魔法使い「聖杯を嫁にしたんだが冷た過ぎて辛い」   作:シフシフ

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お久s初めまして。シフシフと言います。
初投稿となりますが、どうにか30分ほどで書き上げることが出来ました。
何故か投稿もしていないのにコメントがやって来て……期待に応えなきゃって必死になって書きました!30分で!

誤字脱字の確認なんかかなぐり捨てて書きました!
伏線の回収なんてかなぐり捨てて書きました!……ん?伏線の回収……?何を言っているんだ僕は。これが初投稿でした!あはは!


さぁ、今回の初投稿はショウとマユの視点が何度か入れ替わるので分かりづらいかと思います。でも初投稿だから許してください!お願いしますマユちゃんが代わりになんでもしますから!(ネタ募集)






魔法使い「マユたん応援の回」

 ▪

 

 視察団?的な奴らが到着した。

 まぁそんなことはどうでもいいとして……もう、俺は生きて行けない(唐突)

 

 マユたんが見つからないのだ。

 

 普段なら秒とかからずに見つけられるはずなのに。

 

「………………」

 

 足を組み、腕を組み、顎を擦りながら唸るようにして考え込む。

 恐らくだが、マユたんは逃げ出したは良いものの帰り道が分からずどこかので迷っているのだろう。

 はっ!!?どこかの通路で泣いているのでは!?

 そう考えただけでいても立っても居られなくなるな。ゾワゾワと恐怖が這い上がってくる。

 

 よし、決めた。みんなが怖がるかもしれないと躊躇していたが、魔力で探知してしまおう。魔法よりはマシなはずだし。

 

「あー、えっと魔法使いさまっ…………っ!?」

 

 …………あ、魔力解放したらムニエル君が倒れてしまった……すまないムニエル君。アルミに包んで焼いてあげるから許せ。君は無駄にしない。少しも。

 

 魔力を周辺の全ての物に通して、形状やら何やらを知覚する……ゴリ押しだ。しかも俺を中心に魔力を展開する以上、俺の位置が丸わかり。こっちだよマユたん。

 

 俺の魔力が体を突き抜けるわけで、魔力が低い奴は気絶してしまう。自分の魔力を一瞬とは言え押しのけられてしまうからだ。

 

 あ、レオナルドとホームズが消滅しそうだ。……そりゃそうか、エーテルが掻き乱されたらやばいよな、サーヴァントは。ほい、ホイミホイミ。

 おー驚いていらっしゃる。

 

 ……!?な、なんだあの女!ピンクの髪に……ボンキュッボン!?戦闘力が高すぎる……だが、俺には分かるぜ……ボンキュッボンで美人は大体危険人物だ。しかも、あの怯み方だとサーヴァントだろう。死にそうだな、ホイミしとこうかな……いや、要らないみたいだな。礼装か何かで強化してあるのか。俺対策……?

 

 まぁいいや。

 

 ……ん、はっ!?お前はゴル…………なんだっけ、まぁいいかゴルフ君と呼ぼう。

 確かお前良い奴だったよな(うろ覚え)気絶させて済まない。

 

 あーあー、もうみんな倒れちゃって……むちゃくちゃだよ。あ、マユたん居た。めっちゃ走ってる可愛い。あ、こっちに走ってるのか。うへへ迎えに行かなきゃ。

 

 さて、魔力を戻してと……

 

 部屋の掃除からお菓子の準備……

 

 マユたんが来る前に最高の状態でお出迎えしなくては。ふへへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◼

 

 

 ────────!?

