結城創真の暗殺教室   作:音速のノッブ

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GWは遊ぶぞ!


どうぞ!


第144話 死闘の時間

黒獣と触手が高速でぶつかり合う。皆の目にはとても追える速度ではない。

 

 

「ホラホラ、ドウシタノ、ソウマクン!?タダ守ルだけ!?」

 

 

戦闘開始から僅か10秒。茅野の精神に支障を来した。

 

 

「チッ…………まぁ、なんとか大丈夫か………?」

 

 

創真からは攻めない。あちらの攻撃を全て受け止めるだけに徹している。

 

 

(創真。茅野を助けるなら、5分で終わらせろ。それ以上だと、身体の負担がさらに大きく掛かる)

 

 

「………………了解。さぁ、作戦開始するか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………なんだこのハイレベルな闘い…………」

 

 

「茅野もすごいけど、それを全部受け止める創真も…………次元が違う…………」

 

 

火山弾の如く、攻撃を繰り広げる茅野と、それを黒獣で弾く創真。誰も手の出しようがなかった。

 

 

「フフ。フフフ……………フハハハハハ!!」

 

 

「「「!?」」」

 

 

突然、創真は笑い出す。

 

 

「おいおい、茅野ちゃん………この程度で僕を殺すなんて笑わせてくれるじゃないか、ええ!?」

 

 

「ウルサイ ウルサイ ウルサイ!!」

 

 

「この程度で殺す?調子に乗んな!」

 

 

「ダカラ……………ウルサイ!!」

 

 

完全にぶちギレた茅野。創真を本気で殺そうと、触手による攻撃速度をさらに速める。

 

 

「おいおい、創真の野郎何してんだよ!?茅野を完全に怒らせたじゃねぇか!」

 

 

「いや、村松。これも創真の作戦の内さ。殺意の対象が殺せんせーから完全に創真へ変わったからな。暫く殺せんせーに殺意は向かないな」

 

 

「何言ってんだよキバット!?だったら創真の奴が危ないだろうが!」

 

 

「まぁ、少し黙って見とけ。そのうち分かる。創真の手を見てみろ。余裕がまだあるみたいだぜ」

 

 

皆は創真の手に注目すると……………ある事に気が付いた。

 

 

「ポケットに手を突っ込んでる……………?」

 

 

「こんな状況でもあいつがポケットに手を突っ込んでるって事は、余裕って証。だから、そんな心配しなくて良いんだよ」

 

 

1人気楽なキバットが呟く。

 

 

「でも、このままだと茅野の命が危ない…………」

 

 

「そうなんだよな………だが、俺様の予想なら、そろそろ合図が……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

電話の着信音。

 

 

ホリーのスマホからだ。

 

 

「ほい、来た!何々……………スピーカーにして皆に聞こえるようにしろ?了解!!」

 

 

ホリーはスマホを操作する。すると、創真の声が聞こえてきた。

 

 

『聞こえてるな?1回しか言わないから、よーく聞け。今から30秒後に、茅野の動きを封じる』

 

 

でも、どうやって………………そう聞こうとする前に、創真は作戦の概要を語り出す。

 

 

『ホリーが僕に化けてもらって、高速で入れ替わる。そして、触手の一撃を喰らって貰う…………それで殺したと思えば、触手の殺意が一瞬弱まる』

 

 

「でも、それだとホリーが………!!」

 

 

「大丈夫!僕は死なないよ。殺したと勘違いする暗示を掛ければ良い。あとは、威力を殺せばOK」

 

 

『ホリーの方は問題ない。で、茅野の動きを止めたあと、おまえらが何か披露して、彼女の殺意を弱めろ。触手の殺意と、彼女の殺意が弱まれば、最小限のダメージで抜けれる………………でしょ?殺せんせー』

 

 

「えぇ、その通りです」

 

 

「でもどうやって…………」

 

 

『この際何でも良い!殺せんせー、拘束したら一応先生も押さえて』

 

 

「分かりました」

 

 

じゃ、頼んだよと聞えて通話は終わる。

 

 

「殺意をどうやって…………」

 

 

「何をすれば良いんだ…………?」

 

 

今言われても、即興で出来るような物じゃない。

 

 

「さぁ、行くぞ……………」

 

 

ホリーは創真に化け、スタンバイOK。

 

 

「ちょっと乱暴かも知れないが恨むなよ創真!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「死んで死んで死んで死んで死んで死んで!!」

 

 

創真は激化する攻撃に耐えながら、チェンジするタイミングを待つ。

 

 

(一瞬でも隙を作れば………………!!)

 

 

創真は黒獣をさらに2体出現させ、茅野の触手を大きく弾いた。そしてその瞬間、創真は吹き飛ばされた。一瞬何されたか分からなかったが……直ぐに分かった。

 

 

(マッハで場外へ突き飛ばしやがったな…………本来なら怒りたいが…………まぁ、入れ替われたからまぁ良い)

 

 

そして、茅野はマッハの入れ替わりに気づかなかった。

 

 

茅野は大きく弾かれた衝撃から立て直し、創真(ホリー)目掛けて大きく触手を突き出した。触手は深く突き刺さった…………ように見えた。

 

 

「殺ッ……………タ……………」

 

 

当たる寸前で掛けた暗示が効いてるようだ。完全に殺したと思い込んでいる。服は貫通してるものの、ホリーの皮膚は貫かれてない。が、茅野がそれに気付く筈も無い。

 

 

(………次は殺せんせー…………………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシッ。

 

 

「!?」

 

 

