殺せんせーは閃光と伴に爆発した。皆は吹き飛ばされ、海に落ちた。
「これ殺ったんじゃね!?」
皆、殺った手応えを感じていた。
「まだ油断するな!奴には再生能力がある。水面の警戒を怠るな!」
烏間の指示で皆は殺せんせーの残骸やらを捜索する。
「あ!」
倉橋の近くの水面で空気の泡がたっている。皆が銃を構える。
そして、姿を現したのは─────────
創真だった。
解説すると、海中に落ちた創真がマシンシャークに乗って海中から浮上しただけと言う、特に何の変哲もない事をしたのだ。
「なんだよ、創真か……」
「そうだが」
「てことは……殺せんせー、殺ったのか!?」
「いまオルカが超音波を発して反響定位を利用して捜索しているよ」
超音波はさておき、反響定位とは、自分が発した音が何かにぶつかって返ってきたものを受信し、その方向と遅れによって物の位置を知ること。なので、各方向に超音波を発すれば、周囲に何があるかなど標的の位置関係を知れる。仮に殺せんせーが生きていれば、近くにいるはず。ふやけてるだろうからそう遠くにはいない、と創真は踏んでいる。
間もなくマシンオルカが浮上してきた。丸い球体を咥えて。
「ヌルフフフフ……」
マシンオルカが咥えていたのは、殺せんせーの顔が入った球体だ。
「これぞ先生の奥の手の完全防御形態です。この周囲のエネルギーの結晶が先生を如何なる攻撃から守ってくれます。24時間だけですが。しかも、この間は先生動けません。1番恐れていたのは宇宙に飛ばされてしまうことですが、それは不可能と、調べ済みです」
「なるほど。超音波を反射したのはこのバリアか。にしても、無敵のバリアねぇ。どうしたものか……」
「創真、それ貸して」
殺せんせー入りの球体を貸すと、カルマはあのカブト虫のコスプレをしながらエロ本を読んでいる殺せんせーの画像を見せた。
「ちょ、やめて───!先生、今顔を隠せないんですけど!」
「あ、それとウジ虫も付けとくよ~」
「ふんにゃアァァァァ!」
殺せんせーの心の底からの悲鳴が響き渡る。
「どうしますか、烏間先生?富士山の火口にでも放り込みます?」
「……………とりあえず、上とこいつの処分方法を検討する。君たちは解散だ」
「先に言っておきますが、対先生用BB弾のプールに入れても、さっきのように爆発を起こせば問題なしです。残念でしたねぇ。あ、ちなみに富士山の溶岩に入れられても大丈夫な筈です。ですが、ここまで先生を追い込んだのは君達が始めてです。作戦は素晴らしかったですよ」
殺せんせーはそう言ってくれたものの、皆のショックは大きかった。皆は特に会話はなく、ホテルに戻って行った。
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少し遅れて、千葉と速水も陸に上がった。
「お疲れさん」
そう声を掛けたのは、創真だった。
「撮れてたか?今回の暗殺」
「勿論。ま、律の方がきれいに撮れてたが」
「……この弾じゃ、殺せない。撃って分かったよ」
「いや、そうとは限らない。律から聞いたが、千葉の射撃があと0.3秒早いか、速水さんの射撃が30㎝近ければ殺せていたかもしれないそうだ」
「やっぱり……」
「終わった事を言ってもしょうがないからね。じゃ、先戻ってるぞ」
「「………………………」」
2人が浮かない表情をしていたのに、創真は気付いて──────────
創真side
ホテルに戻ると…………何故か何人かが苦しそうな様子だった。岡島は鼻血を出している。そして陽菜乃も苦しそうだった………これはただの疲れではない。取り合えずフロントへ行くと、烏間先生と鉢合わせた。
「烏間先生、これ……」
「分かっている。フロント!近くの病院はどこだ!」
「あ、ありますが今の時間帯に先生はいません……」
チッ………船は明日にならないと無い。そこへ氷室さんがやって来た。
「創真様。体調を崩した生徒の中には岡島君や三村君も入っています。肝心の症状としては高熱が主です。多人数が同時に体調を崩すなど考えにくい。恐らくウイルスか何かを盛られてた可能性が高いです」
