THE WHEEL OF FATE IS TURNING 作:まどるちぇ
他シリーズを待って下さってる皆さんには申し訳ありませんが、今しばらくお待ちを。
僕は……ええと。ああ、そうだ。
確かハザマ、とか呼ばれていたような。
一人称は『わたくし』……だったような。
確か誰かと結託して何かをしてたんですよねえ。
あー……まあ、どうでもいいですか。どうやら失敗したようですし。
この虚脱感と満足感にも似た虚無感。果てしなく空っぽになった、そんな飢え尽くした、乾き尽くした心。
心……こころ?心とはなんでしょうね?
まあいいでしょう。とにかく、何か躍起になっていたことに失敗した気分ですし、多分そうなんでしょう。
……少し思い出してきましたよ。
ラグナ=ザ=ブラッドエッジ。黒き獣。滅日。蒼の魔道書。冥王イザナミ。……ノエル・ヴァーミリオン。
断片的な単語同士が繋がって、頭の中で一つの記憶に変わっていく。
そう。そうだ。そうでした。
僕はハザマ。ユウキ=テルミの『器』だった男。そして、碧の魔道書。死の間際に『痛み』を知り、一つの個として存在することを果たした者。
身長は183cm。体重は61kg。血液型はAB型好きなものはゆで卵。嫌いなものは猫。ええ。確かに覚えていますね。
そして、窯に落ち、境界に落とされた。
いや、自分から落ちた、が正しいですかね?いずれにせよ、この世界での私の役目は終わったようです。
「ねえ?テルミさん?」
返事がない。少し安心しました。つまりテルミさんは
空いた器は流しにポイ。理に適ってますね。そのまま割れてしまいそうですが。
まあ、いいでしょう。それで終わりなら。終われるならば。
なんだかだんだん眠気のようなものが襲ってきましたね。間もなく僕は活動停止するでしょう。
願わくば……願わくば。
なんでしょう?最後に未練があったでしょうかね?生前の願望だった痛みを知るということは理解できましたが。
う〜〜ん。そうですねえ。じゃあこうしましょう。
「願わくば、私以外の全ての生物が
言ってみると、その願いが叶うことに喜びを感じます。いいですね。この上も下も前も後ろも右も左も東も西も北も南も分からない空間にこの世の全ての生物が。そして永遠の虚無に絶望した人々は……。
「ククク……フクククク……」
押し殺そうと噛み締めた口から笑みが零れる。
是非、叶えて欲しいですね。
「ねえ、テルミさん?」
その一言を最期として、私ハザマは全ての活動を停止し…………。
……
…………
…………………
「まだ、終わりじゃねえぞ」
忌々しい声が頭に響く。