剣?魔法?いやいや時代は運でしょ!   作:高崎瑞希

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五話  これが魔法…!?

お父さんの魔法講座が始まった。

 

「食べながら聞いてね。

まずはこの世界の魔法は大きくわけると5つだ。何かわかるかい?」

「ええと…」

 

なんだろう…属性をこたえればいいのかな?

 

「水と…火と…あとは…風と…土?と…なんだろう」

「うん。大体正解。4つめは大地と教えるんだけど…土でもいいかな。

それともうひとつは無だ。」

 

なるほど。よくある感じだ。

 

「そして…ごく稀にこの5つとは違う珍しい属性を持つものがいる。」

 

「それは…変質ですか?」

 

俺の属性は変質だった。珍しいのだろうか…

 

「そう。よく知っているね。」

「私の属性は変質なので。」

「え?」

 

お父さんは驚いている。珍しいと言っていたしね。

 

「フェリス。聖水を渡したのかい?」

「んぅ?渡してないよ?」

「じゃあどこで知ったんだ…?」

「え?あっ!」

 

ステータスを見れることを知らないのだろうか。

 

「えっと…だったらいいなって…」

 

お父さんは少し怪しんでいる…

 

「まぁいいか。試してみよう。ちょっと待っててね。」

 

スプーンをおいて部屋に入っていく。

 

「おまたせ」

 

手に何かの瓶をもってかえってきた。

 

「これがさっき話していた聖水だよ。」

 

空の器に注ぐ。

 

「持ってみて。」

 

その器を渡された。

 

「あ…はい。」

 

受けとった…瞬間

ぱん!

 

「きゃっ!」

 

水が弾けとんだ。

 

「え…えっと…」

「驚いたな…」

 

皆ビックリ。何が起こったのだろう。

お父さんが話し出す

 

「その水の反応で属性がわかるんだ。

例えば、火なら蒸発してなくなる。風なら波打つ。みたいにね。」

「なるほど」

 

じゃあこの反応は…?

 

「爆発は変質だ。」

 

あぁ。やっぱり。

 

「変質ってどんなことが出来るんですか?」

「変質は少し特殊でね…全ての属性を扱える。」

「は?」

 

チートじゃないか。願ってもいないのに…あの女神やるな。

 

「ただし、どのくらい扱えるかは運次第だ。

全然扱えない者もいるし、逆に全てを極めたものもいる。」

 

運次第…最高だ。

 

「あとは魔法を扱うためには魔力が必要になる。」

「ふむ。」

 

まぁ予想通りだな。

 

「魔力量は実際に魔法を使ってみないとわからない。

その辺は学校に行かせないとわからないが…」

「いあえてあええばいいあん。」

「は?」

 

突然フェリスが口を挟んできた。

 

「口の中を無くしてから喋りなさい。」

「ゴクッ 行かせてあげればいいじゃん。」

「いや…だが…」

「このお金はシンちゃんが見つけたものだし。

シンちゃんの為に使って上げようよ。」

「いや、いいよ。お姉ちゃん。」

 

さすがにそこまでしてもらうわけにはいかない。

 

「いいの!私は包丁もらったし。それに学校にいくお金を使ってもまだ余るじゃん。」

「まぁ…確かにこれだけあれば充分だが…」

 

お父さんが悩んでいる。

 

「…そうだな。これだけ色々貰ったんだ。何か返さないとな。」

「いいの?お父さん…」

「ああ。色々学んでくるといい。」

「んー…でもシンちゃんとはお別れかぁ…寂しくなるなぁ」

「ただ…まだこの年齢じゃ入れないと思うから入るのは来年だな。」

「やった!あと一年いっぱい思い出作ろうね!」

「俺も教えられることは教えてやろう。」

「うん!お願いします!」

 

こうして楽しい一年が始まった。


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