ルークside
「あー身体がくそ軽い…………」
おっす、ルークだぜ。
知っての通り、前回で俺は死神、デュオとの決闘に敗れたけど、身体はピンピン。全身真っ白の奴の手によって、全快したからな。そういや、真っ白の名前聞いてなかったな。
ともあれ、またいつもの日常が始まる……………………
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「じゃ、授業を始める………………って、いけね。今日、このクラスに1日研修生が2人来る。じゃ、入ってくれ」
コラボ先の原作名で言う、ロクでなし講師ことグレンがドアの先にいる2人に声をかける。ちにみに、前よりはロクでなしではなくなった。……………………………多分。そして、ドアが開いて研修生が入ってくる。
「おっはよー!皆!」
「……………………」ペコリ
(おいおい、真っ白君とデュオかよ!なんでここに来てんの!?)
「んじゃ、自己紹介してくれ。授業時間の半分位やる」
※グレンは久しぶりにサボりたいだけ
「ではでは。僕の名はホリー!この世の誰もが驚く魔法使いさ!だから魔術を使えるんだ!凄いでしょ~?」
凄いでしょ~?って言われても、皆は反応に困っていた。何故なら
「…………あ、そっか。皆、使えるんだっけ?」
ようやくホリーは気づいた。
「そうか…………唯一の自慢話はここでは通じないって訳か。うん、じゃよろしく………………」
(((なんか急に冷めた………?)))
皆の心の声に気付いたのかはさておき、変わってデュオが口を開く。
「俺の名はデュオと言う。1日よろしく頼む」
(((簡潔だ!!)))
「せんせー。終わりましたけどー?」
やる気を幾らか失ったホリーが爆睡しているグレンを起こす。
「…………はぁ!?お前ら早すぎだろ!!なんでもっと長く時間を伸ばせないんだよ!!」
寝てるのを邪魔されたからか、グレンもご機嫌斜め。
「なんだと!?先生の事は知ってんぞ!ちょっと前まで引きこもりだったんだろ!ちゃんと働いてるアリを見習いやがれ!」
「あぁ!?引きこもってて何が悪い!!アリが働くのは勝手だろ!?」
「うっせぇ、ロクでなし野郎!」
「黙れ、真っ白白助!」
ギャーギヤー子供みたいに言い合ってる、お二人さんを無常に見つめる生徒たち。
「あ、あの!」
皆が声がした方を向く。声の主はルミアだ。
「し、質問とか良いですか?」
「「…………………」」
ホリーとグレンは黙ってルミアを見つめる。やがて我に返ったホリーが咳払いをする。
「あ、ごめんねお嬢ちゃん。柄もなく馬鹿と言い合って……………まず、お名前教えてもらって良い?」
「る、ルミアです!」
「ルミアちゃんね。それで、質問は?」
「ホリー君は魔法に凄く自信を持ってるんですよね?」
「勿論!」
自信満々に宣言する。
「良かったら何か簡単な魔法を披露してもらえませんか?」
「!!」
その言葉に、ホリーは先程とは打って変わって、嬉しそうな表情を浮かべる。
「うんうん、良いよ!是非とも披露するよ!」
そして、指をパチんと鳴らすと、何処からともなく辞書並みの分厚い本が落ちてきた。
………………グレンの頭に。グレンは何も言わず、がくりと倒れる。
「あ、今のは事故…………死んでないね、良かった」
わざとじゃね、と言う雰囲気が漂うなか、ホリーは辞書………否、魔導書を開く。
「行くよ…………『ファンタジースノー』」
まぁ、お察しの通り教室にちらり、ちらりと、雪が降りだした。おお、と皆は声をあげる。
(雪を降らすのか…………中々面白い奴だ)
ルークも心の中でホリーを褒める。突然、ホリーはルミアの前に近づく。
「?」
「……………あった!」
ホリーは大きくジャンプし、何かを掴む。そしてルミアの前に降り立ち、手を開く。
「あ!氷の結晶だ!」
「たまーに混じってるんだ。運が良いね~。さて、こんな感じかな?」
ホリーはスッと一礼する。皆は賞賛の拍手を送る。
「…………んぁ?俺、いつの間にか寝ちまったのか?」
気絶していたグレンが目を覚ました。
「目覚めなきゃ良かったのに」
「んだと、テメー!」
「もういい。ガキかお前ら」
デュオがだるそうに止める。
「…………俺も何か披露しよう。ちなみに、俺は基本的に魔法を使わない」
「「「え!?」」」
ここ、魔術学校なんですけど、と言いたげな顔をする。
「ま、その代わり俺だけしか使えない能力………異能を使える」
デュオは言葉を続ける。
「まぁ、誰も見たことのない異能だと思うが、それを軽く紹介する」
デュオの身体が一瞬、赤く光る。すると、外套から黒獣が放たれた。
「「「!!」」」
「俺の異能その1は、外套から出る黒獣をあらゆる物に変化させれる…………例えば……」
デュオの言葉に連動して、黒獣は巨大な拳に変わる。
「おお!」