 

 

 ショウの元へ向かっていた私は突如として襲い来る魔力の波に足を止めた。

 ショウの魔力だ。私の体がショウの魔力で満たされていなければ、きっと何らかの影響が出ただろう。

 

「ぁ……ぅ……」

「な……にが……」

「………………」

 

 周りは死屍累々。自分が持つ魔力を一瞬とは言え押し出された職員達が倒れてしまう。

 全身の筋肉全てが5cmほどズレたと考えてみればどの程度の苦痛なのか分かる。下手を打てばショック死する可能性だってあった。

 

 強力な魔力を持つ相手と対峙した時、ビリビリする感覚や物理的な壁のような物を感じる時があるらしい。あれは魔力と魔力がぶつかり合うからこそ起きる現象だが、それがショウの場合はぶつかると言うよりもぶん殴ってくる。

 

 ……怒っている訳では無い。私を探しているのだ。

 

 私をみつけたからなのか、魔力が引いていく。それに、倒れていた人たちも魔術か何かで回復し、立ち上がれるようになっていた。

 魔力の波が引いた方向にショウはいる。

 

 …………急がなくては周りの人に迷惑をかけてしまう。別に構わないがそれで敵対しては私を匿ってくれる組織がなくなる可能性がある。急げ急げ。

 

 

 私は廊下を迷いながら走る。通路がどっちか分からない。とはいえもう一度魔力を放出されればみんなに迷惑が……と、変な仮面の男が現れたぞ?なんだコイツら。

 

 

「ツァーリの名n」

「ふぇ!?…………溶けた……?」

 

 ぇ……?ええ……ショウ、何かしたのか?

 殺しちゃったのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 □

 

 頑張れ……!頑張れマユたん!そこを右だ!……あ!そっちじゃないぞマユたん!

 

 くっ、そこ!そこだよ!そうそうそう!行ける行ける!…………あぁっ!惜しい……そこ左なんだなぁ……

 

 いやぁ……可愛いですねぇ。1度反応を見つけたからマーキング(意味深)して観察中な俺。

 応援しながら帰りを待っているのだ。

 

 ちなみに、現在オブチリニキ?……よくわからん兄貴達にカルデアは蹂躙されている。

 マユたんを応援してたら1時間くらい経ってた。マユたん方向音痴過ぎでは?めっちゃ一生懸命なのは痛いほど伝わるんだけど……可愛すぎて永遠に眺めたくなるが可哀想になってきた。

 

 多分内心では恐怖で怯え震え上がっているものの、俺に会うために一生懸命に廊下を走っているのだろう。助けて上げたい……!!

 でもなんて言うかな、はじめてのおつかいっていうか、この応援してあげたい感。

 

 無敵お洋服着てるから安全だし、見守りたい……!

 

 

 あ、おいこらムニエル君を虐めるな。お前ら全員マーキング済みなんだぞ全部見えてるからな。ザキ!

 あ、お前もだぞコラ!ムニエル君に寄って集って何やってんだバカ!ザキ!

 

 おおい!!ムニエル!お前人気か!?美味しいからか!?めっちゃお前のところにニキ来てるじゃねぇか!いいデコイになってるなおい!!

 

 むっ!き、貴様らァ!女の子相手に数人でだと!!ゴクリ。許さん!ザラキ!

 

 あ、済まないが名前覚えてない技術班のオッサン!殺されてるじゃないか可哀想に……よし、ザオリク!

 あぁもうめちゃくちゃだよ……コラコラコラ……そんなに壊さないでくれよ……全く。じゃあ、あれだなニキ達に壊された部分だけ直すか。ベホマズン。

 

 お?マユたん近付いてきた!ええぞええぞ!その調子や!

 そこで真っ直ぐだぞマユたん!…………なんでだ!!なんでそこで曲がったんだ……!あ、さっきの通路からニキ来とるやんけ!マユたん運いいな。

 あってめ、マユたんの残り香に誘われて曲がったな!?ザキ!

 

 ふぅ。……はっ!?マユたんの目の前にニキが!ザキ!

 危なかった……。

 

 っ!まずいな……ふざけている場合では無くなったか。数が……多すぎる。

 全部片付けても良いんだが……面倒だしな。仕方ないか。マユたんには自分で頑張ってもらいたかったが(手出ししまくってる)、助けに向かうとしよう。

 

「……ルーラ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ▪

 

 

 ま、まずい……仮面のヤツらに囲まれた……!明らかに私を殺そうとしている。

 皇帝万歳とか何とか言っているが、何の話だ……?