「捕まえ………………た!」

 

 

触手を掴み、ニヤリと笑う創真(ホリー)。その瞬間、嵌められたと茅野は気付いた。

 

 

「《重力操作》」

 

 

創真(ホリー)はそう呟くと……………茅野の足が地につき、そこから身体が動かなくなった。そして、殺せんせーも茅野の身体を押さえつける。

 

 

「離シテ!離シテヨ!」

 

 

「絶対離しません………………!!君のお姉さんに誓ったんです。君達からこの触手を離さないと………………!!」

 

 

「さぁ、誰か…………!!」

 

 

変身を解除し、ホリーが後ろを振り向くと………そこには渚がいた。

 

 

「何か思い付いたんだね…………じゃ、頼む!」

 

 

渚はコクりと頷き、触手を潜って茅野の前に立つ。そして…………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唇と唇を合わせた…………要は大人のキッスだ。

 

 

驚いたり、赤くなったり、スマホを取り出したりと、皆はそれぞれ異なる反応を見せる。ホリーはにやけ、キバットはテンションマックスの上げ上げ状態。

 

 

「────────────────!!」

 

 

茅野は悲鳴にも近い嬌声を上げ、離れようとするが拘束されているため、逃げようにも逃げれない。

 

 

そして10秒程経った後…………………倒れた。

 

 

「キス力もアイデアも満点!今なら行けるかも!殺せんせー!」

 

 

ホリーに言われる前に、殺せんせーは撤去を開始した。そして……………………触手がうなじから離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ……………酷い目に遭った」

 

 

憑依を解除した創真が戻ってきた。

 

 

「創真君大丈夫?」

 

 

「無傷です……………吹き飛ばされた以外は」

 

 

「アハハ……………」

 

 

ホリーは苦笑い。

 

 

「所で、茅野ちゃんは大丈夫?」

 

 

「ええ。暫く安静にしておけば大丈夫です」

 

 

殺せんせーの言葉に、胸を撫で下ろす創真。横を見ると、渚がカルマと中村にいじられている。

 

 

「やれやれ…………やぁっと終わった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチ、パチ、パチ、パチ。

 

 

何処からか、乾いた拍手が聞こえてきた。

 

 

「いやぁ、凄いね創真君は。見事な闘いだったよ」

 

 

その声の主はシロだった。

 

 

「出たな、真っ白野郎!あんた、全部見てただろ!?」

 

 

「あぁ。まったく、使えない娘だ。もう少し面白い物が見れるかと思ったが……………つまらないね」

 

 

「………………は?」

 

 

「……………地球を破壊する怪物に、頭脳も身体能力も怪物クラスの生徒がいる教室……………まったく以て厄介な事だ………………」

 

 

そう呟きながら、シロはマスク部を外し、ボイスチェンジャーの機械を外す。

 

 

「だが、貴様は我々の手で……………必ず殺す」

 

 

「やはり君か…………柳沢」

 

 

「さぁ、行こうか『2代目』…………3月までには呪われた命に完璧な死を」

 

 

そう言い残し、柳沢と2代目は去っていった。

 

 

「フフ。厄介な連中に目をつけられたね~」

 

 

「何笑ってんだよ…………お前って奴は」

 

 

隼が呆れ気味な声を出す。

 

 

「……………お、お目覚めか?」

 

 

キバットの声に皆が茅野の方を注目する。

 

 

「あれ………………私は…………そうだ、創真君は!?」

 

 

「ご無事ですよ、この通り」

 

 

創真の言葉に、茅野はホッとし、自分の胸の内を語り出す。

 

 

「最初は純粋な殺意だった………でも、殺せんせーと過ごすうちに殺意に確信が持てなくなった。でも、その頃には膨れ上がった触手の殺意が思い止まることを許さなかった」

 

 

「……………………………」

 

 

「馬鹿だよね、私。私だけ復讐に1年費やしちゃった………………」

 

 

「えー。本当にそう思ってるなら大馬鹿だよ?」

 

 

「え………………?」

 

 

創真の言葉に大きく目を見開く茅野。

 

 

「僕が見る限り、君は1年間演技してたとでも思ってるだろうが……………絶対演技じゃないと思うよ。復讐に費やしてただけなんて、絶対ないよ。君は何処か楽しんでたと思うよ」

 

 

「………………………………」

 

 

「茅野。茅野はこのクラスを一緒に作り上げてきた仲間なんだ。どんなに1人で苦しんでたとしても、全部演技だったなんて言わせないよ」

 

 

「渚………………………」

 

 

「殺せんせーだって聖人じゃないのは分かってる。でも、聞こうよ。皆で」

 

 

その言葉が引き金になったのか茅野は涙をポロポロ流し始めた。

 

 

「うん………………ありがと…………」

 

 

創真は茅野から次に殺せんせーの方に目を向ける。

 

 

「さぁ、殺せんせー。次はあなたの番です。あなたの過去のお話を………………聞かせてくれませんか?覚悟は出来てるよ」

 

 

「………………そうですね。でなければ、皆は納得しないですし……………君達との信頼と絆を失いたくないですから」

 

 

そして………………殺せんせーは語り出す。

 

 

「先生は教師をするのは初めてでした…………ですが、ほぼ全部の教科を教えれた。それは何故か?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生は2年前まで、『死神』と言う呼び名の殺し屋でした」




THE NEXT story 4/30 PM 22:00


よくよく考えたら………今回、原作で殺せんせーが茅野に心臓狙わせて殺意弱める役が、創真……………いや、ホリーだっただけ?
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