「他にも……………鎌になったり、布になったり…………………まぁ、こんなところか」
デュオは黒獣を引っ込める。
「あの………………」
「質問か?」
銀髪の少女はスッと立ちあがり、口を開く。
「私の名はシスティーナ・フィーベルです。今、デュオさんは異能その1を披露してくれましたけど………その1って言い方だと、他にもまだあるって事ですか?」
その発言に、デュオはフッと笑みを浮かべる。
「なら、見せよう。ちょうどいいから、前に来てくれるか?」
「え?あ、はい………」
言われるがまま、フィーベルは前に出る。
「おお…………可愛い………」
ホリーが小声で呟く。デュオは、フィーベルの頭をちょんと触った。すると、システィーナの身体を赤い光が走る。
「え!?何これ!?」
「別に怖がらなくていい。そのまま壁に足をかけてみろ」
フィーベルはデュオの言う通り、壁に片足をかける。
「…………もう一方のもだ」
「え!?それだと落ちちゃうんじゃ………」
「お嬢ちゃん、いいからやってみな。面白いことが起きるよー!」
「……………はい」
ホリーに言われ、恐る恐る、もう一方の足も床から上げた。
「え!?」
フィーベルは壁に立った。
「グラビティーコントロールの類いか?」
「流石は先生。俺の異能その2は、触れた物の重力とベクトルを操る。だから…………」
デュオは大きくジャンプする。そして天井に上手く着地する。
「こんな事も出来る」
おお~、と皆は歓声を上げる。
「魔法と似てて、でも、魔法じゃない…………それが異能だ。よっと」
デュオは外套をはためかせて、着地する。
「まぁ、こんなところだ…………ん?」
ホリーがデュオをツンツンとつつき、壁に立ってるフィーベルを指す。
「あ、すまん。忘れてた」
パチんと指を鳴らすと、フィーベルは重力に従って下に落ちる。デュオは黒獣を布に変えて展開させ、ふんわりとキャッチする。
そして、同時にチャイムが鳴った。
「お、終わりか。今日は全部こいつらに使わせちまったが、次は普通にやるからな。ちゃんと準備しとけよ」
そう言ってグレンは出ていった。だが、心境はこんな感じ。
(うっひょ~!久しぶりに休憩できた気がするぜ!にしても、あの白野郎…………なかなかウゼェ奴だぜ、まったく!)
1時間目を休めた事への幸福感と、ホリーへの苛立ちを感じていた。
時はめっちゃ進んで放課後。
「ふふ、僕は幸せ者だな~。まさか女の子にお茶を誘われるとは!」
メンバーとしては、ルミアとフィーベルとリィエルである。
「…………………………」
デュオは無言を貫く。
「でさでさ、どの娘が1番気に入った?」
「そう言うのは特にないが」
「……………つまんねー」
ホリーはハァ、とため息をつく。
「ごめんね、待たせちゃって!」
そこへ3人が到着。
「別に良いよ!で、注文とかしたの?」
「まだだよ。今から行くところ」
「じゃ、僕が買ってくるかね~」
「じゃあ、私も行くよ。1人で全部持たせちゃ悪いから」
ルミアも一緒についていく。数分後、ホリー達は買ってきた紅茶やお菓子を広げ、至福の時間を味わう。
色々世間話で談笑して、そのうち話題は魔術になった。
「ホリーにとって魔術って何?」
リィエルが尋ねると、他の皆も興味津々と言いたげな目で見つめる。
「『希望』さ。魔術は人の心を照らす物。素敵でしょ」
フィーベルがうんうんと、首肯く。
「話変わるけどさ、この前僕が訪ねた場所で見た景色が………」
「やっと見つけたぜ!」
声のした方を向くと、黒いフードを被った男…………ノーネームがいた。
「おい、今すぐ逃げろ!すぐにここから………」
言ってる傍から、丸い物体が投げ込まれる。
「…………おっと?」
プシュー!!ガスが噴出された。視界が悪くなったのを境に、火球やら稲妻が飛来してくる。
「白昼堂々と派手にやるね…………」
飛んでくる魔法を避けながらホリーが呟く。
「空間断絶!!」
デュオの黒獣が空間を喰らい、攻撃を防御する。
「おい、彼女達の方を守れ!敵はそっちが狙いだ!」
ノーネームの声がして、ホリー達はさっきまで彼女達がいた方を見る。
「あ!リィエルちゃん、大丈夫!?」
ホリーが倒れてるリィエルに気付き、駆け寄る。
「…………2人は拐われた。連れ戻そうとしたけど……………ごめん」
「今は良い!デュオ、一旦ずらかるぞ!目立ちすぎて、人が集まってきた!」
リィエルを抱えたホリーが叫ぶ。
「分かった」
デュオは黒獣を布化させ、ノーネームに巻いた。
「な!?やめろ、離…………」
「大人しくしろ」
ノーネームはデュオの手刀で意識を奪われる。そして、ホリーとデュオの背後から純白と漆黒の翼が生え、煙の中から飛び出した…………!!
to be continue……………
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