結城創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

130 / 201
新学期!!


イエーーーーーーーーーーーーーイ!!


第123話 死神の時間 5時間目

「フン。ばかね、創真も。確かに創真の実力はE組の中でも突出してるけど、死神はそれ以上よ。例え、デュオが力を貸そうとも」

 

 

「ふん、バカはそっちだビッチ先生。創真とデュオをなめちゃいけないね~」

 

 

いつもの調子でホリーがそう云う。

 

 

「てか、皆仲間だと思ってたんだぜ…………なんで裏切ったんだビッチ先生………」

 

 

皆の気持ちを代弁したキバットの問いに、ビッチ先生は表情を少し曇らせた。

 

 

「なら、俺様が当ててやるよ。あんたはE組で過ごしてきて、殺し屋の感覚を忘れかけてきた。それで、皆を殺して、私は冷酷な殺し屋とアピールしたいだけだろ!?」

 

 

ダァンッッ!!

 

 

銃声が響く。ビッチ先生がキバットに向けて撃ったのだ。

 

 

「………図星か。ちなみに、俺様にそんな銃で殺せると思ったら大間違いだ。大砲でも持ってこなきゃ、俺様は殺せない」

 

 

キバットの額に当たった銃弾は跳ね返り、壁に突き刺さったのだ。

 

 

「……………黙りなさいコウモリ!!考えたことなかったのよ!!私がこんなフツーの世界で過ごせるなんて。…………でも、私の世界はそんなのじゃない……………あんたには分からないだろうけど」

 

 

その時、ビッチ先生の通信機から死神の声がしてきた。

 

 

『イリーナ。所々に罠を仕掛けた。創真君がてこずってる間に撃て』

 

 

「………オッケー」

 

 

ビッチ先生は首輪の爆弾をはずして、駆けて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒い外套を纏った創真(デュオ憑依体)は通路を進んで行く。通路を曲がると、目の前には扉。開けようとする創真の手が止まった。

 

 

(……………何か嫌な予感がする。トラップでも仕掛けてんのかね……………)

 

 

少し思案していた創真だが、時間もないので……………

 

 

開けた。

 

 

 

ドカァン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!」」」

 

 

突如、モニータに爆煙が見えた。

 

 

「爆弾トラップ…………創真君は!?」

 

 

皆は注目する………………すると、煙が薄れ、人影が見えてきた。創真は無事のようだ。

 

 

「殺せんせー、どうやって避けたのか分かる?」

 

 

「いや………何もしてないように見えたんですが…………」

 

 

※皆はコラボで披露した『空間断絶』を知らない。

 

 

「なーんだ。この調子なら、僕が止めるまでもないね」

 

 

「ホリー君、もう何か策を考えてあるの?」

 

 

矢田の問いに、ホリーは笑顔でこう答えた。

 

 

「いや、まだ」

 

 

「「「考えとけよ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ここからダイジェストで、創真がどうやってトラップを回避したか紹介していこう。

 

 

・機関銃を持った犬がいた

 

 

→黒獣出したら大人しくなった。

 

 

・鉄骨で打たれます。

 

 

→空間断絶で威力を殺します

 

 

・自動式ボウガンで射られる

 

 

→命中と同時に質量を消したので、木片が当たったかのように弾いた。

 

 

・鎖でグルグル巻きにされる

 

 

→怪力で破る

 

 

・火炎放射を喰らう

 

 

→空間断絶で切り抜ける

 

 

・ナイフが飛んでくる

 

 

→質量消して、後はさっきと同じ

 

 

 

《結論》

 

 

デュオの異能力が無ければ負けてた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、勢いを止められない創真を見て困ったのは死神だ。

 

 

(……………このペースじゃ、間もなく追い付かれるな。しょうがない、1度止まって迎え撃つか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、もうそろそろ操作室に着くはず…………っ!!」

 

 

死神の気配を感じ、飛び出そうとするのを踏み留まる。

 

 

「殺気の察知も完璧か。君、殺し屋に向いてるよ」

 

 

「そりゃどーも。にしても、トラップの種類多すぎじゃね?」

 

 

「殺しの技術を身につけたら、片っ端から使いたくなるものさ。お次は………」

 

 

死神が指をパチンと鳴らすと、銃弾が飛んできた。突然の攻撃に異能を展開する間もなく、弾丸は創真の頬をかすった。

 

 

「やれやれ……………ここで、か」

 

 

撃ってきたビッチ先生を創真はチラリと見る。

 

 

「あなたを殺すのは不本意だ、ビッチ先生………………死にますよ?」

 

 

「別に構わないわ。あんたには理解できないだろうけど、彼は理解してくれた。僕とお前は同じだって」

 

 

「……………同じ?」

 

 

「そうだね。イリーナなら、僕の気持ちを分かってくれる」

 

 

そう言って死神はスマホの画面をタップした。

 

 

ドォォン!!

