────ッ!そう、か。……そうだろう……そうだろうな!」
……!?な、何故涙目に?!しかも明らかに「怒っている」!?
「きさまがもとめているのはわたしのからだだろう!?わたしのからだのせいちょうがもくてきなんだろ!!」
「ッ!」
な、な、なんだとぉおぉ?!バレてる!?成長したら沢山ヤリたいとか考えていた事がバレているぅー!?
いつだ……何時気がついた!?どこにバレる要素が……!!
あっ(過去を振り返りバレる要素を無数に見つけた時の声)
「なまえだっておざなりだ!わたしにはなんのかんじょうもいだいていないのだろう!?ついにおもいだしたのだ、きさまの“神殺し”のいつわを!」
……青ざめながら捲し立てるマユちゃん。
気迫が怖いわー、沢山食べて嫌な事は忘れようか!(現実逃避)
それと、君に抱く俺の感情は……むつかしいな。愛ってなんて表現すれば……(現実逃避)
「きさまは───────!
「……ほう」
“殺す気なのだ”
反響する。
何度も頭の中を跳ね回り……その言葉に俺は……確かに憤怒の情を覚えた。
すこし、叱る必要が出てきたのかもしれない。
魔王の使いサイド。回想
(´・ω・`)つ「TENGA」「ウガ?ウガガ?(何これ、どこしまえばいいかな?)」
(・ω・`(・ω・`(・ω・`)「うがー(わからん)」
(´・ω・`)「ウガ……(えぇ、じゃあ……見た感じキッチンかな)」
(・ω・`(・ω・`(・ω・`)「ウガガ(せやな)」
次回は今回の場所のマユ視点をお送りできたらいいなと思う。
次回の予定。
・一人きり(違います)に興奮して探索だぁー!とはしゃぐマユ
・お腹減った!料理作るぞ!……わからん!教えてアーチャー!えっ?わからん?
みたいな感じを予定。そんなマユを見守ってもらおうかなと……OK?
誤字脱字、コメント、お待ちしております。