これはゾンビですか?~いいえ、彼は黒の剣士です。 作:西じゃない東(斎藤 隆)
第零話~これは転生ですか?
「うっ・・・ここは?」
目の前には白い空間が、広がっていた。
「確か、俺は道を歩いていて・・・だめだ、思い出せない」
俺は、何かあるかと周りを見たそこには・・・
「おう、目が覚めたか」
いつの間に現れたのか、俺の後ろに、長いおひげをしたおじいさんが。
「誰だ?あんた」
「ああ、ワシは神様じゃ」
「は?神様?なんでそんなのがいるんだ?」
「うむ実はのう。わしの手違いで本来なら、まだ生きるはずだったおぬしを交通事故にあわせてしまってな。それで、おぬしを転生させてやろうと・・・な?」
「なんかべたな展開だな。元の世界にってのはだめなのか?」
「無論駄目じゃ」
「無論なんだ・・」
俺には、分からないのだが、転生とかそういうのでは、こういうのが常識なのだろうか?
「希望は、ソードアート・オンラインなんだけど。」
「いや、おぬしが転生するのは、これゾンじゃ?」
「これゾンなんだそれ?」
「まさかおぬし これはゾンビですか? を知らんのか?」
「ああ、まったく知らん。ホラーかなんかなのか?」
ゾンビとついているから、たぶんそうだろう、と思ったのだが、目の前で神がため息をついていた。どうやら違うらしい。
「まあ、いい・・・なら姿はSAOの主人公の桐ヶ谷和人にしてやろう」
「いや・・・俺は別に本人になりたいわけじゃないんだが」
「別にいいじゃろう?能力はこちらで決めておく」
「ああ、・・・ん?能力バトルものなのか?・・まあ、別にいいよ。戦いたいわけじゃないからな」
「ほう、珍しいな、普通こういう時は自分で決めたいといってくるものなのじゃがな」
「へえ、そういうものか、まあ生きていけるぐらいなら、別にいいよ」
「なら、その扉をくぐれそしたら転生できる。」
「ああ、じゃあな神様」
そうして俺は扉をくぐった。
[無欲な少年じゃったな。・・・少しサービスしてやろうか]
どうも、坂本彰人改め、桐ヶ谷和人だ。
転生したときは少し・・・いやかなりびっくりした。なにせ、いきなり赤ん坊からスタートだったからな、あの神様には一言忠告することの大切さを延々と説く必要があるかもしれない。
それで、今、高校2年生だ。そして神様からもらった能力は、というと何なのかまだ分からない。というか
発動すらしていないのだ。
まさか、神様のミスだろうかと思ったりしたが、別にどうでもいい、戦いたいわけじゃないからな。
そして、両親は普通の人だった。もしかしたら、SAOの、とか思っていただけに少しほっとした。まあ、今は両親どっちも海外へ仕事で、いつ帰ってくるか分からないけどな。
だから、いま親友の家で居候している。そいつは・・
「おい、カズ、いっしょにコンビニいこうぜー」
こいつだ、相川歩。けっこういいやつで、小学校の頃からの親友だ。
「ああ、今行く」
そして俺は、メガネをかけ外へ向かった。
「でな、春の新作メニューにおいしそうなやつがあってな」
アユムは、楽しそうにしゃべっている。
「おまえって、本当にコンビニ好きなんだな」
「ああ、もちろんだ。いや、コンビニ好きじゃないコンビニマニアだ!」
と格好をつけて言われた。
・・・あんまりそういう風にいうのやめろよ少し気持ち悪いから。
「へえー、おっコンビニだ」
「まて、」
「は?いきなりどうしたんだお前は?」
「見ろ、あんなところに」
言われて、アユムの指の方向を向くと、
「うわ、なんかのコスプレか?」
「ちがうだろ!あんなにかわいい子がいるって言ってるんだ」
確かにその子はかわいかった。銀髪で碧眼でまだ150cmぐらいのその子を見ていると守ってあげたいと、思ってしまうぐらいに。
「ああ、たしかにかわいいな、で?」
「あの子に話しかけたい」
「へー、なら行ってこい」
「待てって!何かアドバイスとかないのかよ」
「アドバイス?あーそうだな・・・」
少し考えてみる、ああ、そういえば。
「そういえば、テレビで、突飛な言動は、女を惹きつけるって言ってたな」
「そうか・・・なら行ってくる」
「おうがんばれよ」
そして、アユムは、銀髪の子に、
「もののけ姫を信じますか?」
と言った。・・・っておかしいだろ!突飛な言動にしても、もう少し選べよ!ほら、あの子も顔をそむけちゃったよ。まあ、そうなるだろ。
すると、いきなり走り始め、
「ウルトラC[ぐきっ]ぎゃああああっっっっ足首があああっっ!」
あほだ。そう思いつつもアユムを助けに行く。
「おい、だいじょうぶかー」
「うっ・・・がっ・・・」
「大丈夫じゃないっぽいな・・・君もすまなかったな」
彼女は少し震えていた、と言ってもそれは怖くて震えているわけではなく。
「[いい、おもしろかった]」
面白くて笑っていたのだ。
[それにしても、この子かわいいな。]
そう素直に、思えるほどその子はかわいかった。そう思っていた罰なのだろうか、次の瞬間大きな衝撃に見舞われることになる。
「[あなたの名前もしかするとキリト?]」
「・・・はっ?」