「なるほど………ウイルスを盛られたとしたら、サービスのドリンク……しかないな。三村君と岡島はディナーを食べてないですから」
その時、烏間先生の携帯に着信が入った。烏間先生はスピーカーモードにして僕ら2人にも会話が分かるようにして、電話に出た。
『可愛い生徒が苦しそうだな』
「これはお前の仕業か?」
『その通りだ。人工的に作ったウイルスだ。個人差はあるが、1週間以内に死ぬ』
「死ぬ………そのウイルスに効く解毒薬はあるんですか?」
氷室が冷静に質問する。
『あるさ。一種類のみのオリジナルをな』
「何か目的があるんですよね?」
『勿論さ。解毒薬が欲しいなら100億の賞金首を……山のホテルの最上階に1時間以内に持って来い。外部と連絡を取ったり、期限を過ぎれば解毒薬は爆破する』
「なるほど」
『それと、ひとつ条件がある。背の小さい男女に賞金首を持ってこさせろ』
「………念入りだな……」
『当然さ。タコが動けないなら丁度良い。動けるのを想定していたからな。礼を言わせてもらうよ。フロントに話を通せばすぐに交換する。大事な生徒のために懸命な行動を期待しているよ』
通話は一方的に切られた。
烏間先生は元気な人を集めて、事情を話した。
「どうするんだよ……このままじゃ……」
「落ち着け、隼。見るからにそこまで即効性はない。すぐには死なないさ。お前は船酔いに感謝するんだな」
「だな……船酔いになってなきゃ、俺も飲んでた」
そこへ烏間先生の部下の園川さんが来た。
「烏間さん!政府として問い合わせても、プライバシーを繰り返すだけでダメでした」
「あ、思い出しました。あの山頂のホテル、マフィアとか悪人がよく利用してるんです。地形が孤島ですからね……政界との繋がりもあるので警察も手が出せないそうです」
「……氷室さん……なんで知ってるんです?」
「私、友達が多いので、色々人脈があります」
「はぁ…………………」
「都会の病院に運ぶってのはどうなんだよ?」
寺坂が意見を申し立てるが、反対したのは竹林だった。
「賛成しないな。解毒薬は一種類なんだろ?行っても無駄足になるかもしれない。取り合えず応急措置はするから……」
「頼むよ。さて、こういう時に何か考えついてるのは………………殺せんせー、なんか案あるんじゃないですか?」
「えぇ、ありますとも。動ける人は来てください。汚れても良い服装で」
場所は移動し、ホテルが見える崖下に着いた。
「殺せんせー、作戦は?」
「律さん、お願いします」
『はい。ホテルの入り口には警備員がたくさんいるため、見つからずに侵入するのは不可能。ですが、この崖を上った先の通用口には警備がありません。監視カメラは私がハッキングできますのでご安心を』
「あー、もしや奇襲でもして薬奪えとでも?」
「正解です」
ほほーう。
「無理に決まってるわよ!まずこの崖!たどり着く前に転落死だわ!」
ビッチ先生の言葉に反し、既に僕含め皆は崖を登り始めた。
「崖くらいなら余裕だけど……未知の場所で戦う訓練はしてませんから烏間先生、指揮をお願いします」
磯貝君がそう言う。
「取り合えず、黒幕に俺らに喧嘩を売ったことを後悔させてやるよ」
隼も怒りの様子
「さぁ、どうしますか?烏間先生」
「………決まっている。注目!隠密潜入から奇襲への連続ミッション!違うのは標的のみ!3分でマップを叩き込め!その後、すぐに作戦開始だ!」
「「「おう!」」」
こうして律や氷室さんを含め18人による作戦が開始された。
「……待て、創真。俺らを数え忘れているぞ」
「忘れるなんて酷いよ、創真!僕ら暗殺に参加できてないから暴れまくるよ~!」
「よくも……創真の彼女を……!!俺様が許さねぇ……!!」
訂正。20人+コウモリ1匹による作戦が開始された! 皆は知らないが。
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ホリー達の活躍は如何に………!?