宇宙世紀0079.12.9 ムゲン・クロスフォード少尉、グレイ・シュタイナー少尉、第00特務試験MS隊に再入隊。
俺とグレイはあの後、【
カカサの話によればこの部隊が元居た部隊ということらしいのだが、確かにそんな感じがする。記憶にはないが、俺はここに居た。そんな感じの懐かしいものがそこにはあった。
「と、言うわけでムゲンはおかえり。そして、グレイはようこそ!ここは自分の家だと思ってくつろいでくれ!!」
ファングと名乗る少年が元気な声で言う。その声はカカサのようなうるさい声ではなく、まさしく少年っぽい感じの声だった。
「はい!ありがとうございます。ファング隊長!!」
「お、おう…」
グレイの真面目な言葉に少し驚きながら言葉を返すファング。
「さて、ムゲン。久しぶりだな!!話は全部聞いてるよ。記憶が無いんだろう?」
「…はい」
「そうか。まあ、でもここにいればいつかは思い出すさ、気にするなよ!」
そう言って、歯を見せて笑うファング。正直、俺はこんな人がこの部隊の隊長なのかと思ったが、それは胸に秘めておくことにする。
「…はい」
「じゃあ、しばらくは艦内を見て回るといいさ。ここはすごく広いからな!ちょっとした探検くらいになるんじゃないか?」
そういい残して、ファングは司令室を出て行った。
「じゃあムゲン、一緒に見て回ろうか」
「そう…だね」
「嫌かい?」
「そんなことは無いさ。行こう」
俺達二人は司令室を後にして、艦内を見て回ることにする。
廊下を歩いていると、一人の少年とすれ違った。フードを深くかぶっているせいで、顔までは分からない。
すると、突然少年は立ち止まり、俺達に声を掛けた。
「ムゲン…なのか?」
俺は振り返り、頷きながら言う。
「…はい…」
「そうか…久しいな…。とは言っても、記憶が無いお前からすれば初対面なんだろうが…」
「…申し訳ない…」
「丁度新しい人も居るみたいだから改めて自己紹介する。八雲道夜だ。よろしく」
「グレイ・シュタイナー少尉です!よろしくお願いします!」
「…あぁ、よろしく」
「…ムゲン・クロスフォードです…。よろしく」
「あぁ」
「じゃあ、それだけだ。また後で会おう」
そういって道夜は俺の肩に手を置いた後、歩いていった。
「さぁ、じゃあ先に進みましょうか」
「…うん」
俺達は再び廊下を歩き出す。
しばらく歩いていると、食堂と書いてある場所が目に入る。
「食堂…」
「ちょっと寄ってみましょうか」
「…そうだね」
俺がドアの前に立つと、ドアが自動で開く。そして、俺とグレイは食堂の中に入った。
「…」
周りを見渡していると、一人の女性が目に入る。机に沢山のお菓子を広げて耳にはヘッドフォンを当てていた。
「声でも掛けますか?」
「そうしようか」
俺達は彼女の近くに近寄って声を掛けてみる。
「あの…」
しかし、彼女はヘッドフォンを当てていて、まったく聞こえていない。
俺は肩をゆすってみる。
「何ですか?人の楽しい時間を邪魔するなんて、水ぶっかけますよ?…って…」
俺の顔を見て驚いた顔をする彼女。ここに来ることをファングさんから聞いていなかったのだろうか。
「ムゲンさんじゃないですか!覚えてます?とりあえず殴って記憶戻しましょうか?」
「…戻せるならお願いしたいくらいですけど…」
「この様子じゃ本当に記憶がなくなってるんですね。これじゃああんまり弄れないじゃないですか…」
「まあいいや。私はユーリ。ジムスナイパーで日々敵を撃ち落としてますよ。戦闘で私の前に立ったらぶん殴りますからね」
なんというか、カカサに似ていると思った俺がいた。だが、俺は彼女に頷きながら返す。
「ムゲン・クロスフォードです。よろしく」
「グレイ・シュタイナー少尉です!よろしくお願いします!」
「えーっと、ムゴンさんにグレーさんね」
「あの…グレーじゃなくて…」
「覚えたから大丈夫。じゃあ、私は音楽聞くので邪魔だけはしないでね」
そう言ってグレイの言葉を遮り、ユーリは再びヘッドフォンをつけ音楽を聴き始める。
「…行こう、グレイ…これ以上は言っても無駄だよ」
「分かりました…。別の場所に行きましょう」
こうして、俺達は食堂を後にした。
