なんでこんなに時間がかかったのかと?
大学、バイトその他もろもろと忙しかったためです。
希「それはこの一ヶ月の7割やろ?後は?」
「虹6、バットマン・アーカムナイト楽し・・・・・・ぎゃっふん!!」
ピピピピッ ピピピピッ
ベットの中でもぞもぞしながらなんとかして目覚ましの音を聞かないように努力していたが全く効果は無し。
うるさい・・・超絶うるさい。なんで平日にこんな時間に起こされなきゃいかんのだ。まだ朝の6時だぞ・・・。学校に行くとしても8時に起きれば余裕なくらいだぞ。そもそも俺は昨日寝たの3時だぞ。遅くまで色々してた俺の責任でもあるがどういうことだ。しかもこの目覚ましを設定したのは俺じゃない『あいつ』だ。そろそろしたらあいつが目覚ましで起きない俺を起こしに来るはずだ。その時が勝負だ。だれが6時なんかに起きてたまるか!このまま寝腐ってやる・・・。何人たりとも俺の眠りを妨げるのは許さん!
ガチャ・・・バタンッ
(来た・・・)
「起きてください兄さん。もう6時ですよ?早くしないとランニングの時間が減りますよ?」
ユサユサと俺を揺さぶってくるがそうはいかん。今日は寝腐ってやると決めたんだ。
ランニングと言っていたが、俺は一週間に数回は早起きして近所をランニングしている。流石に食っちゃ寝を繰り返してたら脂肪が付くからな。デブ駄目絶対。別に早起きしなくても俺は時間があるときに公園でバスケをしているから大丈夫なのだが・・・体が覚えてしまったご様子。だが!今その話は別だ!こんな時間に起きて動いたら音ノ木坂での授業で寝てしまう。そんなことしたら先生たちや絢瀬、希にも格好が付かない。
結論:寝る
「・・・・・・・・・・・・」
「兄さん。起きないのですか?」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・そうですか」
よし!諦めたな・・・。
だがこの考えがすでにフラグとなっていた。
「よろしい・・・ならば戦争です」
刹那、仰向けで寝ている俺の体に鈍い音が響いた。
「ふんっ!」
「ぐふぅっ!?」
振り下ろされた拳が俺の鳩尾にクリーンヒット。その衝撃でとてつもない嗚咽感が喉を走り出し、息を詰まらせる。更にその攻撃があまりにも強すぎてベットから転がり落ちてしまった。
「げほっ!ごほっ!」
「やっぱり起きてましたね。惰眠を貪るほど時間を潰す事はないですよ」
「こっ・・・この野郎!もっとマシな起こし方は出来なかったのか!!」
「夜遅くまで起きていて且つ時間ギリギリまで寝ていた人に言われたくないです。もう高校生なのですから規則正しい生活を送ってください」
「たまには休んでもいいだろ!」
「私は運動してるカッコイイ兄さんを見るのが好きなのですが・・・・・・ダメですか?」
「よしおはよう。今日も良い朝だからランニングすると気持ちいいかもな」
素早い手の平返し。だってそんな可愛く言われたら従うしかないだろ。目までうるうるさせてまったく。大丈夫・・・可愛い妹を持っているのは俺だけじゃないはずだ。男は単純だから可愛くとか綺麗にとかそんな単語が付く行動をされるとコロッと落ちてしまう。俺もその内の1人だ・・・・・・。
「おはようございます兄さん。朝ごはんもありますが、ランニングとご飯どちらを先にしますか?」
そしてさっきから俺と喋っているこいつ。黒いサラサラとした髪をポニーテールに纏めており、若いのにも関わらずスタイルもそこそこ。成績優秀運動抜群容姿端麗の中学生。
「少し腹空かしてからの方が良いだろうから先に走ってくるよ。朝ごはんはまた後で」
「分かりました。では気をつけて行って下さいね」
微笑んだ顔でこちらを見てくる。これだけで癒される。決して病気ではない。
「おはよう。桜」
「おはようございます兄さん」
俺の自慢の妹・・・・・・柴垣桜である。
+++
「どうですか?新しい学校は」