 

 

「…………………捨て石に使おうとね」

 

 

天井が崩れ、2人の姿は見えなくなる。死神は少しの間瓦礫の山を見つめていたが、身を翻して操作室へ向かおうと足を一歩進めた時だった。

 

 

瓦礫が吹き飛ぶ音がした。

 

 

「……………あれで生きてるとは。流石に驚いたよ」

 

 

「ふん。これが狙いだったって訳か。さて、覚悟は出来てるか?」

 

 

「良いのかい?放っておいて」

 

 

誰を…………と聞く前に創真は分かった。後ろを見ると、ビッチ先生が瓦礫に埋まっているのが見えた。

 

 

「君やタコ単体ならこの罠も抜けれたかもしれない。彼女はそんな怪物を惑わすために雇った。さて、最後の仕上げを済ませてこよう」

 

 

死神は今度こそ足を進めた。

 

 

「………は?いやだから、逃がすとでも思ってるのか?」

 

 

進路を塞ぐ瓦礫を退けようと、手を掛けたとき、スマホから声がした。

 

 

『創真君!聞こえますか創真君!』

 

 

殺せんせーの声がした。

 

 

(俺が瓦礫を退けておく)

 

 

デュオが憑依を解除し、瓦礫の排除に取りかかるなか、創真は1人通信機に向かって喋り出す。

 

 

「何です?騒がしいなぁ………」

 

 

『やっと繋がりましたよ!今の爆発音は!?』

 

 

「いや、ふつーに天井落とされただけ。僕は何ともないけど、ビッチ先生は埋まった」

 

 

『え!?』

 

 

「ま、 時間勿体無いし自業自得だから先行きますね。瓦礫どき終えたし』

 

 

『ダメ!!何で助けないの創真君!?」

 

 

「陽菜乃………………」

 

 

すると、瓦礫をどき終えたデュオが近付いてきた。

 

 

「愚者め。奴を助けた所で、時間の無駄に加え、また裏切るかもしれん。それを分かった上で言ってるのか?」

 

 

デュオがくだらないと、吐き捨てる。

 

 

が、

 

 

『そんなの分かってるよ!15の私が言うのもアレなんだけど…………ビッチ先生、まだ20だよ!?』

 

 

倉橋は続ける。

 

 

『多分さ、ビッチ先生は安心のない環境で育ったからさ…………大人の欠片をいくつか拾い忘れたんだよ』

 

 

「「…………………………」」

 

 

『だから助けてあげて。創真君、デュオ君』

 

 

創真とデュオの2人は暫く黙っていた。そして、口の端で軽くフッと笑った。

 

 

「やれやれ。このE組はお人好しばかりのようだな…………分かった分かった。助けてやりますよ」

 

 

「…………だが、時間に余裕が無くなるかもな」

 

 

『それなら大丈夫だぜ!作戦があるからな!だから、追わずにそこで待っていてくれ!死神は戻ってくる筈だから!』

 

 

「……………了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……………陽の当たる世界は、私の居場所じゃない。……………裏切られて死ぬくらいがちょうど良かった…………)

 

 

薄れ行く意識の中、ビッチ先生はそう考えてた。間もなく、意識が完全に無くなろうとした時……………自分の上に折り重なっている瓦礫が赤く光始めた。何だろうと思う間もなく……………瓦礫がどんどん自分から離れていく。

 

 

「…………生きてます?」

 

 

そう声をかけたのは創真だった。

 

 

「あんた達……………何で…………」

 

 

「言っておくが、皆から言われたから助けてやっただけだ。言われなかったら、とっくに置いて行った。皆に感謝するんだな」

 

 

異能力を使って瓦礫を持ち上げているデュオがムスッとした顔で云った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、死神は

 

 

「…………参ったね。先回りされてたとは。なら、そこを退かないと今すぐ生徒全員の首輪を爆発させていくとでも言ってみるか」

 

 

操作室のドアの前で気配を察知した死神は、スマホを操作して直ぐに起爆出来るように準備を進めていく。その過程で、死神は気づいてしまった。

 

 

「な……………檻に誰もいない!?」

 

 

檻がすっからかんと言うことに。




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