廊下を歩いている間、俺はグレイといろいろな話をした。前に居た部隊のこと、消えていった仲間達のこと…。
そして、ふとグレイは何か思い出したのか、俺に問いかけた。
「…ねえムゲン」
「何ですか?」
「ムゲンには、夢がありますか…?」
「…夢…?」
「夢でも、願いでもいいんです。何か…そんな感じのもの」
突然そんなことを聞かれても、すぐには思いつくものなんて無かった。
「…僕には夢があります…」
「どんな…?」
「30特別遊撃部隊の皆のように、ジオンも連邦も関係なく皆が幸せになって欲しい…そんな夢があるんです」
「…」
「きっと…皆まだ気づいてないだけなんです。ジオンだからとか、連邦だからって言うのに縛られて、単純なことに目が行かないだけなんです」
「いつか…連邦もジオンも分け隔てなく手をつなぎあう時が来れば…その時こそが、本当の幸せなんだって思います」
「それはきっと、長くて遠い道のりかもしれない。けど、それでもそんな世界が来てくれることを、僕は夢見てるんです」
彼が夢を話しているとき、彼の瞳はキラキラと輝いていた。こんな人が居れば、いつか絶対そういうときが来る…。そんな感じがした。
「…すごいね…グレイは」
「え…?」
「立派な夢があって。俺なんか、夢なんか思いつかないよ…」
正直、自分自身が嫌いになるほど。夢なんか無い。悲しい人間なんだと自分を責めた。
「でも…願いはある…」
「何ですか?」
「…記憶を取り戻したい…。かな…」
「記憶…ですか…」
「うん。たとえ、どんなつらい過去でも、思い出さないほうが楽な過去だとしても…俺は…グレイのように夢を持ちたいんだ。…だから…思い出したい。自分自身を…」
「…大丈夫ですよ。ムゲンなら…きっと思い出せます」
「何で分かるんだい?」
「…なんとなく…かな…。でも、頭の中で考えたら、そんな姿が目に浮かぶんだ。ムゲンが笑っている姿が」
きっと、俺を慰めるつもりで彼は言ってくれたのだろう。その気持ちだけでも十分嬉しかった。
「…そうか…ありがとう」
「いえいえ。それにさ、夢が無いなら僕と一緒の夢を見ればいいんだよ」
「一緒の…夢…?」
「そうだよ、一緒に叶えよう。ジオンも連邦も分け隔てなく暮らせる幸せな日々を…」
そう言って、彼は立ち止まり、俺へ手を差し出す。俺は少し緊張しながら答える。
「…うん。そうだね…きっと、叶えよう…」
そして、俺は彼に手を伸ばした。そして、互いに笑顔になる。
しばらく歩いていると、小さなベンチが目に入った。それを見たグレイは、俺のほうを向き、少し残念そうに言った。
「ごめん。僕は疲れたから、少し休憩してから行くよ。ムゲンは先に見て回ってきて」
「…あぁ、分かった」
俺はグレイと別れた後、俺は、大きな格納庫へと足を踏み入れる。
そこでは、整備兵達が忙しそうに機体の整備を行っていた。
俺の機体に目をやると、なにやら機体に武装を追加しているのが目に入る。ピクシーに近寄り、見上げた。
「…ピクシー…」
「あ…」
不意に背後から、女性の声が聞こえる。振り向くと、自分より背が少し小さい、銀色の髪を下ろした女性が立っていた。
「…ムゲン…?」
「…うん。そうだけ…ど!?」
突然彼女は持っていた道具を投げ出し抱きついてくる。
「ムゲンなんだね…。やっと帰ってきてくれた…」
「…えっと…」
「何も言わなくていい。…分かってる…だから…今はこのままで…」
「…」
しばらくした後、満足したのか彼女は俺から離れて言った。
「記憶…無くなってるんだね…」
「…うん。…ごめん」
「謝らないで。笑顔になってよ…。それだけで十分だから…」
「…う、うん…」
「もう一度自己紹介するね。私はリナ・ハートライト、あなたの専属整備兵です。よろしくね!」
そう言って笑顔で言う。
「…ムゲン・クロスフォードです。…よろしく」
「よろしくね!ムゲン!!」
そして、彼女は道具を拾い、ピクシーを見上げた。
「この子…大切に使ってくれてありがとね。…心配だったんだ…」
「…ピクシーのこと…?」
「うん。私、ムゲンと約束してたんだ。ピクシーを造ってあげるって」
「そんな約束を…?」
