『一年生最終戦を始めます』
さて。始まってしまった。俺、初試合なんだよね…とりあえず様子を…
「ウォール!」
四方に壁が出現。んー…何をされるのかな…
「ウォーター!ウォーター!ウォーター!」
「おー…」
上空に大量の水が出現した。
そして…
「うっわ…びっしょびしょだよ…」
どんどん水が貯まる。すでにお腹の辺りまで水は貯まっている。
「リタイアした方がいいよ!」
相手は言っているが…この戦法で勝てると思わないでほしい。
「さて…どうしようかな…」
体が水に浮かぶ。壁の上から顔をだし相手を確認。
座り込んでいる。余裕だね!もう閉じ込めたと思っているのかな。
お前はルゥか!油断したらダメだよ!
「よし。
「え?」
相手を拘束して動きを止める。
多分抜け出すことはできないと思うが、慢心、ダメ、絶対。
「どうする?ねぇ?どうする?」
「うー…んー…!」
抜け出そうとしているが…無理だろう。
「うぅ…リタイア…」
数十秒後。相手の子はリタイアを宣言。
俺の優勝が確定した。次は全学年との対戦だ。
「シンさん!おめでとうございます!」
わぁーーー!!!
騒がしいことこの上ないけど嬉しいな。
ティアなんかピョンピョン跳び跳ねているし、ルゥも…あれ?ルゥは…
「おめでと!」
「うん。ありがとう。」
舞台から降りる。周りを見渡すが…ルゥの姿はどこにもない。
「ねぇ。ルゥは?」
「え?横に…いませんね。どこ行ったのでしょうか。」
「皆知らない?」
首を縦に振る者はいない。どうやら勝手にいなくなったらしい。
「ふーん…まぁいいか。すぐ戻ってくるでしょ。」
次の対戦までは時間は少ない。少し休もう。
「疲れたから休んでくるよ。」
「あ、お供しますね。」
ティアもついてきた。二人で救護室へ向かう。
「おー。シンじゃないか。どうだ?勝ったか?」
「はい。なんとか。」
救護室の先生と話す。なんども魔力切れでお世話になったからね。仲良しだ。
「そうか!勝ったか!じゃあなんでここ来たんだ?」
「いやー…疲れまして。休ませてくれません?」
「今は誰もいないからな。ベッドは空いてるし好きに使っていいぞ。」
良かった。無事休めそうで。
「じゃあ少し借りますね。」
「おう。そっちのお嬢ちゃんはどうする?」
「あ。私はシンさんを見てますので。お構い無く♪」
………いや。戻れよ。休めねぇよ。
そんな目で見るんじゃねぇ。追い払えねぇから…
「にゃはー」
「なんでですかね?ティアさん?」
目の前にティアの顔が。
「休ませろ。」
「私のー胸でー眠れー!」
「なんか死にそうだから止めてくれ。」
「そのときは私が守りますから!」
はぁ…まぁ仕方ない。ティアは許そう。たまに胸を触ってくる以外は無害だし。
ただ、その光景を笑顔で眺める男教師。お前は許さん!
「シン!シンはおるか!?」
学園長が飛び込んできた。休ませろ。
「ルゥちゃんが!」
「は?」
なに?怪しい男についていったとか?
『魔法を教えてあげるからおいで?』
『うわーい!シンを越えるチャンスね!』
ありそう。すごいありそう。これからはちゃんと見張っとかなきゃ…
「さらわれたようじゃ!」
………マジで?