剣?魔法?いやいや時代は運でしょ!   作:高崎瑞希

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二十二話  やっぱりルゥだ…

「ふぅ…色々あるな。」

「そうですね。楽しいです。」

「うん。」

「そうね。私を置いて二人だけで楽しそうだったわね!」

「はは…悪かったって。今は一緒に回ってるだろ?」

 

最初はティアと二人でまわっていたのだが、ルゥの叫びがあまりにうるさ…もといかわいそうだったので引き取り今は三人でまわっている。

 

「そろそろ次の試合じゃないか?」

「え?あ、そうね。」

「行きましょうか。」

「うん。ねぇシン?わかってるわよね?」

「んー?大丈夫だよ。なぁ?」

「はい♪」

 

ティアと顔を合わせて笑う。

だって…ねぇ?もうふりにしか聞こえないもんな。

 

「悪い顔してる!絶対に置いていかないでよね!」

「はいはい。早く行けよ。相手を待たせんな。」

「頑張ってくださいね。」

「うん!」

 

ルゥが走っていく。残された俺たちも、

 

「よし。応援に行くか。」

「はい。おそらく勝つでしょうね。」

「まぁ…オレが教えたしな。」

「そうみたいですね。私も教えてほしいです。」

「それはまた今度かな。」

 

そう。あの日教えろとルゥが言ってきた日からほぼ毎日俺は魔法を見せられコメントを求められてきた。

俺が言うのもあれだがルゥはなかなかの実力だと思う。

ただ…運が…相手もやり手だったら負ける可能性もある。

相手も一試合目を勝ち上がった子だ。しっかり見ておきたい。

もしかしたら俺と戦う可能性もあるしね。

 

 

 

 

 

「あの子が次の対戦相手か…」

「強そうですね。」

「そう?」

 

ルゥの向かいに立っているのは背の高い男の子。

一年生にしては大きい方だが…魔法使いと言うよりはケンカとかのほうが強そうだ。

 

『八試合目を始めます』

 

八試合目か…ということは一回戦は七試合ということになる。

つまり参加人数は14人。俺を合わせて15人か。

ちゃんとトーナメント表見てなかったからな…後でもう一度見に行こう。

などと考えている間に…

 

「あれ?どういう状況?」

 

目の前には空高く二本の土でできた円柱が伸びていた。

 

「一試合目でルゥさんが壁を作って火をつけたじゃないですか。」

「え?あ、うん。そうだね。」

「初級魔法でも簡単にできる!と人気になっているらしくて」

「はぁ…」

「皆さんまずは相手を閉じ込め始めたみたいです。」

「はぁ!?」

 

つまりあの円柱の中に二人はいるわけだ。

 

「出れるの?」

「今までの試合では砕いて出てたみたいですが…」

 

この試合はまったく動きがない。

声は聞こえてくるのだが…

 

「ファイア!ファイア!くそっ!なんだこの壁!硬ぇ!」

火龍の剣(ファイア・ソード)!あれ?出ない!」

 

ルゥは魔法が発動しないようだ。ずっと俺と魔法を使っていたこともあり魔力は鍛えられているらしい。

そのせいで硬い壁を作り出し対戦相手も抜け出せなくなっている。

 

「え…これどうなるの?」

「そうですね…審判の判断にもよりますが…」

 

『このまま動きのない場合は両者とも負けとなります』

 

「はい!?やばいじゃん!ルゥ!」

「ルゥさん!頑張ってください!」

 

「はっ!シンの応援が聞こえる!負けてたまるかぁ!」

 

お、おぉ…すごいやる気だ。頑張れ!ルゥ!

 

火龍の剣(ファイア・ソード)ォ!!」

 

ザァァァァァ…

 

壁が崩れ落ちる。すると中から出てきたのは…

 

「え…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地面に頭を擦り付けている男の子だった。

 

「は?」

 

男の子も顔をキョロキョロさせている。

どうやら彼が壊したようではないが…とういうことだ…?

 

『少々お待ちください』

 

審判の人が他の上級生を呼んできた。

空を飛び円柱の中を上から確認して…腕を胸の前でクロスさせた。

 

『ルゥさん魔力切れによってリタイアです。』

 

「ルゥーーー!!!」

「あらぁ…」

 

魔力切れだと…!最後の中級魔法張り切ってたからなぁ…

運が無いのに無理するから…

 

「きゅうー…」

 

目を回したルゥが運び出されてきた。

そして救護室へ運ばれていく。

 

「あー…」

「えっと…どうしますか?」

「んー…多分しばらくは寝てるだろうね…」

「そうですね。シンさんもそうでしたし。」

「まぁ怪我したわけじゃないし…少し回ってから様子を見に行こうか。」

「はい。ルゥさんなら心配ないでしょう。丈夫ですし。」

「ははっ!違いないね。」

 

後ろを向いて歩き始める。と、そのとき…

 

「あ!シンちゃんいた!」

「え?」

 

懐かしい声が聞こえてきた。横を見ると…

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