ランニングを終えて席に着くと桜が軽い朝食を作ってくれていた。
「いただきます。そうだな・・・・・・周り女ばっかりだから精神的にやばい」
「そこは仕方ないです。お母さんがしたことですから」
「感謝はしてるけど・・・何だか腑に落ちない」
「同意です」
まあ慣れるしかないんだろうけどな。これから約2年間・・・。
精神的にイカれそうなんだけどなぁ・・・。
「希さんとは・・・・・・どうでした?」
「・・・・・・ん?」
「元気・・・でしたか?」
桜の顔が少し曇る。まあ無理も無い。こいつもこいつで希とは仲が良かったんだ。昨日家に帰ってきたときに言ったら泣きそうな顔になってたしな。希に可愛がってもらってたし、希のことを姉のように慕っていたしな。
箸を器に置き桜の頭を優しく撫でてやる。
「心配すんな。なんとかしてあいつの記憶は取り戻すから」
「はい・・・・・」
「お前はいつも通り俺の事で叱ってくれたり褒めてくれたりしてくれればいいんだよ。お前のためにも頑張るから」
「わかりました・・・。頑張ってください兄さん」
「おう」
ここで頑張らないと兄貴としてカッコ付かないからな。
「ごちそうさま。美味かったよ」
「お粗末さまです。食器はシンクにおいていてください」
「了解」
シンクに食器を置いて音ノ木坂の制服を身に付ける。
「兄さん」
「ん?」
「今は女子高に居ますが・・・・・・もうバスケ部などには入らないんですか?」
「・・・・・・・・・・・・」
「少し・・・気になって・・」
「バスケ部には入らないよ。一人でするのも意外と悪くないしな」
「そう・・・・・・ですか」
「それに・・・・・・」
「はい・・・?」
バスケ部などには入らない・・・・・もうそれは
「
+++
転校して初めて行われた授業。まぁこれぞといって問題があるわけでもない。一時間目から六時間目まで難なくクリア。授業の内容も難しいわけでもなく簡単でもなく・・・。
別に俺は勉強が出来ないわけでもない。人並みにはできているつもりだ。得て不得手は勿論あるがな。
授業中に絢瀬や希を横目で確認したりもしている。さすが生徒会長と副会長・・・真面目に授業を受けてらっしゃる。おっと、こうやって見ていたら他の女の子達から変態扱いされてしまう。これぐらいにしておこう。
そして下校前のHRま終わり、絢瀬と希に声を掛けられた。
「大和。生徒会室に行くわよ」
「今日から柴垣君も生徒会の一員やからな」
「けど俺は前の高校でも生徒会なんてやった事無いぞ?」
「大丈夫。初めての人も大歓迎よ」
「バイトの勧誘かよ」
「まあ最初は慣れへんやろうけど大丈夫や思うで」
「まあやれることはやるよ」
「それじゃ行きましょう!」
2人の後ろに付いていく。見た目が凄いシュールだ・・・。2人の女の子の後ろを190超えの男が歩いてるんだからな。
「・・・・・・なんでこの学校に男がいるのよ・・・」
「しかも会長副会長の後ろについていって・・・・・・早速媚びてるじゃない・・・」
そんな陰口が聞こえたが、俺は敢て無視をしておいた。
その陰口を叩いている女子の方を睨みつけながら・・・。
・
・
・
「ここが生徒会室よ」
「ほう・・」
扉を開けるとそこにはコの字に並ばれてある机とキャスター付きの椅子。そしてホワイトボードが1つ。ホワイトボードにはA3サイズの年間スケジュール表。部屋の角にはデスクトップ方のパソコン。その近くには伝票が張られてあるダンボール。まさにザ・生徒会室って感じだな。
「他の教室よりかはちょっと小さいけど3人やったら丁度いいサイズやろ?」
「そうだな。初めて生徒会室に入ったがちょっとドキドキするな」
「何言ってるのよ。面接をするわけじゃないんだから」
「そうだが・・・」
ワクワクするというかドキドキすると言うか。なんだが気分が高揚する。
2人とも何時もの定位置の椅子に座ったので俺も席に着く。
「じゃ、改めて、生徒会へようこそ大和」
