魔法使い「聖杯を嫁にしたんだが冷た過ぎて辛い」 作:シフシフ
今回はなんと……!!
1、ショウ視点
2、マユ視点
3、ロビン視点
となっております!!!初投稿だゾ!
ただ、久しぶりに書いたのと、テストのショックでそれぞれの視点は1000文字位の短いものとなっております。
初投稿だから文字数が少ないのは仕方の無い事なのだ。うん。
□
「…………」
部屋に着いた俺たちだったが、マユたんはぷんすこしている。サーヴァントに会えると思っていたのに会えなかったからだろうか。それとも、単純に俺と同じ部屋なのが嫌なだけか。
後者だった場合、俺の心は死ぬ。
いやしかし、俺の妻だと明言したマユたんだ。俺は信じるぞ(震)
だが気になるには気になるし、聞いてみるか……
「マユ、何か不満があるのか?」
「………………ベッドがたりない」
そう言って指を指す。なるほど。確かに普段マユたんが使っているベッドはキングサイズだもんな。一人用の備え付けベッドでは小さいか。サイズがキングなのは俺の愛の表れ+俺が一緒に寝るためだ。ダブルでも良かったが、キングの方がこっそりと抜け出したり入り込んだりが楽だと考えたのである。
よし、チャチャッと魔術で大きくしよう。
「────これでいいか?」
「ぇ……ぃゃ…………うっ……ま、まぁいい」
む?反応がイマイチ……はっ!分かったぞ、無理難題を言って甘えようと考えていたのか……?!
一人用サイズのベッドに2人でぎゅうぎゅうに入りたかったのか……!?
く〜〜ッッ……!!惜しいことをしたッッ……!今更元のサイズには戻せない……!!
「に、にもつは……どこにおく?」
マユたんがそう言いながら肩から掛けていた鞄を抱き締める。
明らかに不安そうだ。それか、中に大切なものでも入っているか?現状、マユたんの私物なんてほぼ無いが……本とお裁縫セット位では?……あ、でも水とか保存食とか用意してた気がするな……さすが俺の嫁。サバイバルの可能性すら考慮しているなんて……!
ちなみに、現在のマユたんの格好はパーカー+スカート+肩掛け鞄という健全なエロスを感じ……コホン。とても可愛らしい格好だ。パーカーはピンクが基調となっており、フードの部分が猫なのだ。耳もついている。
ソックスもポイントが高い。衣服には魔術で保護をかけてあるから、寒くも無ければ暑くもない程よい温度を保ってくれるはずだ。
呪文は戦闘に特化したものが多いが、魔術はそれこそ細かい所にまで手が届くので使いやすいな本当。
「好きなところに置くといい」
「……ぇっと……ここでいいか」
そう言って「ネズミさん鞄」をベッドの横にあった化粧台に置くマユたん。
手当り次第買い漁った中からあの鞄を選んだ時、「猫さんパーカーとネズミさん鞄を合わせれば弱肉強食だな!」と謎のこだわりが独り言として口から零れているのを俺は聞いてしまった。
かわいかった(語彙力の低下)
「こ、このあとは……なにをするんだ?」
……かわいい(語彙力(ry)
明らかに緊張しているマユたんに俺は動揺を隠せないはずだがかわいさによって動揺は吹き飛ばされていた。何を言っているか分からないが、俺も俺を抑えられない(謎)
心做しかマユたんの顔が赤くなってないか……?まさかまた風邪を引いたのか!?
くっ、すまない!マユたんの体のことを考えずに世界を寒くしてしまった……!!あれが原因で風邪を引いたのだとすれば完全に俺の責任……うへへ、視診触診の時間ですな。
「マユ……?顔が赤いが……体調でも悪いのか」
「っ〜!!……ちがう!へやがあつい!それにおまえがちかいのだばか!あつくるしい!」
「……?」
部屋が暑い……?そんな馬鹿な、マユたんの洋服には魔法使い(童貞)の俺が全身全霊の愛を込めた魔術や魔法、その他技術を注ぎ込み、さらに幾重にも重ねられ、神殿と化している筈だ……温度調節をミスった……?
そんな訳はない!とは言いきれないな。マユたんの着る洋服、という要素が俺を興奮させ術を狂わせた可能性は0では無い。あるいは術の重ねすぎで不具合が生じた場合も考えられる。そうはならないようにやったつもりだったが。
1度回収し、術を確かめなくてはならない。
「術に不備が出たか……マユ、服を脱げ」
「…………ふぇ!?」
「何を驚く?やりたいことがあるんだ」
「や、ややや!?」
「や?」
「いやーーーーーー!!」
…………あれ?マユたん!?……物凄い勢いで部屋から出ていってしまった……
▪
この変態!助平!すけこまし!あのクソ魔法使いがー!
