歩いてクラスへ向かう。のだが…
「おっそ…」
全然進まない。入口狭くない?全員一斉にクラスへ向かうべきじゃなかっただろ…
「はぁ…こういうとき空飛べたらなぁ…」
「空を飛べても入口は結局皆さん同じですよ。」
「うっ…確かに…じゃあ瞬間移動とか…無理か…」
聞いたことがないし、火や風でどうにかなりそうにもない。
「早く進まないかなぁ…」
「やっと入れた…」
数分待ってやっと教室に入れた。
黒板には『自由に座ってください』と書いてあるし。
「一緒に座ろうか。」
「はい。」
「うん。」
空いていた席に座る。3席固まって空いていてよかった。これも運かな。
「はーい!揃ってますかー?」
前の扉が開きかわいい人が入ってきた。
「揃ってますね。それじゃあ自己紹介を…」
黒板の文字を消して何かを書き始める。
「アリアです。このクラスの担任、そして魔法学を教えます。よろしくね。」
先生だった。しかも担任だった。かわいいとか言ってすいません…
「それと…シンさん。」
「え?あ、はい。なんですか?」
突然名前を呼ばれた。なんだろう…
「学園長がおよびです。行ってきてください。」
「え?今?」
「はい。」
「えっと………どこに行けばいいんですか?」
「あ…えっと、ここを出て右に曲がって…」
「ここか…」
目の前には大きな扉が。上に『学園長室』と書かれたプレートが貼ってある。
コンコン
「失礼します。」
扉を開く。
「うん?君は…」
中には白いおひげのおじいさんがいた。
ザ・魔法使い!って感じの人だな…
「シンです。」
「おお。君が…座りたまえ。」
椅子に座る。何を言われるんだろう…いきなり
「まずは…中級魔法を使ったというのは本当かね?」
やっぱりか…どうしよう…ごまかせ…ないよね。
「はい。」
正直に答える。
「そうか…まだ若いのにすごいの。」
「いえ…」
「君は将来やりたいことはあるかい?」
「え?えっと…」
改めて聞かれると…俺のやりたいことってなんだろう。
正直魔法が使いたい!って気持ちだけで転生したからな…
「まだ決まってはいないか。それでは一つ提案があるのだが」
「はい?」
提案?怒られるわけではなさそうだ。
「君は誰も使えない魔法を使ってみたいとは思わないかね?」
「え…」
誰も使えない魔法…興味が無いといったら嘘になる。
「でも…オレなんかに使えるんですか?」
「それはまだわからん。だが可能性はあると思っておる。」
「はぁ…」
なぜだろう…俺の運がチートだから?でもそれは知らないはずだ。
「まあまずは話だけでも聞いてみんか。」
そしておじいさんは話始めた。
「君は無属性を知っているかい?」
「はい。」
頷く。
「この属性について何を知っている?」
「えっと…」
五属性の一つであること。それと確か無属性は他のどの属性でも使えたはずだ。
「その通り。無属性は誰にでも使うことが可能だ。
しかし、これらは全て多くの魔力を消費する。」
「へぇ…」
それは知らなかった。
「さらに…無属性にはもはや扱うことができない魔法が存在するのだ。
君は転移できたら…と考えたことはないかね?」
「あります!出来るんですか!?」
ついさっき思ったばかりだ。本当に使えるのなら使ってみたい。
「転移魔法やハイディング…姿を消す魔法じゃな。そういった魔法が無属性には存在するのじゃ。」
「へぇ…でもなんで扱えないんですか?」
「転移しようとしても失敗。または衣服など軽いものだけが転移してしまうということがよくあるのだ。
無属性は運要素が強すぎる。
今の魔法使いに扱いきれるものではない。」
「えっ!運ですか!」
やった!運に関しては俺は無敵だ。
「まぁスティールは失敗しても損はないからな…使っている者もいるようだが。」
「あぁ…」
なんかいたなそんなやつ…いきなり襲われたんだっけ。
今なら返り討ちにできる気がする。
「さらに上の発動すら出来ない魔法もある。」
聞きたいかね?と言いたげな目でこちらを見ている。
「それはなんですか?」
「魔法使いには致命的な…魔法を打ち消す魔法じゃ!」
「え…そんなものが…?」
「ある。いや、あったと言う方が正しいな。今では使えるものはおらん。
どうじゃ?使ってみたいとは思わんかね?」
「それは…まぁ…」
面白そうだ。しかし、誰にも使えない魔法か…
「誰でも使えるが誰にも扱えない無属性。極めてみんか?」
「でも…なんでオレに…」
「その年で中級魔法を安定して使えておるというのはなかなかの逸材じゃ。
君にワシの夢を託したい。
それに…君は運がいいようだしな。」
「な…」
なぜそれを…?
「先ほど運という言葉に過剰に反応しておっただろう。
年寄りの目はごまかせんぞ?」
「はは…そうですね。」
せっかく転生して第二の人生を得たんだ。他のやつらには出来ないことをやってみたい。
「やります。やらせてください!」
「そうか。いい返事じゃな。」
誰でも使えるが誰にも扱えない無属性。面白そうだ。
新しい人生の新しい夢。とりあえず目標ができた。
「それにあたってな…この学校には飛び級制度があるのじゃ。」
「は、はぁ…」
それにあたって?ということは…
「もう中級魔法が使えるのであれば…四年まで飛ばすことができる。」
「なっ…」
飛び級…三年間を飛ばせるのはすごく楽だ。もう知っていることをもう一度学ばなくてもいいし。でも…
「魔力を増やすためにもより上の環境で学ぶというのは良いと思うしの。
もちろん強制ではないが…おすすめはするぞ。」
せっかくできた友達…ティアとルゥをおいてというのは…
「どうする?」
俺が出した結論は…