ーー暴走しています!
研究員が慌ただしく動いている。コンピューターに向い制御を試す者、避難の準備をする者の光景が写し出される。
ーーボス!ワームホールが……
懐かしい声が聞こえたが直ぐに途切れる。
ーー逃げろ!!
研究員の避難の誘導を終えドアに入ろうとしたが目の前に闇が迫る。
「……っ⁉ ここは……」
目覚めるとそこはどうやら民間の部屋の様だった。
寝ているのは床に敷かれた薄い布……確かフトンだったか?服はそのままだがハーネスや武器は取り上げられていた。部屋は和室の様だ。フトンから出て体にケガが無いか確認していると部屋に近づいてくる足音がする。
スネークは近づいてくる足音に警戒しCQCを掛けられる態勢になる。
ガチャ
ドアが開くと一人の少女が覗いていた。
スネークが起きているのに気がつくと慌てて戻っていった。
(あの少女は……)
少女が出て少したつと柔和な笑みを浮かべた男が入ってきた。
「Did you notice it? How are you feeling?《気がつきましたか。気分はどうですか?》」
「日本語で大丈夫だ。助けてもらって感謝する。あぁ……」
「私は高町士郎。よろしく。気がついたようでよかった」
「士郎さんか、改めて感謝する。」
感謝の言葉を述べつつ『士郎』と名乗った男を見る。
喫茶店のエプロンをしているがその「道」以外の臭いがする。
(元傭兵か?この臭いは)
警戒しつつも
「俺は……ジョン。ジョン・ドゥだ。よろしく。それと後ろで覗いているお嬢さんは?」
「ん?あぁ彼女は私の娘の」
「ジェーン・ドゥ!よろしくなの!」
ーー私?私の名前はジェーン・ドゥよ
かつての仲間との会話を思い出しつつもジョン・ドゥが身元不詳の男の死体だということに気づいている少女に警戒した。
「悪かった。俺はイロコイ・プリスキン。プリスキンと呼ばれる方が多い」
「私は高町なのは!私立聖祥大付属小学校の3年生!」
「そうそう。プリスキンさんを見つけたのもなのはなんだ」
「そうなのか。ありがとう、なのは」
そう言いながらなのはの頭を撫でようとした。だが士郎さんから殺気が出ているので止めておいた。
「それとジェーン・ドゥなんて名前何処で覚えたんだ?」
「おとーさんが教えてくれたの」
……やはり士郎さんはただ者ではないようだ。
「プリスキンさんは何故倒れていたのですか?」
(ワームホールうんたらかんたらとは言えないしな……)
「固く話さなくていい。すまないなが思い出せないようだ。それにここはどこなんだ?」
「倒れた衝撃で記憶が飛んでるのか……。ここは海鳴市。海辺にあるけど山に丘もある。買い物も困らないほど店も多い至れり尽くせりな街だよ」
「そうか。わかった」
「ところでなのは、宿題はやったのか?」
「にゃ!忘れてた……すぐやってきまーす!!」
なのはがドタバタと部屋を出た後
「プリスキンさん、あなたはいったい何者なのだ?ハンドガンとスタンガンらしきものにグレネード。日本ではありえない。それにその肩のマークは「このマークを知っているのか!?」あ、あぁ。確かMSF(Militaires Sans Frontières)国境なき軍隊でしたか?だけど数年前に無くなったはずじゃ……」
「数年前に無くなった?どういうことだ」
「数年前、カリブ海沖の海洋プラットホームが武装組織に占拠され奪還のため軍隊が派遣された。そのプラットホームを占拠したのがMSFだった。その時にボスのスネークと副指令の和平・ミラーの死亡が確認されているよ」
「……」
「MSFの残党兵も殆ど捕まったはずだ。あなたはMSFの残党兵何ですか?」
「いや……。なんと言うべきか大変な事になってしまったらしい」
MSFが潰されている?俺が飛ばされてからそんなに時間は経っていないはずだ。まさかとは思うが別の世界なのか?ワームホールが別世界に繋がるのか?それ以前に本当に別世界なのかここは?それに俺とミラーが死んでいるだと。
「プリスキンさん大丈夫ですか?」
「あ、あぁ。すまない、まだ完全には回復していないようだ」
「そうですか。今はゆっくり寝ていてください。夕食には呼びに来ます」
「すまないな。それと聞きたかったのだがあんた元傭兵か何かか?喫茶店のマスターとは臭いが違う」
「元護衛をね。大ケガを負ってからはこの通り喫茶店のマスターだ」
そう言い残し部屋を出ていった。
(……そういえばここが何処か聞くのを忘れたな。まぁ夕食時でいいか)
そう思いつつも葉巻を吸いつつ今の状況をまとめようとしたが葉巻も取られていることに気づく。ため息をつきつつも状況をまとめ始めた。
(ここに飛ばされたのはワームホールの事故が原因だろうが詳しい事はヒューイに聞かなければ分からないな。ともかくまずはカズとヒューイを捜さねばならないな。それとMSFが壊滅したと言っていたな。このマークも付けていては面倒になる替わりの服を調達しなければならないか。)
「やらねばならない事が多いな……」
そう呟き布団に戻っていった。
夕日の差し込むなか士郎さんが水を持ってきて
「喉渇いただろうから水持ってきたよ」
「すまないな」
「それとプリスキンさん。しばらく海鳴市には滞在しますか?」
「ああ。ここにどう来たのか分からないうえ家はもうない」
「やっぱりMSFが」
「そうだ。ただ無くなってしまったものはもう戻せない。新しい居場所を作るだけだ」
「それならしばらく家に泊まってください。部屋にも余裕あるし、家族も反対はしないでしょうから」
「迷惑じゃないのか?見ず知らずの外国人を止めるなど。ましてや犯罪者の仲間だ」
「あなたからはMSFの臭いがしませんし信用できそうですから」
「すまないな。ただ、無償で泊めてもらうのは気が引ける。喫茶店をやっていると言ってたな。何か手伝いはできないか?」
「喫茶店の?皿洗いや掃除、裏の力仕事くらいでよければ」
「かまわない。是非やらせてもらいたい。流石に眼帯着けたおっさんが接客できるとは思っていなかったからな」
しばらく雑談をした後夕食と挨拶のためリビングへ移動した。
高町家は士郎さんと妻の桃子さん、長男の恭也、長女の美由希、次女のなのはのと5人家族で士郎さん、恭也、美由希は『小太刀二刀御神流』という流派を継承しているらしい。二刀の小太刀をメインに暗器や体術を組み合わせた総合戦闘術らしい。CQCの事を口に出したら是非一試合と試合を申し込まれた。
その後は高町家と雑談をし適当な時間に切り上げて床についた。
あまり面白くもない回ですが読んでくださりありがとうございます。
英語はググった物なので間違ってても許してもらえれば幸いです。
次回から原作始められればいいかと思っています。
誤字報告、感想お待ちしています。