魔法少女リリカルなのは 赤龍の行く末 作:田中さん二郎
気が付くと僕は立っていた。ここは、いつも見慣れた部屋?といっても少し物の配置が違う。ここは何処なのだろう。
「部屋から出てみよう。」
そう思った僕は扉を開いて廊下に出ようとした。けれど、そこで意識が途切れた。
目が覚めた。朝だ。外には小鳥が鳴いているのが心地いい。そうだ。今日は日曜日で休みなんだった。汗でびっしょりの背中を嫌に思いながら開いた窓から風を感じる為にベッドから起き、歩いていく。
「あの夢は一体なんなんだだろう...。」
「夢の中の事を考えていてもしょうがないか。」
今は、そんな事を考えている暇なんてない。ジュエルシードのことだけを考えることにしよう。
朝早くに高町と待ち合わせしていたので僕は公園に行った。
「高町おはよう。」
「おはよう。宗谷くん。」
「高町、こんな朝早くからジュエルシードを探すのか?」
「うん。ジュエルシードは見つけにくいから朝早くから探した方が良いかなって思ったの。」
「じゃあ、手分けして探していこう。」
そして僕は山の方、高町は街の方を探すことになった。
険しい山の中ではあんな小さいものを探すのは困難だなと思いながら歩いていた。そうして歩いているとジュエルシードが発動した、感覚がした。この感覚、結構近いぞ!周りを見渡していたら鳥の鳴き声がした。鳥?そう思い空を見たら山の上を鳥が飛び回っていた。あれは、獲物を探しているのか?獲物の定めたのか、僕の方に向かってきた。
「獲物は、僕、なのかっ!」
そう言い、走り始めた。待て。あの鳥遠くを飛んでいたのか。遠近法で分からなかったけど結構でかいぞ。
「食われる!」
僕は今のままじゃあ、只のネズミじゃないか!そう気づいた僕は全力で走っていたが、巨大な鳥から逃げられる筈もなくどんどん距離は縮まっていった。
このままじゃ、死ぬ!僕は咄嗟に両腕を顔に持ってきて防いだ。
その刹那、電流が走る音がして目の前の巨大鳥の羽が切られた。空を飛ぶことが出来なくなった鳥は当然の如く地面に落ちた。砂埃が僕を襲い、思わず目を閉じてしまった。砂埃が収まって目を開けたら知らない少女が居た。目に入ったのは彼女の黄金の髪だった。それはとても綺麗な金色で僕は、見とれていた。
「っ!人?」
こちらに気付いたようだ。
「君は、一体?」
「貴方に喋る事はありません。もし、偶然この場に立ち会ってしまったのなら今日の事は忘れて帰って下さい。」
彼女もジュエルシードを集めているのか?そう疑問に思っていると女性がやってきた。
「フェイト。ジュエルシードは見つかったのかい?」
そのオレンジ色の髪の女性は金髪の少女と知り合いのようで名前で読んでいた。
「ん?なんだいそのガキんちょは。」
オレンジ色の女性も気付いたようでこちらを見て言ってきた。
「君もジュエルシードを探しているのか?」
「っ!ジュエルシードは渡さない。」
疑問だった。なぜ彼女達がジュエルシードを探しているのか。いや、それよりもなぜジュエルシードのことを知っているのか。
「なんで君達がジュエルシードを探しているんだ。」
「貴方に教える義務はありませんし、貴方の持っているジュエルシードを全て渡して下さい。」
真顔のまま、彼女は答えた。
「生憎だけど、僕はジュエルシードを持っていない。」
そうやって、喋っているとまた誰かが来た。
「宗谷くん!」
「宗谷!」
「高町とユーノか!」
高町とユーノが来た。あいつらが今来るのは不味い。あいつがジュエルシードを持っているのだから奪われでもしたらユーノの頼みの解決までまた遠くなってしまう。
「高町!来るな!アイツらはジュエルシードを探している!」
「!」
「もしかして、そっちの方のガキんちょがジュエルシードを持っているのかい?」
クソ。僕の言動のせいで!