「うん。スレイヴ・レイス隊の戦闘を見てたとき、ムゲンがピクシーに乗ってみたいって言ったから」
「…すごいね。…リナは…」
「そ、そうかな…?私なんてまだまだだよ…」
少し照れながら俯くリナ。
「…ありがとう。俺のためにこいつを造ってくれて」
「いえいえ。…それで、どうかな…この子の使い心地は」
「悪くない…。機動性も高くて、格闘能力も抜群だね。それに、ビームライフル。これも威力が高いのに中距離でも戦える…いい機体だよ」
「そっか…よかったぁ…」
安心しながら胸を撫で下ろすリナ。そんなに心配だったのだろうか。
「ごめんね、今から仕事をしなきゃいけないから、ムゲンは少し別の場所で時間を潰してきて」
「…あぁ、ごめん。分かったよ」
俺はリナと別れて格納庫を後にした。
それから俺は、自分の部屋に案内される。そして、部屋でくつろいだりなどをして、しばらくぶりの休日を過ごすことが出来た。
「…これは…」
ある晩、表向きに公開されていない昔のデータベースを見ていると、サイド2事件と呼ばれるものを見つけた。
内容は、毒ガス作戦の前日、MS開発の夫婦が暗殺されるという物だった。
何より驚いたのは名前だった。
一人は、夫の【グラン・クロスフォード】。そして、妻が【エルナ・シエナード】という人だった。
そう、自分と同じ苗字の人間がいるということに驚いたのではない。少しはそんな気持ちがあったかもしれない。
だが、それより驚いたのは、彼らには俺と同い年の少年が居たと記録されている。
さらに、その息子の名前は…【
「…!!!」
一瞬息が詰まる感覚になった。自分の名前が書いてある。そんな驚きと、自分の両親が暗殺されたという事が何よりショックだった。
そして、さらに読んでいくと分かったことがある。
その計画を実行した人物は、【シゼル・クライン】と呼ばれる連邦軍の人物だった。
「…シゼル・クライン…」
静かな夜に、ただ虚しくキーボードの音が響き渡った。
宇宙世紀0079.12.24 15:45 少しずつ時間が迫ってくる。もうすぐ大規模な作戦が行われるのを前に、俺は少しワクワクしていた。理由なんか分からない。
俺たちはファングさんに呼ばれ、作戦の最終確認を行っているところだった。
「…もうじきソロモン攻略戦が始まる。作戦の最終確認をするぞ」
「分かってると思うが、俺たちは第一艦隊として参加する。今、俺達はソロモン付近に近づいている」
「……この作戦…特に何もないんだけど。…それでも一つだけ言う事がある…」
「皆…生きて帰ろう!」
「…了解!!!」
全員が声をそろえて答えた。
そして、俺達は格納庫へと向かう。
俺はピクシーに乗り込み、手際よくシステムを起動していく。
「…ムゲン…」
リナがひょっこり顔を出してくる。
「…どうしたの…?リナ…」
「…帰ってくる…よね…」
少し考えた後、俺は彼女を優しく撫でる。どうしてそんなことをしたのかなんて分からない。
「…ムゲン…」
「大丈夫。…帰ってくる…」
「…うん…そうだね。…待ってるよ…」
そう言った彼女は笑顔で続けた。
「期待してるよ。ムゲン!」
「…あぁ…!」
そう言って俺はコックピットを閉めた。
[ムゲン、準備はいいな?]
「…いつでもどうぞ」
[よし…第00特務試験MS隊…出るぞ!!!!]
次々に機体が出撃していく。
「ムゲン・クロスフォード…ピクシー、行きます!!!」
戦域へ出た俺は、レーダーを確認する。
「…敵は…」
[ムゲン、俺が先行する。ついて来い!]
「…了解!!」
俺はファングさんを追うようについて行った。
大きな要塞が近づくにつれて、レーダーに敵影が増えていく。その数はおおよそ30を優に超えるだろう。
「…敵です!どうしますか?」
[…そうだな…どうやら俺たちと同じ奴らが先行してるな…]
レーダーをよく見ると、2機ほど、先行して迫ってくる機体がいる。
「…2機…」
[ムゲン、こいつを任せたい。出来るか?]
「えっ…」
突然の言葉に驚いてしまう俺。
すると、グレイが言う。
[隊長、僕も残ります。一人より二人のほうがいいです]
少し考えた後、ファングさんは。
「…分かった。二人とも気をつけろよ」
[了解です!]
