「さて。それじゃあホームルームを始めます。」
何事も無かったかのように始まるHR。
「だめだ…朝から疲れた…眠…」
意識が途切れた。
「はっ!」
意識が戻る。やば…寝てた…
「あら。起きました?」
ティアが覗きこんでくる。
「おお…どのくらい寝てた…?」
「今は三時間目です。」
てことは…三時間か。三時間!?
「起こしてよ!」
「寝顔可愛らしかったです!」
めっちゃいい顔で親指を立てる。
最近ティアのお嬢様なイメージが崩れてきてるんだよなぁ…
「シンさん。おはよう。」
「あ、先生。おはようございま…じゃない!起こしてくださいよ!」
「いやぁ…寝顔が(ry」
「あんたも…いや、先生もですか!」
「しっかりおさえました!」
ティアが四角い箱を持っている。なんだろう…
「カメラです。」
「消せ!」
「嫌です。後で皆さんに配布します!」
「「「うぉー!!!」」」
クラスがどよめく。なんだお前ら!俺のこと好きすぎだろ!
「とまぁ、冗談は置いといて。」
置いとかれた…
「来週は新入生歓迎クラス別オリエンテーリングです。
しっかり話を聞いて魔法を使えるようになって優勝しましょうね!」
「おおー!」
クラスが一致団結している。これは俺もしっかり参加せねば…!
「じゃあ続きを。魔法には初級魔法や中級魔法などがあってね…」
先生が話すことは全てもう知っていることばかりだ。
正直暇だな…
「ぐー…」
結局お昼まで寝ていた。
ゴーンゴーンゴーン
授業の終わりを告げる鐘がなる。
「今日の授業はここまで。昼からは実践だからね。皆…特にシンさんは頑張ってね。」
「ん…ふぁーい…」
ついに午前の授業が終わってしまった。
「お昼行こ!」
「おう。」
「あ、あの…私たちも一緒に食べてもいい?」
「え?」
クラスの子達だった。もちろん…
「いいよ。一緒に行こう。」
「きゃあ!やったね!」
「おれ達もいい?」
「えっと…うん。」
「あ、じゃあ俺も…」
俺たちは教室を出て食堂へ向かう。
通りかかった色んな人が足を止める。
皆の目が点だ。口はポカーンとあいている。
それはそうだろう。なぜなら…俺の後ろには32人のクラスメイトがついてきているのだから。
「誰か…助けてくれ…」
昼食を食べ終わる。
ちなみに昼食中は皆座れる大テーブルを占領し、俺の趣味やら好きなものやらスリーサイズやら聞かれた。
…最後のを聞いてきたやつは殴っておきました。
「さて。実践かぁ。どうなるかな。」
どんな課題が出るのだろうか。少し怖いが…寝顔をばらまかれる恐怖に比べれば!
…しかもあの写真さ…すごいよく撮れてるんだよ…俺も一枚欲しいくらいだ。
「まずは火だな。」
そして火の実践場所に向かう。
「よっ!ルゥ!」
ルゥはもう先に来ていた。
「遅いわね!私の勝ちだわ!」
「あーはいはい。」
もうそっちの勝ちでいいよ…今はあまり疲れたくないんだ。
「雑ぅ!扱い雑じゃない!?い、いや…別に構って欲しい訳じゃ…」
あーもう!かわいいなぁ!ナデナデ…
「ひゃっ!うぅ…もう…えへへ…」
ちょろい。などと考えていたのだが…
「が、頑張ったらシンちゃんが撫でてくれる…!?」
「ヤバい…絶対に魔法習得してみせる…!」
「よし!皆!やるぞ!」
「「「おー!!!」」」
いや、だから!お前ら俺のこと好きすぎだろ!
「お前がシンか。モテモテだな。羨ましいぞ?」
「別に嬉しくは…」
後ろを振り向く。そこには大きな男の人が…
「いやはや…皆のやる気を引き出すとは。なかなかやるな!」
「えっと…先生ですか?」
「おお。そうだな。先に自己紹介をしておこう。
俺はガイ。Aクラスの担任をしている。お前ら火属性の担当でもあるぞ。よろしくな!」
すごく親しみが持てる先生だ。でもこういう先生はできもしない課題を出してきそうな…
「さて、シン。それでは課題を発表しよう。」
きた!何だろう…あまり難しくないものがいいな…
「お前の全力の魔法を見せてくれ。」
「え?それだけ?」
拍子抜けだ。もっとヤバいやつかと…
「ん?もっと課題が欲しいか?」
ブンブン!と顔を横に振る。
「そうか…まぁ初日だしな。それくらいでいいだろう。」
「はい。」
うーん…全力かぁ…何にしよう。
「じゃあ…いきます!」
「おう!お前の本気を見せてみろ!」
「
俺の使える火属性の魔法の中では一番威力のある魔法だ。
「うわぁ…すごい…」
皆ボーっと見ている。ルゥは尊敬と衝撃の混ざったような顔をしている。うわぁ。写真撮りたい。
「おお。なかなかの威力だ。もういいぞ。消してくれ。」
「え?消せませんけど…」
「は…?」
「えっと…」
「………」
「………」
「水属性も使えるよな?」
「威力が足りません。」
「………」
「………」
「誰かアリア先生を呼んでこい!」
「うわぁぁぁ!
風をまとい走る。ひたすら走る。
「アリアせんせーい!助けて!」
「え…え!?」
「
説明している時間はない。先生にも風を分け与える。そして再び走った。ひたすら走った。
「もう…火属性の中級魔法を扱うときは水属性の講師が付き添うように決まっているでしょう!」
「いや…まさか一年がここまでやるとは…」
「先に言っておいたでしょう!中級魔法を扱うことができると!聞いていなかったんですか!?」
アリア先生ガチギレだ。ガイ先生はすごく小さくなっている。さすがにかわいそう…
ただでさえ小さいアリア先生よりも小さく見える。
「ん?何か言ったかな?」
「え…いや…なにも…」
俺今声出してたか…?相変わらず身長に関しては敏感だな…
「あの…課題はOKですか?」
「お?おお!もちろん!今日は合格だ!」
「やった!じゃあアリア先生。水をお願いします!」
「はいはい。まぁ水も初日は同じよ。全力を見せて。ただし、扱える範囲内でね。」
「はい。」
水もクリア。風や大地も無事クリアだ。
「終わったぁ…」
全力の中級魔法4連発&全力疾走。きつい…
「なんででないのかしら…」
ルゥもベッドに倒れこんでいる。なかなか火属性の魔法が発動しないようだ。
「ねぇ。シン。」
「なに?心身ともに疲れきっているオレになにか用かな?」
「な…なんかコツとかあるの?」
全力で話しかけるなアピールしたのに聞いてきやがった…
「イメージかな。後は自分を信じること。できるよ!頑張れ!」
また少し雑になってしまったが…ルゥは嬉しそうだった。
「あ、ありがと。頑張ってみる。」
「おー…」
もう無理だ…おやすみ…
その後毎日授業を聞き課題をクリアし続け一週間。
ついに明日はクラス別オリエンテーリングだ。
皆張り切っている。
『シンさんに勝利を!』
あれ?宗教かな…?
とりあえず…明日が楽しみだ。どうなるのかな…