「アルフ。私はジュエルシードの方を回収する。あの子達を頼める?」
「主の頼みなら断らないよ。あたしはあのガキんちょを相手すればいいんだね。」
「宗谷くん。」
「分かってる。危ない事は重々承知だけど、君一人に戦わせる訳にはいかない。高町はジュエルシードの方に向かってくれ。」
「僕は結界を張る。だから少しの間時間を稼いでくれないかい?」
「分かった。出来るだけ努力する。」
「作戦会議は終了かい?だけどね、あたしはアンタらを主の頼みで行かせるわけには行けないんだよ。」
そう言って女性、いや狼の姿へと変貌したアルフはこちらの方へ走ってきた。時間を稼がなければ!そう思い、僕はアルフの前へ飛び出した。
「まずは、アンタから先に噛み砕いてやるよ!」
そう言ったアルフはこちらに走り、噛み砕いてこようとした。
「ぐっ!」
僕はアルフの肩に手を掴んで抑えようとしたが、衝撃を抑え切ることも出来ずに吹き飛ばされた。吹き飛ばされ、背中をぶつけた衝撃で僕の肺の中の空気が出てきた。
そしてもう逃げられないと思ったのかアルフは歩いてこちらに来ていた。
「宗谷!」
結界を張り終わったユーノがこちらに走ってきた。
「アンタ、もしかしてバリアジャケットをしていなかったのかい。こんなことになる前に速くすれば良かったのに。」
僕は背中を打った痛みと狼が迫ってくる恐怖でアルフが喋っている事など全く聞こえていなかった。僕は死ぬのか。こんなこと、前にもあったような気がするな。いつの事だったか。そう言えば高町は間に合ったのだろうか。今ジュエルシードを持っていたのが2つで1つ目が最初に変身した時で、もう一つは何だったっけ。
...!そうだ思い出した。僕が力を使った時。今回もそれで乗り切ることが出来れば!
「うぉぉおおおおおお!」
やはり代償のせいか、全身が痛いが戦えるなら僕はそれでいい!
「宗谷!一体どうしたんだ!?」
「なんだい!?急に魔力が膨れ上がって!」
驚いたのか、アルフは飛び退いて避けた。
「僕は、いや。俺はお前をぶっ殺す。」
俺はアルフに向かって走り、殴りを入れたが避けられ代わりに当たった地面は抉れた。
「避けるんじゃねぇ!」
「なんで急にそんな力を!」
飛び退いたアルフは抉られた地面を見て驚いたのかこれ以上追撃させないように森に姿を消す様に逃げ出した。逃がすか!ぶち殺さなきゃあ俺の気が済まない!
「ちいっ!邪魔だ!」
俺の目の前の気をなぎ倒し、アルフを追いかけていく。
「フェイト。逃げよう!もう一人のガキんちょがヤバいよ。このままじゃフェイトが殺されちゃう!」
声が聞こえた!
「そこか!」
俺は声が聞こえた場所に腕を横に振った。その瞬間暴風が出て、辺りの木がなぎ倒されアルフの姿が目視出来るようになった。
「見つけたぞ、犬。もう逃がさん。」
「バケモノが!」
アルフが焦った声で叫ぶ。
「フェイトに傷付いて欲しくないんだよ!」
「けど。...ジュエルシードが。」
犬と女が喋っているがまぁいい。別れの言葉だ。精々話せ。そう思い、歩いて行った。
「待って!君は、宗谷くんなの?!」
聞き慣れた声が聞こえ思わず立ち止まった。
「あぁ。そうだよ、俺は正真正銘佐藤宗谷だ。」
それよりも、犬を殺さなければ。そう思い歩いて行ったが金髪の女が俺の邪魔をしてきた。
「邪魔をするならお前も殺すぞ?」
殺意を向けられ一瞬怯えた顔をしたが直ぐに立て直しこちらを睨んできた。
「アルフは殺させない。」
「そうか。何ならお前から殺してやる。」
立ち止まり、手に魔力を収束した俺は女の方に向かって収束砲を放った。放たれた収束砲は一直線だったので、女には簡単に避けられ結界に当たった。
そして当たった収束砲は結界を破壊し空の彼方に消えた。
「なんて強い魔法なんだ。僕の結界をいとも容易く破壊するなんて...。」
「避けるなと言っているだろう!」
収束砲を避けられた俺はまた収束砲を撃とうと手に魔力を収束しようとした。
「ぐっ!」
その瞬間。胸に強烈な痛みが走り、俺は倒れてそのまま気を失ってしまった。
そして倒れたあと、高町達がどうなったのかは僕はまだ知らない。
「魔力反応感知しました。」
「いったい何処からですか。」
「第97管理外世界地球からです。」
「そうですか...。これよりアースラは第97管理外世界地球へと向かい、魔力反応の謎を解明しこれを解決します。」
第5話、楽しんで頂けたでしょうか。あれは暴走してる様に見えるんですが、あれが本来の赤龍帝みたいな感じだと私は思うんですよねぇ。だって龍のスペックを人間が使いこなせるわけないと思うんですよ。それに文に間を入れた方がいいのか悩む。まぁでも、始まったばっかなんでこれから期待しといてください。そして次話の投稿は何時なのか...。誤字脱字を報告してくれますと幸いです。
用語(簡単なものですが。)
収束砲…名前の通り、魔力を収束して放っただけの砲撃。それだけ。
...シンプルで簡単な答えだろう?
12/17修正いたしました。