そう言って、ファングさんたちは先に進んでいった。
「…グレイ…どうして先に行かなかった…?」
[君だけじゃ駄目だって思ったんだ]
「…それは…」
[君の腕は本物だよ。だけど…ええと…なんて言えばいいのかな…でも駄目なんだ!]
彼の言っていることは少し理解は出来なかったが、それでも一人よりは心強かったのは確かだ。
「…ありがとう。…グレイ」
[気にしないで。…そんなことより…来るよ!]
前を見ていると、見慣れたザクが2機やってくる。
「あの機体…は…!!」
[……やっぱり…そうだったんですね…クロノード隊長…!]
彼は何かを知っていそうだったが、そんなことを考える余裕は今微塵もなかった。
ザクはヒートホークを持って切りかかってくる。
俺はビームダガーでヒートホークを受けきる。
「くっ…!!」
[ムゲン…お前だな…]
「クロノード…!!」
[悪く思うなよ!]
クロノードが間合いを取ると、背後からの殺気を察知する。振り返ると、カカサが今にもヒートサーベルを振り下ろそうとしていた。
[あらら…見つかっちまったよ。どうする?クロノード君]
[…はぁあああ!!!]
そんなカカサを横からグレイが切りかかる。
[おっと…!グレイ…って言ったっけか…。そんな操縦で…!!!]
[うわぁあああ!!]
カカサはヒートサーベルでグレイを軽々と吹き飛ばす。
「グレイ!!!…カカサお前…!!!!」
[熱くなるなよー。そんなに死にたいかぁ?]
ヒートサーベルとビームダガーが激しくぶつかり合う。
「くっ…!!!」
[これで終わりだ!ムゲン!!!]
ビームダガーを吹き飛ばされ、カカサが俺のコックピットを刺そうとする。
俺は死を覚悟した。その時、目の前で何かが爆発する音がした。
「何…?」
[な、何だ!?]
レーダーを見ると、1機こちらに近づいてくる。識別は所属不明だった。
[う、うおっ!?]
[カカサ!!下がれ!!!]
[こんなやつに負けるか!!!]
カカサはヒートサーベルを握りなおし、謎の機体に切りかかる。
しかし、カカサはの攻撃は軽々と回避され、さらに、右腕をつかんだと思うと、そのまま握りつぶした。
[な…何だってん…]
さらに続けざまに頭部を切り落とされる。さらに両足は膝についたコールド・ブレードによって切り落とされてしまう。
[カカサァァアアアアア!!!!]
叫びながらクロノードが謎の機体をスナイパーライフルで射撃するものの、謎の機体はその射撃を余裕で避ける。
さらに、奴はスナイパーライフルを構え、クロノードの機体を撃ち抜く。
[くっ!?]
一瞬何が起きたのか、クロノードですら分からなかった。あまりにも弾速が早すぎて見えないほどに…。
奴は続けてクロノードをスナイパーライフルで撃ち抜いていく。
[……俺は…!!!]
クロノードを撃つのが飽きたのか、今度は俺に切りかかってくる。
「くっ!!!」
俺はなんとかビームダガーで受けきるが、奴の攻撃にいつまで耐えられるか分からなかった。
[遅いな…ムゲン・クロスフォード!!!]
「…何…!?」
[どうして俺を知っている!!!]
「…全て知っている。…俺はお前のことを!!!]
「な、何…!?」
[お前の記憶を消すように仕向けたのは私だからな]
「…!?」
[驚いているようだな…。覚えておけ…お前を殺すのは、このシゼル・クラインだ!!!!]
その名前を聞いて少しずつ思い出しかけていた。家族を殺されたこと。ペイルライダーの実験体になったこと…そう…全て…。
「…思い出した…すべて…」
[何…?]
[お前が…父さんと母さんを殺した…!!!そして、俺をペイルライダーの実験体として研究所送りにしたのもお前だな!!!]
[…ふん!お前の両親はやりすぎたのだよ!!]
「なんだと?!」
[ありとあらゆる研究資料を引っ張り出し、MSを開発しようとしてた!]
「…だから…殺したって言うのか!?」
[気に入らないものは…殺すだけだろう?]
「…そんなの間違ってる!!!」
[貴様には分かるものかぁああ!!]
そういってシゼルはビームサーベルに力をこめる。ビームダガーが吹き飛ばされ、俺にもてる武装はもう無かった。
「親父が地獄で待ってるってさ!!!さっさと逝けぇえええ!!!!」
「くっ…!!!」
[ムゲェェェェン!!!!]
