創真side
修学旅行……ね。まぁ楽しみだ。僕の家族は余り旅行に行かない。親は忙しいからな。行き先は京都か。まぁありがちなパターンだが。しかしながらここは暗殺教室。旅行にも暗殺が付きものだ。
烏間先生から通達されたが、スナイパーを手配したので2日目の班別自主行動の時に一緒に行動する殺せんせーを狙うらしい。というわけで、狙撃に適したコース選びを頼む、という事だ。
うーむ……意外と迷うな。狙撃もしやすくて楽しめるスポット、か。
「お~い創真?」
「ん?あ、なんでしょうか磯貝君?」
どうやら、自分の世界に入っていたようだ。それと、僕は1班だ。メンバーは、磯貝君、前原君、木村君、片岡さん、岡野さん、倉橋さん、矢田さんだ。
「皆で行き先の候補を出したんだが、創真はどこが良いかと思って」
ふむふむ………お、誰がこのスポットを提案したか知らないが、楽しめて狙撃もしやすいスポットがあるじゃん!
「ここが良いんじゃない?この嵐山のトロッコ。このトロッコ、途中の保津川の鉄橋でしばらく停車する。そして恐らく保津川の川下りと鉢合わせする時間帯があるはず。それを誰かが川下りしてる~的な事を殺せんせーに言えば顔乗り出して見るだろう。スナイパーには殺せんせーが顔を乗り出す瞬間に撃ってもらう、っていうのはどう?」
「それ良いと思う!」
矢田さんが賛成してくれた。他の皆も、良いんじゃない、と口々に云ってくれた。
「じゃあここで決行にするか?」
磯貝が確認したが異論を唱える人はいなかった。上手く成功するかは別だが、取り敢えず決行場所は決まった。
「ふん、皆ガキねぇ。世界中を飛び回った私にとっては旅行なんて今更だわ」
そんな様子を小馬鹿にするように口を開いたのはビッチ先生だった。
「じゃあ留守番しとけビッチ先生。そうすれば経費が浮いて学校は喜ぶだろうに。あ、じゃあ花壇に水をやっといてよ」
僕の言葉にビッチ先生は怒った。
「なんですって!?留守番なんて冗談じゃないわよ!それに、行かないとは一言も行ってないわよ!」
「はいはい、分かった分かった」
そこへ殺せんせーが何かを持ってやって来た。
「なんです、これ?」
「修学旅行のしおりです」
「いや、辞書だろこれ?」
分厚すぎる。
「観光名所から旅の護身術入門から応用まで!他にも役立つ知識が全部載ってます!!」
どうも、ワクワクしすぎな殺せんせーだ。多分、この教室内で修学旅行を1番楽しみにしてるのは殺せんせーだろう。
「これ置いてくか…」
「にゅや!?それ作った本人の前で言いますか!?お願いですから持っていって下さい!!ね?ね?」
……………結局うるさいので持ってくことにした。
翌日
「眠い………………」
目を擦りながらリビングに行くと、既に氷室さんが朝食を作っていた。
「おはようございます、創真様」
補足だが今日から氷室さんはお隣に住むことになった。親が手配したそうだ。そっちの方が僕の家に行きやすいということで。元々住んでいた家からそこまで遠くないので問題ないそうだ。引っ越しは昨日のお昼中に済ませたらしい。まぁ、そんなに遠くないなら別に必要ないとは思うがまぁ良い。
「朝食は既に作っておきました。それでは私は先に行ってます」
「分かりました……ってうん?どこにです?」
「京都ですが?」
あ、そうか。氷室さんは教職員じゃないから団体用の新幹線乗れないんだ。
「でも速すぎじゃないですか?今から行くと…」
「車で行きますので」
いや、普通新幹線だろ。長距離移動するのに、車だと疲れるでしょうが。
「あなたのお父様からまた車貰いました。修学旅行で移動するときに使えと」
見せてもらったキーで分かった。これはフェラーリだ。だから何で高級車をいちいち用意するんだ?ていうかそんなのあげるんだったら、新幹線のチケット贈れよ、父さん。
「氷室さん、まだ間に合います。今からダッシュで東京駅に行って自由席のチケットを買ってきましょうよ?ね?」
「しかし折角貰ったのに使わないのは勿体無いし、お父様に失礼ですし………」
多分、言っても聞かなそうだな…………後で父さんに言っとかないと。贈るものをちゃんと考えろって。
「分かりました……気を付けてくださいね」
「ご安心を。私ゴールド免許ですから」
そう言って氷室さんは家を出ていった。
「なーんで、新幹線のチケットじゃなくて、フェラーリ贈ったんだか…………」
次回はついに京都へ!
果たして何が起きるかな?
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