創真side
「「「さぁ、始めましょうか」」」
「とりあえずもっと具体的にどうぞ、殺せんせー。何を始めるん?」
「学校の中間テストが迫ってきました。なので、この時間は高速強化テスト勉強をおこないます」
そう言うと殺せんせーの分身がみんなの前に立った。
「下らね…ご丁寧に教科別にハチマキとか」
そんな寺坂を教える殺せんせーの分身のハチマキは……ナルトのだった。
「なんで俺だけNARUTOなんだよ!!」
「寺坂君は特別コースです。苦手教科が複数ありますからね」
それでNARUTOなのか……まぁ、良い。それで僕を担当する分身のハチマキは………は?
「あの……なんですか、そのどこぞの親父みたいな巻き方は?」
まるで天才バ〇ボンみたいな……
「創真君は超特別コースです。前の学校のテストや成績を見せてもらいました。基礎はもう完成しているでしょうし、難関高校の過去問や応用の問題集をひたすら教えます」
う、うん……ただハチマキの巻き方が気になる。
国語6人
数学8人
社会3人
英語4人
NARUTO1人
バカ〇ン1人
ていうか分身増えすぎだろ。前まで3人ぐらいが限界じゃなかったっけ?すると前触れもなく、殺せんせーの顔が歪んだ。
「急に暗殺しないで下さいカルマ君!!避けると残像が全部乱れます!!」
僕のお隣さんの仕業か。急に来たらびっくりするわ。と言うわけで今日は問題集を解きまくった。
ちなみに全問正解だった。
翌日
「「「さらに増えてみました。さぁ、授業開始です」」」
いやはや、分身雑だし、別のキャラ混ざってるし……どうした、殺せんせー。やけに気合入ってるが………………別に悪いことではないけどさ。
ちなみにこの時間、僕は難関高校の過去問を殺せんせーがアレンジしたものを解かされた。問題文何故か全部英語だが、楽勝だった。
「は~やっと終わった」
さすがに疲れたので外に出て自然の空気を吸いに来た。殺せんせーはどうやら理事長から挑発を受けたらしい。渚君から聞いた。丁度良いタイミングでフレアとメテオが戻ってきた。賢いから笛吹かなくても外に居れば戻ってくる。気分にもよるだろうが。
「ちゃんと戻ってくる辺り、2人ともマジで優秀だよ………………ん?」
何故か教室から皆が出てきた。
渚君に聞いてみると
「殺せんせーが外に出ろって言うから……なんか不機嫌になっちゃったんだよね」
渚君から事の経緯を聞いた。ざっくり言うと、暗殺成功すればこのあとの人生ハッピーだから勉強はそれなりで良いって言ったらしい。
─────────成る程ね。
皆が集まると殺せんせーは話し始めた。
「イリーナ先生、プロの殺し屋として伺いますが…いつも仕事をする時…用意するプランは1つですか?」
「……いいえ。本命通り行く事の方が少ないわ。不測の事態に備えて予備のプランをより綿密に作っておくのが暗殺の基本よ」
「次に烏間先生。ナイフ術を生徒に教えるとき、重用なのは第一撃だけですか?」
「……第1撃はもちろん重要だが、次の動きも大切だ。強敵相手では第一撃は高確率でかわされる。第2撃、第3撃を…いかに高精度で繰り出せるかが勝敗を分ける」
「最後に創真君。君は今の彼等をどう思いますか?」
ここで僕に振るか。まぁ、良い。今の彼等を僕はどう思うか?