 

「っ!」

 

 全員が銃を私に向けている。

 ダメだ、私がそれを避ける事なんて出来るはずもない。……できそうなことと言えば蹲り丸くなること。

 

 あと、は……ショウが助けに来ることを信じるくらいか。

 まぁあの男の計画を鑑みても私をみすみす捨てるわけが無い、と思う。こんな時に捨ててしまっては苦労した意味が無いだろ。

 

 ふふん。貴様らは誰を相手にしているのかも分かっていないのだろうな。

 私は“あの”魔法使いに嫁認定されているそれはそれは凄い者なのだ。決して貴様らが手を出していい存在ではない!手を出せば最後、魔法使いに殺されてしまうのだ!

 

 くくく、ショウの力を利用して散々好き勝手するのもいいかもしれない……虎の威を借る狐作戦!

 

 

 ……って!引き金に指がかけられる……?

 

 ……え?来る、よな?……来てくれるよな!?……ショウ?ショウ!?お、おい!!嘘だろ……ショウ!

 

「た、たすけ、て……!ショウ!たすけてッ!」

 

 思考が支配される。恐怖、不安、困惑。期待、信頼、希望的観測。

 助けに来てくれる。守ってくれる。そのはずだ。

 でも、もしかしたら間に合わないかも。助けてくれないかも。死ぬのを望まれているのかも。

 

 恐い。怖い……死ぬのが恐い。……必要とされていないかもしれないことが怖い。

 さっきまでは平気だったのに。疑った瞬間に怖くなった。耐えられないほどに……。足場が全部崩れたみたいだった。

 

 恐怖に負けた私は

 私はあらん限りの大声で叫んだ。

 それをかき消す、銃声

 

 私は────

 

 

 

 

 

「ヒャダルコ」

 

 

 

 

 

 ──────死んでなかった。

 

 目の前に立つ、黒いローブ。その背には大きな紋章。

 ……いつものショウだ。

 ほっとした、力が抜ける。ぺたりとその場に座り込んでしまった。

 

 周りには氷像になった仮面達。

 

「……遅くなった。それにしても、まさかマユから助けを求められるとは……聞き間違えか?」

「─────!!ち、ちがっ!ききまちがえだばか!」

「そうか……」

「そ、そうだ!というかおそい!わたしがしんだらどうする!」

「……死なせるつもりは全くないが、死んでしまったら生き返らせるだろう」

「…………だ、だとしてもだな」

「……怖かったか?」

「こここここわくなんか、ないし!バカなのか!?わたしはアンリマユだぞ!こわくなんか、ない!」

 

 あぁ、良かった。生きてる。死んでない。

 ふらつく足でショウの近くに行く。ローブの端っこを掴む。

 

 触れる。感触がある。……怖くない。

 

「ショウ、ここはきけんだ。いえにかえるべきだ」

「…………家と言ってくれるんだな。分かった、帰ろう」

 

 どうせ逃げれないんだ。開き直りもするさ。

 

「だが、職員を助けねばならない。そういう約束だ」

「……な、ならわたしをおんぶかなんかしろ!うたれたらしぬ」

「いいだろう」

「おおい!?なんでおひめさまだっこなんだばか!はずかしいだろ!まほううてないだろ!」

「いや、撃てるぞ。余裕だ」

 

 ……ふふ。安全確保だな。ここより安全な場所などそうはあるまい。

 

 

 

 ………………ってぇえええ!本末転倒では無いか!!

 

 私はショウから逃げたいのではなかったのかァァァ!

 今思い出してどうするだバカぁあ!!

 がっちり掴まれてる!逃げれないじゃん!

 

 お!おのれアーチャー!お前なんかしただろ!このバカ!私の周りはバカしかいないのか!ぐわぁぁぁあ!!

 

「…………暴れるなマユ。落ちるぞ」

「うぅ…………のろいころしてやるぅ…………!」

「なぜだ……」

 








次回は従業員を救って帰る予定。
ぇ?世界ぶっ壊さないのって?……マダンテでワンパン(オーバーキル)

世界を救うのは主人公に任せて、こっちは日常を謳歌しよう。
ついでにほか世界線のカルデア(人理修復中)の方に突撃したりして、ほかサーヴァントと絡めたりしてみたい(本音)


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