「歓迎するで。ウチとエリチしかおらんけど」
「あぁ。大丈夫だ・・・よろしくな」
「簡単に説明するわね。今生徒会は私と希で活動してるの。そこで大和には生徒会書記の役職についてもらうわ」
「おう」
「この時期は特に学校行事が無いから、今の生徒会の仕事は各部活の予算や学校の設備、生徒の要望に応えるとかの小さな作業とかかしらね」
「地味だな」
「そんなもんよ。けどこれが意外と重要なのよ。生徒会宛に届いた生徒からのお願い事も多いのよ?」
「例えば?」
「教室内に冷房暖房などの電化製品を入れて欲しいとかね」
「あー・・・分かる気がする」
「地球温暖化がどうとかって言ってるけど、本音は夏は暑いからクーラーが欲しいとか冬はヒーターとかが欲しいって要望があるのよ」
「分かる気がするが多少は耐えれば良いのにな」
「私も思ったけど、人には限界があるから」
「限界を超えてこそ意味がある」
「諦めが肝心って言葉があるで?」
「日本語難しい・・・・・・」
「ああ言えばこう言うってやつよ」
「それが人間ってモノやからね」
「高校生が考えて良い論議じゃねえぞ」
「まあそういうのもあるって事よ」
「ふーん。後は?」
「後は・・・・・・そうね」
そんな時、教室の外から叫び声が聞こえた。
「――ちゃん怖い・・・ちゃん・・・・・・なん・・・!」
「待ちな・・・・・・!・・・こそは許し・・・・・!」
「え?何事?」
「あー・・・またあの子たちね」
「え?あの子達?え?」
「えぇーっと・・・この前話したやん?1つ年下でウチの記憶喪失を知ってるって子達」
「おう」
「それが今外で叫んでる子達なんよ・・・」
「どんな奴らだまったく・・・」
元気があってよろしいとは思うがここはあくまで学校だ。少し静かにしてもらおう。
生徒会室の扉をゆっくり開いた。
瞬間。
「絵里ちゃん!助けむぎゅぅっ!?」
「うおっ!?」
女の子が勢いよく俺にぶつかってきた。
「んん~~!痛いよぉ・・・」
「お、おい。大丈夫か?」
蹲った女の子の脇に手を入れて持ち上げる。所謂高いたかーい状態。この学校の女子はこんな子ばっかりか?うるさいし軽いし。もっと慎みを持つべきだ。
「んん・・・。あ、あれ?なんで私こんな高い位置にいるの?」
「穂乃果!やっと見つけましたよ!今日と言う今日は・・・・って、え!?」
「穂乃果ちゃん。廊下は走っちゃダメだよ・・・・・・・え?」
扉の奥から綺麗な青色のロングの女の子と、ちょっとグレー寄りの髪で、頭で輪っか作っている女の子が入ってきた。そして顔を上げると、俺が持ち上げた女の子はオレンジ色の髪でサイドテールに纏めている。
(これ見た目やばいんじゃね?)
190超えの男が女の子を持ち上げ、それを目撃した女子2人。犯罪臭しかしねぇ・・・。
「うわわわ!?何だか凄い事になってるけどまず私を下ろしてくださ~い!」
「ちょっとそこの人!早く穂乃果をおろしなさいこの巨人!」
「おい誰が巨人だ」
「捕食されちゃうよ穂乃果ちゃん!」
「いやしねえよ。俺は巨人じゃねえよ」
「良いからまず下ろしてあげて巨人さん」
「いやだから誰が巨人だ」
「食べたらあかんで巨人さん」
「だから誰か巨人だ」
入ってきた女の子3人から見た大和の第一印象。
『巨人』
+++
「えっと、この人が噂になってた試験生の男の人?」
「そうよ。柴垣大和君よ」
「不法侵入者かと思いました」
「それだったら生徒会室にいる時点でアウトだろ」
「お母さんが言ってた人ってこの人なんだ」
「え?お母さん?」
「あぁ、柴垣君知らんかったね。その子の母親がこの学校の理事長さんやねんよ」
「あぁ・・・把握」
(どうりであの人の面影があるわけだ)
先ほどのゴタゴタから数分後。絢瀬、希、俺の順番で椅子に座り、3人の女の子達は俺たちの真正面に座らせた。ごめんねオレンジの子。流石にいきなり男に持ち上げられたらびっくりするよな?ちょっと涙目だったし・・・。また今度お菓子あげるから」