「勉強をどうでも良いと思ってるのは、暗殺があるから………………それは劣等感から目を背けてるだけ。逃げてるだけ、って事だ……………情けないね」
そう言い切ったと同時に殺せんせーは再び喋りだした。
同時に回転を始める。
「……先生方が言ってるように、自信を持てる次の手があるから自信に満ちた暗殺者になれる。対して君達は、『俺らには暗殺があるからそれで良いや』……と、勉強の目標を低くしている。それは…創真君が今言ったように劣等感から目を背けているだけです。 もし先生がこの教室から逃げ去ったら?もし他の殺し屋が先に先生を殺したら?暗殺という拠り所を失った君達にはE組の劣等感しか残らない。そんな君達に…先生からの警告です」
『第2の刃持たざる者に暗殺者を名乗る資格なし!!』
そうして、校庭に竜巻が出現した。砂埃が舞い、視界が遮られる。暫くして殺せんせーは回転を止め、竜巻も消えた。
「……校庭を手入れしました」
雑草や凸凹が無くなっていた。
「先生は地球を消せる超生物。この程度の事は容易いことです。もし君達が自信を持てる第2の刃を示せなければ……校舎を平らにして先生は消えます」
「第2の刃…いつまでに?」
渚君の質問に殺せんせーは当然、と言った口調で答えた。
「決まってます。明日の中間テストでクラス全員50位以内を取りなさい君達の第2の刃は先生が既に育てています。自信を持ってその刃を振るってきなさい。仕事を成功させて、恥じることなく笑顔で胸を張るのです。君達が暗殺者であり、このE組であることに!」
翌日
やれやれ問題という名の怪物が襲ってくる……こんな感覚を味わうのは初めてだが、僕のいつも通りをすれば良いだけ。
「……なぁ、なんで創真はナイフじゃなくて剣なんだ?」
僕に聞かれても分からないんだが。
しかしながら皆、順調だ。これが殺せんせーの教えの効果か。問題文の重要な部分、解き方のコツ……殺せんせーがマッハで教えてくれた通りだな。大変解きやすい。
問4も殺れる!
問5も殺れる!
問6も殺れる!
問7も殺れる!
問8殺れる!
問9も殺れる!
問10殺れる!
問11………ん?
…………皆は問11に殴り殺された。
「これ………………まぁ、良い。先ずは、終わらせよう」
剣を投げて、問11を仕留めた。あたりを見回せば、残ってるのはカルマだけだった。
「………………………………」
全ての教科の一部の問題からテスト範囲外の問題だった。結果はもちろんほぼ全員50位以内に入れなかった。烏間先生は苦情の電話を入れたが、相手にされなかった。
「先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見ていたようだ。君達に顔向け出来ません」
この結末を描いたのは恐らく理事長だ。この妨害がなければ全員50位以内に入れたかもしれない………E組を底辺に留めさせるためにそこまでやるのか。そんな落ち込む殺せんせーに飛んでくるナイフが1つ。殺せんせーは慌てて避けた。
「いいの~?顔向け出来なかったら俺が殺しに来るのも見えないよ?」
「カルマ君、今先生は落ち込んで…」
カルマはテストを殺せんせーに見せた。
理科99点
国語98点
数学100点
社会99点
英語98点
186人中4位
「あんたが余計な範囲まで教えたからだよ。ねぇ、創真も見せてあげなよ」
僕も前に出てテストを見せた。
理科100点
国語100点
数学100点
社会100点
英語100点
186人中1位
「「「オール100点!?」」」
ま、こんなの楽でしょうがなかった。暇だったから次の発明品のアイデアが浮かんじゃった。
「ま、クラスは抜けませんよ僕は。こっちの方が楽しい。で、先生は逃げるのかい?」
「それって結局さぁ、殺されるのが怖いだけなんじゃないの?」
カルマ君と僕に合わせて、皆も口々に言い始めた。
「なーんだ。殺せんせー怖かったんだ」
「なら正直に言えば良かったのにね」
「ねー『怖いから逃げたい』って」
「にゅやーッ!!逃げるわけありません!!期末で倍返しでリベンジです!!」
ま、次は皆で良い点を取りたいな。
「早速、1位の座を牛耳ってるじゃねぇか、創真…………ええ?」
月城 隼 186人中10位