なななな、なにがヤリたいだ!死ね!私の肉体はまだそういった事をするだけの成熟を迎えていないわ戯けえ!!
「はぁ、はぁ、はぁ……。むぐぐ…………」
『マユと俺は同じ部屋でいい』
『───これでいいか?』
『マユ、服を脱げ』
『ヤリたいことがあるんだ』
…………
「かくしんはんだぁぁあ!」
お、おおお、犯す気だったのだ私の事を!な、なななぜこよタイミングへ!?(動揺)
家なら何時でも出来ただろうに!ま、まさかたくさんの人がいる場所じゃないと興奮しないとかそういう特殊な奴なのか!?ど、どうにかして状況を打開する必要ががが……!
ま、まて落ち着け……既成事実を作ればショウの弱味を握ることが出来るかもしれない……が、この体でアレを受け入れるなど不可能。死ぬわ。ショック死するに決まって…………ひっ、ショウなら死んでも蘇らせることが……出来てしまうっっ!?
こ、怖すぎるッッ……!
ほ、保護を求めよう!ダヴィンチ辺りに相談すれば良いか!?
は、早くしなければショウに見つかる!急げ急げ!逃げろー!
…………ふふ、なんか楽しいかもしれない。
っ!いやいやまてまて、子供か私は!鬼ごっこでもしているつもりか!!
犯されて死に、生き返らされる永遠ループが待っているんだぞ!?楽しくなんかあるわけないだろ!
「っ!」
っ!な、なんだロビン。……?
言いたいことが、ある?
△
ぐちゅり、ぬめり。
耳障りな音が私の鼓膜を叩く。
腕や足が泥に呑まれ、
激痛が私を苦しめる。
けれど、耐えられる。
マスターの声が聞こえる度に、私を苦しめる泥が僅かに離れて行く。心が暖かくなり、まだそばに居ても良いと思わせてくれる。
でも、苦しんでいるのは私だけではない。
この世全ての悪であり、けれども無垢な子供でもある。
この子は苦しんでいる。
この世全ての悪と無垢な少女の2面性が、思考や心を蝕んでいる。
…………私は、柱だ。
この世全ての悪に無垢な少女が潰されてしまわないように、支える柱。
この子が受ける
泥に浸かって、押し留めて、少女の未熟な心が囚われないように。
────苦しい。痛い。死にたい。
────楽になりたい。苦しみから開放されたい。
────受け入れてしまえば、楽になる。
そんな甘美な甘言は私の腕を、足を這い上がり喉元までやってくる。
飲み込んでしまえば、きっと[私]は居なくなる。でも私はまだ、マスターに守られている。
声が、魔法が、私を守ってくれている。
そしてこの子もマスターに守られている。ならば、使い魔である私は、マスターの命に従わなければ。
……だから、この可愛らしい勘違いを正す必要があった。
私は、道具なのだ。確かにこの子の言う通りなら……それはどれほど嬉しいことなのだろうと考えずにはいられない。
けれど、もしマスターが
マスターは圧政者では無い。
私はそう確信した。だから忠誠を誓った。
私は柱。マスターの愛は、確かにこの子に向けられている。
こうしてこの子の目を通して見ても、ハッキリと分かるのだから。
ほんの少しだけ羨ましく思う。けれど、そういった感情は利用されてしまうから、切り捨てる。
幸せそうな2人を見て、心を暖めて、冷たい泥を跳ね除ける。
……私がいなくなれば、この幸せは無くなってしまうのだ。
私の願いのひとつを叶えてくれた、マスターの幸せが。
私はこんなにも近くで見られる。
この子のために頑張ることで、マスターの願いに、幸せに添える。寄り添っていられると、必要なのだと確信できる。
伝えなくては。この気持ちを。私の考えを。
言葉は届かない。でも、感情だけは届く。
私は、あなたを応援している。頑張って。勇気をだして。
陳腐な言葉に、精一杯の感情をのせて贈る。
私は
マスターの傍に居られるだけで、マスターを見ることが出来るだけで声を聞けるだけで────
───胸が苦しくなるくらい幸せなのだから。
マユの服装一式に付与されている効果。
「猫さんパーカー」
・自動温度調節。
・自動修復。
・自動回復。
・自動復活。
・自動攻撃反射。
・超強障壁。
・かわいい。
「ネズミさん鞄」
・収納拡大。
・内部時間停止
・収納物修復。
・かわいい。
エミヤやギルガメッシュ、メディアなど、魔術に対する特攻宝具を持っている人物でないと傷一つ付けられない上に反撃で即死するレベルの報復が飛んでくるトンデモ装備。
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