微かに聞こえる声。グレイの声だった。
[何!?]
[お前の相手は…この僕だ!!!!]
「グレイ!!!」
[いいんだ!!早く逃げるんだ!!]
「何を…!」
[ムゲン!僕は君と一緒に夢が見れたこと、とっても嬉しかった!!]
[だから…その夢のために、ムゲンはやらせない!!!]
そういってグレイはシゼルに組み付いた。
「やめろ!!!グレイ!!!」
[君だけでも…ぐっ…!!【生きるんだ】!!!]
[離れろ!!クソがあああ!!!]
暴れるシゼルの機体を必死にグレイが抑える。
[もう少しだ!黙ってろ!!!]
[ムゲン!僕は人工ニュータイプの研究に成功したんだ!僕は…殺しのためにニュータイプになったわけじゃない!]
「…グレイ…」
[でもね…。それでも人を殺さなきゃ…駄目みたいだ…]
「…そんなこと無い!!!グレイ…お前は…!戦う必要なんて…!!」
[ううん。…ムゲン…君を救うためには…戦わなきゃいけないんだ…だから…!]
「やめろ!!!」
[とめないでくれ!!!僕は…いや…これが僕の覚悟だ!!!ムゲン…僕の夢は…託したよ!!]
[何をする気だ!!!離れろ!!くそったれがああああ!!!!]
[待たせたな…!!お前は僕と地獄逝きだあああああ!!!!]
少しずつグレイがジムのスラスターの出力を上げていく。
「あ…あぁ…待ってくれ…グレイ…!」
[後は…任せ…たよ…ムゲン…]
彼のジムに手が届きそうな所で、ジムが爆発する。
その光は、とても暖かく、一瞬、グレイが俺の横を通り過ぎて行った気がした。
「…グレイ……」
[ちっ…こんなことでは…帰還する…。次は覚悟しておけ、ムゲン・クロスフォード]
そう言って半壊したシゼルの機体は消えていった。
「…くっ…うぅぁあああ…うあぁあ…グレイぃ…!!くそぉお!!!くそぉおおおおおおお!!!!」
一人残った俺は、ただ目の前のジムを抱きしめながら泣いた。
「…お前の…お前の希望は受け継いだ…グレイ…!!」
15 完
今回登場した戦艦になります。
艦名 グロリアス
正式名称 Glorious
艦籍番号 SCV-74
分類 強襲揚陸艦
艦級 ホワイトベース級
所属 地球連邦軍
全高 94m
全長 264m
全幅 203.4m
重量 34,000t
推進機関 4連装熱核ハイブリッド・エンジン・システム×2
ミノフスキー・クラフト・システム
出力 560,000hp
推力 32,000t×2(総推力550,000t)
速度 最高速度=マッハ12
武装 偏向型連装メガ粒子砲×2(計4門)
連装機関砲×18(計36門)
ミサイルランチャー×40(前部24門、後部16門)
有効射程 72km(主砲・地上)
乗員人数 最高収容数:500名
艦長 ファング・クラウド少尉→ジェイク・マディソン中佐
搭載数 モビルスーツx17
航空航宙機×10
主な搭載機 RX-78-2 ガンダム(シルバーライト)
RX-78-XX〔mi〕ガンダム・ピクシーミラージュ
RX-78-XX〔ed〕ガンダム・ピクシーエッジ
RGM-79〔Cc〕ジム・コンバットカスタム
X-AE77-2(WGC)AEWFC-Mk-2(U.N.T.SPACY)
RGM-79〔Ne〕ジムスナイパーネメシスMK-01
RGM-79G ジム・コマンド
機体解説
地球連邦軍所属のホワイトベース級強襲揚陸艦の4番艦である。
ペガサス級2番艦のホワイトベースを元に建造する予定だった本艦は、一度は建造中止という形で凍結されていたが
上層部の意向により、急遽建造され、第00特務試験MS隊の宇宙戦艦となる。
基本的に本艦は、MSを輸送する事を目的として再建造された戦艦のため、武装や見た目はホワイトベースとなんらかわらない。
強いて違うとすれば黒色のカラーというところだろうか。
基本的には前線から少し離れた場所で補給による支援を行う。
防衛能力が著しく低いため、防衛はモビルスーツ頼りの戦艦となっている。
ソロモン攻略戦に向けて宇宙へ上がるさい、トラヴィスの交渉のおかげでこの部隊に譲渡された。
以降は、第00特務試験MS隊の主力艦として、戦い抜いていく。