「あ!もしかして希ちゃんと絵里ちゃんが言ってた男の人でもあったりする?」
「そのもしかしてよ穂乃果」
「じゃあ、希先輩の記憶喪失の事も」
「勿論やで海未ちゃん」
「だから生徒会に入ってるんだ」
「大正解やねことりちゃん」
なるほど。穂乃果ちゃんに海未ちゃんにことりちゃんか。この子たちが希の言っていた1年生の女の子達か。
ふむふむ・・・。
「えっと、自己紹介が遅れました!さっき貴方が持ち上げたのが、私、高坂穂乃果です!1年生です!」
「先ほどは巨人と言ってしまい申し訳ありません。私も同じく1年生、園田海未です」
「私も同じく1年生。南ことりです!」
「先日転校&編入してきた男子試験生の柴垣大和だ。よろしくな」
意外とビビらないものだな。こんな体がデカイ男がいたら普通驚くぞ。
「予想してた人と違う気がします」
「違う?」
「はい。希ちゃんや絵里ちゃんから聞いた感じからだともっと美形男子ってイメージがあったんです」
「それは俺がブサイクだと?」
「あ!いえそうじゃなくて!こんなに逞しい人だとは思ってもいなくて・・・」
「まあそうなるわな」
「女子高に男が編入してきたのは納得できませんでしたが・・・害がありそうな人じゃなくて良かったです」
「おれはゴキブリかよ・・・」
「お母さん。良い人連れてきたよね~」
(全くの偶然の産物なんだけどな)
「ところで穂乃果?どうして海未に追いかけられてたの?」
「それがね絵里ちゃん!この前のテストがダメだから今日は私の家で徹夜です!って言ってきたの!」
「当たり前です!高校生にもなっておいてテストで40点は恥ずかしいでしょう!」
(それは流石にだめだろ・・・)
「だってだって!頑張って勉強したのに時間が経ってたら全部頭から飛んでたんだもん!」
「マジか・・・」
「だから今日は私の家で猛勉強です!他の人達に遅れをとってしまいますよ」
「穂乃果ちゃん。私も手伝うから頑張ろう?」
「うぅ~・・・鬼ぃ・・・」
それは君の自業自得じゃないかな穂乃果ちゃん。
確かに勉強が苦手って言う人はそこらにゴロゴロいる。けど勉強が苦手だからってそれに手を抜いて良い理由にはならないぞ。
「そういえば、大和先輩は希ちゃんとはどういった関係なんですか?」
「俺?」
「確かに気になりますね。絵里先輩や希先輩から話しは聞いていましたが、詳しく知りたいですね」
「どういった経緯でこの学校に来たのかも私達知りたいです」
「俺の・・・経緯か」
希との過去と、俺の経緯・・・か。
「あ、でもウチもう少ししたらバイトがあるんよ・・・」
「そっか。今日は希のシフトだったわね」
「希って今でもバイトしてるのか?」
「うん。あの件から変わらず神田明神でバイトは続けてるんよ」
「大丈夫・・・なのか?変わらずバイトしてて」
「心配しすぎやで柴垣君。あれからエリチや穂乃果ちゃん達が神田明神にまで来てくれて一緒に帰ってるから」
あの件。俺もそれに付いてよく知っておかないといけないのかも知れない。記憶を失った現場に行ったら記憶の手掛かりは掴めるはずだ。
神田明神・・・。希の記憶が消えた場所・・・。
「じゃあさ!皆で行きましょうよ!」
穂乃果ちゃんの一言で全員驚愕の表情。
「え?行くって何処に?まさか・・・?」
「そうです!!」
行き先は・・・。
「神田明神に!!」
と言うわけで、次回は神田明神でのお話になります。今回より短くなると思いますがよろしくお願いします。
いやあ、自分もこの物語の中に入りたいです。ちょっと彼らを手伝うモブキャラぐらいで。いや・・・いっそのこと主人公に!
・・・・・・出すぎた真似でした。控えます。
そして今回新しく評価してくださった
カットさん!ゼノバース01さんさん。ありがとうございます。
今年度の投稿はこの話で終わりです。2018年でも頑張って書いていきますのでよろしくお願いします!
皆さん来年もよいお年を!では・・・またな!